扶桑社ミステリーで、刊行が始まっている短篇シリーズ『予期せぬ結末』。第1巻のコリアと、第2巻のボーモントを続けて読了しました。
- ジョン・コリア『予期せぬ結末1 ミッドナイト・ブルー』(扶桑社ミステリー)
- チャールズ・ボーモント『予期せぬ結末2 トロイメライ』(扶桑社ミステリー)
この手の「奇妙な味」はやっぱりいいなあ。早川の「異色作家短篇集」(空犬が愛してやまない、人生でもっとも好きな叢書の1つです)が好きな人にとっては、まさに必読の2冊といっていいでしょう。
コリアもそうだけど、よりによって、ボーモントが、まさか新刊文庫で読めるとはなあ(涙)。傑作ぞろいの「異色作家短篇集」のなかでも、鮮烈な印象を残す1冊『夜の旅 その他の旅』を愛読してきた身としては、こんなにうれしい文庫化はありません。
コリアについては、こちらの書評を。「『予期せぬ結末1 ミッドナイト・ブルー』 ジョン・コリア著、井上雅彦編」(6/12 読売新聞)。ボーモントについては、牧眞司さんのこちら一文をお読みください。【今週はこれを読め! SF編】"奇妙な味"の一等星ボーモント復活!(10/8 NEWS本の雑誌)。
発行元の案内、「扶桑社ミステリー通信」によれば、《その後の予定としましては、ロバート・ブロックのミステリー短篇をちゃんとまとめておかないとな、という強い使命感があります。それから、伊藤典夫先生訳のものをすべて集成したリチャード・マシスン短篇集の版権を前任者がおさえておりますので、ご期待ください》とあります。これは、シリーズ続刊にも期待が高まりますね。楽しみです。