さて。前回の記事では新刊書店のデータベースやガイドを紹介しましたが、それらのあり方をむずかしくしているのが、開店・閉店・リニューアルなどの頻度。昨年はとくに意識して記録していなかったので、ちゃんと比較しているわけではないのですが、今年はほんと、多いですよね、書店の開店・閉店ニュースが。今年の秋から冬にかぎっても、ずいぶん開店・開店予定がありますから、10~12月、3か月間の新規開店およびリニューアルで、こちらが把握できているものをちょっとまとめてみます。
- 10/ 2 文教堂書店広尾店(新規;110)
- 10/ 5 書原本郷店(新規;49)
- 10/ 7 啓文堂書店荻窪店(新規;135)
- 10/ 8 ACADEMIA(くまざわ書店)すみのどう店(新規;280)
- 10/ 9 MARUZEN&ジュンク堂書店広島店(新規;1200)
- 10/15 ジュンク堂書店吉祥寺店(新規;1035)
- 10/22 三洋堂書店中津川店(リニューアル;?)
- 10/23 文教堂書店熊谷ニットーモール店(新規;210)
- 10/25 エムズエクスポ盛岡店(新規;800)
- 10/28 タロー書房(リニューアル;120)
- 10/29 ジュンク堂書店郡山店(新規;730)
- 10/29 文教堂書店練馬高野台店(新規;?)
- 10/? 精文館書店三ノ輪店(リニューアル;?)
- 11/ 5 大垣書店京都ヨドバシ店(新規;240)
- 11/10 啓文堂書店府中店(リニューアル;260)
- 11/13 くまざわ書店下関店(リニューアル;?)
- 11/20 くまざわ書店八王子南口店(新規;126)
- 11/25 BOOK EXPRESS東京南口店(リニューアル;?)
- 11/中 三省堂書店アトレ秋葉原1(新規;?)
- 11/下 廣文館イトーヨーカドー新曳舟店(新規;160)
- 11/中 廣文館ゆめタウン安古市店(新規;?)
- 12/ 1 啓文堂書店多摩センター店(リニューアル;200)
- 12/22 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(新規;2060)
- 12/? 精文館書店荒尾店(リニューアル;542)
- 12/? 精文館書店豊明店(リニューアル;790)
関東を中心に、空犬が気づいた範囲で個人的にまとめたもので、網羅的なものではありません。オフィシャルに告知されていないものは、おもにツイッター・blogなど個人の方の情報や、空犬の直接の伝聞に基づいています。(……)内の数字は坪数で、?は発表がないか、わからないもの。複合店の場合、書店部分の割合がわかっているものと、そうでないものが混在しています。関東以外のエリアの情報は漏れもあるかと思います。間違いや漏れにお気づきの場合は、ご指摘いただけるとうれしいです。
いやはや、それにしても多いですね。このなかで気になるのは、最近報じられたこれ。「盛岡に東北最大級の複合型書店-「本が主役」の店内、POPを排除」(11/1 盛岡経済新聞)。
お店は、エムズエクスポ盛岡店。《オープン1週間を経ても、平日の昼間で店前の大型駐車場が常に埋まるほどの盛況ぶりで、ここ数年は閉店や経営縮小のニュースが目立った岩手県の書店業界にとって久々に明るい話題となった。》と、出足、好調のもよう。
記事によれば、スーパーの跡地を改装したとのことで、注目すべきは、9月に、旭川に大型店舗を出店している《北海道内で同様の複合型書店を展開するコーチャンフォー(社名=リラィアブル、北海道釧路市)がコンサルティングに参画し、仕入れや情報共有の面でサポート》するとあること。
で、肝心の書店部分の様子ですが、こんな感じ。《総床面積は800坪で、およそ半分を占める書店部分には約100万冊の書籍や雑誌をレイアウトする。》400坪で在庫100万はすごいですね。《壁、床、天井をオフホワイトで統一した店内は、「書籍や雑誌の表紙を引き立たせる」(佐々木謙一常務)ことからPOP広告を一切置かないのが特徴。》とあり、ただの大きな書店ではなく、ディスプレイにも工夫がこらされているようです。実際、写真を見た感じだと、文字通り白が基調の美しいお店になっているようですね。これはぜひ店頭の様子を実際に見てみたいものです。
美しい店内といえば、都内のこれも気になります。「タロー書房、COREDO室町に移転オープン」(10/27新文化)。記事には、《JR九州旅客鉄道のデザイナーとして知られる水戸岡鋭治氏が什器などを含めた店内デザインを行った》とあり、写真を見ると、什器や照明がなかなかいい感じ。これも見に行かなくては。しばらく前に紹介したアカデミアや、八重洲BCのQuiet Villageもそうですが、最近のオープン/リニューアル店は、店内デザインにも力を入れ、独自性を発揮しようとしているところが多くなっている感じですね。
今年後半の書店新店で最大の話題は、やはり年末、大阪・茶屋町に予定されている、ジュンク堂書店梅田店でしょう。支店名とオープンの日程が決まったようですね。ジュンクのサイトには開店日はあがっていませんが、オープニングスタッフの募集があがっています。
↑吉っ読特派員T氏より寄せられたチャスカ茶屋町の外観写真。あおり視線だと、大きさが協調されますね。
ところで。大阪と言えば。今月、わずか1泊ではありますが、仕事の用事で大阪に行くことになりました。19(金)、20(土)。たった2日の間に、仕事相手に何人も会うことになるので、書店回りに避ける時間はそんなに多くはありません(というか、合わせて数時間程度になりそう……)が、でも、滅多にないチャンスなので、リニューアルなった紀伊國屋書店梅田本店をはじめ、大阪の書店をいろいろ回ってくる予定です。ブックンロールにフリペを提供してくださったお店のみなさんにも会いたいしなあ。
ほかに、もしもツイッターでフォローしたりされたりの書店の方で、大阪の方がいらっしゃったら、よろしければご一報いただけないでしょうか。時間との戦いなので、行けるかどうかわかりませんし、また、日にちも決め打ちなのでシフトやお休みと合うかどうかもあるのですが、チャンスがあればぜひお店におじゃまして、ごあいさつできればと思っています。もちろん、さしつかえなければ、当日拝見したお店の様子は、後日、このblogで紹介させていただくつもりです。