はてなキーワード: 国王とは
大まかにはこういう設定だ
・国王は、オデコに生まれつき緑色に光るアザを持って生まれた者が血筋に関係なく就く。
・アザは神が授けたものだとされ、アザ持ちは実際、あらゆる天賦に恵まれた傑物に育つ。
・現国王は、祖父も甥もアザ持ちの、神に愛された一族に生まれた。14歳の甥が15歳になり成人したら譲位する段取り。
・主人公は辺境の村で育ち王制度をよく知らなかったが、実はアザ持ちで、史上初の「同時代に生まれた次の王候補」で、王都に連行される。
・初期は全能力値ゼロの薄汚い文盲の主人公でも、ときメモみたいにパラメーター上げていけばもう一人の王候補者に勝って次の王になれる。
・無性別で生まれて15歳で成人したら性別が生えてくる種族で、14歳の主人公は男女どちらとも恋ができて最終日に成人して結ばれることができる。同性愛は禁じられている。
・愛情エンドの他、友情・憎悪・裏切・殺害などのエンドもある。
サニャは16歳女性、王城へ引っ張り出され戸惑う主人公の世話係になったメイドさんだ。
田舎者の主人公が気後れしないよう、サニャも田舎出身のそばかすのある純朴な子で、敬語が下手くそなドジっ子だ。
ときメモなど世のギャルゲー・乙女ゲーでは、大抵主人公はパラメーターを上げれば上げるほどキャラの好感を稼げる。
しかしサニャは、主人公が才覚を見せるとビビって去ってしまう。
主人公が取り柄のないぼんくらな時は、田舎者同士としてのほのぼの恋愛をやってくれるが、
頭角を現すと「立場をわきまえず申し訳なかったです」と、身を引く。
ろくな教育を受けず文字の読み書きすら不得手なサニャは、主人公が成長すると気後れしてしまう。
「ちょっと優秀」ぐらいの能力に抑えて王以外の一般職に就いて結婚するか、王になった上でサニャには日陰者の愛人になってもらうかのエンドの方が簡単だ。
サニャを王妃にするのは非常に難しい。だからこそ達成できた際の満足感が大きくドラマチックだ。
ヴァイルはもう一人の王候補者で、帝王学を学んできた正当な後継者であり、まだ14歳の無性別。
成人したら男になると宣言しているが、主人公と恋愛関係になった場合、主人公が男になると合わせて女になってくれる。主人公が女になれば、当初の望み通り男になる。
「無邪気な男児」っぽい振る舞いを意識的にしつつも、特殊な立場に生まれついたことで厭世的な部分を持つヴァイルは、主人公と関わらない多くのエンドでは「一族は彼にて断絶した」と表記され、誰とも結ばれずに敢えて「王が多く生まれる家系」を途絶えさせたことがわかる。
何故か、憎悪監禁エンドにおいても「断絶した」の表記はなく、また通常は男性になっているところを憎悪エンドでも主人公の性別に合わせてくるので、男女どちらにせよ主人公に子作りを強いているようだ。
ヴァイルは主人公と一度恋愛関係になった上で、主人公にある行動を起こされ地雷を踏まれると愛情が反転して憎悪に変わり、他にいろいろ条件が重なると、王位を継ぎ、王の強権により主人公を自分の部屋のそばの一室に監禁するようになる。
一定の条件により、「強い感情」が全く逆の方向に「反転」するのはこのゲームの特徴の一つだ。
記憶がリセットされるわけではないので、愛情経由の憎悪エンドでは愛憎入り混じりながら主人公と子作りする。
また、このゲームは「最終日」に誰かに会いに行って告白すると愛情エンド、殺害すると殺害エンド、という流れになるのだが、ヴァイル憎悪は最終日の翌日のイベント経由で発生するので、他キャラエンドとの並行が可能である。
主人公が監禁された場合に、神官と友人関係だと「神殿が王と対立」となるし、アウトサイダーと恋愛関係だと「監禁された主人公をさらって逃げた」となり、他キャラとの組み合わせによるバリエーションの豊かさもヴァイル憎悪エンドの魅力だ。
17歳のタナッセは現在の王の息子で、王子という立場でありながらこの世界の特殊な王制から彼には継承権がない。
親とイトコと曾祖父が王なのに、自分は神に選ばれなかったという立ち位置が彼を屈折させている。
突然現れたアザ持ちである主人公に初対面時から憎悪度高めだが、主人公がひたすら好意的に接していると次第にデレる。
しかし、態度が和らぎはしても、途中で愛情度にキャップがかかりそれ以上なにをやっても上がらず、正攻法では愛情エンドには到達できない。
タナッセと結ばれたい場合には、ひたすら彼に悪態をつき、タナッセの私物を奪い取ったり、タナッセを池に引きずり込んで溺れさせたり、そうやって互いに憎みあい、命を奪われかける域に達した後での反転でこそ、ようやく愛情エンドを迎えられる。
お互いのクソさと弱さを知り尽くした上で与える赦しこそがタナッセの心を真に開くことができる。
魔法の類はお伽噺のような扱いの世界で、本当に各種の魔術を操れる。
ある目的のために警備の厳しい王城にも魔術を使って侵入を繰り返しており、親しくなれば主人公も彼女から魔術を学べる。
14歳まで性別のないこの世界では同性愛も発生しやすそうだが、同性愛者ばかりでは国が立ち行かないため法律や倫理が同性愛を禁じる。
15歳になった時に恋愛相手と同性を選択するのは、強い拒絶の意思表明のような扱いだ。
他のキャラは主人公が同性を選択すると「裏切られた」とショックを受けて関係が破綻し「裏切エンド」になってしまう。
しかしルージョンは闇に隠れて生きるアウトサイダーなので通常の倫理は持ち合わせず、主人公が同性になっても恋愛関係を保つことができる稀有な存在だ。
神の寵愛を受けたとされるアザ持ちの主人公と、神に背いたとされる魔術師ルージョンが、誰にも知られず森の中でひっそり共依存気味に百合百合するエンドだ。
気を張ってツンデレしているルージョンは男主人公にはツンデレのままだが、女主人公には幼児帰り気味に弱さを見せてくれる。
トッズは年齢不詳の怪しげな商人の男で、およそ恋愛ゲームの攻略対象キャラとは思えないモブのような風貌だ。
彼はただの商人ではなく裏の顔を持つアウトローで、正体が割れた場合、展開によっては極刑にすらなる。
許されて取り立てられた場合は主人公を愛し仕えるようになるが、ルージョン同様に到底公的な結婚が認められる立場ではない。
このゲームにはキャラから主人公への好感度だけでなく、プレイヤーが各キャラに対して割り振る「印象度」がある。
トッズは恋愛展開になった場合、「お前が他の誰かとめあわされても立場上仕方ないが、心だけは俺を一番に思ってほしい」と重い愛を告白してくる。
主人公の愛情印象度が、トッズより他の相手に対して1ポイントでも高いとトッズの愛情は反転して憎悪と化しヤンデレエンドを迎える。
印象度で主人公が好き好き状態だと釣られて愛情度が上がっていくキャラもいれば、主人公の心情に全く気付けず釣られないキャラもいるのだが、1ポイントの違いで反転してくる敏感さはトッズだけだ、
モゼーラは王城内の図書館に仕える文官だ。識字率が低く書物が貴重な世界で、平民出身ながらエリートバリキャリだ。
地味顔の22歳で、恋愛遍歴は多いが思想が強いせいで結婚に至らず、この世界では行き遅れなことを気にする清楚ビッチ婚活女子だ。
恋愛面においてはちょっと優しくされるとチョロく惚れてくる彼女だが、その本質は革命烈士である。
王とは人民のためにあるもの、そうでなければ滅ぶべきだとの強烈な思想を持ちルートによっては現王暗殺ですら成し遂げる。
血筋に関係なく神が選ぶはずの王が、実際には一つの貴族家系に偏って生まれるここ数代の流れに不満を持つ彼女は、14歳まで平民として育った主人公にこそ希望を見出す。
彼女のチョロさと思想の強さ両方を汲み取り、二人で腐敗した貴族たちをぶっ倒してこの国を変えるぜエンドだ。
他の平民キャラは王妃にするのが難しかったり、立場・性格的に完全に結婚は無理で内縁にしかなれない中で、モゼーラは王の傍で国を改革するという強い意思があるのですんなり王妃になってくれる。
魔術師ルージョンとは生き別れの双子で、妹ルージョンと瓜二つの女性的な美貌を持つ男性だ。
アウトサイドへ堕ちた妹との関係修復を最大の願いにしてきた彼だが、主人公と恋愛関係になった場合には主人公を最愛の人として妹のことは諦める。
最愛の妹を永遠に失うことになった彼は、次の相手は絶対に手放さないという決意があり、最終日に主人公がティントアではなく別の人に会いに行きその人エンドを迎えようとすると、横入りして主人公の行動をキャンセルさせ強引にティントアエンドにしてしまう。
また、最終日の後で主人公は成人後の性別を選択するが、「男」を選ぼうとしても、ティントアに勝手に「女」にされ、進路もティントアと同じ神官にされ強制的に結婚させられる。
選択肢を選ぼうとしたらティントアが勝手に選んで消去してしまう下りはゲームならではの恐怖がある。
体格が良く実力がある反面、上がり症などメンタルの問題によって出世の場である御前試合で勝てず、辞めて地元に帰ろうかと悩んでいる。
ときめきメモリアルシリーズでは、陸上部の女を落としたいなら陸上部に入って活躍、美術部の男を落としたいなら美術部に入って活躍、が定石である。
そのノリで、剣士グレオニーと仲良くなるため剣術を鍛えると、すぐに御前試合でグレオニーを超える活躍を見せてしまい好かれるどころか嫉妬され憎悪度がガンガン上がってしまうという罠がある。
肉体派成人男性の戦いの場に、二次性徴も迎えていないクソガキが出てきてチート無双したら反感を買うのは当たり前だ。
真剣に部活やってるのに高校から始めたようなぽっと出の主人公に抜かれて嫉妬しないときメモの奴らは人間が出来ている。
アザ持ちチートがいかに異常で持たざる者の心をかき乱すかを示す展開の末に、主人公を殺めかけたグレオニーが処刑されるエンドだ。
リリアノは現在の王であり、タナッセの母、ヴァイルの叔母にあたる36歳バツイチ。
いかめしい言葉遣いで王らしい王として振る舞いあまり感情的にはならないが、立場上息子の育児をあまりやれなかったこと、息子がものすごい捻くれたクソガキに育ったことが心残りである。
主人公が幼く無垢に甘えて見せるだけで母性を持て余すリリアノの好感度はぎゅんぎゅん高まり恋愛エンドは容易だが、憎悪エンドは難しい。
田舎から出てきたクソガキに憎まれ口を言われたぐらいでは彼女は憎み返してくれないし、物理的な嫌がらせをするには警備が固い。
そこで使えるのが彼女の最愛の息子であり、アザコンプレックスを持つ息子を焚き付け破滅させ死に追い込むことで、ようやくリリアノは主人公を仇敵と見做してくれる。
厭世的なリリアノは多くのエンドでは権力者故に命を狙われ、譲位後は抗わずにあっさり死んでいるのだが、憎悪エンドでは次代の国王となった主人公をぶっ潰すため生命エネルギーに満ち溢れ死亡を回避してくれる。
ローニカは主人公に使える侍従であり、攻略対象中最年長52歳の老翁である。
優しく穏やかな好々爺に見えるローニカだが、王に命じられるまま政敵を葬る暗殺者としての姿を持ち、それこそが本業である。
彼の本性を見抜いた上で38歳の年の差も超えて結ばれる恋愛エンドも難しいが、憎悪エンドはゲーム中トップクラスの難易度。
主人公の名前はデフォルトでは「レハト」で、マスダでもなんでも好きな名前をつけられる。
ローニカは基本的には過去を隠して優しいじいちゃんとして振る舞うので初期好感度は愛情(許容)も友情(共感)も高いのだが、
彼が深い因縁を持つ今は亡き人物と同じ名を名乗ると、序盤で大幅に愛情度を削れるというギミックがある。
必ずしもその名にしなくても憎悪エンドへは辿り着けるが、その名にしていると「やはり貴方は彼の再来だ」とたびたび同じ名の人を思い出し、ローニカは暗殺者全盛期の過去のトラウマに苦しめられ、主人公を憎むようになる。
このゲームの好感度は「愛情⇔憎悪」と「友情⇔嫌悪」の二軸なのだが、憎悪エンドのローニカの心情は複雑であり憎悪と友情が突出し、感情名が「離れていく写し身」「その憎悪は友情の上を」などあまり見ない名称になってかっこいい。
ユリリエは17歳の貴族令嬢で、華やかで優雅な物腰の美少女だ。
誰一人にも唇すら許していないが、多数の男の間で浮名を流す愛の求道者系処女ビッチである。
貴族界の底辺の家柄だったが、親族が現国王リリアノと玉の輿結婚したことで家格が上げられ、しかし離縁したため家格は維持されたが社交界では日陰者である。
ユリリエは無性別の頃は男性的な気質であったが、玉の輿をもう一度夢見る一族により、「将来男になる」と宣言しているヴァイルと結婚させるため本人に選択権がないまま女にさせられた過去を持つ。
神に誓って決める自身の性別や結婚すらままならないユリリエと恋をした上で、主人公が成人後の性を「女」にすると、「愛を試し、敢えて茨の道を行くのか」とユリリエは感銘を受け、スキャンダラスな同性愛の道を受け入れてくれる。
ルージョン百合エンドが愛情エンドと形容され、ユリリエは裏切エンドなのは何故か意見が分かれるところだが、主人公が常識を裏切っておもしれー女であることを示したからではないか。
【逃亡エンド】ルージョンに魔術を習い、それを駆使して一人で王城から逃亡し自由を得るエンド。
【地方貴族エンド】故郷の村への印象度が良い場合、故郷へ帰りその地を治める領主になるエンド。
【ヴァイル愛情A】ヴァイルと結ばれ、主人公が王、ヴァイルがその配偶者となるエンド。告白シーンでは唯一歌詞付きのBGMが流れメインヒロイン的特別感がある。
【ヴァイル裏切】ヴァイルに告白し将来を誓いあい大人になってからの互いの性別を約束するも、裏切って同性になることを選択するエンド。敢えて同性を選ぶのは最大の拒絶であるため、ヴァイルは激しいショックを受け上手く性別分化を起こせず死亡する。
【タナッセ友情A】初登場時から主人公への憎悪・嫌悪が一方的に高いタナッセを徐々に軟化させ友情を築くエンド。恋愛エンドはお互いに頭がバグったどさくさに恋愛感情が発生したような展開なので、友情の方が正統派な親睦が描かれる。
【タナッセ憎悪A】タナッセが女になったヴァイルと結婚するエンド。主人公がヴァイルと恋仲になり将来まで誓い合ったのに何故か放置していると、それでも諦めきれないヴァイルが男を選んだ主人公に合わせて女になり、タナッセに拾われてしまう。
【リリアノ・モゼーラ友情A】現国王リリアノと革命烈士モゼーラという相容れない二人の架け橋となるエンド。リリアノの前代王の死の真相を巡る話となる。
【ローニカ愛情A】年齢差38歳の爺さんを落とすためには命もかけないといけないエンド。
【サニャ憎悪A】結ばれた後に何故か主人公が憎悪反転し、サニャの故郷を焼き討ちにするエンド。
【サニャ憎悪B】サニャをいびり倒しつつ権力を得て、逃げたらお前の家族を故郷ごと滅ぼすと脅して支配するエンド。愛情・友情などポジティブ系エンドでは普通にいい子なサニャが追い詰められてダークサイドを見せてくれる。
【モゼーラ裏切B】裏切りエンドの多くは「愛の告白したくせに同性を選んだ」エンドであり、その場合相手は大抵ひどく悲しみ打ちひしがれる。しかしモゼーラはさっさと見切りをつけて他の男と結婚してしまう強メンタルを見せる。
【ティントア愛情A】タイトル回収セリフのあるエンド。「神の印を持つ者は政治ではなく宗教の世界にこそ進むべき」という考えが神殿側にはあり、主人公は Permalink | 記事への反応(0) | 01:45
※最初は敵として配置されているが寝返らせることが可能なユニットは味方ユニットと解釈し選考対象から除く。
1.メディウス
ラスボス。作中ゆいいつのちりゅうユニット。紋章の謎ではゆいいつではなくなるが、今度はゆいいつのあんこくりゅうになる。最終面の城から出られない引きこもりモグラと言ってはいけない。
マルスたちはメディウスを倒すのにファルシオンが必要だと思っているようだが…別になくても倒せる!
2.ガーネフ
こっちはガチでスターライト・エクスプロージョンでしか倒せない。超強力な暗黒魔法マフーの使い手。しかし、玉座に座っていないので倒さずに空き巣狙いでマップをクリアすることは可能。チキ監禁犯。
3.カミュ
グルニアの将軍。ブラックナイト。神器グラディウスを装備して必殺を出しまくり屍の山を築くヤバいヤツ。まともな人間の中では最大の壁。というか本当に人間か?
敵にパラディンが多い厳しいマップの最後に立ちはだかり、ひっさつのいちげきでお気に入りユニットが殺されると精神的ダメージは甚大である。(でえじょうぶだ、オームのつえで生きかえれる)
4.ミシェイル
マケドニア国王。城に居座らずドラゴンナイトの機動力を活かして襲いかかってくる。しかし、武器が普通のぎんのやりである。
政治的には最重要と言っていい働きをしている。でも、レナに振られたんだよなあ……国内貴族すらどうにか出来ずに天下国家を語られてもなあ。
5.ガザック
1章のボス。遠距離攻撃手段をもっていないので、てやりやゆみでチクチク攻撃して経験値稼ぎが可能。きずぐすりのレベリングも可能?
6.モーゼス
17章のボス。初のまりゅうである。マルスに対して強烈な挑発をしてくる。ひみつのみせは見逃す。
7.10章のゆうしゃ
ひっさつが危険な存在。南にいるスナイパーも厄介だが、個人的にはこちらが怖い。ちなみにこの面のボスはミネルバ被害者のジューコフであるが、どうでもいい。
8.マヌー
9章のボス。SFC紋章の謎第1部では削られたマップのため登場しない。メディウス以外にもマムクートが国を持てたという可能性を地味に示した。しかも、おそらくアカネイア王国と共存する形で。
6章のボス。任天堂キャラとして名前にマリオが入る……というのは余談で、最初のしょうぐんボスである。初の城内マップボスでもある。
遠距離攻撃頼みでエクスカリバーを節約しようとするとマリクのブリザーを消耗する。
かなり好き。8章の外れた城にいる哀愁漂う倉庫番。どれほど多くのワープレイピアやワープエクスカリバーの餌食になったのだろう。そうやって増援経験値稼ぎを手抜きさせることで数多のアリティア軍を弱体化させた影の功労者である。
・ジオル
おまえーっ!あの顔でなー!あんな美人の娘がなー!ゆるさーん!
・ハーマイン
ミネルバ被害者。こいつが卑怯なら第一次上田合戦の真田昌幸も卑怯だよね?……いや、それなら否定はできんわ。
・ギガッシュ
10/27 27時ごろまでにいただいたブコメ・トラバをまとめました! お寄せいただいた知見に助けられております。ご興味のある方はぜひ。
<以下本文>
集英社「別冊マーガレット」の名編集長・小長井信昌が74年「花とゆめ」創刊編集長に就任(のちに「LaLa」「ヤングアニマル」でも創刊編集長を務める)。氏が別マから引き抜いてきた漫画家が、最初期の「花とゆめ」を支えた。
2作まとめて、令和の今でも作品が生きているな、と思わせる説明不要の名作(前者は「連載中」ではありますが)。月刊誌→月2回刊化の目玉として2作同時に連載スタート。コンテンツの息の長さに、編集長の慧眼が察せられる。
主人公のマリネラ王国・国王パタリロに次いで2番手のキャラクターはMI6少佐・バンコラン。彼は主に美少年を愛好する同性愛者で、本作はギャグマンガだが 「同性愛であることそのもの」を揶揄していない点に、作者の品格を見る。
作中に「ドイツのギムナジウムで一緒だったんです」「11月ごろ?」というやり取りを挟むなど萩尾望都ファンであることがわかる。82年アニメ化。「花とゆめ」というより白泉社として最初のアニメ化。
どの作品を推すかが分かれる。世間的には『笑う大天使』(1987~88)が有名で傑作集を出す際のアンケートでも番外編の『オペラ座の怪人』(1988)が2位だが
・作者ご本人はまったくスポ根の人ではないのに、スポーツものに傑作がある
・甲子園という制度に批評的視点を投入 と、一歩踏み込んでいる本作をリストアップ。個人的には『月夜のドレス』(1984)が好き。
メディアミックスとしてはOVAのみであるが「前世ブーム」の火付け役として爆発的な人気を誇った。※ラジオドラマあり。ブコメご指摘感謝
『スケバン刑事』のような「悪に対する憎悪」ではなく「優秀だが他人を寄せ付けない戦災孤児と品行方正な優等生との、互いに相反する感情」など愛憎の陰影が濃い大人びた作風に、当時の読者(主に10代少女)は魅了された。
「久しぶり 君には心底会いたかったよ 秋海棠」以上にインパクトのある「ひき」を未だに知らない。
こちらも説明不要の名作。菊池規子『わが輩はノラ公』(1973~78)以来人語を話すペットが出てくる作品はたびたび登場したが 「人語は解するけどしゃべれない(しかし主張はする)動物たち」が出てきたところが新機軸。よくない形で「ハスキー犬ブーム」がありました…。
※飯森広一『ぼくの動物園日記』(1972~75)はノンフィクションなので除外してます。
(このあたりで「男性読者も多い花とゆめ」時代が終焉したと思っている)
続く『ニューヨーク・ニューヨーク』(1997~98)、『しゃにむにGO』(1998~2009)と第一線で花ゆめ本誌を支えた大功労者。『赤僕』は白泉社では初めて他社の漫画賞(小学館漫画賞・1994)を受賞。ヤングケアラーの立場に置かれた小学5年生が主人公で90年代父子家庭を活写した作品となった。熱量のあるドラマ巧者。
2006年に台湾でドラマ化、2007・2011に日本、2012に韓国でドラマ化。そして今年、初のアニメ化が発表されている。日本ではプライム枠連ドラ案件で『ガラかめ』『スケバン刑事』とは違う、読者ターゲットを広く取れるラブコメが、あの「花ゆめ」から出たのだなぁと感慨。
アラサー(アラフォーですかね)のオタク女子から作品名が挙がることが多い。
2007年に「もっとも売れている少女マンガ」として、ギネスブックに認定されているそうで2001年のアニメ化・2019~21の再アニメ化・2022の劇場上映の実績は立派。十二支を背景にしたキャラ設定等、往年の「花ゆめ」らしさが光る(私見)。
(ここから、00年代デビューの漫画家が飛んでしまいます。申し訳なし…)
連載中のラインナップで、今一番勢いがあると思われる作品。アニメ化も決定。男性アイドル(キャラ)・推し活…と、イマドキの設定は鈴木ジュリエッタ「推しに甘噛み」(2022~)でも同様で、ここが今の「花とゆめ」の現在地である。
※「創刊50周年記念 花とゆめ展」ブックレットでは2人の対談が掲載されている
他
選外ってありえないですよね。すみません…。
『花のあすか組』(1987~95)が代表作でありつつ『グランマの憂鬱』(2015~)が昨年萬田久子主演でドラマ化もされている、息の長い漫画家。
1985年は角川書店(当時)がコミックに進出して地殻変動が起きた年で、そのタイミングで白泉専属ではなくなってしまった。 「別冊花とゆめ」連載「赤鼻のアズナブル」(1982~83)、別花短編だと「優しい瞳」(1984)が好き。
この方も白泉社を離れ角川へ。『ミミと州青さんシリーズ』(1979~85)が人気&今はなき「シルキー」でレディースたくさん描いてましたが、一瞬ミステリー&サスペンスものも手掛けていました。こっち路線もよかったのになぁ。増刊号掲載『異国にて』(1984)がベストですが本誌掲載作ということで『マンハッタン』を。
別マ移籍組、和田慎二の盟友。『紅い牙 ブルーソネット』(1981~86)ですよね。とはいえこのシリーズも別マからの移籍なので、あえて本誌掲載の短編を選んでみました。綾波レイみたいなタイトルですが、まさに綾波のようなお話です(ネタバレ回避)。
ヨーロッパを舞台にした華やかな作風。ほかの作品も海外モノ多し。
制服高校生ミステリものの嚆矢といってよいのでは。近い年次のデビューだと佐々木倫子よりずっと早くブレイク。メディアミックスに縁がなかったのが不思議。表題作では『消えた肖像画』が大変な秀作。1巻所収。
「花とゆめ」の「80年代後半のSFもの」のストーリーや絵柄の象徴。キャラ造形についてはフォロワーがたくさんいた記憶。
代表作はこれだってわかってるけど、白泉社作品なら私は『フラワーデストロイヤー』シリーズ最終編 『ダーク・エイジ』(1991)が好き。
1巻完結の表題作がかわいい短編集。所収の『月光夜曲 −ムーンライトセレナーデ−』がすごくよかったの、思い出しました。ビッグヒットがないの、なんでなんだ…。
氷室冴子原作ものの中で、長く支持されたコミカライズ成功例かと。
すごく売れてた! 世界観が魅惑的で熱いファンが多く、「ぼく球」以来のビッグタイトルが出たと思いました。絵のタッチも今見ても素晴らしい。
代表作はこれだってわかってるけど「赤僕」より少し前にスタートした『久美子&信吾シリーズ』(1990~97)が好き。女子高生と小学生男子カップルの物語。大人になった坂田と小沢にはハッピーエンドになってほしかったなー。
いずれ『推しに甘噛み』の人になるかもですが、まだこちらの方が有名かと。2012・15のアニメ化で聖地巡礼企画も出ていました。
<番外・別冊花とゆめ枠>
オリジナル初コミックス「環状白馬線 車掌の英さん」(2009)からずっと、ハートフルなストーリーを展開。恋愛重視の作風ではない、往年(年配)の読者が考える「花ゆめらしさ」は別花に残っていたのかも。それがまさかの月9原作。やはり時代は変わった。
ここまで挙げた白泉社作品の中では一番好き。とはいえ代表作は『始末人シリーズ』(1983~91)かと。このパターン多い。大大大好きな明智抄で(同人誌「単行本未収録作品集」全5巻はコンプリート)10選にも入れたかったのですが、作品リストを振り返ると『始末人』ですら本誌・別冊を行ったり来たり(後半は別花)、かと思うと「チツケイレン」の「アフロディーテはきずつかない」(1988)が単発で本誌に載ったりして、編集部は運用どうしてたん…と。これからも読み続けることには変わりないのですが。
近作に抜け漏れ多くてすみません。明らかな抜けは増田の知識やアンテナが欠落している箇所です。とはいえ総論として、ガラかめ~動物のお医者さんまでは不動かな、と。
もしよかったらブコメでいろいろと教えてください。
ドラゴンインフレは古代から続く習わしに従う筋目正しきエンシャントドラゴンが倒されたときに発生する。
古代ドラゴンの継承者である彼らは金・銀・財宝・宝石の類を自らのねぐらにうず高く積み上げるのを伝統とする。
そのような存在が冒険者により討伐されると一時的にその地域は好景気に湧いたあと強度のインフレにより経済の低迷を招く。
本来はその土地の領主・その地域の国王に対する納税の法律的な義務はあるものの、
冒険者がどれだけの財宝を獲得したか具体的に知る術がないがゆえに有名無実の法となっている。
ゆえに冒険者は冒険者ギルト等を通しての間接税を支払う義務のみを有するのが実態である。
しかし、古代から続く由緒正しきエンシャントドラゴンが討伐された場合は違う。
古代種ドラゴンのほとんどはその縄張りを正確に知られており、住処も調査済みである場合が多い。
古代種ドラゴンの住処の回りには必ずその動静を観察する監査官が常駐している。
古代種ドラゴンの活動期には王都に向かって火急の知らせを届ける必要があるからだ。
ドラゴンを討伐しようとする冒険者や軍事勢力の動向も把握することも重大な使命である。
なぜなら極稀なことながら古代種ドラゴンが実際に討伐される時があるからだ。
そのときには彼ら監査官は、古代種ドラゴン討伐に関する財宝の管理及び徴税官へと早変わりする。
ドラゴン討伐を見届けたと同時に監査官兼徴税官は誰よりも早くドラゴンの宝物庫へと到着しなければならない。
そして、その宝物が古代から続くこの地域の帝国・王国を継承する現王国の管理下にあることを宣言する。
この宣言により全宝物は監査官の調査が済むまでは一切の移動を禁止される。
そして、そこか
車は田ゐの道に重き轍刻みて、静かに旅の媼なむ揺らしける。
「などかは感謝しはべりぬべきや。歩みもままならぬ身に幸ひなる助けにて治療も給へける。さこそは全能の天帝の御わざなれば、慈悲深きあがきみをば遣はし給ふべかんめり。」
御者の翁、前ぞ見据えてなほ黙(もだ)せる。
「あがきみもぞ、天帝の信奉者におはしはべるや…かくの如く見受けはべり。」
媼の眼差し、もだしたる御者の背へ、さらには荷台にて古びたる聖典に止まりぬ。まさに御者との時をぞ映しためる。
御者静かに「然り…信じはべり」とて、さらに「されど、天帝はただ…人のさだめをば弄びたまひはべり。」媼の微笑み穏やかに「まさしく深遠なる御弁(わきま)へにはべらむ」。
車進み行くも道塞ぐ巨木現れ、はからずに停まりにけり。媼は「あなや、如何にしはべらむ。なまむつかし」と言ふものを、御者の降りて巨木に手おきつれば、巨木の姿消えにけり。
「たぐひまれなる奇跡かな。大木の忽然と去りぬ」とも、御者は「ただ除きたるのみ」と冷ややかなりき。媼感じては「為し難くはべり」とて続けるに、「若きとき、あがきみ冒険者にはべるべかめり。かくはべりぬべし。常よりかかる勘がふ外れざらんものなれば。」
今は昔、御者の翁なるタケなむ、悪辣なる徒党の一味にて後ろ暗き途にありたり。その中に、ハンブン、ミノル、コゲ、エンディといふ者なむありにける。
ある夜半、逆巻くせせらぎうち響く中にて、タケが天帝の御姿ぞ冒涜せしものから、どちの一人に目覚ましく、「タケ、何ぞしたるや。これ御姿にて神聖なり。」
タケの「もだせよ。などかは心にかける者あるべき」とて、エンディ怒れるに「わぎみのわざ、此方ぞ汚しつる」と言ひ初めけり。タケは「さあらば、天帝とこそ争へ」とあしらふ。さらにエンディは「けしからず」と争ふ。他のどちの言ひけるに、「タケ、かかるわざによりて宛て行なひ給はらむものなり。」タケは嘲りて「天罰など、あり得ぬ事なり」と答ひき。
「などかうは然様に言い閉ぢしや」と問はれければ、タケの顔苦々しく、「幼きときの友、祈りて粮料(れうれう)乞ひたるも、飢えにてこそはかなくなりにけれ。おはせしかば、かれをば救ひ給ふべかりしを」と言ひくくむ。「故に、天帝なむあらぬ。」タケの言い腹立ちやまず。
エンディは「されど、などて天帝とこそ争へと言ひしや」と惑ふ。嘲りて「天帝とあらざらば、誰と争ふべし」とて鼻まじろきをしたり。別のどち更に問ふ。
「ミノル、わぎみの信ずる神が貶められたり。公腹(おほやけばら)ぞ示さむや」
「あれは我が信奉する神にはあらず。争ふなどよしなしごとなり」
また他のどち「はかなきことなり」と痴(をこ)がる。コゲ、ハンブンに向かひて「如何にせむ?」
「タケよ、いでや行かむ」「行かむや」
ハンブンのきもちやまず、「わぎみ、いつとなし、かかるわざぞ続けむ」とて聖典に添へおきつつ、「天帝、祈りや崇拝をもって我らをば救ひ給はず」とぞ言いける。
驚きて「何と」と問い返されしものから、ハンブンは「天帝、見守れども助け給はず。相応の苦難を授け給ふばかりなり」と語る。タケは「などかくはするぞ」とて憤(むつか)るもまた、別のどちも「ハンブン、わぎみの信じたることなるのみや」と疑ふ。
「信ぜず。長きにわたり、さかしらなる大人、天帝ぞ正しきとせむがための理(ことはり)なるも、をかし。民草を実(まめ)ならしむるためなれば、ひとへに侯(こう)がため。」
タケも心得ずして「無道なり」。タケを見据へ「いつとなく、かかる愚れ愚れしきわざ続けむや。虚仮なり。」とて言い募られたるものから随ひき。
驕れる一味、共に暗き世々を存(ながら)へ、つひに国王に背きつるも、久しからず、さだめのまへには闇の錦にて甲斐なし。はらからも勇敢なれど潰えて多く命を極め、ただタケの独りながらへり。
荒き風吹く夜、タケ、あばらやのやうなる塔の上にて立ち尽くす。「ああ、はらからは儚くなりにけり。かの激戦の只中にて残りたるは我が身なりけり。」
はからずにかつてのはらからの言葉胸にかすめる。「タケ、わぎみぞ儚くなり初めぬべき。」また他のどちも「かくの如き無謀をもって、ながらへらるるや」などといふ。息つかして去りにけり。
のちも浮かれ漂よひ続け、果てに綺麗なる殿に辿り着きけり。
宿直人は「何為むや。これホドギャ殿なり。よしなくしてえ立ち入られず」と問い詰めけり。タケは「ホドギャとはたそ。よそよそしきことなりけり」と鼻まじろきをする。宿直人をば斬り伏せ、殿の中に忍び込みけり。
いへのきみのホドギャはそれを見るに、郎従に「害せよ、害せよ!かのやじりきり誅せよ!」とげぢす。タケ、襲ひかかる者ども薙ぎ払いて、宝物手に入れるや去りぬ。
「若きときの冒険羇旅(きりょ)、けしゃうの物と戦ひもありけり。国王軍とも。人ともけしゃうの類ひともすずろなり。などかは戦ひのただ楽しかるべき。しかうして一人など甲斐なし。はらからのありてこそ、戦ひも人生も。」
自らの手中の宝物見るにうち捨て、虚ろにも「今、全て空し。同胞のなかりしかばあやなし」とて座り込みつつ、去りにし日々に禅定したり。
朝(あした)に起きれば、手の宝物をばうち溢(あぶ)し、またひとたび漕ぎ出だしけり。官軍が陣の前に立ちつつ、「これこそ別れ路、いざ華々しく行かめ。この戦ひもって死なば、黄泉にてはらからに会ひ得るか知らぬ」とぞ呟きし。林檎かじりつつ、陣への攻撃決めなむとも、にわかに腹痛に襲はれ、放りて蹲れば呻きたり。「腹ぞ…痛き…」
通りがけの田夫これを見て、恙なしやと寄りてみるに、「もだせよ」と返さるるも構はず。タケが傍にて宝物のありけるを覚える。「得難き宝なり。さりとも。」
車に乗らせ、町へと向かふ折、言ひけり。「憂ふなかれ。かの町に名医おはしはべり。犬の便秘さへ治したるほどにはべり。」タケは苦しみつつ、「なぜ宝もち去らざりぬや。やうれ、盗みつべかりしを……いづこにか連れて行かむとす」と尋ねけり。
田夫は笑ひつつ答へける、「臥したる者より銭(あし)盗みて去りぬと天帝に告げなば、さぞよろしからむや。然れど参る折、そのよしぞ聞こし召しせば、何をか仰せらるるや。」
「さなるや…」
「何と」
田夫は微笑みて「誰によりてもわぎみにこそせんいちなれ」とて聖典渡しけり。
かくありて、そののちも、幾度となく官軍が陣落とさなむとすれど、天候や体調、あるいは人の干渉に憚られ、阻まれにたり。つひに絶たむとて木に縄吊るして佇むなどもありけり。
「くびる者の心もちなむ弁へ知らぬ。今こそ…」
くくらむとするや、崖より岩ぞ転がり落ちて木をば折りたる。驚き嘆けば咳き込み、「またしても阻まれるなど、などてならむや…」倒れたる木に目を懸け、田夫より授かりたる聖典に触れり。
天帝よ、みましは真におはし侍るや?などかうは此方をぞこの世にしばしとどめ給はむ!
聖典開けど徒らなれば、めくる音のうち響くのみなるかな。
ふと眼裏にハンブンが言葉(けとば)思い起こされにけり。「天帝、見守れども助け給はず。相応の苦難を授け給ふばかりなり。」また、田夫のはかなしごとも。「あれぞ試練なりし。天帝は見守り給ふのみなり」とも。タケは覚えたりけむか、「そよや…まことにさなりけり…」と呟く。かくて聖典ぞ抱きて案じゐたりき。
「再びえあはれぬどちたち、今ここにあるべし…話しあたふべかめり」
かつてのはらからよりの教へぞ思ひ出さなむとて聖典や草子ぞ読み耽る。植物の覚え深きどちがため、植物抄、論文の類ひ尋ね取りけり。
「はらから、ものに通じたりき。過ごしたる日々思ひ出さむとて、からく関はる草子尋ね取りては読み耽けなむ」
しかうして今、タケは御者の翁となりぬ。
「はらからに再び会ひてしがな。それのみぞ生きる希望なるを、さあるべくしてほかに無し。されど、今や誰にもえ会はれず。生おぼえなるに、かんばせもえ思ひ出されず……夢にも。誰一人とて。死にても、憶えの中にても、もはやえかなはざるなり」と感じけり。
にわかに媼がタケに銃を差し付けり。かつてタケにより懸想人を害されし者なるなり。媼言ひけるに冷たく、「今なお日次ぎ思ひ出しはべり。わぎみらに害されたる懸想人。かんばせ、息通ひ、声などの覚え、昨日のやうなり。」
タケは「な外せそ。抗ふまじ。かかる暗き道閉ぢ給へ」と受けれど、媼の手震へより引金え引かれず、射られざりき。「今もなほ…」
媼は動じて見つめたり。
「わごぜのみならず。常なり。独りになりてより、かくのごとし。我をば害さなむ者、鞘よりつるぎ抜けず、弓のつる切り折れ、悉く阻まれたり。天帝、さらにどうなきを、我が人生ぞ閉ぢ給ふまじ。」
媼打ちひしがれれば、タケはかく語りき。
「今もなほ、わぎみが報いより我への罰ぞ選び給ひたる。これ天帝の思し召しなるらむ…」
1:1 田舎の道にて、重き車輪が轍を刻みつつ、老女を静かに揺り動かしける。
1:2 老女は声を上げて言ひける、「何と感謝すべきことか。歩くこともままならぬ我を、助けていただき、その上治療まで施してくださるとは。これも全能の主が、汝の如き慈悲深き方を、我がもとに遣わしたまへればこそ…」
1:3 老人は黙し、言葉を発することなく、ただ前を見据えける。
1:4 老女はなお問いける、「汝もまた、主を信じ奉る者なるか…そのようにお見受け致し候ふが」
1:5 老女の眼差しは、無言の老人の背に移り、さらには荷台に置かれし古びた聖書に止まりぬ。それは時の流れを刻む如く使ひ込まれけるものなり。
1:7 彼はさらに続けて言ひける、「されど、主は唯…人の運命を弄びたまふのみ」
1:8 老女は穏やかに微笑み、「それは、まさしく深遠なる教理の解釈に相違なし」と応じける。
2:1 馬車は進み行きける中、突如、道を塞ぐ巨木現れけり。老人は馬車を止めたり。
2:2 老女は言ひける、「あら、これは如何に。厄介なる事態なり」
2:3 老人は馬車より降り、黙して巨木に手をかけたり。
2:4 その時、巨木は静かに、しかして確かにその姿を消し去りけり。
2:5 老女は驚きの声を上げ、「何たる奇跡ぞ、大木が忽然と消え失せり」と驚きけり。
2:6 老人は冷ややかに答へける、「ただ木を取り除きしのみなり」
2:7 老女は感嘆し、「我には到底、成し得ぬことと存ずる」と述べ、
2:8 さらには、「若き頃、汝は冒険者でありしに違ひなき事と存ずる。さなり。わが直感は、往々にして外れざるものなれば」と付け加えけり。
3:1 若かりし頃、タケと呼ばれしその老人は、邪悪なる徒党の中に身を置き、暗き道を歩みたり。
3:2 その仲間たちは、ハンブン、ミノル、コゲ、そしてエンディといふ者たちにてありける。
4:3 仲間の一人驚きの声を上げ、「タケよ、何といふことを為すのぞ!これは神聖なる御姿にあらざるか!」
4:4 タケは厳しき口調にて、「黙れ、その如きことは構はぬ」と返しける。
4:5 エンディは怒りの声を上げ、「お前の行ひにより、この場は汚されしぞ!」と言ひける。
4:6 タケは冷たく、「然らば、主に抗議せよ」と言ひ放ちける。
4:7 エンディはさらに憤り、「何を言ふておるのぞ!」と反論しける。
4:8 仲間の一人言ひける、「タケよ、その如き行為は、天罰を招くものに候」
4:9 タケは嘲笑する如く答へける、「天罰など、あり得ぬ事なり」
4:10 仲間問いける、「なぜ、その如く断言するや?」
4:11 タケは苦々しげに語りける、「幼き日の友は、主に祈り、糧を乞ひ求めたり。されど、彼は飢えに苦しみ、命を落としけり。もし主が存在すれば、なぜ彼を救はざりしや?」
4:12 タケは激しく言葉を続けける、「故に、我は主を信じず」
4:13 エンディは困惑し、「然らば、なぜ主に抗議せよと言ひしぞ?」
4:14 タケは嘲る如く、「主が存在せぬならば、誰に抗議するや?」と応じける。
4:15 さらに仲間の一人声を上げ、「ミノルよ、汝の信ずる神が侮辱され候ているぞ。正義のために戦はざるや?」
4:16 ミノルは静かに言ひける、「あれは我が信ずる神とは異なり。戦ふ理由など無し」
4:18 コゲはハンブンに向かひ、「如何せむ?」と問いかけける。
4:19 ハンブンは悠然と答へける、「もう行かむ、タケよ」
4:20 タケは無念そうに、「もう行くや」と言ひける。
4:21 ハンブンは叱責する如く、「汝は何時までその如き行為を続けるつもりや!」と言ひ放ち、
4:22 ハンブンはさらに、聖書に手をかけながら言ひける、「タケ、その神は、祈りや崇拝にて救ひを与ふるものにあらず」
4:23 タケは驚き、「如何なる事ぞ?」と問い返しける。
4:24 ハンブンは静かに語りける、「神は、人を見守りつつも、助けを与へず。その者に応じた苦難を与ふるのみなり」
4:25 タケは憤然として言ひける、「何故ぞ!」
4:26 仲間の一人問いける、「ハンブン、それは信じていることや?」
4:27 ハンブンは嘲笑し、「信じざるなり。唯、賢き学者たちが長きにわたり、神を正当化するために編み出した理屈が面白きのみなり。それにより、人々は真面目に生き、支配者は楽となるなり」
4:28 タケは納得しがたげに、「何と理不尽なる事ぞ!」と叫びける。
4:29 ハンブンはタケを見据へ言ひける、「タケよ、何時までその愚かな行為を続けるつもりぞ。無意味なる行ひに過ぎざるなり」
4:30 タケはなおも続けんとしたれど、ハンブンの言葉に従ひ、やがてその行為を止めたり。
4:31 その後、彼らは行動を共にし、暗き時代を生き抜きたり。然れど、彼の一団が国王軍に対し反乱を起こさんと企てしその時、運命は彼らに牙をむきぬ。
4:32 タケを含む仲間たちは、勇敢に戦ひ抜きしが、一団は壊滅し、多くの者が命を落としけり。
4:33 唯一生き残りしは、タケただ一人なり。
5:1 風が激しく吹きつけし夜、タケは一人、廃墟となりし塔の上に立ち尽くしけり。
5:2 彼は静かに言ひける、「ああ、皆死に果てしや。あの激戦の中にて、ただ我一人が生き残りしとは…」
5:3 その時、かつての仲間の言葉が脳裏をよぎりける。「タケ、汝が皆の中にて最初に命を落とすべし」と。
5:4 さらに別の仲間が言ひける、「その如き無茶を続けていては、長生きなどできぬぞ」と。
5:5 タケは嘆息し、塔を立ち去りけり。彼はあてもなく歩き続け、そしてある時、豪奢なる邸宅の前に辿り着きける。
5:6 邸宅の門の前に立ちし番人は、厳しく問い詰めける、「何用ぞ。この地はホドギャ様の邸宅にござ候。許し無くして立ち入ること許されざるなり」
5:7 タケは冷ややかに、「ホドギャとは誰なるぞ。そ奴が何者であれ、我には関係なし」と答へける。
5:8 そして、タケは躊躇することなく、番人を斬り伏せ、そのまま邸宅の中に入り込みける。
5:9 邸宅の主たるホドギャは、その状況を見て、家来たちに叫びける、「殺せ、殺せ!この侵入者を始末せよ!」
5:10 タケは冷静に、次々と襲ひかかる者たちを打ち倒し、
5:11 その後、邸宅の中の財宝を手に入れ、そして瞬く間に姿を消しける。
5:12 タケは独白しける、「若き頃、冒険の旅にては、怪物たちを相手に思ふ存分戦ひたり。国王軍との戦ひも同様なりし。彼らが人間であれ、怪物であれ、我には関係無き事。唯戦ひに身を投じること楽しきなり」
5:13 然れど、タケは寂しげに、「されど、一人で戦ふことには何の意味も無し。仲間たちが在りしゆゑ、戦ひも人生も楽しきなりし」と述べける。
5:14 その時、タケは自らの手の中に在る宝物を見つめ、そしてそれを地にばら撒きける。
5:15 彼は虚ろな目にて言ひける、「今、何もかも虚しきなり。仲間たちが無くば、我が生きる意味も無し」
5:16 彼はその場に座り込み、孤独を感じつつ、過ぎ去りし日々を思ひ返しける。
6:1 翌朝、タケは再び立ち上がり、手にした宝物を見つめける。彼はこれを手放すことに決め、再び歩み出しける。
6:2 やがてタケは、国王軍の基地の前に立ち、つぶやきける、「最後は派手に行かむ。国王軍相手に死することで、あの世にて仲間たちに会ひ得るやも知れぬ」
6:4 然れど、突如としてタケは腹痛に襲はれ、地に倒れ込みける。彼はリンゴを手放し、呻き声を上げける、「腹が…痛し…」
6:5 その時、近くを通りかかりし農夫がタケを見て、無事なるかと驚きて声をかけたり、
6:6 タケは弱々しく、「黙りけれ」と返しけれど、農夫は構はず近づききたり。
6:7 農夫はタケを見下ろし、そして近くに落ちし宝物に気付きける。「こ奴はすごきお宝なり!されど」
6:8 農夫はタケを車に乗せ、町へと向かひたり。
6:9 農夫は言ひける、「なに、心配するな。我が町には名医が居り。犬の便秘さへ治ししほどの腕前なり」
6:10 タケは苦しみつつ、「なぜ金を取って逃げざりしや?盗むべかりしものを…汝は一体、何処へ我を連れて行くぞ?」と尋ねける。
6:11 農夫は笑ひつつ答へける、「神の前にて、病人から金を盗みて逃げたりと言へたら、如何に良きか!然れど、神に会ひし時、その如き理由を聞かるるは困りしことなり」
6:13 農夫は聖書を取り出し、タケに向かひて言ひける、「汝にはこれが必要なり。持ちいけ」
6:14 タケは驚きて言ひける、「何を言ふぞ?」
6:15 農夫は微笑みつつ、「汝よりも、我よりも、汝にこそ必要なるものなり」と言ひ、聖書をタケに渡しける。
7:1 その後、タケは幾度も国王軍の基地を襲撃せむと試みたりれど、天候や体調、あるいは人の干渉により、ことごとく阻まれたり。
7:2 タケはつひに自ら命を絶つことを決意し、木に縄を吊るし、その下に佇みたり。
7:3 彼は独り言の如く呟きける、「自らの首を吊る者の気持ちなど、今まで理解できざりしが、今ならば分かりぬ…」
7:4 然れど、タケは首を吊らむとしたその瞬間、崖の上より石が転がり落ち、木を折りきたり。
7:5 タケは驚きて息を飲み、咳き込みつつ呟きける、「何故、またしても我を阻むぞ…」
7:6 彼は倒れし木を見つめ、そして、かつて農夫より受け取りし聖書に手を伸ばしける。
7:7 タケは叫びける、「神よ、汝は真に存在するや?何故、我をこの世より解き放たざるぞ!」
7:8 彼は聖書を開きけれど、その中より何の答へも聞こえて来ざりき。
7:9 唯、頁をめくる音のみ響き渡りたり。
8:1 その時、タケの脳裏にハンブンの言葉蘇りける。「神は人を見守りつつも、助けを与へず。その者に応じた苦難を与ふるのみ」と。
8:2 また、農夫の言葉も浮かびたり。「あれは試練なりき。神は見守りたまへり」と。
8:3 タケは何かを悟りたる如く、「然り…さういふことか…」と呟きける。
8:4 彼は聖書を抱へつつ、しばし黙して考へ込むことありき。
8:5 タケは続けて言ひける、「再び会ふべからざりし仲間たちが、今ここに居る如き気がする…彼らと話すことができた如く思ひ候ふ」
8:6 タケはその後も聖書を読み続け、かつての仲間たちの教へを思ひ出さんと努めたり。
8:7 彼は植物に詳しき仲間のために、植物の図鑑を手に入れ、学者たちの論文を読み漁りけり。
8:8 タケは言ひける、「皆、それぞれ何かに通じたりし。彼らと共に過ごせし日々を思ひ出すため、必死に関連するものを探し出し、読み耽りたり」
9:1 斯くして現在に至る。タケは老人となり、独り言の如く呟きける、「仲間たちに再び会ひたし。それのみが生きる希望なりきが、さうせざるほか無かりき」
9:2 然れど、タケは続けて言ひける、「されど、今や誰にも会ふことあたはず。記憶は薄れ、顔も思ひ出せず…夢にも出で来ず。誰一人として」
9:3 タケは嘆息し、「死して会ふことも、記憶の中にて会ふことも、もはや許されざるなり」と語りたり。
10:1 突如、老女がタケに銃を突きつけたり。彼女はかつて、タケにより恋人を殺されし者なりけり。
10:2 老女は冷たく言ひける、「我は今もなお、毎日思ひ出す。汝らに殺されし恋人のことを」
10:3 彼女は続けて言ひける、「顔の形も、息遣ひも、声も、昨日の如く覚え候ふ」
10:4 タケは静かに応じける、「確と行へ。我、抗ふことなし。この暗き人生を終らしめよ。」
10:5 老女は震へる手にて引き金を引きたりれど、銃は発砲されざりき。
10:6 タケは言ひける、「やはり、さうか…」
10:8 タケは静かに語りける、「汝のみならず。常なり。我が一人になりてより、ずつとさうなりし」
10:9 タケは続けて言ひける、「我を殺さんとする者は、剣が鞘より抜けず、弓の弦が切れたり。すべてが阻まれたり」
マントラ「オンシュダシュダ(オン・シュダ・シュダとも)」について調べました。このマントラ(真言)は弘法大師の師匠の師匠である善無畏三蔵法師が唱えたマントラとされているようです
>「空海(弘法大師)の師匠の師匠に当る、古代インドの摩伽陀国の国王であり僧、日本渡来説を持つ「善無畏三蔵(ぜんむいさんぞう)」が作ったマントラ。
>あらゆるネガティビティをリセットする言葉。心の浄化、悪い出来事のリセット、心身のストレス、場の浄化などに強力な効果あり。」
このマントラは邪気が払われる最強のマントラとして近年広まっているようなのですが、出典はわからないようです
>恐らく私がさっと調べた感じでは「オンシュダシュダ」という真言は経典にはなさそうでした。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11294949481
Xを検索したところ2013年にはスピリチュアル系アカウントによって紹介されています
2014年にも紹介している気功教室のブログが確認できます。いずれも同一人物が関わっているようです
https://sumaho-kikou.com/?p=332
https://web.archive.org/web/20140118233548/http://kikou.info/page/cat2/cat1/528.php
Webではなく気功教室といったオフラインのネットワークを通じて広まっている場合、Webでこれ以上の情報を得るのは難しいかもしれません
参考になりましたか?
パーレビ国王時代はイランは親アメリカだったけど、革命が起きてホメイニ師が出てくる。エルサレムがユダヤ教徒の影響下にあることをイランのホメイニ師は快く思っていなくて、イスラエルに死をと叫ぶようになった。でもイランからイスラエルは遠い。ので、イランは反イスラエルの組織に援助を続けてる。パレスチナのスンニ派のハマスはもちろんレバノンの同じシーア派のヒスボラもそう。
イランの動きが面白くはないトランプさんのときに米国の仲介でイスラエルはバーレーン(王族はスンニ派)とかの湾岸諸国と国交正常化した(俗にアブラハム合意という)。パレスチナに国家が樹立されることなく和平を進めたのだけど、それってスンニ派とユダヤ系からなる対イラン包囲網にもなる。イランは面白くはないよね。
話がズレて恐縮なんだけどアラブの盟主たるサウジはスンニ派で以前は国交が無くても対イランではイスラエル寄りともとれる動きをしていたものの、中国の仲介でサウジとイランは去年国交正常化させた。そのあとガザへの空爆がはじまってからは完全にパレスチナ問題について反ユダヤとまではいかないけどサウジは態度を硬化させてる状態。
わかりにくくて恐縮だけど、スンニ派シーア派だけではなくて対イスラエルや米中とか複雑に絡んでる状態。三角関係のもつれとかだったらよかったんだけどね。
いやー・・・そういう話じゃ無いでしょ、マジでそういうとこやぞ。ワイはこう思いました