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空犬通信

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押田謙文堂、ジュンク大宮……久しぶりに大宮の書店を回ってきましたよ

先日、仕事の用事の書店回りで、久しぶりに大宮まで足を延ばしてきました。前回、4月に大宮で書店回りをしたときは、地域でいちばんの老舗、押田謙文堂本店に寄ってくるのを失念してしまうという失態をやらかしてしまいましたので、今回は最初に訪問。以下、大宮駅周辺の新刊書店のうち、押田謙文堂本店と、ロフト閉店後、高島屋7階に移転、改称リニューアルとなった、ジュンク堂書店大宮高島屋店の、2店の様子を紹介します。


押田謙文堂本店は、JR大宮駅を、ルミネ・高島屋・旧ロフトなどがある東口側に出て、駅前の通りを少し歩いたところにある路面店。大宮で長く営業してきた老舗で、教科書販売店ですから、学生時代にはこの店にお世話になったという地元の利用者も多いでしょう。


大宮 押田1大宮 押田2大宮 押田3

↑押田謙文堂本店の外観。いかにも昔ながらの町の本屋さん、というたたずまいですが、複層階の店舗なので、外観の印象よりも実際は大きく、資料によれば300坪とあります。1〜3階が売場で、4階が事務所ですから、それらを総合した数字でしょうか。


1階には、雑誌や実用書・ビジネス書・新書などの書籍類が並んでいます。2階にはコミックと文庫、文房具が、3階には、児童書・学参・教科書と理工系の専門書などが並びます。


どの階も、フロアには年数を経ていい具合に古びた什器が並んでいて、落ち着いた雰囲気です。本の量も、圧迫感はなく、さりとて不足感もない、という感じの適度なもの。駅前にあったらいいなあ、と思わせる、とてもバランスのいいお店です。


教科書取扱店ということもあってか、2階の文具も、おしゃれ文具ではなく、昔ながらの学習文具や事務文具が中心の品ぞろえになっています。小学生が使うノート類が平積みで何種類も並んでいたり、文庫の棚のすぐ隣に、これも小学生が書き方の授業で使うものでしょう、毛筆がずらりと並んでたりするのが、今どきの書店内の文具売場とはまったく違う雰囲気で、なんだかなつかしくて、ほっとさせられました。必要もないのに、学習ノートや筆を買いそうになってしまいます。


ちょうどぼくが訪問していたときに、文具売場で、買い物中の年輩男性がいました。店員さんに、ペンの太さ細さ・種類・値段など、いろいろ質問しまくっていて、決して不快な感じやクレームっぽい感じではないものの、ペン1本にいったい何分かけてるんだ、と言いたくなるぐらいの粘り方。これでは店員さんはかなわないだろうなあ、と、最初は店員さんに同情しながら聞いていたんですが、でも、おそらくは、そんなに特別なやりとりでもないのでしょう。このような地元客に頼りにされてきたお店だということであり、これが町の本屋さんの日常なんだろうなあ、と、途中からはそんなふうに思えてきました。駅ビルに入っているような忙しいタイプのお店では見かけない光景ですからね。


書皮がどのようなものか、買い物をして確かめたかったんですが、この日は荷物が多くて、文庫1冊の買い足しさえためらわれる状況だったので、買い物は断念。また大宮に行く機会があったら、再訪したいと思います。


続いて、今回の大宮訪問の主目的である、ジュンク堂書店大宮高島屋店へ。ロフト大宮店の閉店後、大宮高島屋ビルの7階に移転・改称してリニューアルオープンとなったのが今年の6月のこと。リニューアル後のお店を訪ねるのは、今回が初めてです。


大宮 ジュンク

↑高島屋の外観。ジュンクの垂れ幕が出ていて、外からも書店が入っているのがよくわかります。


ロフト時代は2フロアでしたが、今回の大宮高島屋店はワンフロア。資料によれば570坪ですから、前回紹介した松戸のお店と同じぐらいの、つまりジュンクとしては中規模クラスにあたるサイズです。商業施設(デパート)内のワンフロア型という店舗のタイプも同じ。



大宮 ジュンクフロアマップ

松戸ジュンクは、フロアのほぼ中央にエスカレーターがあり、その周りを売場が取り囲むような回遊型のレイアウトでしたが、こちら大宮は、L字を上下に回転したかたちのレイアウト。書棚が整然と並ぶ様はいつものジュンクの光景で、ひと通り歩けばすぐにジャンル配置も頭に入りそうな造りですが、お目当てが決まっている本をさっと買いたいタイプのお客さんには、フロアの広さとエスカレーター・エレベーターの位置関係から、目指すジャンルによっては、けっこう歩かされることになるかもしれないなあ、と思いました。気づいたのはそれぐらい、全体にジュンクらしい造りと品ぞろえで、短時間の滞在ではほかにとくに気になるようなところはありませんでした。


行きも帰りも、エスカレーターを使って、なんとなく館内の雰囲気を見渡してきました。前回、ジュンクが入る前の館内を見たときにも感じたことですが、とにかく店内の客の平均年齢が高い。平日の午後のデパート内ですから、自然にそうなるはずですが、とくにそれが目立つ感じで、西口側、三省堂書店が入っているそごう大宮店(こちらには、LOFTが入りました)との店内の客層の差、雰囲気の差はあきらかです。


ジュンクは、商品構成の関係からもともと年輩客の多いチェーンだと思いますが、それにしても、客があまり高齢者に偏るのはお店にとって歓迎すべきこととも思われません。LOFT時代とは、コミックや学参などの売れ方にも変化があるはずで、そのような客の年齢構成の違いが、お店にとってどのような影響があるのかなあと、館内を歩きながら、ちょっと気になったりしました。


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