我ながらなんという組み合わせか、と思わぬでもないですが、偶然、このような購入リストになってしまった。
- 『熊野大学文集 牛王』2006年4号「中上健次生誕60周年記念号)(熊野JKプロジェクト)
- 大伴昌司『OH!SF映画 先駆的SF特撮映像論』(朝日ソノラマ)
『牛王』は「うしおう」ではなく「ごおう」。サイトの説明によれば、『牛王』とは
《熊野大学東輝彦氏が発起人となり、02年度夏期セミナー参加者有志によって創刊された文集です。03年度夏期セミナーでも寄稿者を募ったところ、多くの方が参加を申し出られ第2号が、04年度セミナー参加者からも第3号が刊行されました。》
だとのこと。
この号は約260弱が全編中上健次特集にあてられていて、ファンには読み応えのありそうな中身になっている。最後の小説「青い朝顔」、未発表発言が収録されているほか、瀬戸内寂聴、北方健三、立松和平、青山真治、紀和鏡、いとうせいこう、渡辺直美、中上紀らが稿を寄せている。
それにしても、「生誕60周年」だから、中上が生きていれば還暦なんだ……。熊野大学と中上に興味のある向きは、ブログ「天地の辻」もどうぞ。
『OH!』のほうは、副題だけで、ああまたか、と言われそうな、空犬好みの1冊。大伴昌司と言えば、特撮少年には特別な名前。当然、大伴関連本はすべて手元に置いておきたいけれど、けっこういい値段がついている本もあって、なかなか簡単にはそろわない。この本は、ネットで、コンディションのいいのが比較的安価で見つかったので即購入。
中身は、前半がSF・特撮もの映画・テレビ番組のレビュー、後半が海野十三、円谷英二、特撮テレビ映画、大阪万博などがテーマの映像論+ルポルタージュで、発表媒体は『SFマガジン』。前者には、『猿の惑星』『バーバレラ』『2001年宇宙の旅』などSF映画の定番と、「ウルトラQ」はたまた「コメットさん」などのテレビ番組が同列に取り上げられているのがおもしろい。
◆今日のBGM◆
- 坂本龍一&カクトウギ・セッション『サマー・ナーヴス』
「カクトウギのテーマ」、最高です。ドラムにユキヒロ、ベースに小原礼、サイドギターに鈴木茂、(ややうるさいけど)ギターソロに松原正樹と、メンツも最高。