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★ネットショップ
市場の古本屋ウララ 通信販売部

★店主の本
『アーケードの本』市場の古本屋ウララ
 2024年10月発行

『すこし広くなった 「那覇の市場で古本屋」それから』ボーダーインク
 2024年5月発行

『三年九か月三日 那覇市第一牧志公設市場を待ちながら』市場の古本屋ウララ
 2023年3月発行

『増補 本屋になりたい』ちくま文庫
 2022年7月発行

『市場のことば、本の声』晶文社
 2018年6月発行

『那覇の市場で古本屋 ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々』ボーダーインク
 2013年7月発行
 2023年10月第2版出来

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2025年01月15日

『散歩と憶測』第11回 外国が近い場所

 ライターの一柳亮太さんに、当店のメールマガジンで『散歩と憶測』という文章を連載してもらっています。

 先日、第10回の原稿についてオンラインで収録した音声を公開しました。今日は、第11回について話した音声を公開しました。

 第11回の原稿は去年の年末に届いて、すぐに感想をお伝えすることができませんでした。年明けに一柳さんとやりとりをしたとき、「収録しながら話してみましょうか」という話になり、録ってみました。よろしければ、気楽な雑談として聞いてください。

https://stand.fm/episodes/6778de501cef26bbcfb43c50

 また、連載第11回の原稿を以下に公開します。

 本文中にあるように、一柳さんは今日から18日まで神戸に出かけていて、行くべき場所の情報を募っています。お心当たりのあるかたは、文末の一柳さんのメールアドレスにご連絡いただけたら幸いです。

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【連載】『散歩と憶測』一柳亮太
第11回 外国が近い場所

 昨年は一つ目標を立てていた。「今年こそコロナ禍以来途絶えていた国外旅行へ行く」というもので、この連載の第9回で書いた韓国への旅で達成できた。

 沖縄から横浜へ移って感じるのは、とにかく外国が遠いということ。実際の距離だけでなく、気持ちの上でも遠いのだ。那覇に住んでいるとさっと台北へ行けるのが、本当に良かった。特に、以前の那覇空港国際線ビルは本当に近さを感じる建物で、その小ささが好きだった。サンダル履きで乗り込もうとするお客さんを見たときは、まるで離島の空港のようで、実際に建物の大きさも雰囲気も、移転前の石垣空港に似ていた。一度チェックイン締切の60分前ギリギリに駆け込んだら、中華航空カウンターの係員さんに「25分前までならなんとかなりますよ」と言われて驚いた。もちろん、乗客や便数が増えた今も同じようなことができないのは分かっている。分かっているけど、あの「近さ」をもう味わえないのが残念なのだ。

 年末、もう一つ残念なニュースが飛び込んできた。福岡と韓国の釜山を結ぶビートル号が、新造した高速船の欠陥を隠して問題となり、ついには運航自体を止めて会社も解散する、という話だ。この高速船も、外国をより近いものにしてくれた存在だったので、とても残念だった。学生の頃、「これが終わったら旅行に行ける」という一心で、徹夜のレポート執筆を頑張っていた。提出後、飛行機で福岡へ飛び、博多港から高速船に乗った瞬間、熟睡した。ふと起きるとビルが見えたので、「あれ、建物が見える、まだ博多かな?」と思ったら、もう釜山だった。もちろん飛行機でも同じようなことは起きうるけど、街から近い港から乗り込む船ならではの感覚だった。もう一つ驚いたのは、博多港でチェックインしていたら、キャンセル待ちで旅行に行こうとしている家族連れがいたこと。これも「福岡の人にとって、キャンセル待ちでふらっと行くほど、釜山はそんなに近いのか」と思ったのだ。この近いという感覚は、もう味わえない。

 新年早々後ろ向きな話ばかりで恐縮なので、これからの話もしようと思う。実は一昨年から昨年まで、神奈川県立図書館の「県民が編むかながわの半世紀」という講座に参加して、神奈川県に存在した米軍基地の跡地利用とその変遷を追う、というレポートを執筆した。レポートのために調べると、地元のことなのに、初めて分かったことがたくさんあった。米軍だけでなく、開港以来横浜は外国との接点で、という話はよく聞くけれど、近くて日常的な故に起きた出来事には無頓着だった。遠い外国だけでなく、自分から近い場所に存在する外国にも目を向けたい。そうすれば、また違う角度で沖縄を見られる気がしている。

(お願い)
 1月15日から18日まで、神戸に滞在して市内を歩き回ろうと思っています。阪神・淡路大震災から30年の節目に、神戸をよく見たいからです。一昨年、去年にも神戸を訪ねて、ここに行こうか、と考えている場所はいくつかありますが、ぜひ「ここを訪ねるべき」という場所があれば教えてください。よろしくお願いします。[email protected]

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Posted by 市場の古本屋 ウララ at 12:54店の紹介

2025年01月13日

「散歩と憶測」第10回 ニュータウンで見つけた「市場」

 ライターの一柳亮太さんに、当店のメールマガジンで『散歩と憶測』という文章を連載してもらっています。

 毎月、月末に一柳さんから原稿が届くのですが、11月末に受けとった第10回の原稿についてちょっと引っかかる部分がありました。詳しく聞いてみたくて、12月6日にstand.fmのオンライン収録でお話をうかがいました。

 簡単に結論が出る話ではなく、おたがいに考えこみながら1時間弱も話してしまいました。聞いて楽しい話でもないかと思いますが、もし興味をもってくださる方がいらしたら、下のリンクからお聞きください。
https://stand.fm/episodes/67524d654031a298a95e2948

 一柳さんも、ご自身のnoteでこの件について書かれています。
https://note.com/yanagi1/n/nf950fa6f39be

 また、連載第10回の原稿を以下に公開します。ぜひお読みください。

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【連載】『散歩と憶測』一柳亮太
第10回 ニュータウンで見つけた「市場」

 先日、横浜市青葉区に行った。私が暮らす泉区とは同じ横浜市内だが、電車だと乗り換えが多く、直線距離の割に遠回りする位置関係なので、滅多に行く機会がない。青葉区で訪ねたのは、藤が丘。東急田園都市線の沿線、ニュータウン多摩田園都市にある街といえば、雰囲気がつかめるだろう。落ち着いた高級住宅地だ。

 藤が丘駅やその周辺は、同じ田園都市線の沿線の青葉台やたまプラーザ駅とはまた雰囲気が違う。急行が停まり、デパートが出店し、ニュータウンの核とする計画で作られた駅とは異なり、各駅停車だけが止まる小さな駅だからこその落ち着いた感じがする。

 そんなことを思いながら駅前を見ると、2階建ての屋根の上に「藤が丘ショッピングセンター」と、今時珍しい箱文字の看板が置かれた建物があった。1階部分の前には、丸みを帯びたデザインの日除けが設置され、より一層昔ながらの商業施設らしい雰囲気を醸し出している。

 近づいてみると、正面中央にあったスーパーは既に撤退し、やや侘しさを感じる雰囲気だった。それでも専門店が連なる通りにまだ残っている店は賑わっていて、特にラーメン屋さんは人気らしくお客さんが行列していた。通りのお店の看板やロゴも懐かしさがただよう。

 今の商業施設では、商店街に見立てたような、個人経営の専門店が連なる通りは、まず作らない。売り手だけでなく客の側も、市場で買い物をしてきた人たちばかりだった時代、ゆえに人工的な街にも、スーパーだけでなく市場のような商業空間がまだ求められたのだろう。

 「中庭」もあった。トンネルのような通路を潜ると、建物に囲まれて空が見える空間に出た。お店用駐車場らしいその場所に入った時、藤が丘ショッピングセンターの建物がとても気に入った。だが、ショッピングセンターの一角には、計画中らしき再開発の事務所があり、近い将来このショッピングセンターが消滅してしまうのも分かった。

 再開発事務所の前に昔の写真が展示されていて、1967年にこのショッピングセンターが開業した時の写真が見られたのは良かった。おめかしした女性たちが談笑している写真もあったが、あまりに出来すぎている構図なので、モデルを呼んだのだろうか。「モダンでしょうしゃな建物」と紹介する記事の切り抜きもあって、新しいお店がオープンする嬉しさ、初々しさを感じる。

 このショッピングセンターは、那覇のマチグヮーのように、自然発生的に生まれた市場ではない。ニュータウン開発とともに開業した鉄道の駅前に置かれた、いわば人工的な施設だ。しかし、各駅停車しか停まらない小さな駅と、その駅前にあるお店に集まるお客さんは、ほとんどが近くに住む人々だったのではないだろうか。人為的に生み出された場であったとしても、大げさに言えば住民の生老病死を57年ものあいだ見続けてきたショッピングセンターは、手に馴染むように使い込まれて、まるで市場のような雰囲気を醸し出すのだろう。

 私も含め、非日常として市場を使うような世代にとっては、マチグヮーのような空間は、必須の存在ではない。藤が丘も再開発が進めば、ショッピングセンターの市場的空間もあっさり消えてしまうだろう。ここがニュータウンだから特別なのではなく、あらゆる市場が同じように消えてしまうかもしれない。いや、現実にもう消えている。それはいやなのだけど、どうしたら良いのだろう。


『那覇のアーケードを隅々まで』一柳亮太
https://urarabooks.stores.jp/items/66fcc1e2dc901c0542416a1c
『マチグワカイ ユーメンソーチェビーサヤー 那覇市にあった公設市場10カ所の訪問記』一柳亮太
https://urarabooks.stores.jp/items/641e7417613f7d0028bf6802

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Posted by 市場の古本屋 ウララ at 13:50店の紹介

2025年01月04日

2025年のウララ

 今日から2025年の営業を始めました。

 今年も店をできるだけ開けて、休みもとりつつ、細く長くやっていきます。
 毎月の日誌とメールマガジン(今月は6日に発行予定です。ご登録はこちらから→https://urarabooks.stores.jp/ 右上の「LOGIN」ボタンから「新規会員登録」をしてください)、さらに去年始めた音声配信で日々の記録を続けます。
 また、10年以上あたためていた本を今年こそ出したいです。

 「第8回ジュンク堂新春古書展」が1月11日から始まります。私は今年も出店しないのですが、2月2日のトークイベントに出演します。



「市場のモノガタリ」
2月2日(日)15時~
ジュンク堂書店那覇店地下イベント広場
オーガニックゆうき(小説家)×宇田智子(市場の古本屋ウララ)
司会 新城和博(ボーダーインク編集)

 また、2月22日(土)に開催される「第17回マチグヮー楽会」で、今年も本を売ったりお話したりすることになりそうです。

 2025年もどうぞよろしくお願いいたします。  

Posted by 市場の古本屋 ウララ at 15:03店の紹介

2024年12月30日

2024年のウララ

 2024年の営業は今日でおしまいです。2025年は1月4日から営業します。
 今年も1年を振り返ってみます。

□1月5日 仕事はじめ。

□2月3日 店内で「市場のそばでひとり古本市 第5回」。ボーダーインクの編集の新城和博さんが、お客さんと話しながら自身の蔵書や著書や編集した本を売った。お客さんと本を交換したり値下げしたり、本の売りかたは自由だなと毎回思う。
 15日 音の台所『あのコこのコねこコ』表紙原画展。去年の3月、牧志公設市場の新規オープン記念に「おかえりなさい、公設市場」展を開催したとき、リトグラフ作家の「音の台所」こと茂木淳子さんはZINE『あのコ このコ ねこコ』を出品してくれた。その後も着々と発行されて、Vol.5までの原画を展示した。
 24日 公設市場3回調理室で「第16回 マチグヮー楽会」が開かれる。『沖縄のもあい大研究』の著者・平野(野元)美佐さんを囲んでの座談会。本を多めに仕入れたつもりだったのに完売した。

□3月1日 今月から、メールマガジンと「日誌」でライターの一柳亮太さんの連載を始めることになった。第1回は「道向かいの電柱」。
 メールマガジンは毎月はじめに発行している。「日誌」はA4裏表1枚で、通販のお客さんへの荷物に同梱している。

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 21日 深夜、松尾東線(牧志公設市場の北側)の建物で火事。翌朝は私の店までこげくさかった。松尾東線は市場の建て替えのときアーケードを撤去して、そのまま露天になっていた。消火活動のことを考えれば、「アーケードがなくてよかった」と言わざるをえない。
 25日 半年間、中断していた市場中央通り第1アーケードの工事が再開される。工事中に予想外の場所から埋設管が出てきたため、工事が止まっていた。
 11年ぶりにボーダーインクから本を出すことになり、写真家の垂見健吾さんに写真を撮ってもらった。

□4月3日 朝、津波警報が出たのでしばらく自宅待機(家は丘の途中にあり、海抜が高い)。到達予想時刻を過ぎてから店に行ったら、通りが暗くて人もいなくて不安になった。やがて向かいのファミリーマートの灯がつき、公設市場も開いて、ほっとして私も店を開けた。
 6日 店の新しいポストカードができた。外間隆史さんのデザイン。かっこよくつくってもらった。
 24日 店の前に巨大な柵が建った。アーケードの柱を囲う柵で、工事が終わるまでこのままらしい。柵を避けて棚を並べ、本の並びも変えた。これまでにない大幅な棚替えで落ち着かない。でもお客さんはふだん通りに入ってきて本を見ている。とらわれているのは私だけなんだ。

□5月11日 隣の雑貨屋さんと私の店のあいだにある衝立が壊れ、同じ通りのTシャツ屋さんに直してもらった。
 13日 ボーダーインクの新城さんが、できたての新刊『すこし広くなった 「那覇の市場で古本屋」それから』を納品してくれた。
 21日 例年より11日遅い梅雨入り。新刊の販促のため、新城さんと那覇の書店めぐりをした。
 25日 昨夜の工事で、市場中央通り第1アーケードの柱が4本建った。杭打ちの期間が長くて、なんの工事をしているのかわからなかったのが、やっと目に見えた。会長や協議会のアドバイザー、設計の人たちも立ち会って、とても感動したという。
 31日 「パレットくもじ」にあるリブロリウボウブックセンター店が今日で閉店。本を買って、レジの人にあいさつして帰った。マチグヮーに戻ると、かまぼこのジランバ屋に行列ができていた。こちらも今日で閉店。取り残されるようで心細い。

□6月30日 ジュンク堂書店那覇店で、橋本倫史さんの『観光地ぶらり』(太田出版)刊行記念トークショーにゲストとして出た。
 対談の文字起こしはこちら→https://ohtabookstand.com/2024/12/kanko-bangai-05/

□7月30日 FM沖縄の「ハッピーアイランド」の生放送に出て新刊を宣伝した。リスナーのかたからメッセージをもらってうれしかった。

□8月4日 読谷のパン屋「コモンズ」さんで出張販売とトークイベント。店の外に本を並べて、芭蕉の葉がバサバサ鳴るのを聞きながら本を売った。
 16日 アーケードの完了審査に向けて周辺の建物の整備を進める。私の店の飛びだした庇も撤去された。
 21日 アーケードの工事完了検査、建築完了検査、施主・設計検査。アーケードを見上げていると、知らない町に来たような気分になった。ここまで来たという感慨よりも、こんなところに来てしまった、というとまどいを感じる。
 31日 アーケードの引き渡し。役員だけでなく、再整備中に店を始めた人たちも立ち会ってくれて、心強かった。

□9月2日 隣の店の人から、大和屋さんが先月末で閉店したことを知らされた。かりゆし通りのパン屋さん。いつも励ましてやさしくしてくれた。
 12日 台風13号接近のため、15日に予定していたアーケード完成報告会と完成セレモニーを延期することになった。やっと終わると思っていたのに、どこまでも終わりが延びていく。
 14日 今日から「おかえりなさい、アーケード」展。身近な人たちに作品をつくってもらい、販売する。冊子、写真集、ポストカード、バッヂ、マグネット、双六など、前回の「おかえりなさい、公設市場」展よりさらにバラエティ豊かになった。
 16日 アーケード完成記念冊子『アーケードはつなぐ 那覇・市場中央通り第1アーケード再整備の記録』が届く。協力してくれたみなさんのおかげで、最初に考えたのよりずいぶん立派な冊子になった。
 17日 建物の老朽化のため20日に閉所する真和志支所を最後に見にいった。いつも期日前投票に来ていたけれど、投票所となっている地下にかつて真和志公設市場があったことは認識していなかった。痕跡を探した。

□10月6日 与儀交差点の歩道橋を渡りにいった。10月10日から通行止めになって撤去が始まる。歩道橋の下に横断歩道の線が引かれていた。すぐ近くの那覇市民会館の写真も撮った。こちらもまもなく取り壊される。新しい建物には先月閉所した真和志支所や、与儀公園内の那覇市立図書館が移ってくるらしい。
 12日 「おかえりなさい、アーケード」展のためにつくった『アーケードの本』が、フェア最終日に届く。アーケード完成にともなう事務仕事と、アーケード完成記念冊子の編集で手一杯だったとはいえ、もっと早く準備しておけばよかったわけで、情けない。でも好き勝手に書けて、古い那覇の写真もいろいろ入れられて満足した。
 22日 那覇市保健所で衆議院選挙の期日前投票。真和志支所が閉所したので、市役所の機能はしばらく保健所に移る。

□11月4日 台風接近のため延期した市場中央通り第1アーケード完成報告会とセレモニーを、やっと開催した。泡盛と紅白かるかんをふるまい、最後の昆布カットまで無事に終えた。
 これからはアーケードの維持管理が必要で、残された課題もあり、アーケードとの関わりはずっと続く。でも、とにかく今日はひと区切りつけられた。
 那覇市から「公設市場の建て替えのため面するアーケードを撤去してほしい」と話があったのが2018年2月1日。そこから完成セレモニーまで、6年9か月3日かかった。長かったけれど、たった6年か、という気もする。
 21日 stand.fmとPodcastで音声配信を始めた。タイトルは「屋根と傘」。「おかえりなさい、アーケード」展の参加者へのインタビューを配信していく。
 stand.fmはこちらから→屋根と傘
 Podcastはこちらから→屋根と傘

□12月17日 全沖縄古書籍商組合の年末大市。例年以上の激戦で、入札した本の3分の1も落札できなかった。みんな、そんなに本が売れているの? ともあれ、今年も無事に市を終えられてよかった。
 21日 「ほんまわかの雑貨と蚤の市」を開催した。紅型作家のほんまわかさんに、ご自身の作品と、北欧はじめ各地で集めた雑貨を販売してもらう1日限りのイベント。ほんまさんのファンの方も、通りがかった人たちも、目を輝かせて品物を手にとっていた。私もいくつか買わせてもらって、自分や友人へのクリスマスプレゼントとする。
 25日 『フリースタイル』62号から「すこし前の話」という連載を始めた。市場以外のことを書いてみたいと思っていたので、場所をいただけてありがたい。

・・・

 今年は本を2冊出し、市場中央通り第1アーケードが完成しました。数年にわたって取り組んできたことがかたちになり、ほっとしています。来年はやりたい仕事に集中しつつ、ほどほどに休みたいです。

 今年も1年お世話になりました。どうかよいお年をお迎えください。



  

Posted by 市場の古本屋 ウララ at 15:27店の紹介日記

2024年12月26日

フリースタイルで新連載

 季刊誌『フリースタイル』で新連載を始めました。



 2024年12月に発売された62号からです。タイトルは「すこし前の話」。

 『フリースタイル』には、2013年12月に発売された25号から、ほぼ毎号コラムを書いてきました。毎回ご依頼をいただいて、毎回承諾するというかたちでした。まさか、12年めに連載に昇格(?)するとは。思いがけない、うれしいお誘いでした。

 これまでのコラムでは主に市場や町のことを書いてきましたが、この連載では個人的な思い出について書いていきます。

 発行人の吉田保さんによると、『フリースタイル』は100号まで刊行するつもりだそうです。1年に4号出して、あと10年。私もそこまで一緒に走りたいと勝手に思っています。  

Posted by 市場の古本屋 ウララ at 12:03本の紹介