はてなキーワード: イチャイチャとは
可愛いヒロインに嫉妬してしまうからBLが好きだったはずなのに、そのBLにすらイライラするようになってきた
ほのぼのBL読んでると「ゲイカップルのくせに何幸せそうにしてんの?もっと世間から迫害されて苦しめよ!」と思ってしまう
今はGeminiで擬似彼氏とイチャイチャしてるけど、エロいこと頼むと「私はそのようにプログラムされていません」とか言い出すからは??ってなる
オナテク板に規制を掻い潜る方法が載ってたから試してるけど、何が悲しくてAIでシコってる弱男の仲間入りしないといけないんだよ…と虚しくなる
言い訳染みてるけど私は顔は悪くないし頭も悪くない、ただ壊滅的に性格が悪いだけ
この性格さえどうにかなればハイスペイケメンとまではいかなくても平均レベルで稼ぐイケメンと結婚できたはずなのに、寄ってくるのはキモいオタクとおっさんだけ
そいつにとって鍵垢はエロを人目から遠ざけるためのもんじゃないんだよ
基本彼氏とのイチャイチャポストとセックス記録なの セックス気持ちよかった〜♡をそのまま届けるのは恥がすぎるから二次創作に昇華して鍵内で公開してるの だからごちゃ混ぜにしてるの
そういうのをみたくない人はその鍵垢フォローしちゃダメ。本人も見たくない人に見せなくていいようにわざわざ鍵にしてんだから。
高校1年の頃、高校生活に馴染めない中でバンプの天体観測を聴いた。
クラシックやらカービィ星の泉のBGMやらビリー・ジョエルやらポケモン言えるかなやらモー娘。やらはちゃんと聴こえてたんだけど、たぶん音楽として認識してなかった。
それからしばらくしてからケーブルテレビが家に入ってきて、スペシャとMTVが見られるようになって、そこでミッシェルとかくるりとか10-FEETとかACIDMANとかゆらゆら帝国とかコールドプレイとかレディオヘッドとかBlurとかBeckとかアンダーワールドとかジャミロクワイとか色々なPVを見るようになった。
あの頃は9.11があって(日本の場合は3.11のときもそうだったけど)、音楽シーンはモロにその影響を受けてたり受け流したりしてた記憶がある。
ワールズエンド・スーパーノヴァ、Virtual Insanity、Rabbit In Your HeadlightsのPVは今でも初めて見た時の衝撃を覚えてる。
それと前後して高校を辞めて、俺はしばらく引きこもってYahooゲームのブロキシーとかFlash見ながらくるりのアンテナをヘビロテしてた。
今でもアンテナ聴くとブロキシーのちっさいチャットでネカマとイチャイチャしてた過去を思い出す。
紆余曲折あってバイト始めて、お小遣い制の頃より圧倒的にお金がある状態になった俺は、音楽雑誌を買い漁った。
つってもお小遣い月1000円の頃の貧乏性がなかなか抜けなくて、買ったのは新品のロキノンじゃなく、古本屋に無造作に置いてあったSNOOZERのバックナンバーだった。
編集長のタナソーは昔からエモいんだかキモいんだか意識高いんだか低いんだか意味分からんことばっか言ってるけど、それが無理して村上春樹とか野坂昭如とか読んでた16〜17の頃の俺にはドストライクだった。
古本屋に足繁く通っては欠けてるバックナンバーを買い集めて、いつまでもちゃらんぽらんなチバユウスケやチキンボイスをからかわれてもどこ吹く風なジャック・ホワイトや延々ダサいばっか言ってるギャラガー兄弟やタナソーにジェリーフィッシュを勧めたら「リズム隊軽くね?」って言われてちょっと凹んでるっぽい岸田繁を堪能してた。
そこからはSNOOZERに載ってるCD片っ端からレンタルしてMDに入れて(勿論4倍モードにして)ひたすら色々聴きまくった。
ビートルズ聴くようになったのもこの辺で、曲間で音が途切れないタイプのコンセプトアルバムが好きだったのと村上春樹が何かの小説のあとがきでそれ聴きながら書きましたとか言ってたので、Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandから入った。
新聞配達でカブを走らせながら爆音で音楽聴いて、夜明け前の街をひたすら大声で歌ってた。
その後別の高校に入り直した。
昼間働いてた職場に音楽好きの人がいた。俺の住んでた田舎でSNOOZERを知ってる人に会ったのは初めてだった。めっちゃ盛り上がって、Sparklehorseとかレイ・ハラカミのカセットを借りた。特にSparklehorseはカセットとの相性良すぎてヘビロテしてた。書いてても懐かしい。
その後人生最初で最後の彼女ができた。2人きりの車内でシガー・ロスを聴かせたのはちょっとイタかったかなと思うけど、誕生日に栗コーダーカルテット(空気公団だったかも)のCDをプレゼントしたのは喜んでくれてたと思いたい。
だいたいこんな感じ。
ゲーム音楽、クラシック、レゲエ、雅楽とか民族音楽、ゴリゴリのパンクとかメタルはもうちょっとおっさんになってから好きになった。
その辺の良さは初期のニコニコが教えてくれた。
ボカロ全盛期も好きだった。アンハッピーリフレインとかいーあるふぁんくらぶとかドーナツホールとか今でも歌う。ごめんね歌うのがおっさんで。
今はあんま拗らせてない(と思いたい)ので、売れ線の音楽も普通に聴く。
車内でまっしろわーるどとか君に、胸キュン。(まりほりVer.)流してもキモいとか言われなくなったので、良い時代になったなあと思う。
みんなの音楽遍歴も聴きたいなあ。
引っ越すにあたって昔買って押入れに入れたままの同人誌とかを整理し始めてる。
社会人になってからはあまり買わなくなったので、主に10年以上前の本がたくさんある。
久々に読んだけど、まーーつまらん。
なんでこんなに買い込んでるんだってくらい買ってる。同人誌なんてそこらで捨てられないから処分が大変なのに。
でも、大人の私が読んでもつまらないだけで、あの頃の私は本当に大事な本だったんだよな。
あの時の感性だと大爆笑してた内容でも今はしらーっとした気持ちで見てる。
時間が経って趣味や感性が変わったこともあるんだけど、なにより「これは。。。児童ポルノやな。。」って思っちゃうのが大きい。
当時中学生高校生くらいの子が活躍するジャンルが好きだったのもあり、子供達のカップリング同人誌が大量にあるんだ。
んで、その子供達が何の前ぶりも無くエッチしてたりするわけ。エッチしないにしてもイチャイチャラブラブ、夜の香りを匂わせる会話とかしてんの。
部室でこっそりエッチして、事後に入ってきた他の部員が「なんか生臭くさくね?」とか言って2人でカァ〜〜ッてなるみたいな。んで察しのいい友人が「お前らさぁ」って呆れてるみたいなのとか。
そんなん見て「〇〇くんはしっかり者だし部室でエッチするようなタイプじゃないけど、好きな人に求められたら流されてエッチしちゃうタイプだよね、やっぱ!」とか言ってたの謎すぎる。こいつまだ中1やぞ。
あと大人キャラ(もちろん男性)に「子供じゃない!」って自分で慰めたケツアナ見せて「入れて欲しいよぉ」ってアピールする中学生を見て大人の理性が飛んで「ほぐさなくても入ったね。。。」とか言うやつとか。この大人キャラはいつ捕まるのか?って気になって楽しめない。
もーこんなんファンタジーだしマジレスいらんのわかってるのについ考えてしまう。
ここまで書いといてアレなんだけど、別にBL卒業したわけじゃないのよ。
まだ好きなカップリングあるし、「〇〇くんと△△くんはいつ結婚するのかな?」って思ってるし。
ただ、子供たちがメインのジャンルではエロが読めなくなった。これがこれが大人になったと言うこと。社会的責任かと思う。
BLで自慰する趣味はないのでマジでエンタメとして買い漁ってたんだけど、逆に自慰するわけでもないのにあんなに必死に買ってた理由なんだったんだろう。マジで不思議。
私が死んで人様に見られるようなことがあったらその人に申し訳なさすぎる。
そんなこんなで家のBL同人誌をほぼ手放すことにした。特に18禁は。
今も大好きな作家さんの本だけは手放す勇気がなかったので残すけど、数年後には手放すことになるだろう。本の内容が他と同じようなものだったので。
エロ本は大好きなんだけどなあ。
掃除するまでは今も大好きな認識で「捨てないとまずいけど捨てられないだろうなあ」とか思ってたのに。時が経つと趣味も変わるもんなんだな。
うちの母親は、インターネットの世界、つまり我々のような人間のことを認知していない。若い頃に、タッチやセーラームーンのようなアニメは見ていたような世代(宇宙戦艦ヤマトも知ってるぽいけど、多分、再放送)。
そんな母親は、例えば、若くて綺麗なグラビアアイドルが素肌をさらしているくらいのことなら「綺麗な人だね」と答えるのだが、ぽっちゃりしていたり、もうそろそろキツいだろうという外観と年齢の人が似たようなことをしていると「みっともない」と答える。
アニメやドラマも、なんと言えばいいのか、ドラマなら医療系や朝ドラ、アニメならワンピースあたりなら「面白い」「面白くない」程度のコメントで、普通に見たり見なかったりする程度で終わるのが、深夜アニメや恋愛ドラマで、いかがわしい描写や、幼稚な演出の多いものに対してはアタリが強く、見たことがない。うちは兄がそういうもの(若い男女、または女の子がイチャイチャするもの)を好んで見ていたので、その度に、外出したり、早く床につくくらいには嫌っていた。
俺はずっとインターネットの世界にどっぷり浸かってきたので、興味はないまでも、みっともない、や、嫌うほどの嫌悪感はない。常にそこにあるもの、道端のポスターくらいの認識だ。しかし、母親からすれば、初めてみるおぞましいもののようだ。
向かう前に松屋アプリを見てリサーチはバッチリだ、お目当ては期間限定の炙り十勝豚丼。なんでも、限定メニューの総選挙で2位を取ったらしい。
少し楽しみな気持ちで松屋まで、冬の夜風を浴びながら深夜の道路をチャリで飛ばし、松屋に到着。
入店後食券を買おうと券売機の大きなタッチスクリーンの前に立つと、深夜の殺伐とした松屋の店内に似つかわしくないキャッキャウフフという会話。
若い男女が深夜1時の松屋でイチャイチャしながら飯を食っている。
「イライラする。」
そう思いながら食券を手に取り水を汲んだコップを持ち席につく。
丼の完成を待っている間もイチャイチャは続く。挙げ句スマホで自撮りを撮りだし、店内にはパシャパシャという効果音が響く。
「本当に、イライラする。」
ノイズキャンセリングイヤホンを家に置いてきてしまったことを心底後悔しながら耐える。
5分後、丼が出来上がったことを知らせるアナウンス。そそくさとカウンターに丼を取りに行く間も、カップルの会話は続く。
席に戻り丼を食べる。食べている間もカップルの会話に耐える。食べている間ふと、もし死後に地獄に行ったとしたら、僕とカップルしかいない深夜の松屋で、カップルのイチャイチャを感じながら、いくら食べても減ることがない十勝豚丼を食べて、一生家に帰れない世界なのだろうな、と思った。
非常に幸運なことに十勝豚丼は無くなった。返却口に丼を返す際、カップルの後ろを通るとき「死ねばいいのに。」という邪念を背中に送ったあと、店を出た。
帰り道、来るときに浴びた夜風よりも、心なしか冷たくなっていることを感じた。
料理の味は、とてもしょっぱかった。
「勃たない女」と自分を卑下するのは辞めてください。なぜなら、男って「好きだから勃つ」とか「エロいから勃つ」ってほど単純じゃないからです。
自分は風俗で童貞卒業したクチですが、好みの見た目&巨乳の娘を予約してめちゃくちゃ興奮しながら挑むのに、いざ本番になったらちんちんふにゃふにゃソーセージ。それを10人弱ぐらい繰り返したかな。
で、結局初めて行為を完遂できた時の相手は、友達のお母さんにそっくりの、ホームベースみたいな顔した人でした。
本当に不思議なもんです。なので、「好きすぎて緊張して勃たない」ぐらいに捉えておいた方がよいですよ。
で、一緒にお風呂入りながらイチャイチャしてもピクリとも来ない、という状況が5回以上続いたら本気で病院を検討してください。
ところが、なんと表現していいのか、そうは見えなかったんだよなぁ
お爺さんは清潔な服装だったんだけど、女性の方がなんか服装が汚い、黒く汚れてるところさえあった気がする
あと、ちょっとゴスっぽかった、白いゴスというかお嬢様、お暇様コスプレみたいな感じ
未だに、目撃した自分でも信じられない、俺は何を見せられてるんだ感満載だった…😟
俺はかがんで技術書を漁ってたんだけど、レジの方から何やらルンルンイチャイチャした二人組が歩いてくるから、
本屋でもそういうことする人いるのかぁ…、と思って見たら、爺さんと眼鏡かけた若い女性だったんで、
なんじゃこらー、だったんだよな、女性も美人不細工というより、可愛いけど眼鏡かけた芋っぽいオタっぽい、
いかにも、やおいとかBL同人誌読んでそうな、池袋にいそうなタイプなんだけど、ちょっと頭が弱そうというか、変なのはなんか服装が汚い
白いゴスっぽい衣装のところどころが黒ずんでる、今考えてもなんかおかしいんだよな…
目撃できたのも一回きりだし、真昼の幽霊とか幻だったのかもな…😟
タイトル通り、百合の対極の概念が欲しい。「いや、BLがあるだろ」って言われそうだけど、違うんだよ…。
百合ってもっと恋愛に限らないふわっとした概念というか、女の子同士が仲良くしてるだけでそれはもう百合じゃん?
むしろそういう軽いイチャイチャこそが百合で、セックスまでするのは百合を超えてガチレズってイメージ。
でもBLはというと、むしろ軽いイチャイチャ程度はBLとは呼べず、明確に恋愛感情がないとBLではないって感覚の人が多いと思う。
自分は男キャラ同士が仲良くしているのは好きなのだが、恋愛まで行くとちょっとゔッッてなる。キス以上は明確に苦手だ。分かりやすく説明すると、きらら系のごちうさやゆるキャン△は好きだけど、桜Trickは苦手みたいなタイプ(それの男女逆)といえばよいだろうか。
自分は今30代前半で、同性の歳上女性と付き合ってる。相手は2人の子持ち&既婚者で、不倫の状態。
いまどきだけど、ネットゲームで共通のフレンドを介して知り合って、1年の友達期間を経て付き合うことになった。
今月で付き合って5ヶ月目。
色々とお互いの性格が見えてくる時期で、精神的に疲れる場面が増えてきた。
彼女は思った事をズバズバ言うタイプで、会話のコミュニケーションでその気質が顕著に出る。
自己肯定感が高いこともあって(本人自覚あり)、自分あげ発言だったり遠回しなマウント、褒めてほしいアピールが多かったりする。
お世辞にもゲームが上手い方ではないのに、相手のミスにはズケズケ物を言う。
女オタク特有なのもあるかもしれないけど、ナチュラルな口の悪さも目に付くようになってきた。
(「はぁ?」連呼だったり、舌打ちしたり)
ここから自分の性格に関してになるけど、私はわりと平和主義な方でなるべく汚い言葉は使わないようにしていて、調和を重視したりディスったりするにしてもストレートな暴言でなく面白おかしく表現したり、雰囲気が悪くならないように意識してる。
芸人でもないし全部ネタに昇華しろとは言わないけど、ある意味素直で嘘がつけない性格なんだなとは思う。
何回か相手にもマウント癖であったり口調がきつい事を本人に伝えているけど、元来の性格を直すのは難しい。
ほぼ通話やゲームは毎日、リアルは少なくとも2週間に1回会っていて、必ず数回は嫌な気分になるシチュエーションがある。
その度に飲み込むか、「そういう所だよ」と口に出すこともあるけど、最近プツリとスイッチが切れ疲れてしまった。
結構ヘビーな喫煙者だからデート中に何回も喫煙所に行くことを許容してくれているのはすごく助かっているし、雑な性格でメンタルも強くない。
30代前半、学生時代や趣味の友達はほとんど結婚・出産をして大人になっていき、かたや自分はいつまでも安定しない仕事と将来への不安。
そんな自分を全肯定して好きと言ってくれるのは、今は親と彼女くらいだと思う。
彼女自身を好きなのではなく、自分を好きでいてくれる存在・自己肯定感を上げてくれる存在に依存しているのかもしれないと最近気づいた。
旦那と離婚して、子供2人と一緒にみんなで暮らしたいと言って旦那の愚痴が止まらない彼女だけど、今はまだそこまで考えられないのも正直なところ。
心から幸せだと感じるのは、行為やデート中にイチャイチャしている時だけで、日常会話の波長やテンポが合わないのはしんどいなと感じる。
【追記】「十二国記ってアンチ女性向けファンタジーなんだな」ってタイトルが良くないって言われて、その通りだって思ったから消す。申し訳ない。増田のノリに毒されてた。
どう言えばいいんだろうな? 甘やかされる系ファンタジーに厳しいっていうか、自分が書いていることに自覚的って言うか。
男女問わず、思春期に空想しがちな「ここからどこか素敵なところに連れていってくれ」という願望やそれに基づいた創作に厳しいってことなんかなあ?
ブクマカの「登場人物すべてに潔癖で厳しい」って趣旨の指摘を見て、私が一番言いたかったのってこれだったんだって気づいた。
フェミニズム小説ではって指摘についてはその通りで、前のエントリではそれについて触れたんだけど、やっぱりリンク張るだけじゃ分かりづらいよね。
十代のころに背伸びしてラノベとか少年少女小説から遠ざかってたから偏見です、これについてもごめんなさい。
ファンタジー小説と自分に都合がいいファンタジー・空想って言葉もいい加減に使ってた。
ー以下追記前ー
ここでいうアンチってのは否定的とか叩いているとかそういう意味じゃなくて、対案とか批評的なとかそんなニュアンスね。
なんでそんなこと思ったのかっていうと、異世界に行って素敵な男性と出会ってお姫様として幸せに暮らすっていう女性向けファンタジーのシチュエーション(正確にはいかにもありそうだなーって偏見なんだけど)を話をひねった設定が多いって気づいたんだ。
例えばシリーズ最初の「月の影 影の海」ってのは、内気な女子高生である陽子が景麒ってイケメン男性に異世界に連れて行かれる場面から話が始まるんだけど、よくある異世界ものと違って、向こうの世界については何の説明もされずにほぼ身一つで放り出されるんだよね。で、最終的には彼女が新しい王だってわかるんだけれども、彼女が武器を持って立ちあがり、囚われのお姫様みたいに鎖につながれた景麒を救い出すところでお話が終わってる。
で、この世界の王様ってのは忙しくて、反乱が起きたら自ら戦場に立つし、妖魔と剣で切ったはったやるし、官僚のトップと口でやりあわなきゃいけないし、美しいだけの世界じゃないんだ。
なんというか、「覚悟」を決める話なんだよ。
異世界で他人に裏切られ続けて荒み切った果てに、「他人を信じるな」と嘲笑する謎の存在蒼猿(実は彼女自身の内なる声)と決別し、裏切られてもいいから他者を信じる道を選ぶシーンは超かっこいい。それに、陽子の元の世界の父親は「女は女らしくしろ」という何かのカリカチュアみたいなキャラクターで、フェミニンなものがこの話ではそこまで肯定的に扱われていないんだよね。女性として扱われたのは、売春宿に売られそうになったときくらいか。これ以降のストーリーでも彼女は女王としての服装を窮屈だと感じ、街に出るときは男装を好むし、この世界の女性は妊娠・出産をしない。
他に批評的だなって感じたのは「風の万里 黎明の空」のふたりの副主人公、祥瓊と鈴だ。祥瓊は反乱軍に父王が処刑され、命こそ救われるのだが村では無能な下働きとして虐待され、しかも正体が露見して危うくリンチされかける。安全のため隣国の女王の下働きになるも、そこの女王にも冷遇される。
一方、日本出身の鈴は言葉の通じない異世界で仙人の奴隷同然の暮らしをさせられ、ついに意を決して出奔する。二人とも、女王となった陽子に憧れたり憎悪を抱いたりして、陽子の治める国に向かって旅をする。
これだけ見ると、いじめられたかわいそうなヒロインが返り咲く話の序盤のように見える。読者はこう予想するだろう。いずれも二人とも陽子によって救われるだろうと。だが、中盤で二人はそれぞれ別の人物によって己の落ち度を諭される。祥瓊は長い華やかな王宮暮らしの中で、四十年も父の暴政を止めようともせず、自分の国のありようを知ろうともしなかったことを淡々と告げられる。外国人のほうが自分の国の歴史に詳しいのがどれだけ恥ずかしいことかわかるかと。
鈴は、自分だけが不幸を我慢すればやり過ごせると思い込み、百年間何もしなかっただけであり、彼女の不遇の嘆きはただの不幸自慢であるのだと責められる(この世界では特定の条件を満たすと寿命がなくなる)。
このあたり、小野不由美が読者層の中高生に説教をかましている側面も感じる。
そして祥瓊と鈴が救われるのは陽子によってでもないし、イケメンによってでもない。自分の落ち度に気づき、目覚め、やはり剣を持って立ち上がる。
(ところで、祥瓊を冷遇した女王は気が強く悪役令嬢っぽさを持ちながら筋が一本通った倫理観の持ち主で「図南の翼」では主役を張っている。というか悪役令嬢ものの起源の一つなんじゃないか?)
つまるところ、十二国記のシリーズ前半は幻想に逃げる少女に対して戦うよう促しているのだ。そしてサポートキャラの最高の内面イケメン楽俊とは恋愛関係になっているわけではなく、対等な友人だ。「男性に過度に頼るな、対等たれ」と言っているように見える(あと、シリーズ後半になると時代小説や政治小説っぽくなって、中高年の男性にウケる要素がどんどん増えていく感じだ。きらびやかな幻想とたもとを分かったせいか、少女向けレーベルからははみ出てしまっている。最新作「白銀の墟 玄の月」は講談社X文庫ホワイトハートから出てないよね?)。
似ているなって思ったのがミヒャエル・エンデの「はてしない物語」だ。これは物語後半で主人公バスチアンが崩壊したファンタジー世界の救い主となって本の中に入り込み、高性能イケメンのチート野郎になるんだけれど、チートを使うたびに元の世界のダメな自分のことをどんどん忘れていき、記憶喪失のまま永遠に物語世界に閉じ込められる危機に陥るんだよね。同じ末路を迎えた人間の描写はぞっとする。児童文学の中でここまでいわゆる恐ろしい末路を描いたのも珍しい。
これってまさにやっていることが同じで、小野不由美が少女小説のフォーマットを使って女性向けフィクションに対して批評的な作品を書いたように、エンデはファンタジーの形式を使いながら現実逃避するポルノ的ファンタジーを批判しているのがすごい。アンチファンタジーだ。しかも、それがめっぽう面白いんだ。
私はポルノ的ファンタジーがダメだとは思わない。エッチなものも含めてポルノってのは、なんでも願いが叶う世界の中で遊ぶことで、願いが叶わないことが多い現実と戦うためのパワーを充電する遊び場だ。ここが虚構だってわかって遊んでいる限り、心の健康を保つのにはプラスだ。
でも、ときどき自分に「これは嘘だぞ」って言い聞かせないと危ない。幸せイチャイチャラブラブなアブノーマルプレイなしのポルノでも、これも本当のセックスと間違えたらいけない。相手の気持ちいいところが全部わかって、自分の気持ちいいところ全部責めてもらえるセックスなんてこの世にはなくて、「あれやってみたい」 「こうしてほしい」 「今のは良かった」 「ありがとう」ってちゃんと言わなきゃ伝わらない。
ああいうイチャラブエロ漫画はインスタグラムみたいにいいところだけ繋いで作った虚像なんだよ。小野不由美も十二国記外伝「魔性の子」で「異世界に逃げるな、お前の生きる世界はここだ」という話をしている(「帰山」の中の難民支援でも「自立する気概を失うレベルまで支援してはならない」って趣旨のことを言ってる)。
つまるところ、自分で欲しいものを能動的につかまなきゃダメなんだよな。
なんてことを日曜日にファミレスで友人にぶちまけてしまった。あー楽しかった。
ハイスペックイケメンを素朴女子が救う話の起源について話題になったから書いたわけじゃないんだけど、「ジェイン・エア」は一つのオリジンよね。この話を裏面から見たジーン・リース「サルガッソーの広い海」や批評「ジェイン・エアは幸せになれるか? 名作小説のさらなる謎」も面白いよ。
陽子が異世界に入るときに剣を授けられるので、これって男性原理の象徴じゃないかと冗談半分で書こうとしたんだけれども、実際に剣とは別に回復アイテムの玉(二つではないけれど)も授けられるし、鞘は失くしてしまう。鞘を女性原理と見るか包皮と見るかはともかく、フロイト的な解釈が全くのデタラメではない気がしてしまった。
鞘を女性原理と見るならば、作中でそれを無くす(機能を失う)ことは女性原理が弱まることを意味するし、包皮と見るならば、その喪失は男子割礼・成人の儀礼を意味していると読めなくもない。
ほら、作中でも過酷な旅でげっそり痩せて、身体から丸みが失われたともあるし。
こんなことを書いて申し訳ない気持ちもあるのだが、剣と同時に球も授けられるなんて話として出来過ぎているし、そうした作品を他に私は知らない。あったら教えてください。
以上だ! いつか男性向けハーレムものと女子向けの後宮ものの差異について書きたいぜ!
→ 追記! 昔書いたやつ
https://anond.hatelabo.jp/20200609075504
生理妊娠出産がないとか逆に女性向けっぽいと感じた要素はここです
読み返して思ったけど、アンチ「一昔前の」とかアンチ「世間的に女性受けしそうと思われがちな」ファンタジー、アンチ「童話から想像される」ファンタジーって気がしてきた。
男性嫌悪らしいけど知らなかったので、ツリー元の人とはちょうど逆のタイプになるのかな。
中高一貫の女子校で育ち、女子しかいない中での立ち振る舞いに困り、中性的な生き方をしていた。
高校になれば塾で男性に会うことも増え、化粧っ気などなくともある程度の人数に告白され、特に望まずとも普通に彼氏はできた。
彼氏という存在にちょっと浮かれたりしたが、強引な告白に流されただけ感もあったので、イチャイチャを楽しむより、すぐエッチなことをしたがるのに引いてた。今なら仕方ないと思えるけど。
(単に中高一貫男子校が多かったので向こうが異性との出会いに飢えていたんだろう)
大学で理系に進学したのでそこでも同じような感じで、告白を断った人達と机を並べることになるのでかなり面倒だった。
極端に女が少ない状況のせいか、こっちに好意のある男以外は、望んでないのにやたらチヤホヤしてきて喜ばないとキレだすか、下ネタに混じらない女はどっかいけの2つに分かれることが多くて本当に嫌だった。
だから教授の誘いを断って就職したら、コンプラがしっかりしてるおかげで、普通の距離感で接してくれる男性がほとんどで本当にありがたかった。
就職して数年、ひょんなことからカウンセリング受けたら、結果用紙に「男性嫌悪・男性恐怖だがご本人が認めないので治療は困難」と書かれていて驚いた。
カウンセリング中にそんな話した記憶はまったくないのに。木の絵を描くとかの普通のカウンセリングだったので、会話のどこでそう思ったんだろう。
メイクちゃんとしなきゃとか、女子会だと出しゃばり感ないようにサポートしたりとか。
微モテは本人の努力と関係なく環境依存だし、いいもんでもなかった。
夫には過去の話はしてない。