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2024-12-14

クリス・増・EVE

2024-11-11

2024秋アニメ 途中感想

そろそろ秋アニメも折り返し地点なので自分が今見てるアニメ覚え書き。順不同。

テレビ放送のみ。配信は見てない。あと銀河英雄伝説Die Neue These(日テレAnichU枠)や、テレビ埼玉CBCテレビオンリー放送など多くの地域放送していないものも見れてない。

アニメはこうやってボーッとたくさん見てるけど詳しくはないです。アニメ制作会社とか声優とかはよく分からんので間違ってること書いてたらごめんなさい

今のところ継続視聴中

Re:ゼロから始める異世界生活 3rd season

正直なところ2期より好き。相変わらず色んな意味でエグいところを表現してくれるのは関心する。問題が、問題が多すぎる!

やり直し令嬢は竜帝陛下攻略

ロリコンラブファンタジー幼女戦記王国王太子から婚約されたが、実は自分の妹との禁断の恋をカモフラージュするための婚約だったということを知り、それを知ってしまった後は王太子冤罪をかけられ人生終了。次に気がつくと幼少期まで時がさかのぼり、今度はクソシスコンから婚約を避けようとしたら隣国の呪われた皇帝求婚をしてしまう。あれ、やり直す前の皇帝あんなに殺意剥き出しで恐ろしい男だったのに、今の皇帝には優しさが見える・・・令嬢のやり直しといえば「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活満喫する」が記憶に新しいが、あちらに比べコメディファンタジー要素が多め。

〈物語〉シリーズ オフモンスターシーズン

配信先行。配信は見てない。尺の都合で一部カットされている部分があるらしい。1話愚物語、2話〜6話が撫物語。あまり感想という感想もない。

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

転生後は弱小貴族だったけど人の能力を鑑定するスキルで人を見定め、有能な仲間を集め成り上がる話の2期目。35歳からの転生者だから子供でも年齢不相応な立ち振る舞いだけど、周りの仲間たちもそんな感じだし、前世記憶が云々とか話の中では出ないので、あまり生モノって感じがない。1期から好きだった。やっぱり面白い

株式会社マジルミエ

魔法少女お仕事アニメ現実的世界+魔法少女ビジネスとして成り立っている世界記憶力が優れた主人公魔法少女派遣をするベンチャー企業株式会社マジルミエ」に就職するところから物語は始まる。零細企業からできるのだろう、マニュアルや型にとらわれない行動、社員全員チームで働く姿が憧れる。いい会社だな〜と思わせてくれるのでいいアニメなんだと思う。

星降る王国のニナ

女性向け漫画原作王道ファンタジー孤児である少女ニナは特別な青い瞳をしていた。ある日国王女事故(?)で亡くなってしまう。その王女もまた青い目を持つものだった。国の第二王子秘密裏にニナを王女として仕立て上げることに。中国王宮ドラマでありそうなストーリー王女と天真爛漫に生きてきたニナでは性格や振る舞いが全然違う。それだけに王子もニナを王女として教育することに苦労するのだが、ふっ、おもしれー女。いずれは離れると分かっていながらも二人は惹かれ合う。何気にEDが毎回変わっていく。シルエットの絵本が1ページ1ページそれぞれの登場人物になっていく。

ラブライブ!スーパースター!! 3期

私はアイドルアニメが人数多くて苦手なんだけど、スーパースターは人数少なかったし、ストーリーも好きだったので見てる・・・3期のOP見たらまた人増えてるー。オッサンなのでこれ以上増えたらもう名前覚えられんのよ。今回は主人公がLiella!のライバルに。かのん存在って大きいなーと改めて感じる。今回もNHK放送では本編放送後にミニコーナーがある。受信料特典。

嘆きの亡霊は引退したい

追放系じゃなくて追放されたい系。主人公は実は自分は強くない。たいしたことをしていないのに周りがかってにいい方向に解釈してくれる。最近で例えると転スラの勇者マサユキみたい。スタッフにふとももフェチがいるのか、そういったセクシー描写がよくある。本編も面白いOPEDの作りも面白い。正直このアニメの一番の特色はOPEDにあると思う。アバンタイトルからOPシームレスに入ったり、OP途中に今回の予告が少し入ったり、EDの途中で次回予告が入り、次回予告のセリフは曲に合わせてラップ調。| OP中に話のハイライトが入るのは、80年代アニメの「蒼き流星SPTレイズナー」で既にやっていると知り、調べるほど今度はレイズナーの魅力に取り憑かれていった。ありがとうレイズナーに会わせてくれて。

甘神さんちの縁結び

少年誌王道ハーレムラブコメ。男主人公美人三姉妹がいる所へ居候する話。天涯孤独が縁あって美人三姉妹JD, JK, JC)のいる神社居候しつつ、京大医学部を目指す・・はずだったんだけど神社の苦しい状況を再建することに付き合う感じに。その辺は女神カフェテラスみたいな。三姉妹はそれぞれの血液型の型にはまったような性格OPももクロ。マクロスドッグファイターモーニング娘。真夏の光線みたいに「デケデケデン!!」と入るイントロがかっこいい。ED明日ちゃんセーラー服OPに似てると思った。

クロトリップ

りぼん原作健全なまほあこ。大大大好きな魔法少女ベリーブロッサムの輝く姿を見るため、ポンコツ悪の組織総帥、クロマの仲間に入り魔法少女と戦う道を選ぶ。OPから本編もボケとツッコミ応酬ギャグアニメである舞台はN県某賀市とあるが、日本海フォッサマグナという言葉が出てくることから新潟県なんだろうな。終始、魔法少女vs悪の組織ごっこみたいなゆるい感じで話が進みつつ、ツッコミどころにはしっかりツッコミが入る!おもしろかわいいぞみんな!!

歴史に残る悪女になるぞ

何でもかんでも 悪女としてーと、(プロとしてー)ファブもびっくり悪女を目指すためなら努力を惜しまないのが主人公。7歳になったある日、自分前世プレイしてたゲームに登場する悪役令嬢になったと気づく。聖女本来ヒロイン)をだしに歴史残る悪女になりますわよ。聖女理想論に対し、現実を叩きつけ、聖女理想を切る捨てる討論が面白い

きのこいぬ

大好き。ペットロス仕事も手につかないホラー絵本作家主人公。庭に生えたヘンテコなきのこ。土の中から出てきたとおもったら犬だった。いやそうはならんやろ。きのこのように生えてきた犬と作家先生と仲間たちの日常生活きのこいぬ先生のこと大好きすぎるのが可愛くて心温まる。何気にBGMがすごくいい。きのこいぬ可愛い声で鳴くが、声は男性声優なので、たまに出るため息がオッサンっぽい。見ててこんなにたこ焼きが食べたくなったのはまじかる☆タルるートくん以来かもしれない。え、OP歌ってるのHY!?

ダンダダ

特にないです。

ネガポジアングラー

好き。釣りアニメ。余命2年人生絶望借金取りから追われる最中に川へ転落。助けてくれた釣り人達から釣りを教わりつつ、半分釣具屋化してるコンビニで働く。釣りアニメというか、釣りを通して人生を見つめ直すって感じなのかな。かなりマニアック釣り知識が飛び交う。BGMギターがめちゃくちゃいい感じ。釣りシーンでヒットしたら曲調が代わり、魚との格闘を演出するのとか。

『アオのハコ』

こちらも特に言うことないですって感じ。良すぎて言葉があまり出ない。バドミントンに勤しむ主人公は一つ上でバスケ部の先輩に片思いしている。先輩の親が海外転勤になること、親同士が仲がいいことをきっかけに一緒に住むことになる。義姉生活(違)タイトル通り青春を感じるアニメ青春スポーツラブストーリースポーツの動きも各々の感情表現もすごい丁寧に作られてると感じた。OPOfficial髭男dismEDEveEDクレジットにはアシックスアディダスデサントミズノヨネックス大塚製薬名前が。おお。俺にはこのアオハルが眩しすぎてポムじいさん状態。強がるガールのひなちゃんを見てるとツライ。

魔法使いになれなかった女の子の話

絵本みたいな作画が特徴的。魔法使いに憧れていた主人公だったが魔法使いへの登竜門である学科に落ち、普通科に入ることに。普通科では今では当たり前になっている電子手帳みたいなものを使う現代魔法ではなく、幾何学的な魔法人を書いて魔法を使う古代魔法を学ぶことに。主人公が来てるシャツがダサかわいいOPPUFFYとついでにTOOBOE。

2.5次元の誘惑(リリサ

アニメから続いているコスプレテーマアニメジャンプらしく友情努力勝利の要素があるストーリーとなっている。一番好きなキャラ校長先生です。あん大人に僕はなりたい。この作品校長先生だけでなく、生徒会長など周りが生徒全員の味方となってくれるのですごい安心して見れる。やさしい世界。1期のOPシャッターチャンスが好きだったので変わったのが残念。まあ仕方がないですけど。ED写真は少しずつだけど増えていく。第21話約束された神回

るろうに剣心明治剣客浪漫譚京都動乱

2期、京都編。今までなかった新作エピソードもある。第三十四話 逆刃刀 初撃は好きな話だったなー。

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ 豊穣の女神

ベルくんは罪深い!前回の厄災編は見ててしんどかった。それだけにリューさんの愛しさが極まっていたが。今回はシル・フローヴァ/フレイヤとの話かな。以前からベル好意を抱いていたシルがベルデートすることに。ベルとシルの愛の逃避行。まるでローマの休日しかフレイヤ劇場型悪意でなぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?状態に。ベルくんかわいそう。原作では前回のリュー中心の話と今回のシル中心の話が第4部「豊穣編」にあたるのかな?OPはGRe4N BOYZ(元GReeeeN)。AIの遺電子とか大雪海のカイナとか、たまにアニメ主題歌担当するね。

凍牌

ソレアガリダヨ。裏世界麻雀アニメ。高レートの雀荘荒らし回る高校生主人公。裏レート麻雀闘牌録とタイトルにあるとおり、ヤクザとかがいるヤバイ世界にも出入りする。『賭け麻雀犯罪です』というテロップがは入る。PCモニタCRTというのが時代を感じる。東風荘流行った頃か。2013年実写化している。OPオーイシマサヨシEGO-WRAPPINみたいな曲調。

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン

これまでレン&フカ次郎vs ピトフーイ&エムだったが、今回はこの2チームが一緒のチームとして組むことに。が・・・。前回放送から6年か・・・。もういろいろ覚えてなかったりする部分があるが、戦闘を観戦してる人が「あいつ前回レンちゃんに⚪︎⚪︎された/したやつじゃん」とか教えてくれるの親切。毎回アイキャッチの1枚絵がカッコイイ!こんなこと言ったらファンに怒られそうだけど個人的ソードアート・オンラインはGGOの方が好き。

科学×冒険サバイバル

韓国出版社が出しているサバイバルシリーズ子供向け学習漫画原作。以前からWebアニメ劇場アニメ化はされている。登場人物ジオたちのグループと、ダイアたちのグループの2組いる。1話〜3話がジオたちが登場する異常気象サバイバル。4話からダイヤたちの昆虫世界でのサバイバルミクロキッズね。EDtrfのsurvival dAnceをカバーサバイバル繋がりってことですか。1話と4話の内容に誤りがあり、その後訂正がある。1011話の「南極サバイバル」を飛ばし12話を先に放送する。放送前に疑わしい部分でもあったのかな

トリリオンゲーム

コミュニケーションスキルに長け大きな野心を抱いたハルと、コンピュータスキルの高いガクが1兆(トリリオンドル稼いでビジネストップクラスを目指すバディもの?。やはり大逆転劇は面白いですな。昨年ドラマ化してる。草!草!草!うめぇ

チ。 ―地球運動について―

15世紀ヨーロッパ舞台地動説研究することは禁じられている国で破れば命を落とすことにもなる。そんな状況下で命をかけ地動説研究する少年お話宗教コワイ。しか探究心と感動はそれをも超え誰にも奪えない。OPサカナクションEDはヨルシカ

さようなら竜生、こんにちは人生

様々な人種が住む村でのスローライフ。でもないか平穏な日々を守るため奮闘する。竜が勇者に倒され人間へ転生し、ドランという名前人生を歩むことになる。ある日、沼の調査に出かけた先で美しいラミアのセリナに出逢う。人間からはラミアは恐ろしいモンスターとされているが、ドランサポートと、セリナの優しさが伝わり村で一緒に生活することとなる。

鴨乃橋ロンの禁断推理

天才頭脳を持つ鴨乃橋ロンと、ピュア刑事の一色都々丸(トト)が謎をとく推理ミステリー。ロンは優秀だが事件の謎を解いた後に犯人を死に追いやる不思議な力がある。それ故、ロンは探偵業ができなくなっていた。トトはロンに代わり謎を説く役になったり、ロンの暴走を防ぐ役にまわるなどして、二人で難事件解決していく。Season1を見てなかったけど面白そうだったのでSeason1からいっきに見た。黒(96)蜜好きで首に96のタトゥーがある鴨乃橋ロン。DVDは本編96分という徹底ぶり。次があるなら次の主題歌96猫に歌ってもらいたい。

らんま1/2

リメイク勝手不安を感じていたが面白いと思う。がっつり上半身真っ裸シーンとかやるのね。時代的に隠すのかと思った。EDの絵はあずきちゃんみたいな感じもあってその時代を思い出し何かもみな懐かしい。

青の祓魔師 雪ノ果篇

このシリーズひとつも見たことないのであまり言えたことじゃないんだけど、面白いっすね。たぶん過去のは一応録画してるのでどこかで見ようと思う。

魔王2099

はたらく魔王様! 2099 〜in サイバーパンク勇者に倒された魔王、復活した時代は2099年。魔王は大きく変貌した世界に驚くのであった。魔王として君臨していた主人公もこの時代では信仰力は薄まり一般人よりも弱い存在となる。そんな中、かつての仲間が行くへ不明になっていること、この世界の闇に触れることになる。有名になって力を取り戻し、余は世界支配するのだ!ちょうどFF7RとFF16をやっていて、エネルギー問題の設定が似てるのでより面白く感じた。

結婚するって、本当ですか

会社独身者対象アラスカ州アンカレッジ支店への転勤を募集する。そこで海外転勤をしたくないもの同士が偽装結婚を企てる。最初は嘘だがお互い意識しあって本当になるってやつなんだと思う。ただ、その過程結婚するということはどういうことなのか。家の問題、愛し合う人同士が幸せになるのに結婚必要なのか、結婚とはどういうものか、いろいろと考えさせられる物語。正直見る前と見た後では印象が変わるアニメだった。2022年ドラマ化もしてる。OPAメロCharaのやさしい気持ちに似てて懐かしい気持ちになる。EDはゴホウビ。最近いね

 

続きはanond:20241111020502

2024-11-03

セガサターン史上、もっと重要ゲーム10

触発された増田

はじめに

セガサターンは、セガから発売され「32bit次世代ゲーム戦争」に参戦していたゲームハードの一つであるソニーの初代プレイステーションを始め、多くのゲームハード覇権を競った。稼働時期はおよそ1994年11月2000年12月で、1998年11月にはセガサターンの次となるドリームキャストが発売され、以降は発売タイトルも下火となっている。

選定レギュレーションとしては、ドリームキャスト発売前後までに登場したタイトルであることを重視、またこ時代から徐々に増えたプレイステーション3DOなどでも同一タイトルリリースする「マルチタイトル」は選外とした。

10タイトル

1. バーチャコップ1995年11月セガ

セガサターンといえば豊富アーケードゲームタイトルを持つセガ移植作が家庭で遊べることが強みの一つであり、本作は光線銃コントローラーバーチャガン」も同時発売され、ゲームセンターと同等の遊びを家庭に持ち込んだ。

3Dゲーム黎明期当時のセガは『バーチャ○○○』といった名前複数作品リリースしており、『バーチャコップ』はカメラズームインズームアウトを多用した緊張と緩和の演出や、コンボ的な爽快感など、後の大ヒットタイトルTHE HOUSE OF THE DEADシリーズにも繋がるガンシューティング史の重要作品である

2. バーチャファイター2(1995年12月セガ

ゲームセンターで社会現象にまでなっていたお化けタイトルで、かつセガサターンプラットフォーム初となったミリオンセラータイトルであることから選定。ハードローンチタイトルの初代『バーチャファイター』も当然ながら重要タイトルであるが、8,800円と高額(本作は6,800円)だったこと、ライバルだったプレイステーションを上回るハード普及台数に貢献した(この時期だけであり、すぐひっくり返されている)ことから、『バーチャファイター2』の方を選出した。

セガサターンスペックは、当時のアーケードタイトルで主力だったMODEL2基板を採用された3D作品移植するには性能不足が否めず、完全移植とならずナーフされがちで、本作も例外ではない。また、初代『バーチャファイター』と同時発売されていた周辺機器バーチャスティックもお世辞にも操作感が優れているとは言えず、1996年アストロシティー筐体を再現した後期バーチャスティックや豪華版バーチャスティックプロ登場まで、レバー派は耐えることとなる。

3. セガラリーチャンピオンシップ1995年12月セガ

体感筐体で人気を博した『セガラリーチャンピオンシップ』の移植タイトル。『バーチャ2』と同じく、3D表現ナーフされての移植ではあったが再現度はかなり高く、先行して移植された『デイトナUSA』と同時発売された周辺機器レーシングコントローラーにも対応していた。

とにかく1995年年末商戦は次世代ゲーム戦争が佳境を迎えており、同時期に『真・女神転生デビルサマナー』など他メーカーによる良タイトル供給もあったが、セガから特に気合の入ったタイトルが多かったと言える。

4. ヴァンパイアハンター1996年2月カプコン

2D対戦格闘ゲームヴァンパイアシリーズ2作目。セガサターン後期には拡張RAMカートリッジ活用し、アニメーションパターンを削らず高い移植度を誇る2D対戦格闘ゲームが多く発売されたが、本作はハード発売1年ちょっとにして、拡張RAMカートリッジを頼らずとも高い移植を実現しており、当時多くのハード移植タイトル供給していたカプコン技術力がよく分かる作品である

セガサターンには『KOFシリーズや『ストZEROシリーズなど、高い移植度を誇った2D格闘ゲーム作品が多くリリースされたが、本作はコンボや起き攻めなど、後の2D対戦格闘ゲームにも続いて行く要素が入っていることから選定した。セガサターン標準のコントローラーであるサターンパッドは6ボタン式で、カプコン格闘ゲームと相性がよかった点も特筆しておきたい。

5. パンツァードラグーンツヴァイ1996年3月セガ

高いスプライト処理機能を持ち、多くの秀作2Dシューティングゲーム移植されたセガサターンであるが、3Dシューティングゲームの傑作『パンツァードラグーンシリーズからも挙げておきたい。少年ドラゴンの背に乗って終末文明を駆ける世界観も印象的で、とくに本作『ツヴァイ』では子供ドラゴンの愛らしい形態テレビCMを見た人も多かったのではないだろうか。

高い威力を誇るロックオンレーザーを使って攻略するシステム面では、同時期にタイトーから発売されていた『レイヤーセクション』(『レイストーム』)の影響も感じられる。シリーズは『AZEL -パンツァードラグーンRPG-』を最後に長く沈黙を続けることとなり、次に挙げる『NiGHTSシリーズと共に、オリジナルIP作品を育成するのが下手なセガというイメージが定着することとなる。

6. NiGHTS into dreams...(1996年7月セガ

セガサターン前後となる世代セガハードであるメガドライブドリームキャストと比べ『ソニックシリーズ供給があまり目立たないハードであった。しかしながら、ソニックチームから完全新作としてリリースされた『NiGHTS』は国内外から高い評価を得る。日本国内においては廉価版「白サターン」に特別ステージを遊べる『クリスマスナイツ』が同梱され、売上以上に多くの人が触った作品である

ゲーム性は同時期に発売された『マリオ64』のような自由度が高い完全3Dアクションには遠く及ばない、3D風の空間を決められたルートで飛び回りハイスコアを狙う、レーシングゲームシューティングゲームに近いものとなっており『ソニック』にも通じる爽快感があり、マルチコントローラー通称マルコン)での操作気持ち良い。『バーニングレンジャー』と並び、ソニックチームからリリースされたセガサターン重要タイトル

7. サクラ大戦1996年9月セガ

ホンダからセガに移った当時の副社長・入交昭一郎氏(通称イリさん)が、ゲームプロデューサーの広井王子氏を口説き落としてキャラゲー制作を依頼して生まれた、セガの家庭用ゲーム機を代表するシリーズ戦隊モノTVアニメ意識した演出や、一度聴いたら忘れられない『ゲキテイ』など、1作目にして完成度が高い。

キャラクター原案に『ああっ女神さまっ藤島康介氏、シナリオに『爆れつハンター』『セイバーマリオネットあかほりさとる氏を迎え、多くのアニメ音楽を手掛ける田中公平氏に作曲を依頼する座組で制作された。スチームパンク世界観シミュレーションRPG恋愛ゲームを融合させ、高い人気を誇った楽曲キャラクター活用した「歌謡ショウ」も多くの公演が開催され、今で言うところの「中の人」によるライブをさせる興行形態先鞭をつけた重要作品

8. エネミー・ゼロ1996年12月ワープ

3DアドベンチャーゲームDの食卓』で時代の寵児となった飯野賢治氏が手掛けたSFアクションゲームプレイステーション代表するシリーズとなった『バイオハザード』の影響を感じさせるゲーム性で、初見殺し要素が多く『デスクリムゾン』ほどではないがクソゲー評価もそれなりにある。

そんな本作であるが、ゲーム史を語る上で欠かせないのは、元々プレイステーションで発売を予定していたにも関わらずソニー主催の「プレイステーションエキスポ」でセガサターン移籍をイリさんのビデオメッセージと共に大々的に発表するという、センセーショナルな告知手法が採られたことにある。未発売となった『300万本RPG』ともども、未だに語り草となる飯野賢治氏の破天荒な行動を象徴する1本として選出した。

9. EVE burst error1997年1月イマジニア

プラットフォームとしてのセガサターンを語る上で外せないのが独自レーティングシステム存在で、「18歳以上推奨」「18歳未満販売禁止」といったカテゴリ販売されたタイトルがあったことだ。むふふな脱衣シーンがナーフ移植されがちな脱衣麻雀タイトル乳首券発行で完全移植された上に、いわゆる成人向け美少女ゲーム、平たく言ってしまえば「えっちゲーム」が移植されて遊べる家庭用ゲーム機だったのだ。このレーティングシステム存在によって、それまでアンダーグラウンドで傍流な存在だったPC向け美少女ゲームの名作群が、メインストリームと言える家庭用ゲーム機に移植が実現しより多くのユーザーに「発見」されたのは、日本ゲーム史においても重要出来事だったと言える。

EVE burst error』は令和になっても続編が制作される『EVEシリーズの1作目で、2人の探偵役の視点を切り替えながら(セガサターンではCD-ROMを入れ替えながら)謎解きの進行するアドベンチャーゲームであり、ゲームデザイナー菅野ひろゆき氏を代表する作品の一つ。他にも『同級生』『下級生』『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』など、豪華な声という付加価値を付けてセガサターン移植された名作タイトルは幾つもあり、このカテゴリからの選出作品は遊んだ人の思い入れに応じて読み替えて欲しい。また、次世代ゲーム戦争においてプレイステーションの優位が確定してからは、『To Heart』のようにエロ要素を完全排除してセガサターンではなくプレイステーション移植されるタイトルがあったことも記しておきたい。

10. グランディア1997年12月ゲームアーツ)

スーパーファミコン代表するRPGシリーズの最新作『ファイナルファンタージ7』がプレイステーションへの独占供給が発表され、お通夜状態だったセガサターン陣営にとって希望の星とされ並々ならぬ期待を背負って発売されたオリジナルRPG。当時のサターン専門誌でも毎号のように特集記事が組まれていた。

スチームパンク世界冒険家を夢見る少年ジャスティンの成長を描いた「王道中の王道」で、仲間との出会いと別れが感動を呼ぶストーリーや、攻撃側有利な戦闘システムも人気を博した。売上で『ファイナルファンタージ7』には遠く及ばなかったものの、RPGが弱いと言われ続けたセガサターンの中でも(プロモーション主導とはいえ)強い存在感があったこと、ドリームキャストなどに続編が供給されたことを考慮し選出。

選外タイトル

魔法騎士レイアース

2Dゼルダ神々のトライフォース』にインスパイアされたアクションRPGの名作。

ときめきメモリアルポリスノーツ

どちらも時代代表するタイトルだがマルチタイトルのため選外。コナミはこの時代からマルチタイトルが多い。

怒首領蜂

弾幕シューティングとして重要タイトルかつ良移植だったが、マルチタイトルだった気がするため選外。

電脳戦機バーチャロン

個人的にはとても思い入れがあるが、セガアーケードタイトル移植には重要作品が多くて選び切れない。ツインスティックを5,800円で家庭用ゲーム機の周辺機器として発売するなんて頭イカレてるよね~(褒めてる)。

ダイナマイト刑事

バカゲー史に刻まれる名作。

サターンボンバーマン

なんと10人同時対戦が可能だったボンバーマン

街 〜運命交差点

サウンドノベルの超名作。10選に入れるか最後まで悩んだが、アドベンチャーゲームでは、レーティングシステムによって移植実現した美少女ゲームから1作を選んだ方が妥当判断し選外に。

Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!

雑に言うとダビスタサッカークラブ経営版。2作目めっちゃ遊んだ

カルドセプト

マジック・ザ・ギャザリング+モノポリー+いただきストリート任天堂ハード携帯機と相性がよく今ではすっかりそちらのイメージが強い。

DEAD OR ALIVE

マルチタイトルであること、バーチャ2のインパクトには負けることから選外。おっぱい

スーパーロボット大戦F・F完結編

ボイスイベントが入ったこからロボットアニメ作品クロスオーバーさせるスパロボシリーズに新しい価値を持ち込んだ重要作品位置付けられるが、完結編の敵雑魚インフレバランス崩壊気味だったため選外。プレステから始まったスパロボαの方がシリーズ全体としては重要と言えそう。

ガーディアンヒーローズ

むちゃくちゃ好きだがマニアック過ぎると判断し選外。異世界おじさんが選んだら10選に入ってた。

レイディアントシルバーガン

むちゃくちゃ好きだがマニアック過ぎると判断し選外その2。トレジャー作品にはこういうものが多い。

仙窟活龍大カオスシード

むちゃくちゃ好きだがマニアック過ぎると判断し選外その3。

クロス探偵物語

むちゃくちゃ好きだがマニアック過ぎると判断し選外その4。

2024-05-01

anond:20240501093815

頭痛のために飲んでるんじゃないよ

作業が肉体的にきつ過ぎて、湿布を使ってたけど肌が大変な事になったから飲まないとやってられないんだよ

使ってるのは市販薬EVEの安くてカフェイン入って無くて量多い奴

2024-04-30

病気オナニー

昨日、熱が出て体のだるさと合わせて

頭がぼんやりとしていた

EVEを飲んでもそこまで楽にならず

深夜になってもベッドの中で苦しんでいた

よくわからないが気づくと

やたらと性感があがりはじめた

具体的には股間と頭にキモちいいエネルギーが溜まり始める

体調が悪くオナニーを数日していなかったせいだろうか

体調が悪いのでオナニーより眠たいのだが

眠れない

快感股間と頭に溜まっていて眠れない

仕方ないので股間意識を集中すると

股間が痙攣し始めて快感が増幅されあっという間に絶頂に達する

射精はない

ドライオーガズム

直接刺激をしないのでいわゆるエナジーオーガズム

しかし嬉しくない

快感で体が目覚めてしま

しか調子が悪い

結局眠れないままドライオーガズムを繰り返すことになった

これが病気オナニー

2024-04-15

anond:20240415040512

花鋏キョウ(はなばさみきょう)

VTuber事務所にじさんじとホロライブの圧倒的な二強で、他はすべて相当な差で後塵を拝していると思われます

その中では歌に絞ることで比較的上位にいた?と思われるRe:ACT所属のV。

現在ではぶいすぽっ!とかのが勢いあると思う)

歌手志望の子を騙して連れてきたんじゃないか?」(ド失礼)と思ってしまうくらいいい曲歌います

凛々咲(りりしゃ)

事務所所属していない個人VTuber

作詞作曲が出来て歌えるということで、シンガーソングライターに近いと思われます

地道に数年頑張ってて、たまーに見てる。

最近…でもないけどホロライブの「Blue Journey」という音楽プロジェクトに「あの日の僕らへ」という楽曲提供した(作詞作曲)。

ちくわちくわ

引退済みの個人V。

曲紹介みたいなスレ引退後に曲だけ知った。

人知れずいい曲が埋もれてる個人V多いんだろうなぁ…

2024-02-05

[]人間レシピ

Water + Water = Lake

Lake + Lake = Ocean

Ocean + Earth = Island

Fire + Wind = Smoke

Smoke + Smoke = Cloud

Cloud + Island = Sky

Sky + Fire = Sun

Water + Earth = Plant

Plant + Plant = Tree

Sun + Tree = Fruit

Fruit + Fire = Apple

Fire + Earth = Lava

Lava + Water = Stone

Stone + Wind = Sand

Sand + Stone = Pyramid

Pyramid + Water = Tomb

Tomb + Pyramid = Mummy

Mummy + Tomb = Curse

Apple + Curse = Worm

Plant + Water = Swamp

Swamp + Worm = Snake

Apple + Snake = Adam

Adam + Curse = Eve

Adam + Eve = Human

ダイの大冒険のGAMEOVER

モス武術大会編で8人の決勝トーナメントの組み合わせを決める話のこと。

トーナメント主催者は予選を勝ち抜いてきた8人の出場者それぞれに文字が書かれた玉を拾わせるんだよね。

「E」と書かれた石を拾った人が2人いたから、同じ文字の石を持つ人同士が戦うのかと思いきや、それ以外の6人はみんな文字が揃っていないんだよね。

これにおかしいと気づいた8人は、各自が持つ石を集めて8文字を組み合わせて「GAMEOVER」という文字列に並べたんだよね。

そして主催者に詰め寄ると、主催者は「ゲームオーバー。お遊びはこれまでだ」と言うんだよね。

主催者は実は魔王軍の一味であり、人体実験の被検体を集めるために武術大会を開いたことを明かすんだよね。

その後いろいろとあるけど、最終的には武術大会を見に来たダイ主催者は倒されることになるんだよね。

ここで気になるのは、8つのから「GAMEOVER」という文字列を並べるのがあまりにも早いこと。

8つの文字が何らかの文章と知らされてすらいないのに、思考錯誤する時間も無くすぐに正解を導き出してるんだよね。

私だったらもっと時間がかかってると思うし、それどころか「GAMEOVER」という正解にたどり着かないかもしれない。

とりあえずアルファベット順に並べてみようか? 「AEEGMORV」うーん意味分からんトーナメントの組み合わせとどう関係するのだろうか? 他にも並べ替えして試行錯誤してみようか。


何分間も悩んだ末に、「えーっと、主催者さんすみません。『MOVEGEAR』っていう文章になったんですが、どこかに歯車でもあるんでしょうか?」とか言ってしまいそうだよね。

主催者は「ゲームオーバーってどういうことだよ!?」って出場者から詰め寄られて「お遊びはこれまでだ」ってカッコよく言いたかったのに、台無しなっちゃうよね。

別にこれは特段私の知能が低いからという訳でもないと思うんだよね。

昨日、【何の文字列をアナグラムしたのかわかる?】(anond:20240204202354)を投稿して、「GAMEOVER」をランダムアナグラムした文字列を10個並べたけど、正解した人はいなかったんだよね。

「作者は自分より賢いキャラクターを描くことができない」って言うけど、逆もまたしかりだよね。

武術大会に出場する荒くれ者が、アナグラムにおいても秀でた能力を持ち合わせているなんて。

いや、ちょっと待った。

「GAMEOVER」という正解を導き出したのはマァムだったか

マァムならば他の荒くれ者と違って優秀だからおかしくはないか

両親ともに勇者アバンパーティーの一員であり、血統は優秀なのだから

それに、アバン使徒として高度な教育も受けてきたのだから

2024-01-28

Steamに出るのを待ってるゲーム

3人の子育てが一段落した頃には据え置き機の世代がだいぶ飛んでて、PS3PS4、PS5を買わずに来てしまったアラフォーDSとかPSPとか携帯機は外で空き時間にできるので触れてた)。

元々ツクモバイトしてたPCゲーマーでもあったので、最近ゲーミングPCガッツリ組み上げてハイフレームレートの世界にどっぷり浸っているのだが、CS限定タイトルSteamに集約したくてしょうがない。

Switchは発売日に買って任天堂ゲーム専用になってるのだが、解像度フレームレートもロード時間も気に入らない(任天堂タイトルだとなぜか不満がない)。

そんな自分Steamに出るのを待ってるゲーム

十三機兵防衛

ヴァニラウェア作品VITA朧村正とかオーディンスフィアレイヴスラシルをやり込んでて好みだったし、評判もいいのでぜひやってみたいのだけど、PS5とか今更買いたくないのとゲーム体験が劣るSwitchではやりたくない。Switchの後継機が出てフレームレートとロード時間改善されたらSwitchで買ってもいいかも。

真・女神転生

Steam真・女神転生Ⅲの隣に並んでいてほしい。あとSwitchだと解像度フレームレートもロード時間も(以下略)。Switchの後継機が出て(以下略

EVE ghost enemies

いかんせん絵柄がギャルゲーなので家族で共有しているSwitchに入れたくない。去年からDMM独占販売されてるが、今年あたり他のプラットフォームも解禁されないかなあとか思ってる。DMM映像作品なんかでも変な仕掛けが入ってて扱いづらいのでDMMからはあまり買いたくない。20年くらい前にPC-98版のEVE Burst errorをフロッピーからせっせとWindows上の98エミュレータ仮想HDDインストールしといたのが未だに動かせるので、やるときは復習から始めたい。

ゴーストブツシマ

対馬出身の知り合いが大絶賛してたのでやりたいんだけどもPS5とか今更買いたくない。

FF7リメイク

 →これは待ってれば出るからいいやって感じ。スクエニは完全版商法も最警戒が必要から3部作が完結して1~2年くらいして買い時を見極める予定。

待ってられるのは積みゲーが半端なくあるからだけれども、積みゲーが無くなるまでに出てくれるといいな。

2023-11-12

犬神家の一族

youtube無料公開されたっつーから何気なくみて見たら、

外人の反応動画みてーに開始5分で一時停止してまず感想かきたくなった

エロゲー(2/3くらいelf、あとライアーEVE)臭がすごい

エロゲをやっている気分になる

はーこれにインスパイアされてたんだなあって不思議な感動があった

あとオープニングの黒背景に白抜き明朝隊のスタッフクレジット庵野っぽいなーそういや庵野のあれも元ネタあるっていってたのこれだったっけーってのもあったな

2023-11-06

すごい頭痛

じわじわと頭を締め付けられるような痛みがもう3日目

用法要領守った範囲ロキソニン飲んでるけど頭痛を治めつつ、胃がボロボロになってるのを感じる

だんだん薬が切れるな…と言うのが分かるようになってきた

すかさず飲みたいけど、胃のためand連用防ぐために、今日日中は、ロキソニンタイレノールEVEで4時間おきに回してた

規則正しい生活も割としてるのになんでこんなに自律神経がゴミカスなんだよ

2023-09-05

ドラマに出てる不美人アジア系

個人的にはサンドラ・オーがそうなんだ。


グレイズ・アナトミーはあまりきじゃない医療ドラマから対してみなかったんだけど、キリング・イヴめっちゃ面白かった。W主演で、相方ジョディ・カマーはかなりの美人(若干斜視っぽいところはあるが)だけど、サンドラ・オーは日本から出た事無い日本からみると、おかめみたいな顔。特にあの眉毛と目、垂れた頬がビシバシ自分の美意識を刺激してくる。

最近白人は何故不美人アジア系女性と付き合うのかみたいなエントリがあって本件を思い出した。Eve Polastri(キリング・イヴでのサンドラ・オーが演じる役)の英Wikiをみると、Maya Rudolphという俳優最初オファーされていたそうだが、撮影地欧州から断ったそうだ。この人も検索すると結構な不美人で(個人的にはサンドラ・オーよりは随分美人に思えるが)、この役は美しくない俳優が求められてたんだなぁと思った。実際、Eve Polastriのページにもそれを匂わせる記述はある。

こういう事書くと、ルッキズムといわれそうだが、自分はそうじゃないと思ってる。少なくともキリング・イヴでのサンドラ・オーの演技は大好きだし、サンドラ・オー自体にも悪印象があるわけではない。ただ不美人だなぁという印象があるだけで。

2023-07-31

anond:20230731004333

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(48〜50)


ANONYMOUS;CODE

科学アドベンチャーゲームシリーズの第6とか5とか7ぐらいの作品。(結局オカルティックナインシリーズでいいの? シュタゲゼロとかロボノダッシュはどう数えるの? みたいな?)

発表から発売までかなり間があったためハードルが爆上がりしてしまっており、そのせいでボリュームの薄さにがっかりしてしまった。

とはいえ面白いところもたくさんあり、ゲームシステムに介入してくるシナリオ楽しいし、男女色々なキャラが魅力的で良い意味美少女ゲームらしくない部分は健在。

特に風呂に入らず体臭香水で誤魔化している40代女性JUNOさんは是非ともスピンオフイチャイチャするお話が欲しい。(香水を付けすぎているという描写があるだけで、お風呂に入っているか否かは明言されてません)


DESIRE remaster ver.

記者の男主人公研究家の女主人公の二人の視点マルチサイトストーリー

サイエンスフィクションな後半の展開はかなり面白いものの、序盤から中盤にかけては延々と恋の鞘当てが続き、そこにあまり興味が持てないと辛い展開。

元が18禁ゲームなのの全年齢移植の際に、セックスが上手なキャラがそのテクニックで寝取ることを、催眠術で操るに置き換えたような展開は剛腕がすぎる。

EVE ghost enemiesと密接な関係にあり、そちらを遊ぶ前にプレイした方が楽しめる。


春ゆきてレトロチカ

テキストではなく実写映像が主のアドベンチャーゲーム

過去殺人事件現在殺人事件が交差していく連作スタイルボリュームも多く、実写映像からこその仕掛けもあったりして、贅沢な作り。

ただ後半のとある章だけが露骨に浮いていてすごくしっくりこないのが残念。

所謂「謎解き」を僕があまりきじゃないだけかもだけど、近似のジャンルだけにすれ違いがもどかしかった。


○好きじゃない

該当作品なし

オマケの色々な部門別ランキング

anond:20230731001659

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(部門別ランキング)

●好きなボーカルベスト3

Half to Whole

AI2のED曲。めったふざけた笑える曲なんだけど、同時にめっちゃ悲しい泣ける曲。4分30秒の中で笑って泣いちゃうので感情が疲れる。

・散って、咲いて

キラークイーンED曲。

2のリベリオンズ遊んでからきくと「私たちはお互いがパンドラの箱の中の希望で」という歌詞意味二乗理解できてグッとくる。いやどう考えてもそれを見越して作詞してる訳ないんだけど、彰にとっても救いであって欲しいと願う。

黄昏時のレイライン

時計仕掛けのレイランのOP

作中で何度も使われるフレーズが入ってるため自然とこのゲームといえばこの曲の印象。

熱く激る燃え曲。

なんだけどこの歌詞意味最後最後まで遊んで初めてわかるのが難い。

「想い合えるっていつか逢えるって」の二人が誰なのかを理解してから聞くと泣ける曲になる。

●好きな男性キャラベスト3

・天城小次郎

EVE主人公普段はお調子者で助平でダラシないけど、ピンチの時はめちゃくちゃ優秀ってキャラが大好きなんだ。(冴羽リョウ一言でまとめるのは乱暴)

真下

死印の相棒キャラ普段はツンケンな態度だが、要所でデレデレと甘えてくるベタツンデレ中年男性

主人公のためにかなり軽率自分の命も投げ打つくせに、すぐお前のことなんか好きじゃないんだからねっする露骨萌えキャラ可愛い

・ドスゴロ

マルコ銀河竜の主人公の育ての親にしてギャング親玉

敵役ポジションながら、彼もまたマルコのことを不器用に愛していた的な展開が感動した。

愛をまっすぐ伝えれない男の人好き。

●好きな女性キャラベスト3

・法条まり

EVEシリーズ主人公

普段はお調子者で助平でダラシないけど、ピンチの時はめちゃくちゃ優秀ってキャラが大好きなんだ。

優秀なんだけど、どうにもならない後始末的な展開が多いせいで、毎回辛い結末なのが可哀想。(GEでは小次郎も大概だったけど)

最新作のGEラストに、そのことで悲しみながらも、それでも誰かを助けようとすることを辞められないと自戒するところがあって、そこで彼女ハッピーエンドになるまでこのシリーズを追いかけようと誓った。

死に神ちゃん

レインコード相棒キャラ

死神なので人間と異なる倫理観を持っていながらも、主人公のことを大切に思う気持ちが一貫している優しい子。

この主人公へに気持ちが少しづつ見えていくのが、ゲーム全体のことや、街の市井の人々のことを好きになりつつなのが、レインコード最高感を高めてくれる。

終わりが離れ離れなだけに、次回作などで二人が再開することを強く強く所望したい。

設定的には難しいかもだけど、ユーマと死に神ちゃん以外のコンビレインコードを遊ぶのは考えられないよ!(DLCはまだ遊んでないです)

華族探偵

探偵撲滅に登場するお嬢様能力的には劣るのだけど、精神もっと高潔で優れている立派な人。

探偵に最も相応しい能力を持ってると思うので自信を持って欲しい。

良い人というだけでキャラが立つ、探偵撲滅の面々の酷さも逆に好き。

⚫︎エッチキャラベスト3

・ねね子

シロナガス島への帰還のヒロイン

風呂に入らない、100点。

無駄毛を剃らない、100点。

排泄シーンがある、100点。

300点、優勝です!

点数付けないとか綺麗事言いましたが、このランキングだけはダントツで点数付けて書きます

ねね子はエッチすぎる。

JUNO

アノコに出てくるスーパーハッカー

40代なのにお兄ちゃんのことが大好きなヤンデレさんな上に、大量の香水体臭を誤魔化しているというお風呂嫌いキャラ。(※作中では香水のつけ過ぎだと言われているだけで体臭を誤魔化すだの、お風呂嫌いという設定はありません)

ハッキング技術めっちゃくちゃすごくてリアルタイム監視カメラとかを乗っ取るすごい人。

事象を見ると半分どころか完全に異能領域なんだけど、特に特殊能力はないらしいのが凄まじすぎる。

広尾まどか

死印に登場する製薬会社研究員

やたらと脱ぐシーンが多く、全裸を2回もスチル絵付きで披露してくれる。

その上、言及はないが、白衣を着た理系二次元女性はお風呂に入らないことが多いという研究結果がある気がするため、彼女もお風呂に入っていない可能性が高い。

最も、彼女が登場するエピソードではガチのお風呂に入らないルンペン男性がいるため体臭が誤魔化されているという高度なトリックによってみんなは気づいていないのだ。

風呂に入らない女性は素敵ですね。

⚫︎エッチじゃないキャラベスト3

・リルゥ

風呂に入らないけど洗浄魔法で綺麗ですだあ?

人を馬鹿にするのも大概にしろよ! じゃあ風呂に入らないとかその辺はゲーム的都合でボカせよ!!!

風呂に入らないと汚れるのが人間だろうが……

魔法…… 許せねえ……

シークレットゲームシリーズの面々

風呂に入らないのにそのことを示唆する描写がないならお風呂に入らせろよ!!!! お風呂に入らないことをゲーム的な都合で誤魔化すのは逃げだぞ!!!

風呂に入らないまま何日も激しい運動をしたらどうなるのかを描写するために目の前のキーボードがあり、テキスト入力するプログラムがあるんじゃないんですかねえ?

風呂に入らないならそのことを描写する、誰でもできる当たり前から逃げるな!!!

・曲

ルートフィルムワトスン役になる映像助手女の子

風呂に入らずに徹夜映像の中にある手がかりを探るシーンがあるが、そういうことを揶揄っていい雰囲気じゃないので、お風呂に入らない女性エッチな目で見てはいけないなと反省した。

ごめんなさい。

●好きなトリックベスト3

・美ノ神みなとの正体

EVE RTサプライズ展開。

ベタといえばベタ(今回遊んだ50作の中ですらトリック被ってるのあるしね)なんだけど、全く気付かなかった上に演出が決まりすぎてる。

小説じゃなくてADVで魅せるトリックになっていて大好き、ADV元々好きだけどこれでまた堕ちた感がある。

度々思い出してはニヤニヤしてる。

バラバラ殺人のかけた部位が数年越しに新鮮な状態で見つかるトリック

AI2のあまりにもなトリックだし、この作者コレ好きすぎない? という愛すべきマンネリがありつつも、僕も好きだから仕方ないね

これだけ奇想な導入なのに本筋はハウダニットではなくホワッツダニットなのも好き。

幽霊の正体を誤認させるくだり

最悪なる災厄人間に捧ぐのフーダニットミスリード

自身女性だと断定された時、咄嗟にその嘘を本当かのように振る舞う演技をする。

これはミスリードでありつつ、そのように咄嗟女性を演じるということがそのまま犯人特定の手がかりに転換されるのは良いトリックだと思った。

ぶっちゃけ幽霊が誰かはかなり早い段階でわかってたんだけど、こういう特定のための手がかりをコメディパートに仕込むの好き。

⚫︎好きなモブキャラベスト3

・王美脚

バディミッション機械義肢整備のプロ

双子の妹王美腕に重たい感情を向けられながらも男遊びをやめようとしない。

濃い! ただの技術キャラなのにキャラがやたらと濃く、彼女達だけで十分スピンオフが作れそう。

双子百合だけど片方は男遊び大好きって成年漫画でも通用する設定だよ。

・Bさん

最悪なる災厄人間に捧ぐに登場する名もなき女性

設定上、主人公ヒロイン以外の存在感希薄ゲームなんだけど、ヒロイン幼女であるクロを教祖のように崇める成人女性というやたらと印象に残るキャラ

流行りの言葉でいうと、ロリおねとか、おねロリな人なのかもしれない。

上記の印象的なトリックでのミスリード要員でもあるため、出番もそれなりにある。(Bさん本人ではないけど)

演劇部顧問

神田アリス推理スル屈指の迷展開、生徒を呼び出す手紙演劇専門用語を書いて困惑させるキャラ

バラす」を専門用語と思わず使い、乱暴暴言を吐かれたと勘違いしたことが謎の主題なのだけど、

話し言葉ならまだしも、書き言葉でそんなわけないだろ、と割とどんなトリックも心広く受け入れる派の僕もツッコミを入れてしまった。

それ以外に出番はないためどのようなキャラなのかはさっぱりわからないが、この挙動説得力を持たせようとすると、中々にシンドそうな人になりそう。

⚫︎好きなスチル絵ベスト3

まりながタネさんから貰ったアクセサリを真弥子に渡して膝枕されるシーン

EVE ghost enemiesのオーラスのワンシーン。

この3人全員が経緯を全て知っているわけではないため、読者だけがここに意味を見い出せる構図の妙がたまらない。

真弥子がメインになるエピソードは設定的に難しそうだけど、もし次があるなら、このアクセサリの件に少しでも触れていただけると、それだけでもう泣いてしまいそう。

泣き言を言いながらも法条まりなであり続けることを誓うシーンでもあり、さかき傘EVEとして末長シリーズ展開してほしい、お願い第三弾ください。

タコリタとイナの抱擁シーン

タコリタミーツポテトの印象的なスチル絵もあるワンシーン。

短い作品なんだけどこのシーンが印象的すぎてすごく好きな作品になった。

女の子同士とかそういう点にはほとんど触れずに、頑張り屋さん同士という共通点だけを掘り下げるのも素晴らしい。

・いつもの三人が揃うシーン

時計仕掛けのレイラインで、いつもの三人が再び揃ってまた捜査に乗り出すところ。

紆余曲折、本当に色々あった3部作だったけど、こうして3人がまた揃ったのを見られて本当に良かったとしみじみ思った。

バーエンディングなこれからも続いていくエンドを象徴する大好きな一枚絵。

⚫︎好きなゲームライターの手ぐせベスト3

打越鋼太郎ギャグ

Ever17のこめっちょ以来、延々と作品の濃度を薄めボリュームを傘増しするために注がれるギャグシーン。

良い意味でも悪い意味でも小学生レベルギャグで、本当に毒にも薬にもならない水のようなシーン。

パンチラインを頂点に、近作のAIシリーズでは大分抑え目になっていると思う。

ただインターネットの評判を見るとこれでも多いと感じる人が沢山いるようだ。

西ノ宮勇希ホームズ役とワトスン役の濃厚な関係

時計仕掛けのレイラインでかなりねっとりとホームズ役の主人公と、ワトスン役の男友達との友情が描かれていて、美少女ゲームなのに攻めてるなあと感心した。

クリア後にWikipediaを見るとこの人の名前ライターの欄にあり、非常に納得した。

ミッシングパーツ西ノ宮勇希さんらしさじゃん! と。

この辺は好き好き分かれるんだろうけど、僕は大好物なのでもっと遊びたい。

竜騎士07の剥き出しのテーマを語るパート

テーマって物語を読んだ読者が感じ入るものだと普通は思うのだけど、竜騎士07さんは割と剥き出しでテーマを語るパートを作ってくれる。

ひぐらしの仲間の大切さ、うみねこ真実よりも大切なこと幻想牢獄カレイドスコープ女性の生きづらさ。

マジでそのテーマを語るの!? と焦りながら読んだ。

Twitterや、はてなブックマーク並みに男女論を一刀両断している。

⚫︎続編やスピンオフが遊びたいタイトルベスト3

・さかき傘EVE

アドベンチャーゲームにハマったきっかけなので。

第三弾だけじゃなく、四、五と末長く続いて欲しい。

大好き。

AIシリーズ

AI1、2と高いハードル超え続けてくれてるので。

特に最早恒例となった、最後最後にあるアレは、もう絶対やって欲しい、メドレーとかどうです?

3部作で完結が綺麗なんだろうけど、気を抜いて遊べるおちゃらけスピンオフファンディスクも遊びたい。

・死印

いや、あるから

NGと死噛 〜シビトマギレ〜と二作品も出てるから

じゃあ、また来週もゲーム遊ぶぜ!!!

ニンテンドースイッチゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(1〜22)

50本とキリがいいので、感想をまとめつつ、所謂番付を作ってニヤニヤしようと思います

点数をつけるのはしっくりこなかったので、

好き好き大好き超愛してる」「大好き」「好き」「普通」「好きじゃない」の五段階で評価することにしました。

ただし結果として「好きじゃない」に該当する作品はありませんでしたので、実際は4段階です。

今日この瞬間の感情なので、明日には異なる評価になっているかもです。

リンク先に感想は書いてあるのですが一言コメントも書きつつ紹介します。

好き好き大好き超愛してる

超探偵事件簿 レインコード

雨が降り続ける街カナイ区を舞台真実を暴くことの是非を問う探偵としての生き方に向き合う物語3Dリッチな箱庭でキャラ操作しつつも文章を読むパートも多いアドベンチャーゲーム

主人公見習い探偵ユーマと相棒死に神ちゃん関係値の変化がたまらない。

舞台になるカナイ区の作り込みがすごくて文章主体ゲームながらグラフィックへの力の入れ方も凄まじい。

ロードが長い、テンポが悪いという良くない点を覆い隠すほどにシナリオ世界観キャラクタが魅力的だった。


AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナイニシアチブ

AIシリーズの第二弾でマルチサイトな2人の視点から、数年越しに発見されたバラバラ殺人遺体の部位が新鮮という奇妙な謎を追う。

前作がめちゃくちゃ面白かったのでハードルを上げて遊んだにも関わらず最高だった。

マルチサイトものではベタトリックだけれども、ゲーム表現できることの進歩に伴い魅せ方も進化しているのが堪らなかった。

システム面も物語邪魔をしないように遊びやすく改良されていたのも好印象。


EVE ghost enemies

さかき傘EVEの第二弾で、rebirth terrorから続くストーリー、今作からの設定やキャラが増えてきて、さかき傘EVEとしての色も強くなってきているが、burst errorエッセンスも健在でとにかく主人公二人が格好いい。

今回はかなり辛い展開も多く、小次郎まりなならどうにかなるだろうという楽観的な感情を、マルチサイト故の情報齟齬から絶望的に演出してくるのが恐ろしかった。

かなりテーマ性のある展開でありながら、押し付けがましさがないバランス感が大好き。

法条まりながそれでも法条まりなとしてあり続けることを誓い、とある託されたアイテムを渡すシーンは全ての意味を把握しているのが読者だけという非対称性面白く、全てのゲームの中で一番好きなシーンかもしれない。


EVE rebirth terror

偉大な名作burst error物語を完結させる続編であり、ファンへのサービスがいっぱいあるファンディスクでもあり、rebirth terror単体でもそのキャラたちの生き様に沸る、一作で三つの最高が詰まった大好きな作品

特に今作の小次郎サイドのゲストヒロインとなる音無橘花エピソードは今こうして思い出すだけでも色々な感情で胸がいっぱいになる。

僕がテキスト主体アドベンチャーゲームにどハマりしたキッカケの作品なので思い入れがある。

満を持して美ノ神みなとが登場するシーンは全てのゲームの中で一番好きなシーンかもしれない。


EVE burst error

探偵の天城小次郎と、内閣調査室の捜査員法条まりなの二人がそれぞれの担当した仕事をこなしていると徐々に大きな事件に巻き込まれていくマルチサイトストーリー

おちゃらけた軽そうなイメージ主人公が、やるときはやるという類型完璧にやりきるとここまで面白いのかと感服した。

不朽の名作として名高い作品だが、確かにその通りで、さかき傘EVEを遊びたいという一種義務感で遊び出したにも関わらずめちゃくちゃ面白くて新しさすら感じてしまった。

終始楽しいところだらけの最高な作品で、そりゃあこれに囚われ続けてる人が大勢いることも納得だった。


○大好き

一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう

愚かな人間の手によって死んだ全ての哺乳類の死を体験する贖罪を神から命じられ旅を続ける少女と、動くことも死ぬこともできない主人公出会いから始まる大河的な大きな流れを書くノベルゲーム

短編ほどのプレイ時間ながら長大世界を楽しめる。

宗教倫理に訴えかけながら、非常に根源的な問い、人は何故生きるのかの答えを求める。

残酷で重たい話だがタイトル意味理解できたとき少し前向きになれ安心できる。


タコリタ・ミーツ・ポテト

海中で暮らす種族と陸で暮らす種族会合食文化を通じた交流を優しい絵柄で表現しているノベルゲーム

好奇心旺盛で海中でスープ中心の食事に飽きたお姫様タコリタ姫とその従者メルが、料理上手のイナとヤンチャな少年ディノと出会う。

子供向けのようにみえるが、恋愛的な表現のシーンも多く、特にタコリタ姫とイナの女性同士のそれは肉体的接触のシーンも多くドキドキさせられた。

遊ぶと絶対フライドポテトが食べたくなる。


イハナシの魔女

沖縄離島舞台にした王道ボーイミーツガールもので、家族がいなくなってしまった主人公の西銘光と、日本人でないのにパスポートも持たず日本の常識も知らないリルゥの恋愛もの

一人ぼっち同士の彼らが少しづ恋人、よりも先に家族になっていくような、共同生活エピソード面白かった。

物語が進むに連れてスケールが大きくなっていき、二人の恋愛の行く末が、世界の行く末と直結していくさまもまた、王道中の王道

二人以外のサブキャラたち、特に立ち絵のないモブキャラの中にもいい人が多く、大きな話でありながらも閉じた世界じゃなく、社会的な開かれたパートが多いのはこの作品独自の魅力があった。


カガミハラ/ジャスティス

公称ジャンルは「サスペンスアクション学園ラブコメミリタリーミステリー」と長ったらしいが、確かにそうね、となる長大すぎる大河的なゲーム

最初は、とある有名進学校に転校してきた主人公が、登校の際に道でぶつかった同級生少女とともに、部活をやりつつ前年度におきた学生運動にまつわる謎を追うお話

しかし、もう全然こんな話じゃなく、話がどんどん広がっていき、様々なキャラ視点人物になる群像劇になっていく。

それでありながら物語の当初に提示される「対話」の尊さが一貫して最後まで書かれるのが、作者の強いメッセージ性と納得感があって好き。


リベリオンズ Secret Game 2nd Stage

キラークイーンの続編で前作とは異なるデスゲームが描かれる。

前作とは密接な関係にあるものの、ヒーローを目指す少女藤堂悠奈が終始物語を牽引するためかなり異なる味になっている。

今作を遊び終わったあとに、前作のグランドEDの曲「散って、咲いて」を聞くと、キラークイーンのことだけじゃなく、藤堂悠奈と彼女の想い人にとっても「お互いがパンドラの箱の中の希望で」という歌詞が刺さる。

いかにもなチンピラ黒河正規の成長エピソードが僕は好きだった。


シークレットゲーム -KILLER QUEEN-

若い男女が突如奇妙な建物拉致され、強制的暴力有り凶器有り法律無しのゲームに巻き込まれる、デスゲームもの

いくつかのルートがあり、攻略するヒロイン次第で敵と味方が入れ替わることもある展開が面白い。

デスゲームものとしての勘所を押さえていて、ルールの隙をついた謀略であるとか、圧倒的暴力の前に知略が無意味であるとか、それでも知恵と勇気は強いとか、これだよこれな展開が目白押し

特に敵役手塚義光のエピソードはどれも面白く、最高に悪いやつで楽しかった。


時計仕掛けのレイライン -黄昏時の境界線-

時計仕掛けのレイライン -残影の夜が明ける時-

時計仕掛けのレイライン -朝霧に散る花-

魔法が込められたアイテム遺物が、度々不可思議現象を巻き起こす奇妙な学校に転校してきた主人公が、その現象解決していきながら、学校のものに潜む大きな謎に挑む恋愛ゲーム

いわゆる特殊設定ミステリでの短編連作めいた作風になっていて、魔法ではあるものヒロインの一人で図書館の主リトが予めどのような魔法関係しているのかを説明してくれるため、それなりにフェアプレイ精神で読める。

用意された素材が全部重要タイプ作品で、とにかくほとんどの登場人物、設定、アイテムなどが無駄ななく学校のものの謎という一点に集約していくのが面白い。

原作18禁美少女ゲームでありながら、攻略対象ではないサブキャラの男キャラの出番も多く、特にワトスン役となる烏丸小太郎は、恋愛できないだけでかなり主人公への熱い感情があり楽しかった。


カテゴリーI -死線上のサバイバー-

爆発事件に巻き込まれ瀕死状態にある十数人の男女が意識だけをコンピュータ世界に移され、手術の順番を人狼ゲームモチーフにしたインフェクッドゲームで決めるというホットスタートゲーム

人狼ゲームを通じてキャラ性格過去を描くのが面白く、主人公ゲーム的に濃厚な関係になる間宮キイチさんとは、男性キャラだけどイチャイチャするスピンオフも遊びたくなった。

女性キャラだと、アイドルオタク白雪サツキさんが気に入ったかな。

思考する類のゲーム戦略的面白さのパートと、謎の爆発事件に関する縦筋とが入り混じるストーリーで、短編ながらかなりボリュームを感じる構成だった。


ファミコン探偵倶楽部後ろに立つ少女(スイッチリメイク版)

ファミコン時代アドベンチャーゲームを現世代機に移植したシリーズ第二作目。

とはいえ同時にリメイクされたので、背景や立ち絵にかけられた熱は同じくな出来。

こちらはこちらで皆口裕子さんの熱演シーンが熱い。

この任天堂ADVリメイクの流れ、他にも色々して欲しいけど、MAGES.が色々とヤバそうなので厳しそう。


探偵撲滅

理想探偵外道探偵などの二つ名を持つ優秀な探偵が巷を騒がせている100人以上を連続殺害している殺人鬼への対策を練るために孤島に集まるが、何故かそこでも殺人事件が起こる。

メフィスト賞系のミステリ作品から受けた影響を一切隠すことなゲームに落とし込んでいて、そういうのが大好きな僕としてはどストライクな大好きな作品

ミステリ的な部分とはあまり関係ない人生観のようなかなり生のままのテーマ性を語る部分など、作家性を感じる箇所があるのも如何にもあの時ぐらいのミステリな風味がある。

ゲーム的にはSLGっぽいパートがあったりするが、難易度はそれなりなのでテキストを読むことの邪魔にはなっておらず、むしろ文章では表現しづらい探偵の超常的な部分を表現できてて良き。


シロナガス島への帰還

探偵池田助手ねね子が奇妙な招待状に招かれ孤島に行くことになり、事件に巻き込まれる。

クローズドサークルものの導入としては100回は見たものだけど、ここからストーリーが二転三転していき、壮大な物語になる。

ジャンル一口にまとまられない多彩な物語だが、その全てがシロナガス島への帰還というタイトルに集約されていく構成面白かった。

僕はお風呂に入らない女子や、無駄毛を処理しない女子が大好きなんだけど全年齢向けゲームなのに、ねね子はこれらの表現豊富にあり、この中でダントツエッチ作品でもあった、大好き。


この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

A.D.M.Sと呼ばれる時間軸を飛び越えるシステム武器に、色々な美少女イチャイチャしながら世界の謎を解いていく、SF恋愛ファンタジー、歴史、バトルものと多様なジャンルが展開する言わずと知れた名作で歴史的な意味づけすらされている作品で、僕が遊んだのはリメイク版。

壮大な物語なんだけど、あくま家族ものテーマを一貫しているのが素晴らしい。

年上ヒロインが多いのもマザコン主人公らしさで、特に筆下ろしの相手一条美月さんは可哀想で可愛かった。

システム的な面白さと、物語を楽しみ面白さが密接な関係にあり、ゲームとしてのという枕詞付きなら最高のシナリオだった。


ファミコン探偵倶楽部消えた後継者(スイッチリメイク版)

FC時代ADV最先端リメイクした作品

シンプル物語を魅せるために、背景や立ち絵に凄まじい作り込みをしていて、昭和ゲームを令和にリメイクすることの本気を感じさせられた。

特に背景で動くモブ表現は新しくて、物語への没入度合いを高めてくれた。

声優の熱演、特に主人公緒方恵美さんの独白シーンは残酷な設定の開示と伴って大好きなシーン。


○好き

A YEAR OF SPRINGS

現代日本を生きるマイノリティの人々の日常が描かれているノベルゲーム

三人のキャラが交代で主人公を務める短編集のような作品

フィクションらしい痛快な展開は薄く、ただただ現実的日常淡々と展開する。

その上で物語として彼女たちに幾つかの救いが訪れつつも現実は進んでいくのがどこかもの悲しく寂しさもあった。


最悪なる災厄人間に捧ぐ

自分を含めた人間認識できない主人公の豹馬が、誰から認識されない透明人間少女クロだけは認識でき、世界中に二人っきりの物語がはじまる。

かなり突飛な設定ながら、豹馬とクロ二人の分かち難い関係名前が付いていくという男女の関係性の真っ直ぐな物語

重く苦しい展開が手を変え品を変え続いていくので、かなり救いのない陰鬱とした作品だ。

しかし、クロは豹馬のことを好きであり続けるという点だけは長い物語の中で一貫しており、そこを支えに読み勧めていける、クロがすんごい可愛いゲーム


未然探偵 The Protea Cases

株式会社オレンジロマンティックミステリの第三弾で、女性主人公男性といい雰囲気になりつつ事件解決していくシリーズだ。

今作は事件を予報するAIプロテアを手に入れた主人公事件を未然に防ぐ探偵に成長していく、少し特殊設定ミステリ味もある展開。

主人公の伊月千春が最初AI攻略対象男性キャラに頼りきりだったのに、徐々に頼れる探偵になっていく、応援したくなる主人公なのがよかった。

なお、攻略対象男性キャラ天野夏樹がやたらとフライドチキンを押すシーンが多く、それを食べる様が可愛いため、遊んでいる途中に僕も出前を頼んでしまった。


パラノマサイト FILE 23 本所七不思議

本所不思議にまつわる呪いを巡るマルチサイトストーリー

なんでもありな緊張感あふれる序盤、キャラクタの魅力的な掛け合いで引っ張る中盤、物語パズルが全て無駄なく収まる終盤と、それぞれでかなり雰囲気が異なるのが印象的だった。

魅力的がすぎる黒鈴ミヲちゃんの可愛らしさはアドベンチャーゲーム史に残すべきで、特に自身名前の「ヲ」の部分を「くっつきのヲ」と言う箇所が好き。

世間でもかなり評価されておりシリーズ展開が期待されているので、是非とも黒鈴ミヲちゃんお腹いっぱいお寿司を食べるスピンオフに期待したい。


23作目以降はこちら

2023-06-28

息継ぎどこでしてんの?という曲

・白日(King Gnu

アゲハ蝶ポルノグラフィティ

・廻廻奇譚(Eve

・Subtitle(Official髭男dism

空も飛べるはずスピッツ

アイドル(YOASOBI)

ダンスホール(Mrs.GREEN APPLE

2023-04-23

[]4月23日

ご飯

朝:なし。昼:ポロイチ味噌ネギなす。夜:マクド

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

落ち着いた。

リベリオンSecret Game 2nd Stage

先日遊んだキラークイーンの続編、ちゃんと繋がってるのでそちらを遊んでからの方が面白いやつ。

(こういうの正直に言って欲しいよね、前にEVE GEをコレからでも遊べるって書いてるレビュー読んで、幾ら商業レビューでお決まり文句とはいえ限度というものがあるだろって思った)

ゲームシステムは似たようなというか、特にシステムはない読むだけのやつ。

前作と同じ世界観で同じ黒幕が行っていた別のデスゲーム物語

一人増えて14人の登場人物がそれぞれ異なるクリア条件を満たすために殺し合いのゲームが展開していく。

前作とルール結構違っていて、特徴的なのはデスゲームものながらクリア条件が平和オリエンテーリング的なノリなところ。

舞台開放的な山奥の廃村なのも、そんな雰囲気を出しているけど、勿論あのゲス黒幕そのままで終わるわけもない。

タイトルになっている2ndStageは続編の2という意味以外にも、この作品自体意味もある展開が待っている。

つのシナリオがあるが、登場人物クリア条件は全て同等で、主人公出会ヒロインによって話が分岐していく。あるルートでは恋仲になる二人が、別のルートでは戦うことになったりする、読者しか知らない関係性の妙が面白い構成は前作を踏襲している。

ルールの穴をつく展開や、疑心暗鬼の恐ろしさ、キャラの生き死ににまつわるハラハラする描写など、デスゲームらしさがちゃんとしていて、ジャンル自体の楽しみがいっぱい詰まっている。

前作とは違い、キャラクタの戦闘能力武器よりも、個人能力(特殊意味じゃなく筋力とか技術意味ね)に依存しているシーンが多いのは賛否がありそうかな。

特に主人公ルートヒロインの生死もマチマチなため、常に緊張感を持ちながら読めたのは良かった。

デスゲームは初期設定をちゃん最後までやるだけで面白い構成だと思っているので、この点で満足できた。

そしてなんといっても魅力的なキャラクタ達が見所。

好きになったキャラがいっぱいいるので一人ずつ紹介したい。

まず全体を通じて超重要立ち位置タイトル意味を強く内包した藤堂悠奈。

彼女の誰も死なせないという目標と「理不尽に屈しない者」「理不尽に曝されている者を救う事」という心情が全員の意識を変えて行くことになる。

美少女ゲームに登場する女性ながら、彼女の心情的に絶対男性とくっ付かないと言い切れる程芯の通ったキャラだ。(いや全年齢移植で遊んでるから原作では普通にあったら申し訳ないが)

戦闘面の強さは上の中か、上の下で最上位の面々には敵わない感じながら、精神面での恐ろしいほどの強さが凄まじいキャラ

どんな状況でも目標と心情が一切ブレないため、疑心暗鬼な状況でも、ものすごく安心できた。

彼女自称するヒーローという役目を常に全うした、今作の真の主人公だった。

次に典型的チンピラ暴力に躊躇がないことが取り柄の黒河正規

ところが暴力の強さでは上には上がいるし、倫理観の無さでも上には上がいるしで、かませ犬ポジション……

かと思いきや、これまた真の主人公(感想で言いたくなるフレーズなあまり二人目だ)。

粗暴なキャラが色々なキャラとの交流で変わっていく展開が多く、成長率が凄まじい。

特にルートBでは大活躍ラストの一枚絵はかなり格好良く激るシーンだった。

見た目は怖いが芯は優しいのは創作の類例なのだけど、4ルートを通じてよく伝わってくる多層的なキャラの有り様が好きになった。

それから暴力最強格の二人、剣術使いのロリな蒔岡玲と、チェーンソーメイド粕谷瞳。

女性キャラ体躯に似合わない大きな武器を振り回すのイイよねって言うのもあるけど、超常的な設定は無い物語にしては異能じみた戦闘能力なのが格好いいし頼れる。

二人とも獲物が近接武器なのに当たり前みたいに拳銃と戦えるのは、若干リアリティラインが気になりはした。

倫理観の無さも大概なので、敵に回るとおそろしく、味方だと頼り甲斐があるので、緊張の緩急に毎回使われてたのが印象的。

二人とも自分意思での戦いより暴力装置として使われる機会が多く、エピソード毎に付き従う相手が違うことで生まれ人間関係の妙が面白い

特にBルートでのカップリング、玲と黒河、瞳と司は印象的。

どちらも破綻してしまうも、その有り様の美しさが良かった。

そして最後最後で全部を持って行ったとも言うべき上野まり子。

努力が空回りする委員長キャラ

というデスゲームものでは真っ先に悲惨なことになる立場だけあって色々と大変。

カップリング相手になるボクサーの真島章則との関係性も助けられて、献身的な態度に絆されてなど、ベタをやってるなあと、好きでも嫌いでもない地味な印象のキャラだった。

ところが、最後最後オーラスで、この作品所謂タイトル回収」の役という大任を果たすことになる。

重かった。

このリベリオンズという物語最初から最後の手前まで引っ張った悠奈のバトンを受け継いで、ゴールテープを切るラストランナーが、まり子だ。

僕が脳内で開催していた好きなキャラレースでも最後の瞬間に一気に最後から追い上げてきて、めちゃくちゃ好きなキャラになった。

他にも、常に冷静沈着でめちゃくちゃ頼りになるが一人称視点だと弱さが見えるギャップ可愛い司、黒崎カップリング相手になる非暴力よりの使者荻原倫理観の無さが異常な伊藤ヘタレモヤシオタクながらここぞの場面では毎回自分の命を堂々と賭け金にできる充など、良いキャラクタが沢山出てきたゲームだった。

色々なキャラを語ったけど、やっぱり最初に書いた藤堂悠奈が一番好きだ。

彼女がみんなの生き方を変えていくところが面白く、他の挙げたキャラも悠奈との関係値のシーンが印象強い。

原作美少女ゲームなのでそうはならなかったけど、彼女もっと主役として出っ張って百合っぽい雰囲気になるのも面白かったかもだ。

シークレットゲームシリーズとしては、本当に悠奈が主役のエピソードが追加されたPC版があるみたいなので、そちらもいつかプレイしたい。

2023-04-09

[]4月8日

ご飯

朝:おうどん。昼:カップ焼きそば。夜:牛丼サラダ豚汁キムチたまご

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

神田アリス推理スル

EVEシリーズを見事に復活させたElDiaからの発売で、志水はつみがシナリオライターを務めた百合ショートミステリアドベンチャー神田アリス推理スルの感想を書きます

高校生神田アリス主人公学校で巻き起こる様々な日常の謎を、茶道部部長にして魔女と称される佐和良義、幼馴染の穂高らと解き明かしていくストーリー

短編連作のような構成で、複数事件解決していきながら縦筋が進んでいく。

百合とあるだけあって、女性同士の恋愛が毎回の事件にも縦軸にも関係している。

情緒ある風景や季節の描写などの地の文に文量が割かれていて、雰囲気を感じさせるシーンが多いのが特徴的だった。

恋愛についての感情や性欲にまつわるの揺れ動きについても文量は多めで、特に主人公が興奮したとくにお腹下半身に熱の滾りを自覚するところは面白かった。

ミステリについては、非常に面白くなかった。

1話より2話が、2話より4話が面白くなく、どんどんミステリ部分が楽しくなくなっていった。

(3話はミステリ一切無しなので楽しめた)

あらすじの紹介のところで便宜上日常の謎に分類したものの、正しくはないだろう。

馬鹿にする意図はないので、Twitterバスるために作品コケにする気を衒った言い回しでチョケたくはないが、ここまで面白くないと何かこういう遊びをして揶揄うことで元を取りたくなる気持ちもなくはない。

1話フーダニットものの、犯人特定に至った経緯が良くわからず、何故かタイミングよく犯人犯行現場に戻って証拠隠滅を図ろうとしてくれたおかげで見つけられたという結果オーライ推理

その上、犯行動機というか、そもそも何がしたかったのかのか何が何やらで、女の子同士の恋愛でそれをミステリの謎と関連させたい、という気持ちが先走りすぎていて、意味がわからなかった。

2話もホワイダニットものと言えなくもないが、そもそも謎というか単にヒステリー起こしただけで、根本的に謎が謎として成立していないので、解決と言われてもだった。

こちらも、ある精神疾患にまつわる思春期少女の悩みをミステリ風の謎と絡めたいという気持ちが先走りすぎてて、その謎の部分を謎として提示できていなかった。

4話は本当にただただ面白くなかった。

所謂「すれ違いコント」系の謎だが、教師から生徒への問いかけで、口頭ならまだしも文章でそんな言葉を選ぶわけがないし、それを誤解する方も誤解する方だしで、これをコメディでなく、ガチでやってるのは流石にキツい。

縦筋にまつわる解決も、解決というか解釈に過ぎず、何故10年間も思い悩んでいた人間がそんな解釈を一度もせず、かつまだ知り合って間もない人に別の解釈を教えられそこに何の根拠もないのに信じ切ったのか理解できなかった。

徹頭徹尾ミステリの要である議論」がないせいで、女性同士の恋愛という結論に向けて一直線に進みたいという気持ちの燃料が強すぎたように感じた。

謎にまつわる議論よりも、恋愛風景に関する描写をしたいのであれば、ジャンル選択見直してもらった方が良かったんじゃないかなあ。

恋愛に関するストーリー面白く、完璧超人で見た目は美人系な年上ヒロインが実は心が弱くて、見た目は可愛い系の主人公身体は弱いし頭はヒロインに劣るものの心の強さがあり、互いに自分に無いものを求めて好きになっていくという展開がちゃんと丁寧に書かれている。

文章の濃さに関しては好き嫌いはありそうだが、女性女性を好きになる気持ちを濃厚に書きたい、当然恋愛ながら性愛についても書きたいという意図たっぷり伝わってくる。

体臭にまつわる表現などのフェチを感じさせるシーンもあり、上部の綺麗なところだけでなく、色々と書きたいところが沢山ある気持ちが伝わる。

それでもやっぱり、ミステリに関しては不平を書いた通りで、コメディ色の強い作品、例えば倉知淳東川篤哉シリーズ探偵もの短編集や矢崎存美のぶたぶたにそっと添えられていたら、ベテラン作家の茶目っ気として笑って楽しめた可能性がなくはないような気がしなくはなく、本当になかったので、面白くなかった。

謎に関しては膨らませ方なので、謎がしょぼいという点だけを持ってクオリティが低く面白くないと言っているのではなく、その謎に対する議論が不足しているという点が面白くない。

百合ミステリの二輪で進むはずが、百合車輪がやたら大きくて、ミステリ車輪が極小な上に故障していて、上手に進めていないような感想になりました。

2023-03-27

遅れながらNEEDY GIRL OVERDOSEプレイした

ネタバレを含むので閲覧注意で。








発売以前より楽しみにしてたが、当時ブラック会社勤務、この度無事退職できたのでやっとプレイできた。

突っ込むところは既出かもしれない。

当初さよならを教えてエンドだと思った。

あめちゃんさんはPのタルパ的存在かと。

理由女の子の日の描写がないから。

PMSもなかったなーと。

裏垢持ってるメンヘラなら生理重い辛いとか、生理前で情緒不安定とか書きそうだけども。

マイスリーと同じぐらいEVEもしくはバファリンも愛用してたら嬉しかった。

低容量ピル飲んでる説も考えたけど、どのみち生理は一瞬来る。

ただあめちゃんがPを心配させるまいと裏垢でも生理で辛いことをひた隠しにしてる女の子だったらかなり健気でいいメンヘラだと思った。

めんどくさいオタクになってしまったが、NEEDY GIRL OVERDOSEは令和の世に誕生した神ゲーなので、もっと世の中に広まってほしいと思った。おしまい

昇天

2023-03-26

アメリカ教会リーダー臨死体験イエスの生涯を目撃する話

https://www.churchofjesuschrist.org/study/general-conference/1989/10/the-sacrament-and-the-sacrifice?lang=eng

The Sacrament—and the Sacrifice

By Elder David B. Haight

Of the Quorum of the Twelve Apostles

I pray for your faith and prayers that my utterances will be received and understood “by the Spirit of truth” and that my expressions will be given “by the Spirit of truth” so that we might all be “edified and rejoice together.” (See D&C 50:21–22.)

As I stand here today—a well manwords of gratitude and acknowledgment of divine intervention are so very inadequate in expressing the feelings in my soul.

Six months ago at the April general conference, I was excused from speaking as I was convalescing from a serious operation. My life has been spared, and I now have the pleasant opportunity of acknowledging the blessings, comfort, and ready aid of my Brethren in the First Presidency and Quorum of the Twelve, and other wonderful associates and friends to whom I owe so much and who surrounded my dear wife, Ruby, and my family with their time, attention, and prayers. For the inspired doctors and thoughtful nurses I express my deepest gratitude, and for the thoughtful letters and messages of faith and hope received from many places in the world, many expressing, “You have been in our prayers” or “We have been asking our Heavenly Father to spare your life.” Your prayers and mine, thankfully, have been answered.

One unusual card caused me to ponder upon the majesty of it all. It is an original painting by Arta Romney Ballif of the heavens at night with its myriad golden stars. Her caption, taken from Psalms, reads:

“Praise ye the Lord: …

“He healeth the broken in heart, and bindeth up their wounds.

“He telleth the number of the stars; he calleth them all by their names.

“… His understanding is infinite.” (Ps. 147:1, 3–5.)

As I lay in the hospital bed, I meditated on all that had happened to me and studied the contemplative painting by President Marion G. Romney’s sister and the lines from Psalms: “He telleth the number of the stars; he calleth them all by their names.” I was then—and continue to be—awed by the goodness and majesty of the Creator, who knows not only the names of the stars but knows your name and my name—each of us as His sons and daughters.

The psalmist, David, wrote:

“When I consider thy heavens, the work of thy fingers, the moon and the stars, which thou hast ordained;

“What is man, that thou art mindful of him? …

“For thou hast made him a little lower than the angels, and hast crowned him with glory and honour.” (Ps. 8:3–5.)

To be remembered is a wonderful thing.

The evening of my health crisis, I knew something very serious had happened to me. Events happened so swiftly—the pain striking with such intensity, my dear Ruby phoning the doctor and our family, and I on my knees leaning over the bathtub for support and some comfort and hoped relief from the pain. I was pleading to my Heavenly Father to spare my life a while longer to give me a little more time to do His work, if it was His will.

While still praying, I began to lose consciousness. The siren of the paramedic truck was the last that I remembered before unconsciousness overtook me, which would last for the next several days.

The terrible pain and commotion of people ceased. I was now in a calm, peaceful setting; all was serene and quiet. I was conscious of two persons in the distance on a hillside, one standing on a higher level than the other. Detailed features were not discernible. The person on the higher level was pointing to something I could not see.

I heard no voices but was conscious of being in a holy presence and atmosphere. During the hours and days that followed, there was impressed again and again upon my mind the eternal mission and exalted position of the Son of Man. I witness to you that He is Jesus the Christ, the Son of God, Savior to all, Redeemer of all mankind, Bestower of infinite love, mercy, and forgiveness, the Light and Life of the world. I knew this truth before—I had never doubted nor wondered. But now I knew, because of the impressions of the Spirit upon my heart and soul, these divine truths in a most unusual way.

I was shown a panoramic view of His earthly ministry: His baptism, His teaching, His healing the sick and lame, the mock trial, His crucifixion, His resurrection and ascension. There followed scenes of His earthly ministry to my mind in impressive detail, confirming scriptural eyewitness accounts. I was being taught, and the eyes of my understanding were opened by the Holy Spirit of God so as to behold many things.

The first scene was of the Savior and His Apostles in the upper chamber on the eve of His betrayal. Following the Passover supper, He instructed and prepared the sacrament of the Lord’s Supper for His dearest friends as a remembrance of His coming sacrifice. It was so impressively portrayed to me—the overwhelming love of the Savior for each. I witnessed His thoughtful concern for significant details—the washing of the dusty feet of each Apostle, His breaking and blessing of the loaf of dark bread and blessing of the wine, then His dreadful disclosure that one would betray Him.

He explained Judas’s departure and told the others of the events soon to take place.

Then followed the Savior’s solemn discourse when He said to the Eleven: “These things I have spoken unto you, that in me ye might have peace. In the world ye shall have tribulation: but be of good cheer; I have overcome the world.” (John 16:33.)

Our Savior prayed to His Father and acknowledged the Father as the source of His authority and powereven to the extending of eternal life to all who are worthy.

He prayed, “And this is life eternal, that they might know thee the only true God, and Jesus Christ, whom thou hast sent.”

Jesus then reverently added:

“I have glorified thee on the earth: I have finished the work which thou gavest me to do.

“And now, O Father, glorify thou me with thine own self with the glory which I had with thee before the world was.” (John 17:3–5.)

He pled not only for the disciples called out from the world who had been true to their testimony of Him, “but for them also which shall believe on me through their word.” (John 17:20.)

When they had sung a hymn, Jesus and the Eleven went out to the Mount of Olives. There, in the garden, in some manner beyond our comprehension, the Savior took upon Himself the burden of the sins of mankind from Adam to the end of the world. His agony in the garden, Luke tells us, was so intense “his sweat was as … great drops of blood falling … to the ground.” (Luke 22:44.) He suffered an agony and a burden the like of which no human person would be able to bear. In that hour of anguish our Savior overcame all the power of Satan.

The glorified Lord revealed to Joseph Smith this admonition to all mankind:

“Therefore I command you to repent …

“For … I, God, … suffered … for all, that they might not suffer if they would repent; …

“Which suffering caused myself, even God, the greatest of all, to tremble because of pain, and to bleed at every pore, …

“Wherefore, I command you again to repent, lest I humble you with my almighty power; and that you confess your sins, lest you suffer these punishments.” (D&C 19:15–16, 18, 20.)

During those days of unconsciousness I was given, by the gift and power of the Holy Ghost, a more perfect knowledge of His mission. I was also given a more complete understanding of what it means to exercise, in His name, the authority to unlock the mysteries of the kingdom of heaven for the salvation of all who are faithful. My soul was taught over and over again the events of the betrayal, the mock trial, the scourging of the flesh of even one of the Godhead. I witnessed His struggling up the hill in His weakened condition carrying the cross and His being stretched upon it as it lay on the ground, that the crude spikes could be driven with a mallet into His hands and wrists and feet to secure His body as it hung on the cross for public display.

Crucifixion—the horrible and painful death which He suffered—was chosen from the beginning. By that excruciating death, He descended below all things, as is recorded, that through His resurrection He would ascend above all things. (See D&C 88:6.)

Jesus Christ died in the literal sense in which we will all die. His body lay in the tomb. The immortal spirit of Jesus, chosen as the Savior of mankind, went to those myriads of spirits who had departed mortal life with varying degrees of righteousness to God’s laws. He taught them the “glorious tidings of redemption from the bondage of death, and of possible salvation, … [which was] part of [our] Savior’s foreappointed and unique service to the human family.” (James E. Talmage, Jesus the Christ, Salt Lake City: Deseret Book Co., 1977, p. 671.)

I cannot begin to convey to you the deep impact that these scenes have confirmed upon my soul. I sense their eternal meaning and realize thatnothing in the entire plan of salvation compares in any way in importance with that most transcendent of all events, the atoning sacrifice of our Lord. It is the most important single thing that has ever occurred in the entire history of created things; it is the rock foundation upon which the gospel and all other things rest,” as has been declared. (Bruce R. McConkie, Mormon Doctrine, Salt Lake City: Bookcraft, 1966, p. 60.)

Father Lehi taught his son Jacob and us today:

“Wherefore, redemption cometh in and through the Holy Messiah; for he is full of grace and truth.

“Behold, he offereth himself a sacrifice for sin, to answer the ends of the law, unto all those who have a broken heart and a contrite spirit; and unto none else can the ends of the law be answered.

“Wherefore, how great the importance to make these things known unto the inhabitants of the earth, that they may know that there is no flesh that can dwell in the presence of God, save it be through the merits, and mercy, and grace of the Holy Messiah, who layeth down his life according to the flesh, and taketh it again by the power of the Spirit, that he may bring to pass the resurrection of the dead, being the first that should rise.

“Wherefore, he is the firstfruits unto God, inasmuch as he shall make intercession for all the children of men; and they that believe in him shall be saved.” (2 Ne. 2:6–9.)

Our most valuable worship experience in the sacrament meeting is the sacred ordinance of the sacrament, for it provides the opportunity to focus our minds and hearts upon the Savior and His sacrifice.

The Apostle Paul warned the early Saints against eating this bread and drinking this cup of the Lord unworthily. (See 1 Cor. 11:27–30.)

Our Savior Himself instructed the Nephites, “Whoso eateth and drinketh my flesh and blood unworthily [brings] damnation to his soul.” (3 Ne. 18:29.)

Worthy partakers of the sacrament are in harmony with the Lord and put themselves under covenant with Him to always remember His sacrifice for the sins of the world, to take upon them the name of Christ and to always remember Him, and to keep His commandments. The Savior covenants that we who do so shall have His spirit to be with us and that, if faithful to the end, we may inherit eternal life.

Our Lord revealed to Joseph Smith that “there is no gift greater than the gift of salvation,” which plan includes the ordinance of the sacrament as a continuous reminder of the Savior’s atoning sacrifice. He gave instructions thatit is expedient that the church meet together often to partake of bread and wine in the remembrance of the Lord Jesus.” (D&C 6:13; D&C 20:75.)

Immortality comes to us all as a free gift by the grace of God alone, without works of righteousness. Eternal life, however, is the reward for obedience to the laws and ordinances of His gospel.

I testify to all of you that our Heavenly Father does answer our righteous pleadings. The added knowledge which has come to me has made a great impact upon my life. The gift of the Holy Ghost is a priceless possession and opens the door to our ongoing knowledge of God and eternal joy. Of this I bear witness, in the holy name of Jesus Christ, amen.

2023-03-22

若い女性と中高年男性権力者だよ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/topisyu.hatenablog.com/entry/2023/03/21/073000

このブクマ米を見ていると、グレタさんに対し、「これが40歳おっさんだったら注目されなかった」という米が散見されるが。

いや、されるでしょ。グレタさんがおっさんだったら、みんな大好き社会的地位の高い権力持ちのセレブ白人男性だよ?注目されるに決まっている。Adoだってそうで、同じようにネット経由でブレイクした中年男性芸能人は既に大勢いる。

何つーか、年齢と社会的地位との関係が、女と男とでは全くの逆に働くという事を理解できていない人が多すぎると思う。

女は若い方が権力者、男は中高年の方が権力者。だからグレタさんやAdoミラーリングするなら「40歳おっさん」ではなく「40歳のおばさん」や「20歳若い男性」にしないと駄目なのに。

若い女性」は、女の中では権力者だよ。「おっさん」が男の中の権力であるのと同様に。

女は若い時の方が権力を持っていて社会から注目され、おばさんになるとそれを失うんだよ。

男はその逆で、若いうちには藤井聡太大谷翔平のようにはっきりと数字に出る業績を上げなければ、評価してもらえないし世間から騒がれない。

グレタさんやマララさんのように具体的な業績を上げた訳でもないのにただ単に若いというだけで世界から注目されるのは女に特有だろう。

からまあ、若い男達が、今は女の方が優遇されていると思い込むのは分からんでもない。

グレタさんが20歳男性だったなら、おそらくは「若者達も声を上げています」止まりで、アイコンとして一人だけ持ち上げられるなんて事はなかっただろうから

顔出ししない男性シンガーEveが出てきた頃は、「若いのに凄い」という異様な持ち上げられ方はしていなかったから。

こと若い時分に限っては女の方が有利というのも分からんでもない。

でもその権力ってあくまで、若さに伴う一時的ものからねえ。

中高年女性は「これがおばさんだったら~」という引き合いに出される事すらなく、存在自体を完全に無視され透明化されるんだから

やっぱり人生総合的に見たら男の方が圧倒的に有利だと思うよ。

権力持ちの中高年男性達が「おっさんこそが弱者」と思い込むのはあまりにも、認知が歪んでいる

2023-03-18

[]3月18日

ご飯

朝:春雨スープクラッカーチーズ。昼:カロリーメイト玄米ブラン。夜:カップヌードル。(予定)

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみー。

○パラノマサイト FILE 23 本所不思議

○はじめに

まだ発売されて間もないのでネタバレを書くのも良くないと思いなるべく抑え目に感想を書きます。ただ、僕はネタバレ基準が人と大きく違うらしいので、その辺り違うなあと感じさせたら申し訳ないです。

スクエアエニックスから発売された「ホラーミステリー」のアドベンチャーゲーム

あの石山貴也さんがリッチADVをやるということで期待度をあげて、あらかじめ癸生川シリーズを永劫会まで予習してから遊び始めた。

癸生川シリーズ新本格ミステリ文脈に沿ったような文章の書き方で読者を騙す類のトリック探偵役によるサプライズじみたどんでん返し、そこに人間の底知れぬ悪意に対抗する探偵真摯な態度がまぶされた、探偵というキーワードを掘り下げたミステリへの理解度の高さが魅力的だったね。

今作は「ホラーミステリー」ということで、オカルト実在する前提で、蘇りの秘術という死者を蘇生させる術を巡って争うストーリーだ。

○躍動感のある立ち絵360度背景によるリッチな読感

立ち絵ポージングが躍動感のある動きを演出したものが多い上に、接近したり遠くから撮ったり、背中を向いてるものもあったりと、パターンの幅が広い。

そのおかげで、3Dモデリングによる演技にも負けないぐらい、立ち絵の演技が面白い

パターン数が膨大なわけではなく、若干無理のあるシーンもないではないが、この「そこでその立ち絵かよ」というツッコミも含めて立ち絵の演技が面白い

その立ち絵が立つ背景についても、360℃ぐるぐると回せれるシーンが多くあり、背景を探索する遊びもある。

墨田区舞台にして実在する風景ベースになっているからか没入感が強い。

(聖地巡礼にいつか行きたいな)

ホラージャンプケア表現とのマッチ絶妙で恐ろしかったが、中盤からはなくなっていくz

おそらくオカルトが恐ろしい夜と、人間が恐ろしい昼を分ける表現になっていたのだと思った。

立ち絵の演技の面白さと、背景絵のリアリティある雰囲気という、ADV基本的構成要素だけでもパラノマサイトらしさを感じさせられた。

○フェアな特殊設定ミステリ

次にストーリーについてだが公式的には「ホラーミステリー」を自称をしているが、僕としては所謂特殊設定ミステリ」だと感じた。

特殊設定ミステリ」とは、現実には存在しない特殊な設定(超能力魔法オカルトなど)が実在する世界でありながら、作中に提示される謎が読者がフェアに推理可能な類のミステリ

現実世界物理現象(氷が溶けると水になる、針と糸は細いなど)と違い、魔法超能力現実存在せずその世界に生きていない読者が推理することは困難におもえるが、作者の工夫でそれをアンフェアに感じさせないのが特殊設定ミステリ醍醐味だ。

今作でも蘇りの秘術を巡って本所不思議呪い再現したオカルトじみた力がぶつかり合う。

しかし、きちんと読者のその力のルール提示されるため、それを前提としてフェアに推理可能な謎が提示される。

このフェア/アンフェア非常に重要特殊設定ミステリではここをアンフェアだと感じてしまうと一気に熱が冷めてしまうのだが、そこは癸生川シリーズの頃から本格ミステリに造詣が深い石山さんらしさだろうか、バッチリ決まっていた。

勿論何を持ってフェアとするかアンフェアとするかはかなり個人裁量にもよるのだけれど、あくまで解くべきものとして提示される謎に関しては十分フェアに設定を開示しておりきちんとこの綱渡り成功させている。

(なお、この「特殊設定ミステリ」という呼称定義自体に思うところが無数にあるのだが、本題から大きくズレる上に、昨今では書評解説でもかなり浸透してしまったワードなので、最初は渋々だったのに僕も最近普通に使ってしまっている、悲しいね)

○軽快な掛け合いの楽しさ

ジャンプケア表現オカルト実在する世界ということでファーストインプレッションは暗いゲームだった。

事実最初の方はかなり陰鬱とした雰囲気が続く。

ところが物語が進んでいくと、三組のバディが主役になっていく。

艶のあるマダムな志岐間春恵と快活な探偵櫂利飛太の組。

陥落ある中年ベテラン刑事津詰徹生と妙な距離感面白い若手刑事の襟尾純の組。

江戸っ子チャキチャキ女子高生の逆崎約子とオカルトに詳しい転校生の黒鈴ミヲの組。

このコンビたちの掛け合いがとてもとてもコミカルで笑えるものになっていた。

地の文ほとんどない会話劇な構成からかと最初は思っていたのだけど、徐々に大胆にふざけはじめる。

人が死んでるんだからもっと真面目にしろよと思っていたのは最初のうちだけで、中盤はこの掛け合いの楽しさのどっぷりハマっており、まあなんとかなるか感すら強かった。

中でも以下の三人はとても印象深いキャラだった。

○黒鈴ミヲさんが格好いい

オカルトに詳しい女子高生のミヲは、今作屈指の「強キャラ」感が魅力的。

少しぽっちゃり気味でほわっとしたお顔なデザインだが、オカルトに立ち向かうときのキリっとした表情が格好良い。

もちろんその見た目だけでなく、オカルトに向き合う姿勢、助けられる人を助けようとする心構えなど、精神もまた格好いい。

格好いい場面だけでなく、お寿司にデレデレになるところや、労働環境改善を訴えるシーンなどコメディパートもできる万能っぷり。

自身名前の「ヲ」の部分を、くっつきのをと呼ぶところのフェチ感といい、本当に見所がたくさんある。

それだけに彼女が敵わないならもう無理でしょという絶望感の演出シーンも逆に映えるという、最後の方は何しても魅力的に写っていた。

○津詰徹生ちゃん可愛い

格好いいキャラがミヲなら、可愛いはこの人、中年男性ベテラン刑事津詰。

オカルトについても一家言があり、警察組織力を持ちつつ、今回の特殊事件にきちんと対応すう有能な刑事

奥さん離婚独身ながら、娘のことを今も思っている優しい一面もある。

というファーストインプレッションはどこへやら、可愛い萌え萌えシーンが盛りだくさん。

最初の内は襟尾純に乗せられて仕方なくコメディパートがはじまることが多かったのだが、気付くと完全に今作屈指の可愛いキャラになっていた。

甘味が大好きで00年代前半美少女ゲーム並みの食べ物にまつわる、あざといシーンもあったりして、完全に狙っている。

可愛いだけでなく可哀想立ち位置でもあるのだけど、そんな可哀想な一面が出る場面ですら、なんか萌えキャラみたいに変な口癖でスッとボケたりするので、最早最早。

○櫂利飛太の探偵

ネタバレを気をつけてると言いつつ、一文だけ彼のセリフ引用させてもらう。

「人の心に寄り添うのが探偵からね。」

ああ、癸生川シリーズを遊んでいてよかった、予習しておいてよかったと心の底から満足した瞬間だった。

そうなんだよね、犯人を捕まえるでもなく、事件解決するでもなく、人の心に寄り添うのが探偵……

この一文は世界観やキャラクタの繋がりがなくても、癸生川シリーズを書いた人間が書いた新しい探偵なんだと理解できて良いシーンだった。

(この探偵自体は例えば夢水清志郎とか幾つか思いつくんだけど、そういうことじゃなくてね、面倒くさいミステリオタク自分バイバイ)

マルチサイト楽しいが合流するシーンの多さは少しもどかしい

そんな特徴的な三組の視点多角的事件を追う。

所謂マルチサイトシステムで、ある程度決められた順序ながら、交互に行き来しながら物語を進めていく。

ADVなら街や428やEVE、癸生川シリーズでも対交錯事件永劫会事件で取り扱われたお馴染みのシステムだ。

Aというキャラ物語を進めるために、それをなにも知らないBをプレイヤー誘導するところが醍醐味だと思っている。

とても楽しいシステムであることに異論はなく、今作でもそれが楽しいシーンは幾つもあるのだけど、少し気になったのが、合流して意見を交換するシーンがちょっと多すぎた。

マルチサイトの魅力はそれぞれの視点情報差異を読者であるプレイヤーのみが俯瞰することで生まれる妙を楽しむことにあると思っている。

(過去の名作でいうと街の花火のシーンとか、EVEパソコンコンソール越しに二人の捜査が重なるところとかね)

もちろんそれが全てではなく今作のマルチサイトが失敗しているわけではないのだけれど、割とことあるごとに三組の意見交換会のようなシーンが挟まり知っている情報が均等化する。

これが悪いことではないんだけど、情報がチグハグからこそのすれ違いや勘違いマルチサイトの見どころだと思っていたので、すぐ合流するし、回数が多いのがもどかしかった。

結果そこにまつわる仕掛けを作らなかったからこそ、サクサク話を進めるためにそうしたのだろうけど、ちょっと流石にやりすぎだったかなあと。

最初の方に一回、最後の方に一回とかならとても良かったと思うんだけど、ちょっと回数の多さが気になった。

システムを利用した仕掛けが面白い

設定画面などの物語の外にあるゲーム的なシステム部分を利用した仕掛けがいくつかある。

前例がないわけではないので、目新しいというよりは、オカルトに対抗するためにゲームシステムで工夫することで、オカルトもまたルールに沿っているということがわかる点が面白かった。

特殊設定ミステリについて感想を書いたところで今作がフェアであるとしたのは、こういったオカルトルールゲームシステムでも制御できることで、ルールを身をもって体感たからかも知れない。

こういう体験によって実感を持って物語に入り込めるのは、小説ではないゲームの魅力だと思うので好きなところでした。

○はじまりにおわりがあると思い込んで僕がミスをした

ここからゲーム本編の感想というよりは自分ミスの話。

ゲームシステムを利用した演出マルチサイトにより俯瞰するプレイヤー目線、これは「はじまりにおわりがあるパターンだ!」と思っていた。

そしてゲーム内の謎解きで、まさにそれを示唆するセリフ

はいはい、わかりましたよ、セーブデータを消して最初名前入力でアイツの名前を入れることで、プレイヤーこそがアイツ自身だったということを開幕早々に思い出しこの悲劇を覆す展開でしょ! と思い込んだ。

念のためニンテンドースイッチオンラインセーブデータバックアップクラウドに保存してからセーブデータを消して、最初からにした。

しかし、アイツの名前入力しても一向に変わらない……

違ったのかあと思いセーブデータクラウドからダウンロードしようとしたときに気づく。

オンラインバックアップ自動モードになってるから、さっき消したセーブデータで上書きするじゃん、と。

結果、このゲーム二週してます

(念のため書くけどこれは僕がミスっただけでパラノマサイトは何も悪くないからね)

○さいごに

10時間ほどのプレイの間にギッシリたっぷり魅力が詰まった作品だった。

ボリューム的には過不足はなく、きちんときれいにまとまっているが、これだけ面白いと良い意味で物足りない。

シリーズ展開が出来そうな余白があるので、次回作を強く期待したい。

その際には、ミヲさんの過酷修行や津詰さんの甘味もぐもぐを描くサイドストリーなんかもいただけると助かります

癸生川シリーズを永劫会まで遊んでから今作に挑むというハードルの上げ方をしてもなお楽しめたので、次はスクールガールストライカーズも遊んでみようと思う。

2023-03-05

[]3月5日

ご飯

朝:チーズクラッカーコーンスープ。昼:ラーメン。夜:サブウェイ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

探偵・癸生川凌介事件譚 対交錯事件

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第六弾。

今作はミステリADV王道中の王道ADVやるならこれをやってこそ、満を辞してのマルチサイトだ! マルチサイトとは、小説と異なり、読む順序をある程度ユーザ自由度に任せることができるゲームならではの手法

簡単に言えば異なる主人公シナリオ自由な順番で、それも交互に行き来しながら読むシステムだ。

EVE、街、428、Ever17、ルートダブル、AI2、etc… 僕がオールタイムベストに上げたくなる大好きな名作が数多くあるものの、Remember11タイムトラベラーズのように名作に挑もうとしたが消化不良で上手く扱えなかった作品も幾つか思い付く。

扱いは難しいがハマれば絶大な魅力を持つことになるジャンルだ。

そんなわけで、今回の対交錯事件では、いつメンの二人、助手ながら名探偵顔負けの実力者の白鷺洲伊綱と、プレイヤー投影先となる一人称キャラで察しの悪さが際立つ生王正生いつメン二人の視点を行き来しながら事件に挑む。

伊綱ルートでは準レギュラーキャラ音成コンビを組んで被害者共通点が見当たらない連続殺人事件調査、生王ルートでは行方不明になった大手広告代理店社員捜査を始める。

じょじょに二つの事件が交差し始め、ついに衝撃の真実が明らかになる、という流れ。

低価格ゲームながら、かなり本格的な構造で、先に上げた幾つもの名作と、やりたいことが劣っているとは思わなかった。

この構図自体に何らかの仕掛けがありそうな雰囲気作りも、遊んでいてワクワクした。

マルチサイトといえばコレだよねー、と呑気に思うのもよくないが、交互に視点を行き来するお話しで片方が頑なに交流を拒み出したり電話しか会話しなかったりすると、あらあらまあまあだ。

原作携帯電話アプリなこともあり容量的な制約と戦いながら高度なことをやっており、テキストが魅力の大半を占めるADVからこそ、今この時代(2023年)に遊んでも全く見落とりしない名作の圧を感じた。

とはいえマルチサイト構造を利用した文章記述の仕方による驚きを感じさせる、という一点突破作品で、それが驚いたかどうかと言われると若干悩ましい。

度々この感想で書いているがネタバラしの前に先んじたか/先んじれなかったか、で作品評価する気はなく、ネタバラしで驚かなかったからと言って面白くなかったと言うつもりはない。

(逆に驚いたからと言って評価する気もない)

それはミステリあくま物語ミステリの謎は物語を際立たせるための仕掛けであり、クイズ大会問題や、所謂ナゾトキゲーム」や「脱出ゲーム」の謎とは大きく異なっているためだ。

バランスの難しいところで、本作は少し僕の好みよりもそちらに寄っていたかなと思った。

勿論、物語として情緒を書かせても一線級なのは先の4作目でわかっているので、限られた文量の中で最大限やれることをやった結果なのは伝わってくる。

ただまあ、幾つかの著名なミステリ作品でも、サプライズに振り切って、驚かせたら俺の勝ち、驚かなかったら俺の負け、みたいな態度のもいるっちゃいるような気もするようなしないようなただのサービストークのような何というかなので、難しい問題ではある。

低価格短編ADVとして面白いこと、そうとは思えない高度なことをやっているのは間違いなく事実面白かった。

ミステリにおける物語トリックバランスという、それこそ大山誠一郎米澤穂信一流中の一流でも、読者である僕とのバランス感が違いシックリこないこともある、とても難しい部分での満点ではなかったものの、そもそもこの点を感想に書こうと思うこと自体が、ミステリやってるねえ、感のある素晴らしい出来だった。

これで6作品プレイしてきたが、現時点では一番面白かった。

しかしながら、このシリーズ10作目がヤバいとの前評判から遊び出したこと、今作でもそこへ繋がるキーワードがあり、そちらへのハードルは爆上がりしているのも確かだ。

癸生川凌介シリーズ面白いぜ!

探偵・癸生川凌介事件譚 音成刑事捜査メモ

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第七弾。

シリーズ準レギュラーキャラ音成刑事過去編を描く番外編。

今作はかなり箸休め的な内容でボリューム歴代で一番小さく、謎やお話もすごく薄め。

一応過去作のキャラがチラッと登場したりのファンサービスはあるものの、そっと添えてるだけ。

面白くないことはないが流石に文量が短すぎた。

音成刑事チワワと一緒に捜査をする牧歌的雰囲気を楽しめればそれで良いのかもしれないが、生憎僕は小動物が怖いので、物語でもあまり素直に可愛いと思えなかったのも合わない点だ。

これで7作目までプレイしてきて、次はコンシュマー移植でかなり大規模な作品になっているらしい8作目、4作目で示唆されていたあの人の前任者にまつわる9作目、そしてこのシリーズを遊び始めたキッカケでありなにやらすごい展開が待っていると噂の10作目と、ここからはもう遊び回は無いので、緊張感を持ちながら遊んでいきたい。

(パラノマサイトまでに全話遊ぶのは厳しそうだ)

2023-02-09

スペクターサウンドを256倍楽しむ方法

 日本では'76年に、フィレス・レーベル作品がまとめて再発売されたことがありましたが、ボックス形式としては本邦初で、しかCDボックスとしては今回が世界初ということになります。また同時に、<ヒーズ・ア・レベル>という、関係者インタビューを中心にした本が白夜書房から発売されます。それを読みながらこのBOXを聞きますと512倍楽しく聞けることを保証します。

 では、時代を追って解説していきます

テディー・ベアーズ

 1958年17才にして彼は”スター”でした。この後ポップス歴史を彩ることになるクリスタルズロネッツキャロル・キングバリーマンビーチ・ボーイズビートルズの誰よりも先に<NO.1ヒット>を持っていた!、このことが良くも悪くもスペクターのその後の人生を決定づけたと思いますポップス史上、#1ヒットを星の数ほど作り続けたリーバー&ストラーや、ジョージマーチンも、自らの#1ヒットはなく、このことが彼を単に<プロデューサー>の範疇では捉えられない最大の理由です。<彼を知ることは、彼を愛することだ>というデビュー曲の<彼>は、もちろんスペクター本人の意味で、そこには強引さ、傲慢さも感じられますが、実はそれが力強くもあり、<スターの要素>そのものだともいえます。彼の仕事ぶりを評して、全てを自分一色に染めてしまう、という批判をよく聞きますが、これはことの本質理解してい居ない人の発言です。かれは<裏方>ではなく<スター>なのです!それを、アーティストの持ち味を引き出すのがプロデューサー仕事だ、という常識的意味で彼を捉えようとするから批判的になるのです。彼こそが<スター>で、誰が歌おうか演奏しようが、他の人は全て脇役なのです。単に映画監督と言う視点ヒッチコックを捉えるとおもしろ解釈は生まれない、というのにも似ています。(誰が主演でもヒッチの映画になります黒沢さんもそうですね。)

 デビューアルバムTEDDY BEARS SING」のB-1「I DON'T NEED YOU ANYMORE」の<ステレオバージョン>はナントリードボーカル女の子の声が左で、真ん中がフィルコーラスしかも、ところどころリードボーカルの3倍くらいの大きさでコーラスが<邪魔をする>といってもいいほどの前代未聞のバランス!です。

 デビューからしてこうなのですから自己主張とかワガママなどという、なまやさしいことではないのです。

SCHOOLもの

 のちにブラックミュージックにのめり込んでいった彼ですが、スタートは白人ポップスでした。まずは自らのヴォーカリストギターリスト、および作曲家としての才能を試すところからはじめた、というところでしょうか。'50年代後半は、まだ黒人音楽一般的ではありませんでしたが、若者の間では熱狂的な指示を得ていました。スペクターもいろいろな黒人アーティストを聞いていたようですが、こと自分デビューに関しては、世間的に穏便な方法をとったところなど<奇[...]

 また'50年代中期には「暴力教室」をはじめ「HIGHSCHOOL CONFIDENTIAL」など<怒れる若者>をテーマにした映画が続々と作られ、その代表としてJ・ディーンが登場し、代表作が「理由なき反抗」-REBEL WITHOUT A CAUSE -でした。このように、当時の若者キーワードの一つは<REBEL>であり、「乱暴者」のマーロン・ブランドのような皮ジャン、サングラスバイクというスタイル流行しました。

 彼のでデビューソングはたしかに<学園もの>でしたが、それまでの、例えばドリス・デイの「先生お気に入り」調のホンワカしたものではなく、女の子自分の想いを直接的、また積極的に<ナゼわかってくれないの?>と切々と歌い上げるというのは冬至若者フィーリングにピッタシきたようです。実はこの手法スペクター特有の<ソフィスティケーションの中の直接性>というもので、彼を理会する上で大事ことなのです。

ガレージサウンド

 ある程度、あるいはそれ以上の音楽素養がなければミュージシャン作曲家になれなかったジャズと違って、ギター1本あればだれでもロックンローラーになれる、というのがロック時代でした。子供技術を会得して成長し、大人の仲間入りをするのがジャズだとすると、ロックは、子供子供のままで音楽ができるというのが特徴でした。ヒョットしたらオレにもなれるかもしれないと、多くのシロウトがわれもわれもと参加したことが、音楽単純化拍車をかけました。ジャズ豊満でふくよか、とすると、R&Rは骨と皮だけといえましょう。ジャズ大人音楽で、背景はナイトクラブ女性お酒が似合いましたが、子供音楽として誕生したR&Rの背景に一番ピッタリだったのはナント、<ガレージ>でした。

 麻雀同様4人(あるいは3人)いればすぐにできたのがR&Rの特徴でしたが、ニュー・ヨークのようにせまいところで大声を上げれば、お母さんに怒鳴られるだけですからストリートへ出るわけです。50'sのDoo Wapブームの背景は街角ストリート・コーナーが似合ったわけです。

 それにくらべて土地の広大な中西部西海岸は車がなければ不便なので、当選、どこの家にもガレージがあり、ここが若者の格好の練習場所となりました(蛇足ですが、今の日本ロックサウンドの背景は<貸しスタジオ>--密室--ではないでしょうか?)。さて、楽器感覚でどうにか弾けますが、作曲というのは簡単そうでもやはり多少の音楽素養必要です。しかし、若者の、なんでもいいからR&Rをやりたい!という想いはこんなことではくじけません。骨と皮だけのロックを、さらに皮も捨てて骨だけにしたのです。それが<ギターインストゥルメンタル>でした。これは、楽器感覚的にかき鳴らすだけですから、とりあえずだれにでもできました。ジャズ単純化ロックとすれば、これはさらに、ロック単純化で、その極致であったわけです。

 これが<ガレージサウンド>の正体でしたが、この時代呼応するかのように、新しく生まれ現象がありました。それは、録音機が少しずつ普及し始め、ガレージ居間などでの<ホームレコーディング>が行われるようになったことです。そして、デモテープのような、ある意味では乱暴

チャートに登場するようになり、まさに音楽大衆化が、内容だけではなく、音質までにも及んだのです(エルビスバディ・ホリーデビュー曲地方の、オヤジさんが社長、オカミさん専務、というような町工場風のスタジオで録音したものです)。

 それまでの録音は、演奏者と録音技師ガラスを隔てて別々の仕事場でした。技師演奏者にマイクの使い方を指導することはあっても、演奏者の方が技師に注文をつけるというケースはめったにありませんでした。しかし、ホームレコーディング特有の、機械いじりの好きな少年の思い付きや、また機材不足からひねりだした斬新な工夫は、新しいサウンド母体となるのです。

 スペクターは、テディー・ベアーズの録音の時からスタジオ内と調整室を行ったり来たりして、録音技師を困らせていたようですから、コダワリの姿勢最初からのようです(口述しますが、後年よくいわれるワグナー好きやソウルミュージックの追求というのは、スターありがちな<後付け>である、と私は考えています)。

 このホームレコーディングが、実は<スペクターサウンド>の根幹なのです!<BACK TO MONO>の意味もこのことなので、一つのかたまり大人数、熱気、乱雑の中の整理、複雑の単純化、そして<ホーム>、これが彼の求めたものでした。かたまりは<MONO>、大人数はミュージシャンの数、熱は<ハルブレインドラム>、整理は<J・ニッチェアレンジ>、単純化は<L・レビンミックス>、そしてホームは<西海岸>、これがスペクターサウンドの中味の分析ですが、詳しくはこれも後述します。

インストマニア

 この当時のロックンロール少年と同じく、スペクターギター少年でした。本名フィル・ハーヴェイとしてインストレコードも発表しています。また'58、'59年はインストロックの当たり年で、チャンプ栖の「TEQUILA!」が#1になったり、B・ホリーのインスト版ともいえるファイヤーボールズ、リンクレイ、そしてジョニーハリケーンズサント&ジョニーサンディー・ネルソン(「TO KNOW HIM~」のドラムデビュー前の彼です)、そして極め付きはギターインスト王者、デュアン・エディーの登場でした。

 日本ではなぜか、ほとんど評価されませんでしたが、ギターリストとして一番の人気とヒットのあった人で、そのサウンドユニークさとポップ・シーンへの影響は大きいものがありました。またイギリスでの人気は特に異常で、'60年の人気投票では1位でした(すごい!)。近年リバイバル・ヒットした「PETER GUN」などは後の<007シリーズ>や<バットマン>のもとになったともいえますし、日本では未公開の映画「BECAUSE THEY'RE YOUNG」のテーマは、彼の"トワンギー・ギター"と流麗なストリングスとのコンビネーションは、すぐアル・カイオラが取り入れて「荒野の7人」となって登場、西部劇インストテーマの基本形となりました。また「ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!」のジョージマーチン楽団の「リンゴテーマ」も、まさにD・エディーのマネジャープロデューサーレスター・シルで、テディー・ベアーズの録音の際、隣のスタジオ仕事をしていて知り合ったといわれ、この人と出会ってなければ<スペクターサウンド>はこの世に存在しなかったといえるほど重大な出会いでした。

 シルはこの時すでにスペクタープロデューサー向きであることを見抜き、早速契約を結び、最初に買った曲のタイトルナント「BE MY GIRL!」。

 スペクターについては、まわりにいた人に才能があったので、本人にそう才能があったわけではない、という人もいますが、これは間違いです。確かにまわりにいた人々は有能でした。しかし、彼はプロデューサーとして一番重要な要素である<何をやりたいのか>ということが明確にありました。それは前にも述べましたがいろいろな意味での<直接性>というテーマを持っていたことです。これはもちろんR&Rのイディオム佐野元春調)ですが、荒々しいサウンドの中の直接性より、スペクターポップスに折り込んだ直接性の方がより<暴力的>ですらありました。

 例えば、R&Rの時代になって<BE>という動詞で始まるビッグ・ヒットは「BE MY BABY」が第1号です(BE CAREFUL~などの慣用句を除く)。簡単なようですが、作る側にまわってみると、これが簡単に言い切れるものではないのです。まさにこれをスパッと言い切れるのが<スター>なのです。「TO KNOW HIM~」の断定と「BE」の命令。このシェイクスピア調の、時代がかったともいえる口調が、逆に新味を呼んだのではないでしょうか。この大時代的で、且つ直接的な手法は「I WANT TO HOLD YOUR HAND」(ユーモアの点ではJ&Pの方が数段上ですネ!)に共通したものを感じます

 シルと契約直後、スペクターはD・エディのセッション見学しています。さっそく実地訓練をさせようというシルの計らいで、時は'59年の4月の後半でした。この年のエディーの最大のヒットは6月に発売された「FORTY MILES OF BAD ROAD」(9位)で、この曲はナントベースドラムだけをイントロでフィーチャーした、ポップス史上初のヒット曲>なのです。さて、ベースドラムイントロといえば「BE MY BABY」ですが、この2曲の因果関係についての疑問を、10年ほど前の<ニュー・ミュージック・マガジン>で発表したことがありましたが、時期的にはこの推論が成り立つようです。が、モチロン、その因果については全く憶測の域は出ておりません。

 エディーのスタジオは1トラックテープレコーダーが1台しかないという粗末な設備ながら、そのエコーを駆使してのサウンド作りは、特に録音にはうるさかった若き日のスペクターには刺激的な体験だったと思われます。トワンギー・サウンド秘密であった水道管やドラム缶をエコー使用するという一風変わった手法は(そのためシルは何10個もドラム缶を買い、しかも一番響きのいい缶を探したといいますスペクターが興味を持たなかったはずはありません。

 そのような多彩な録音技術を駆使していた人は、D・エディー・サウンド製作者<リー・ヘイズルウッド>でした(エンジニアはエディー・ブラケット)。ヘイズルウッドといえばナンシー・シナトラとのデュエットアストロノーツの「太陽の彼方に」の作者として日本ではおなじみですが、エディーのプロデューサーとして最初評価された人なのです。

中したスペクターは、一瞬たりともヘイズルウッドの背後から離れなかった>と発言しています

憧れのリーバー&ストラー

 その後シルは、スペクタープロデューサーにすべく、今度はニュー・ヨークリーバー&ストラーのもとへ送り込みました。’60年代代表的なコンビレノンマッカートニーとすれば、’50年代リーバー&ストラー時代で、ロックビジネスを目指す人々にとっての目標でした。スペクター学校の先輩でもあった彼らのデビューに一役買っていたのが、これまたレスター・シルでした。シルがマネージャーをしていたコースターズをきっかけに、ドリフターズ、そしてエルビスへの曲提供プロデュースを行い、初のR&Rにおける独立プロデューサーとしての地位確立したのがこの二人なのです。

 スペクターにとって、このニュー・ヨークでの修行時代の最大の収穫はベン・E・キングヒット曲「SPANISH HARLEM」をJ・リーバーと共作できたことでしょう。これはR&Rビジネスへの切符を手に入れた、つまり、お墨付をもらったということ......って、最大の自信となったことは疑う余地はあり.....

 ま.... ドリフターズの「THERE GOES MY BABY」...にストリングスをフィーチャーする手法を....ことも<スペクターサウンド>への引金になったと、私は思います。その手法プロデュースしたジーン・ピットニーの「EVERY BREATH I TAKE」は、全くドリフターズ調でしたが、すでに<スペクターサウンド>は出来上がっていた、ともいえる、本家を凌ぐ作品でした。<ゴフィン&キング>との最初作品でしたが、この日のセッションにはリーバー&ストラーをはじめ、B・バカラック、B・マン&C・ウェイル、アルド出版社代表のD・カーシュナーら、そうそうたる顔ぶれが集まったといいます。そしてこの作品が、ここに集まった全ての人にスペクターの印象を強く与えることとなり、一緒の仕事が始まるわけです。特にこの曲で印象深いのはドラムフレーズですが、G・ゴフィンの証言によれば、フィルドラマーゲイリーチェスターに指示をして、それが実に的確だった、ということです。

 この修行時代にすでに、J・ニッチェやH・ブレインがいなくても、これだけのものを作っていたことは見落とせません。スペクターサウンドを作ったのはやはり彼なのです。

 この曲は残念ながら大ヒットにはなりませんでしたが、来たるべき<スペクター時代>の幕開けを飾るにふさわしい素晴らしい曲でした。

 また、この頃、レスター・シルとリー・ヘイズルウッドは共同活動を解消、スペクターは新たなパートナー、いわば後釜としてシルと関係を結び、それが二人の頭文字を合わせた<PHIL+LES>の誕生となりました(シルとヘイズルウッドのレーベル名は二人の息子の頭文字から<GREG+MARK>というものでした)。

ガールグループ

 '60年代初めにシュレルズがキャロル・キングの名作<WILL YOU STILL LOVE ME TOMORROW

....きっかけに、ガール Permalink | 記事への反応(0) | 09:24

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