気がつけば、東京国際ブックフェアまで、あとひと月を切っていますね。今年も講演や専門セミナーに、興味深いテーマや話し手のものがいくつもあがっていますので、書店関連のものをまとめておきます。
- 第21回 東京国際ブックフェア
会期:7/2(水)〜5(土)
会場:東京ビッグサイト
●東京国際ブックフェア 基調講演
7/2(水)10:30〜11:30
「「知の巨人」が読み解く 出版の現在、過去、そして未来」
立花隆氏(評論家・ジャーナリスト)
《11年前、「先行き真っ暗の大不況の時代であればこそ、大チャンス到来の大乱世のはじまり」とブックフェアで語った立花氏。電子書籍・デジタルの本格活用で『本』の在り方が変わり、『知の世界』の形態も移りゆく今、出版社・取次会社・書店・図書館・著者は何をすべきなのか?『本』に関わるすべての方に聴いていただきたい、次の10年を占う講演》。
●東京国際ブックフェア 専門セミナー プログラム
7/4(金) 10:00〜11:00
「儲からない話が黒字を生んだ!〜ある田舎の本屋さんの話〜」
佐藤友則氏(総商さとう ウィー東城店)
《人口9,000人を切る町で御用聞きに徹したところ、化粧品、エステ、美容室、印刷業、コーヒー、子守、手品まで対応可能に。「書店」の優位性、地域に果たす役割とは何か?人との繋がりを深めながら付加価値と利益率を高めてきたこれまでを振り返る》。
7/2(水) 13:00〜14:00
「なぜリアル書店が電子を売るのか?」
秋山弘毅氏(三省堂書店企画事業本部新業態事業室)
《リアル店舗における電子書籍サービスに積極的に取り組む三省堂書店。年配の常連客がいつでも質問できるカウンターを用意するなど安心感を提供し、リアル店舗が電子書籍を売る強みを実感している。電子が売れれば紙が売れなくなるといった論調もある中、電子書籍事業を推進する理由と、現状の実績を明かす》。
7/3(木) 10:00〜11:00
「お客様の必要とするものを届ける書店経営〜阪神淡路大震災の教えを胸に〜」
森忠延氏(井戸書店)
《入社の翌年に阪神淡路大震災で被災。地域住人が何を欲しているか考えたところ、 書店とは「本を売るだけでなく感動を伝える伝達人である」という経営理念に至った。独自の棚づくりから子供向け論語塾まで行い、地域になくてはならない書店となった経緯を語る》。
●東京国際ブックフェア 特別講演
7/5(土) 10:00〜11:30
「これからの書店ビジネスを展望する―リアル書店のネット時代への対応策―」
【講演】高井昌史氏(紀伊國屋書店)
【パネリスト】洞本昌哉氏(ふたば書房)、加藤勤氏(ブックスタマ)
【司会】星野渉氏(文化通信)
《インターネットを通した書籍のオンライン販売が拡大し、電子書籍市場もいよいよ本格的な普及期に入ってきた今日、これまで読者と出版物が出逢う場所の主流であったリアル書店はどうなるのだろうか。規模も地域も違う環境にある3書店の経営者が、現状に対する考えや、これから書店事業を継続するための取り組みなどについて語る》。