今日も『「本屋」は死なない』を付箋片手にメモを取りながら読み進めています。そのうち、ちゃんとふれたいなあと思いつつ。すぐには無理そうなので、今日は久しぶりに買った日本人アーティストの新譜の話でも。
◆今日のBGM◆
- 鈴木祥子『You Take Me,You Make Me』
これまでBGMとして取り上げてきた音楽、ふだん空犬通信で取り上げる音楽からすると、こういうのは意外だとか言われるんでしょうね。実際、よく言われる。でも、好きなんですよ、鈴木祥子さん。
で、その鈴木祥子さんの新作は、アルバムではなくて、マキシシングル。全7曲中3曲はミックス違いとインストだから、実質4曲入りで、2曲が《鬼才・西山大輔主宰の新進気鋭の劇団「AND ENDLESS」の記念公演の為に書き下ろした新曲》(内容紹介より)なんだそうですよ。
新曲もいいんだけど、昔からのファンにうれしいのは、過去曲のセルフカバーが2曲収録されていることかな。しかも1曲は「Swallow」! ほんと、あらためて、いい曲だなあ。今回収録されているのは、伴奏がご本人のピアノだけという弾き語りヴァージョンで、これがねえ、実にいいんですよ。
ギターのアルペジオ(ギターは佐橋佳幸さん)とエレクトリックアップライトベースの音が印象的なオリジナルヴァージョンのきらきらした感じもよかったけど、こちらもアダルトな感じでいいなあ。20年前の曲だもんね(1989年のシングル曲)。声の感じも当然変わるわけで、オリジナルと聞き比べると、ちょっとハスキーさの増した落ち着いた声(まあ、もともときんきんした声の方ではありませんが)に聞こえ、それが、こうしたピアノ弾き語りにぴったりなんですよね。いい感じにお年をとられているということなんでしょう。
お年をとられて云々なんて書いたら失礼かもしれませんね。声もそうだし、ジャケのお顔もあいかわらず若々しい。超のつく美人ではないかもしれませんが、声や曲の感じにぴったりの優しいお顔で、見た目も大好き。
そうそう、ジャケ、ルックスと言えば、この盤、ディスクユニオンで買ったんですが、そしたら、ポストカードがついてきました。
こっちがジャケ写でもよかったかもと思わせるすてきな1枚です。インナーに使われている写真です。本体に使われていない写真だったら、なおよかったのになあ。って、ただでいただいたくせに好き勝手言ってすみません。
というわけで、鈴木祥子さんを聴いてきたファンにはあらためておすすめする必要もないかもしれませんが、おすすめの1枚ですよ。
↑ジャケ、お顔と言えば、このジャケ写も好きだなあ。
↑「Swallow」のオリジナルヴァージョンはこちらに入ってます。あと、ベスト盤『Harvest』にも収録。
↑鈴木祥子さんの我がパーソナルベストは、小泉今日子に楽曲提供した「優しい雨」。小泉今日子ヴァージョンがよく知られているようですが、ご本人のセルフカバー、それも、この『RadioGenic』に入っている、アコースティックギターだけを伴奏にしたヴァージョンがいいんですよね。ギターは吉川忠英さん(このアコギのプレイもすばらしい)。ちなみに、ジャケ、鈴木さんのお顔ということで言うと、この盤の裏ジャケの写真(ギタレレ?のような小型のギターを抱えた鈴木さんのモノクロ写真)が大変にキュートでいいのだなあ。
アコースティックギターをバックにした曲では、「かもめ」(これも鳥の曲名だ)もいいですね。