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空犬通信

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武蔵境の古本屋「おへそ書房」がオープンに

武蔵境にできた古本屋さん「おへそ書房」が、昨日7/20にオープンとなりました。早速寄ってきましたよ。



190720 おへそ書房 外観1190720 おへそ書房 外観2

店頭の様子。均一本の棚があります。ウインドーには、『プラテーロとわたし』やヴァルザーの本などが飾られていました。前者はつい最近読書会で取り上げたばかり、後者はちょうど前日に『ほんのひとさじ』の「風」特集号Vol.12掲載記事で目にしていたばかり。ただの偶然とは言え、こういう「つながり」がある店には期待も高まりますよね。


190720 おへそ書房 チラシ

場所は、オープン前にとりあげた記事にも書きましたが、JR中央線・武蔵境駅北口、すきっぷ通り商店街を抜け、さらに少し進んだあたり、スーパーたいらやの少し先です。バーとラーメン屋さんにはさまれた小さなお店。目を引く看板と、クマの置物が置かれた小さなベンチが目印。


店内に入ると、左側の棚には絵本や児童書など、ビジュアル系の本や大型の本などがずらり。絵本・児童書には、洋書のタイトルも混じっています。


店内中央の棚には、文庫、文学、一部コミックや文芸誌などの雑誌などが並んでいます。文庫・文学の棚はともに、最近のものを集めた新古書店的な感じではなく、店側でセレクトしたのでしょう、色川武大、皆川博子、保坂和志ら、本好きに人気の名前があちこちに見つかりますし、福武文庫がまとめられているのも目につきました。


海外文学もしっかりそろっていて、こちらもナボコフ、ボルヘス、ブローティガンなどなど、の名前が目に入ります。店内右側の壁の棚には、写真・絵画・音楽などの芸術関係が。トミ・ウンゲラーのカートゥーンを集めた洋書なんかも並んでいましたよ。


見たところ、直取の新刊やZINEなどはなく、古書一本のようです。アダルトはなし。実用もなく、食関係が少しあるくらい。全体に新古書店とはまったく雰囲気の異なる、本好きが喜びそうな、かといってハードルが高すぎる感じもしないセレクトになっているように見えました。


雑貨の取扱もないようですが、音楽書の棚に、ローランドの古いリズムボックス「リズムアレンジャーTR-66」(などと書いても、よほどの楽器好きでないと知らないと思いますが、1970年代に発売された、前面のボタンやデザインがレトロでいい味のヴィンテージ電子楽器)が飾ってあり、ちょっとびっくりしました。棚に売り物ではないもの飾る例は多くの店で見られることでめずらしくありませんが、レトロな電子楽器を飾っているというのは初めて見たように思います。


本の数はまだ少なめの感じで、棚にも余裕があるようでした。お店が地元で認知され、買い取り件数なども増えてくれば、自然に棚もいい具合に埋まっていくのだろうなあ。そんなふうに思えました。


初めての店ですから、何か買い物をしたい。かといって、開店初日に、棚からめぼしいものを抜いてしまうのは本意ではない。ならば、地元の野鳥好きがこのような本を買うのはいいだろう、ということで、何冊か買ってきたうちの1冊がこちら。


書影 Birds Golden Guide

Herbert S. Zim and Ira N. Gabrielson『Birds: A Golden Guide to Familiar American Birds』(Western Publishing Co.)。1949年に初版が出た、アメリカの野鳥ガイドの1987年改訂版で、ひと昔前のイラストがいい味を出しています。


帰りがけ、店頭の写真を撮っていると、小さな男の子を連れた家族が店の前を通りかかりました。「あっ、本屋さんだ!」男の子が興味を引かれたのか、店頭のベンチに座って、クマを抱きかかえるようにしている写真を、ママに撮ってもらっていました。残念ながら、その家族は、お出かけの途中だったようで、また今度にしようね、と店には入らずに通り過ぎてしまったのですが、こんなふうに、たくさんの人に、「あっ、本屋さんだ!」と気づいてもらえるといいなあ、と、そんなことを思ったのでした。


というわけで。武蔵境の新たなブックスポット、「おへそ書房」。近隣の方はぜひチェックを。三鷹の水中書店やりんてん書房がお好きな方はきっと気に入ると思いますよ。




コメント

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  • 2019/07/22(月) 00:42:47 |
  • |
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お店

これからも楽しみにしています。

  • 2019/07/22(月) 22:03:32 |
  • URL |
  • 空犬太郎 #-
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