さて、大阪書店回りのレポートはちょっと時間がかかりそうなので、その前にこちらを。しばらく前に、刊行前のイベントの件を記事で紹介した、こちらの新刊が、先日無事に発売となりました。
- 碧野圭『書店ガール』(PHP文芸文庫)


↑碧野さんにいただいたサイン本。我が家の本棚には、それなりの数のサイン本がありますが、宛名が「空犬」名義のサイン本は、この本だけです(笑)。うれしいなあ。
版元のサイトの内容紹介を引きます。《吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読!》
親本は、『ブックストア・ウォーズ』という題で出ていたもの。今回の文庫刊行にあたり、改題、内容にもいろいろ変更が加えられています。今回の最大の変更点と言えば、舞台が吉祥寺であることがあきらかになったことですね。未読の方はもちろんですが、親本で読んでいる方も、この文庫版を読むと、いろいろ発見があっておもしろいかもしれませんよ。
この『書店ガール』、以前の記事でふれた通り、刊行前に、西荻窪のbeco cafeで、碧野圭さんご本人が出演し、作品の内容について語るトークイベントを開催しています。

↑beco cafeスタッフ手作りチラシ。
わたくし空犬が企画したものなので、本来であれば、イベント後、すぐに詳細なレポートをあげなくていなくてはならなかったはずなんですが、実は、所用のため、当日、イベント準備と終わってからの打上には参加したんですが、トーク自体には参加できなかったのです(泣)。なので、参加していない身で、レポートも何もなかろう、ということで、書けずにいたのでした。すみません……。
代わりに、ということでもないですが、碧野さんご本人が、ご自分のブログに詳細なレポートを上げていらっしゃるほか、場所を提供してくれた、beco cafeのブログにも写真入りのレポート記事があがっていますので、イベントの様子については、それらをご覧ください。碧野さんの記事は、「イベント終了」(3/16 めざせ!書店訪問100店舗)、beco cafeの記事は、「イベント無事に終了しましたー。」(3/5 beco cafe店長雑録)。

↑当日のお店の入り口。この時点ではまだ刊行されていなかった『書店ガールの』書影が大きく貼り出されていました。
図々しくも打上に参加しましたので、トークに出演された碧野圭さん(残念ながら、トークのお相手をつとめられたミシマ社の木村桃子さんは、先にお帰りになりました)、司会をつとめた、本書の担当編集者でもあるPHPの横田さんに、トークの様子を直接うかがうことができたほか、お客さんも数人の方が残って、打上に参加くださったので、みなさんから感想をうかがうこともできました。
みなさんが、口をそろえて評価されていたのは、木村桃子さんの進行の見事さ、トークのうまさ。碧野さんは、桃子さんが相手でほんとうによかったと、横田さんは、司会として口をはさむ必要がほとんどなかったと、お二人とも大絶賛。トークを聞いていたお客さんは、最後の質疑応答であらためて聞くことがないほど、聞きたかったことはすべてトークで語られていたと、これまた好評価。木村桃子さんにトークのお相手をお願いしたいというのは、碧野さんご本人の希望だったのですが、ほんと、大正解だったようです。

↑その木村桃子さんが、この本のために、このイベントのために、作ってきてくださった、手作りPOP。へたくそな写真で、質感を伝えきれないのが悔やまれるほど、一目見たら、確実に印象に残る、すばらしいPOPです。さすが、元書店員にして、ミシマ社の仕掛け担当と、思わずうならされる仕上がりでした。
さて、イベントが終わり、無事に発売となって、いまではあちこちいの書店に並んでいることと思います。「吉祥寺」が舞台の「書店」小説ですから、やはり、吉祥寺書店員の会の関係者としては、ぜひ吉祥寺で売りたい。ということで、吉祥寺の書店(の全部ではありませんが)、事前にお願いして、店頭で大きく扱ってもらっています。追々紹介していきたいのですが、まずは、BOOKSルーエの様子を。


↑文庫の新刊平台では、こんな感じ。版元で用意したパネルが目立ちます。吉祥寺が舞台であることが、大きく示されているのがわかります。

↑こちらも、同じBOOKSルーエの店頭ですが、別の平台で。こちらのPOPは、碧野さんご本人作成のもの。こちらも、木村桃子さんの特製POP同様、手作り感があって、味のあるPOPになっています。ちなみに、担当の花本氏によれば、『書店ガール』の隣には、はたらく女性がテーマのものなど、テイストの共通する文庫を並べているのだとか。
ほかのお店も、店頭を撮影・取材させていただくチャンスがあれば、また写真やコメントを追加していきたいと思います。
ちなみに、応援してくれているのは、吉祥寺の書店だけではもちろんありません。他のエリアの書店さんですが、早速POPを作ってくれた書店員さんも。こちら。同じく、ほかのエリアの書店さんですが、こんなに力の入った売り場の例も。こちら。POPに著者のコメントに、さらにフリペまで。
ほかにも、うちではこんなふうに展開しているよ、こんなのを作ったよ、というのがありましたら、ぜひお知らせいただけるとうれしいです。
追記(2012/3/23):リブロ吉祥寺店を取材させてもらいましたので、写真で紹介します。

↑エレベータ近くの、新刊文庫、話題の文庫の台。ご覧の通りの迫力。担当のKさんにお話をうかがったところ、吉祥寺で一番を目指していると、さらに、本店(池袋)にも負けたくないといいますから、気合いが違います。右端には碧野さんご本人によるPOPも見えます。出だしはなかなか順調とのことで、一緒に並んでいる碧野さんの既刊も動いているそうですよ。

↑下りエスカレータ正面の台にも並んでいます。こちらは、近くに吉祥寺本、中央線沿線関連本も並んでいます。
(以上、店内の写真は、すべてお店の方の許可を得て撮影したものです。)