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空犬通信

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アラビク他中崎町のお店たち……大阪・京都書店回りレポート その2

書店回りのレポート、大阪編の続きです。今回、お茶はここで、と決めていたお店がありました。《大阪市北区中崎町にあるブック&ギャラリーカフェ》、珈琲舎・書肆 アラビクがそれ。知り合いの、大阪の書店員Mさんにすすめられたもの。


中崎町というのは、大阪・梅田エリアからは、地下鉄で1駅の街。ふだんなら歩いていける距離の街ですが、この日は、残念ながら雨だったので地下鉄で行きました。


アラビク

↑お店の前の様子。


かなり年季の入った建物の店内に足を踏み入れると、珈琲と本のにおいが。壁には本棚が並び、その前に、テーブルと椅子が配されています。1段高くなった奥のエリアにもテーブル席とカウンター席があり、そちらの壁際は、ギャラリースペースになっています。おお、いい感じ、いい感じ。神保町にあったAMULETの、移転前の感じ、と言えば雰囲気が伝わるでしょうか。


あいにくの天気だというのに、店内はお客さんでいっぱい。唯一空いていたカウンターに座らせてもらい、珈琲を。店内を眺めながらぼーっとしていたら、店主の方(森内さん(@Arabiq_owner))が、話しかけてきてくれました。この日は、吉っ読Tシャツを着ていたんですが、そのTシャツに気づいたといいますから、ちょっと驚き。ふつうの新刊書店ならともかく、こういう場合は、名乗るべきなのかどうなのか、迷います。結局、名乗りませんでした。@Arabiq_ownerさん、すみません……。


吉祥寺の話から、大阪でもOSKというのがあって、という話になり、いろいろ興味深い話を聞かせてもらいました。ぼくはかつて大阪にいたくせにまったく知らなかったのですが、中崎町の界隈は、おもしろいお店がたくさん増え、ちょっとしたおしゃれエリアになっていること、こんなふうにお店が増えたのは5、6年前ぐらいからであること、決して広くはないこのエリアに、本の関係のお店が複数あること、などを教えてもらいました。吉祥寺の東急裏が盛り上がっていったときの感じに近いのかも、などとも思いましたが、あたっているかどうかはよくわかりません。


そうした本の関係の方と一緒にフリペを作ろうというアイディアが出ていたりするそうです。その他、本や書店にまつわる何かを一緒にやりたい、ということで、いろいろ企画中なんだそうです。なんかおもしろそうだなあ。大阪の新刊書店も一緒にやれたらおもしろそうだなあ、と、お話をうかがいながら、(自分が書店員でも、大阪の人間でもなんでもないくせに)考えたりしていました。


お店の本もじっくり見てきたかったのですが、先に書いた通り、お客さんがいっぱいで、テーブルの近くの棚を見られなかったのがちょっと残念。店内は新刊と古書が同居していて、ジャンルが完全に特定されている感じではないものの、文芸を中心に、なんとなくテイストを感じさせるというか、雰囲気のある本が並んでいます。店主の方の話では、生きている作家の本は置かない、ということで始めたそうですが、最近はちょっとぶれてきてしまっているのだとか。


店主の方に、近隣の書店の場所を教えてもらってお店を離脱。丁寧に、本の関係のお店数店を教えてくれました。


中崎町1

↑周囲は、古めの建物が並ぶ、一見ふつうの街なんですが、このように、ちょっと昭和テイストを感じさせるお店が、あちこちに。古い建物をそのまま利用しているので、いわゆる原宿化にはなっていなくて、とてもいい感じです。


中崎町2中崎町3

↑森内さんに教えてもらったお店の1つ、「リトルプレスの専門書店」の、ブックスダンタリオン(写真は、ビルの入り口とお店のある廊下)。ここで、『中崎町ぶらりマップ』なる、文庫判オールカラーのマップを入手。たったの50円。でも、アラビクも、後述の「本は人生のおやつです!!」も載っていなかったりする。



中崎町4中崎町5中崎町6

↑書店特集の雑誌でその、ユニークな名前を知った方も多いでしょう。「本は人生のおやつです!!」。


ものすごく小さなお店で、お客さんが3、4人入ったらいっぱいになってしまいそう。新刊・古書・雑貨が並んでいます。ぜひ買い物したかったんだけど、長話の客がいて、奥は見られないし、レジはあかないしで、残念。いくつか欲しい雑貨があったんだけどなあ。


もう1軒、「からんば」という雑貨と古本のお店も教えていただいたんですが、見つけられませんでした。というわけで、初めてやってきた中崎町、まさかこんなおもしろいエリアになっているとは夢にも思いませんでした。本関係にかぎって紹介しましたが、ほかにも、カフェや雑貨店など、おもしろそうなお店がたくさんありました。ここは、もう少し時間や気分に余裕を持ってこないとダメですね。帰りは、徒歩で梅田まで戻りました。大雨などでなければ、茶屋町まで数分で出られます。


以上が、今回の大阪書店回りレポートです。店数を絞ったのが幸いして、1店1店をじっくり見てくることができました。夜は、大阪の書店員、出版関係者の方数人が、酒席を設定してくださり、楽しく一日を終えることができましたよ。お酒に付き合ってくださったみなさま、ありがとうございました。


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