◆今日のBGM Special◆
また一人、偉大なミュージシャンがこの世を去りました。「ロニー・ジェイムズ・ディオ、死去」(5/17バークス)。がんだったんだ……。ロニー・ジェイムズ・ディオ オフィシャルサイトでは、おくさんのメッセージなどを読むことができます。
80年代にギターキッズをやっていた者にとっては、ロニーといえば、やはりレインボーの初代ヴォーカリストですよね。というわけで、昨晩はレインボーの初期3枚をひっぱりだし、好きだった曲をピックアップして聴きました。
初期3枚のうち、というか全レインボーのアルバムのなかで、いちばん好きなのが、これ。この1枚だけは、全曲通しで聴きました。
- レインボー『虹を翔ける覇者』
レインボーのセカンド。オリジナルタイトルは『Rising』ですが、やっぱりこの邦題でないとね。
このアルバムで、ロニー・ジェイムズ・ディオ、リッチー・ブラックモア、コージー・パウエルという、中期レインボー最強トリオの母体ができあがるわけですが、とにかく、このアルバムでの3人のはじけぶり、充実度はすごいですよ。全編ロックしまくってますから。
ロニー・ジェイムズ・ディオは、ヴォーカルとしてすごく好みのタイプかというと実はそうでもなかったりするんですが、でも、このときのレインボーのサウンドには、この声以外にありえない、というぐらいはまってますよね。オープニングの「タロット・ウーマン」から、最後の「ア・ライト・イン・ザ・ブラック」まで、歌的にも演奏的にも楽曲的にも捨て曲なし。ロニーの声は、中世趣味の色濃い曲はもちろん、「スターストラック」などハードなシャッフルナンバーにもぴったり。
バックのサウンドもすごいんですよ。リッチーもここぞと弾きまくってますし、なんといってもコージー・パウエルのドラムがものすごい。ミックスのせいもあるんでしょうが、バスドラがどかんどかんという感じで、このドラムの迫力はただごとじゃないですよね。
あと、見逃せないのが、キーボードのトニー・ケアリー(ライナー他の表記はトニー・カレイだけど、Careyはケアリーだよね)。「ア・ライト・イン・ザ・ブラック」で聴ける、アナログシンセのぶっとい音でハードにドライブするキーボードソロは、レインボーの歴代キーボードプレイのなかでもベストの1つでしょう。
と、ちょっと歌と離れたことも書いちゃってますが、とにかく、この頃のレインボーは、本気でハードロックしてて、大好きだったなあ。ロニーの歌もすごくいい。
↑もちろん、この2枚も聴かないとね。ハードなナンバーだけでなく、バラードもOK。「虹をつかもう (キャッチ・ザ・レインボー)」「レインボー・アイズ」と、この2枚に収録されているバラードは両方とも「レインボー」が曲名に。
ロニー/リッチー/コージー時代のライヴ。ヴォーカルがデヴィッド・カヴァーデイル時代のディープ・パープル・ナンバー「ミストゥリーテッド」の、ロニーのヴォーカルバージョンが聴ける。デヴィカバとロニーって、ヴォーカルのタイプはかなり異なる2人で、この曲はあきらかにデヴィカバ向きの曲なんだけど、ロニー版も悪くない。
中学生、高校生のときに熱心に聞いていた音楽にかかわったミュージシャンが亡くなるって、やっぱりショックが大きいものだということを、あらためて感じています。
ロニー、すばらしい音楽を、ありがとう。