三鷹で2021年4月に始まった読書会。5月開催の第10回の案内が出ました。
- 三鷹の夜☆月いち読書会(第10回)――科学と文学の間(あわい)に
日時:2021年5月27日(金)19:00~20:30
会場:三鷹ネットワーク大学
受講料:500円
《年齢や地域や分野の壁を越えて、すべての市民の皆さまに開かれた大学》をうたう三鷹市の三鷹ネットワーク大学が主催する読書会です。詳細は第一回が始まるときに書いた記事および大学のサイトをご覧ください。
第10回の課題図書は、グレッグ・イーガン「しあわせの理由」。『しあわせの理由』(ハヤカワ文庫SF)に収録されています。
グレッグ・イーガンといえば、テッド・チャンらと並ぶ、現代SF最高峰の一人とされる作家。「しあわせの理由」は《脳内の化学物質によって感情を左右される意味》を描いたイーガンの代表作の一つで、『SFマガジン』(早川書房)の創刊600号記念号(2006年)に掲載されたオールタイムベストSF海外短篇部門では、(なんと、こちらも名作の誉れ高い人気作であり、空犬にとってのパーソナルベストでもある、テッド・チャン「あなたの人生の物語」をおさえて)1位に選ばれた傑作です。
いま感じているこの「しあわせ」な気分はなんなのか。感情とは、そして、人間の意識とは。そのような問題にまで踏み込んだ奥の深い作品です。科学と文学の間に広がる豊穣な世界を探索してきた読書会、第一期の最後に取り上げるのに、まさにぴったりと言っていい作品です。
申し込みはは三鷹ネットワーク大学のイベント案内ページをご覧ください。
全10回ということで始めたこの読書会。この5月で終了予定だったんですが、うれしいことに継続ということになりました。第二期も全10回で、7月開始予定です。これまでは月末の金夜開催でしたが、第二期は、毎月第一金曜日の夜の開催となります(ただし、感染状況や、大学側・進行役の都合で週・曜日が変更になる場合があります)。開催日などの詳細は近々に当ブログと三鷹ネットワーク大学で公開予定です。
※本読書会は、オンラインではなく、実際に集まってリアル開催されるタイプの会です。本稿執筆時点では、宣言・警報の類は出ていませんが、完全に収束したとは言えない状況です。本読書会は、主催市の安全基準に基づいて、万全の感染拡大防止策をとったうえで開催されるものではありますが、今後の感染拡大状況によっては、読書会は延期・中止になる場合、またはオンライン開催になる場合があります。あらかじめご了承ください。