怪獣、ホラー、特撮、SF、モンドと、特殊映画、くだらない映画、B級映画への当方の偏愛ぶりは、これまでの日記でみなさんにはとうにバレているでしょうから、安心して、こんな映画を観たいと書けます。
- 『スネーク・フライト』(監督:デビッド・エリス)
飛行中の航空機内での蛇対人間の死闘……タイトルまんまの内容です。なんで蛇なのか、が笑っちゃいます。犯罪の目撃者である証人をFBI捜査官2人(1人は主演のサミュエル・L.ジャクソン)が、飛行機で移送することになるのですが、それを知った犯罪組織が、よっしゃ、始末したれ!とばかりに、数千匹の毒蛇を機内に送りこんだのです。送り込んだ、って、あんたそれ(苦笑)。
どう考えても、数千匹の毒蛇を用意して、飛行機の中に送り込むというその行為自体のほうが、ふつうに刺客を送り込むよりも、何十倍も大変で手間がかかってしかも危険だろうが、って(苦笑)。ねえ? ダメ度700%って感じでしょ? 観たくなりますよね、当然。
「ボス」「ふん?」「例の証人ですが」「あいつか。で、どうやって消すんだ?」「もう手は打ってあります」「そうか」「今回は蛇でいきます」「なに? 蛇だと?」「はい。しかも、1匹2匹じゃありません」「どれだけ用意するんだ」「数千ほど」「そうか、わっはっは。そいつはいい。よし、今回は蛇だ。まかせたぞ」「はっ」
……みたいなやりとりが組織であったものと想像されます。しかし、毒蛇はどこに発注したんでしょうか。やっぱオンラインショッピングなんでしょうかね。数千匹って、在庫はだいじょうぶだったんでしょうか。
というわけで、10/21(土)から興味津々のロードショーです。蛇嫌いの人にとっては悪夢でしかない場面が終始展開されることになるでしょうが、好き者にはおそらく、ピーター・ジャクソン版『キング・コング』の谷のシーンを超える危険生物の大活躍が観られることになり、たまらない1作になる可能性大でしょう。(独言:ああ、でも、監督が『デッド・コースター』のエリスかあ……ちょっと不安だなあ。まあ、いいか。)特殊映画ファンと蛇好きは全速力で映画館にレッツゴーです。
しかしなあ、どのように紹介しても、せいぜい愛すべきおバカ映画にしか見えないこの作品が、「公開1週目で約1510万ドルの興収を記録し、初登場1位を獲得した」って、どういうことよ。相当ヤバいな、アメリカって国は。国民総「秘宝」化でも進んでいるのでしょうか……。
もう1作、バカな映画が好きな向きには、これもたまらんでしょう。
- 『ナチョ・リブレ 覆面の神様』(監督:ジャレッド・ヘス)
どうですか。この、ジャック・ブラックが飛翔するチラシ(ポスターも同じ柄)だけでもダメ度測定不能、って感じですね。ピーター・ジャクソンの大作出演の後に、この映画を選ぶジャック兄貴、ほんと、シビれます。
ストーリーは……って、やめておきます。もうこの絵がすべてを語っていますからね。アチョーな映画であることだけわかっていれば十分でしょう。
特筆すべきは、監督・脚本が、『バス男』で大ブレイクのジャレッド・ヘスだということでしょう。『バス男』を楽しめた人はルチャリブレって何?であろうが、プロレスなんて興味なかろうが、なんだろうが、とにかく観ないわけにはいかないでしょう。
『ナチョ』は11/3(金)からロードショーです。蛇が苦手な人も、こちらには安心して全速力で駆けつけてください。
ところで、わたくし空犬は、ジャック・ブラック、けっこう好きなんです。『キング・コング』のイカれた映画監督も、『スクール・オブ・ロック』のダメロッカー/教師も最高でした。同好の士には、こんなイベントを紹介しておきます。
↑映画祭も紹介されている、ナチョの小冊子。
『スクール』『キング』『ナチョ』の3作品をオールナイトで一気に見せてくれるという、なんだかうれしいような、こわいようなイベントです。10/21(土)、23:30開場、シネセゾン渋谷にて、2,500円也。
この映画祭には含まれていないのですが、ブラック兄貴が中古レコード店のマニアックでエラソーな店員というハマリ役で出ている『ハイ・フィディリティ』(監督:スティーヴン・フリアーズ)も、ジャック・ブラック出演作品としておすすめです。全編音楽愛に満ちた、音楽好きにはたまらない1作です。
◆今日のBGM◆
- OST『High Fidelity』
今日はもちろんこれです! 1度でも好きな女の子にオリジナル編集のテープを作ったことがある男子は全員買ってください。