あの人は○○大学出身なんだって――。人々はよく「学歴」を話題にします。ただ実際には、大学の授業より課外活動に力を入れる学生も。そこに学歴批判の要因があると、早稲田大学の濱中淳子教授（教育社会学）は指摘します。　戦後の日本では、「努力すれば報…

■論説委員コラム「序破急」　もう17年前のことだ。司法への市民参加の歴史が長い米国を取材した。法廷の使い込まれた陪審員席や、「年末に親戚が集まれば、その年の陪審員経験者が一人はいるものだ」との米国人通訳の言葉など、日々が驚きの連続だった。　…

■記者コラム「多事奏論」　編集委員・後藤洋平　パリ・ファッションウィーク(PFW)の取材で出張していた10月5日、コムデギャルソン（CDG）の社長であり、デザイナーの川久保玲さんを単独取材する機会があった。　CDGが新作発表のショーを開催し…

ガソリンと軽油にかかる税に上乗せされている旧暫定税率の廃止に、自民、立憲民主など与野党６党が合意した。高市政権は物価高対策としての減税の決着を優先し、廃止により大きく減る国と地方の税収の手当ては先送りした。　しかし、老朽化が目立つインフラ整…

駆け出し記者として働き始めた１９９４年のことだ。コメ泥棒の記事をたびたび書いた。農家の物置から、朝になると玄米がごっそり消えている。不埒（ふらち）な輩（やから）がいたものだ▼いま思えば、なかなか重苦しい年であった。前年の凶作で、各地に国産米…