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空犬通信

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中井英夫、黄金仮面、古書ミステリー……乱歩関連ニュースです

すごーく久しぶりの乱歩関連ニュースです。まずは、先日報道された、こちらから。



《ミステリー史に残る名作「虚無への供物」の作者、中井英夫(1922〜93年)が同作の完成を江戸川乱歩に報告する手紙が初公開される》って! よくぞこんなものが残っていたものだ、と驚かずにはいられません。中井英夫、乱歩、両者を愛する読者にとっては、まさに驚喜驚愕としか言いようのないニュースですね。


記事の一部を引きます。《50年前の手紙で乱歩の遺品の中にあったが、一般にはほとんど存在を知られておらず、敬愛する大作家に自信作を読んでもらいたい中井の恋文のような思いがにじむ》。今すぐ読みたい、手にしたいと思わせる紹介の仕方ですよね。


《手紙は塔晶夫名義で、63年2月の日付。同作を完成させた中井は編集者に後編の原稿を渡したことを報告し、「先生お一人に見ていただければと考えておりました作品(中略)ぜひ御眼通しを」と思いを吐露。「現実と寸分隙のない形での非現実世界の犯罪を(中略)お眼にかけられるかと」と、自負もつづっている》。


《中井英夫の助手で文筆家の本多正一さんは「敬愛する作家に対する恋文と同時に挑戦状のような内容だ。前半を『冗談小説』と読まれてしまい、ぜひ乱歩に完成した作品を読んでほしいという思いが感じられる」と話している》。


いやはや、これはたまらんなあ。乱歩者でなくても、中井読者、『虚無への供物』愛読者ならば、絶対に気になりますよね。


公開となれば、すぐにも駆けつけたいところですが、《11月9日から北海道小樽市の小樽文学館で行われる「没後20年 中井英夫展」で展示される》とのこと。嗚呼、北海道ですか……。中井英夫展、関東にも巡回で来ないかなあ。


乱歩関連で、「発見」ネタでは、少し前ですが、これもありました。




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