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空犬通信

本・本屋好きが、買った本、読んだ本、気になる本・本屋さんを紹介するサイトです。

夏と言えば夏文庫、フェア始まります! 夏文庫1

今日は銀座に出る用事があったので、短時間銀ぶら。散歩にはまったく不向きな殺人的な暑さ、ふだんなら楽しいぶらぶらもほとんど苦行でしたが、ちょうど昼休みの時間だったので、ブックファースト銀座コア店など、お気に入りのお店を急いでひと回り。教文館では畳むと掌サイズのかわいい「銀座マップ」を、伊東屋では仕事用にフランスの小学生が使ってそうなノートを、松坂屋の熱帯魚売り場では夏の水温上昇防止のファンを、山野楽器ではスライドバーを入手。重くなった鞄を手に、散歩はますます苦行度を増すのでありました……。


銀座マップ

↑レトロチックな表紙もgood。なぜかハングル併記です。


前置き、長すぎです。さて、本好きにとって夏といえば、夏文庫の季節。新潮社集英社角川文庫の3社による毎年恒例のフェアが始まりましたね。文庫好きのわたくしは、すでに買ったり読んだりしているものが多くて、実際には夏フェア文庫を買う機会は少なかったりするのですが、それでも、書店店頭に主要文庫版元のタイトルがずらりと並ぶのは壮観、眺めているだけでも楽しくなりますし、何より、なつかしい作品を再発見したり、よくしっている作品が違う装幀で出ているのを目にしたりできる楽しみもあります。


「新潮文庫の100冊」は黄色のテーマカラーにパンダは変わらず、セレクトも名作比率の高い従来のオーソドックス路線。2冊買うともらえるYonda?グッズは今回はアロハブックカバーです。


「発見。夏の百冊 角川文庫」、カバはそのままですが、昨年のキャラクター、宮崎あおいの姿はありません。アイドル市場では結婚は商品価値の暴落につながったりすることがままあるようですが、本格女優の彼女の場合はそれは関係ないでしょうね。いろんな人がいろんなところで本を読んでいるところをとらえた、ちょっとタワレコのNo music, no lifeのポスターを思わせなくもないビジュアルが載っていて、そして最後の見開きのコピーがこれ。「夏は過ぎても、本は残る。」


「ナツイチ、 夏の1冊 集英社文庫」は、昨年に引き続き蒼井優。新・角に比べ、現代作家・作品の比率が非常に高く、旬の人気作家コレクションの趣があります。そんななか、わずかに含まれた古典に仰天のしかけが。



なんと、「2007ナツイチ限定カバー」として、蒼井優が登場しているではないですか。冊子に、ではないですよ(いや、冊子ももちろん彼女ですが)、文庫本体のカバーに、です。ちなみに、以下の3作品です。


  • 夏目漱石『こころ』(集英社文庫)
  • 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(集英社文庫)
  • 武者小路実篤『友情・初恋』(集英社文庫)


ご覧の通り、Amazonでは通常のカバーしかあがっていませんので、実物はぜひ店頭で。そうか、この手があったか……。


こういう売り方を好まない読書人もいるでしょうが、個人的には、古典、それも、言葉はちょっと悪いですが手垢のついた感じのある作品に、こういうかたちで読者の目を向けさせるというのはありかな、と思います。角川の寺山も、カバーがイラストから写真になってずいぶん雰囲気が変わりましたが、今の写真カバー、悪くないですもんね(というか、個人的にはこちらのほうが好きだ)。こうなったら、古典作品+女優(タレント)で、文庫版元には、夏限定ってことでじゃんじゃん冒険してほしい気もしてきます。『ドグラ・マグラ』の表紙が宮崎あおいとかね。『痴人の愛』は鳴海凛子とかね。『星の王子さま』は中川翔子コスプレ付きとかね。自分で書いてて、意味がわからん……。



とにかく。夏文庫です。新潮と角川の冊子は配布が始まっているようですが、集英社は7月に入ってからのようです(Webでは、すでに冊子が全ページ読めるようになっています)。文庫好きは全速力で書店にかけつけて、忘れずに冊子をゲットしてください。夏文庫の話は続きます。

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ナツヨミ文庫カーニバル、まもなく開始です

大手3社の文庫フェア、本好きのみなさんは、あちこちの書店の店頭でもうご覧になっていることでしょう。各社の文庫がずらりと店頭に並ぶ様子は毎年見慣れてはいてもやはり壮観、文庫好きにはうれしい光景です。ふだんから文

  • 2007/07/14(土) 23:03:03 |
  • 吉っ読日記