絶不調の自分を鼓舞するため、ではぜんぜんないのですが、久々に1日2本目です。
ミステリはあんまり読まない、とたびたび書いているせいでしょうか、よっしゃ、ならばこの書名にしておけば、とりあえず買うだろう、と、どなたかが考えたはずはもちろんないんですが、とにかく、こんな空犬的な新刊文庫が出てました。
- 西澤保彦『笑う怪獣 ミステリ劇場』(新潮文庫)
帯を見ると、《怪獣、宇宙人、改造人間、密室、誘拐、連続殺人。/俺たちゃ一体どうすりゃいいの!》とあり、カバー裏の内容紹介を見ると、「本格特撮推理小説」などとあります。「笑う怪獣」って……「特撮推理」って……。秘宝系の編集者か誰かにそそのかされたんでしょうか。それとも、この作家ご本人が、中学生マインドにあふれる方なんでしょうか。とにかく、このタイトルではぼくが買わないわけにはいかないでしょう。しかし、冷静に考えて、このタイトルに、というか、このタイトルのみにひかれて本書を買っているぼくは、もう趣味や精神が中学生レベル、どころではなく、本物の中学生男子なのかもしれません。我ながら、バカ過ぎ……。
非ミステリ者ゆえよく知りませんが、この方、『麦酒の家の冒険』(講談社文庫)なんてのを過去に書いてるんですよね。怪獣、ビール……意外に、趣味が合う人、なのかも。この本に出てくるビールは内容紹介によれば空犬愛飲の「ヱビス」の「ロング缶」だそうだし。