好きな物に囲まれて暮らしているので、自宅・自室は基本的に大好きなんですが、家にいて1つだけ残念なのは、ふらりと書店に行けないこと。この文章にも書きましたが、いま住んでいるところには、徒歩で簡単に行ける範囲に新刊書店がありません。そのため休日は、わざわざお出かけしないと、書店にいけませんし、夏休みをとったりすると、本屋さんに行けない日が続いたりします。
ふだんはあまり意識しませんが、休みをとったりして、しばらく離れてから出社すると、昼休みや会社帰りに、ふらりと書店に寄れるのが、本好きにとってどれだけ幸せなことかを実感させられます。とくに、日中の多くの時間を過ごしているのが神保町だというのは、やはりほんとに幸せなことなのだなあ、とあらためて思います。もうずいぶん長く、この街に出入りしているくせに、ほんとにそう思うのです。ちょっと間が空いただけなのに、この2、3日、昼休みの神保町書店散歩が楽しくてしかたありません。
さて、そんな本好きにとってのパラダイス、神保町の書店ですが、いくつか変化がありましたので、ご紹介しておきます。まずは、三省堂書店神保町本店。先日、9/1から耐震工事が始まっています。
↑店内に貼り出された工事の案内。
併せて、店内の改装も行われていて、各階レジが1階集中レジになるようです。同店のツイッター(@honten_sanseido)では、こんなふうに案内されていました。《三省堂書店神保町本店は、昨日よりレジカウンターが1階に集約されました(3階文房具売場、4階三省堂古書館、6階れんず屋を除く)。また、11月中旬まで耐震工事中につき、一部売場が変更いたします。お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます》。 文中の「11中旬まで」は、耐震工事の案内ポスターでは、11/16まで、となっています。
各階の売り場のレイアウトが大きく変わっています。営業しながらの工事・改装のため、棚の案内なども確定になっていないところがあり、しばらくは、これまでのレイアウトになれた利用者の方は、本を「探す」機会が増えるかもしれませんが、本好き本屋好きとしては、多少の不自由はがまんして、新しく生まれ変わる売場を楽しみに待ちたいところですね。
続いて、東京堂書店神田神保町本店。9/17から、平日の営業時間が延長になり、21時閉店になるとのことです(現在は20時閉店)。サイトの案内はこちら。夜の早い神保町で、閉店が遅めの書店ができるのは利用者としてはうれしいのですが、お店のみなさんにとっては負担も増え、大変だろうと思います。どうぞ、無理のないようにがんばってほしいものです。
6月には書泉グランデも売場をリニューアルしていますから、わずか3か月の間に神保町の3大新刊書店、3店すべてになんらかのかたちで変化があったことになります。
話は東京堂書店に戻って、神田神保町本店、通りをはさんで斜め前にあり、この6月末に閉店になってしまったChez moi。閉店後、すぐに工事が始まっていましたから、何が入るのかと気になっていたのですが、100円ショップの「ダイソー」が、9/1に、跡地にオープンしました。
100円ショップは、自分でも利用することがありますし、白山通りに1軒あるだけで、神保町にはほかにありませんから、便利は便利、なんでしょう。でも、「本の街」神保町の、メインの通りの1つといっていい、すずらん通りに、それも書店跡に、100円ショップとは……。感情的になんとなくすっきりしない気がしてしまうのは、おそらくぼくだけではないでしょう。ちなみに、Chez moiのお隣、冨山房ビルの1階のドラッグストアは、以前は冨山房書店でした。「書店→100円ショップ」と「書店→ドラッグストア」が隣合っていることになります。だからなんだ、ということではありませんが、なんとなく、ため息が出てしまいます……。
ところで、神保町の話からはちょっと離れますが、東京堂書店がらみで、これにもふれておきましょう。
東京堂書店の支店として、昨年夏に東中野駅の駅ビル、アトレヴィ東中野内にできた東京堂書店アトレヴィ東中野店が、この8月末に1周年を迎えました。関係者のみなさま、おめでとうございます。
1周年祭が行われています。期間は8/30〜9/30。下の写真は、1周年祭のチラシ。カフェの割引券がついていて、裏面にはイベントの一覧が載っています。
8/30には、同店は初(でよかったかな?)となる、カフェスペースを使ったトーク&サインイベントも行われました。出演は、『遺体』『東京千夜』の石井光太さん。30人ほどが入るスペースは、出演者とお客さんの距離が近いので、アットホームな感じのイベントにはぴったりです。今後もイベントは続けられるようですので、東中野利用の方、また沿線にお住まいの方は、ぜひチェックしてみてください。