「本は本屋で」派ですが、それでも、やはり本が送られてきたりするとうれしいもの。それが、自分が関わった本だったりすると、なおさらです。で、先日予告で紹介したこんな本が届きました。
- 『本屋はおもしろい!! 』(洋泉社)

↑棚を見ただけで、どの書店で撮影したかわかる人もいそうです。(わかっても何の自慢にもならないし、むしろ引かれそうだけど……だから、ひと目ですぐにわかってしまったことは内緒にしておきます……。)
《いま注目&元気な全国の個性派書店80軒を大紹介!!本屋ファンによる本屋ファンのための偏愛的書店ガイド》です。先の記事にも書きましたが、書店ガイドのパートで、いくつかのお店の紹介記事を書かせていただきました。選ぶのも書くのもけっこう大変な作業でしたが、大好きな本屋さんのことを書くのは、やっぱり楽しいものです。
紹介するお店については、タイプや地域が偏らないようになど、いくつかの条件はあったのですが、出版社からの指定ではなく、基本的にはこちらで自由に選ばせてもらえました。これまで雑誌の書店特集ではあまり取り上げられる機会のなかったお店をいくつか取り上げることができて、うれしく思っています。
それにしても、この表紙(笑)。壇蜜さんが表紙の本屋本が出るとはなあ。その壇蜜さんが表紙の本屋本に自分の文章が載ることになるとはなあ。感慨深い(?)です。表紙だけではなく、インタビューも収録されていて、本好き本屋好きなところを披露されています。この書評からも、なかなかの本好きぶりが伝わってきますね。日記、読んでみたくなりました。
……と、話がそれました。この『本屋はおもしろい!』、10/28の発売だったんですが、早速、感想をくださった書店員さんが。しかも、最初の感想メールは、発売日当日。早いなあ。うれしいなあ。お店を取り上げたことについてのお礼が、とてもうれしくなるようなことばで綴られていました。blogでもそうですが、お店の紹介記事を書くと、お店の方からお礼を言われることがあります。それは、もちろん、とてもうれしいことではあるのですが、でもね、毎回思うのです。お礼を言いたいのはむしろこちらのほうだったりするんですよって。なにしろ、紹介したくなるような、すてきなお店でいつも楽しい時間を過ごさせてもらっているのは、こちらのほうですからね。
自分の話ばかり書いてますね。このムック、本屋を愛する、たくさんの書き手の方が関わっています。自分が書いたところ以外も早速読んでみましたが、他の方の書店紹介記事も、コラムなどの読み物も、いずれも本屋愛にあふれていて読み応えがありますよ。新刊書店がメインのムックですが、古ツアさんこと小山力也さんによる古書店ガイドもありますから、古本好きにもおすすめ。
本屋好き本屋本好きのなかにも、本屋特集には食傷気味で……なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、この本は「どうせまたいつもの感じだろう」というのとはちょっと違う出来になっているように思います(もちろん、身びいきもありますが(苦笑))。たくさんの本屋好き本屋本好きのみなさんに手にとっていただけるとうれしいです。


↑発売初日にパルコブックセンター吉祥寺店に寄ったら、ご覧の通り、じゃーんと平積みになっていました。これから、POPをつけたりしてもっと目立たせますよーと、同店の木幡宏美さん。木幡さんは、この本の「書店員インタビュー」に登場している書店員さんでもあります。
吉祥寺からは、PBCのほか、BOOKSルーエも登場。吉祥寺以外にも、中央線沿線のお店がいくつか取り上げられていますので、東京西部エリア在住の本屋好きには必携の1冊と言ってしまってもいいでしょう。
追記(11/6):『本屋はおもしろい!!』を読んでくださった方が、こんなすごいリストを作ってくれました。
- 「番外編: 都道府県別地方チェーン書店一覧」(11/3 世界の出版情報調査総覧)
「わが町の本屋さんの実力 都道府県別地方チェーン書店MAP」で紹介されている書店のリンクリストです。
追記(11/6):『本屋はおもしろい!!』、何人もの方から、買ったよー読んだよーとうれしい報告と感想とをいただきました。ありがとうございます。担当の方に売行や反響を尋ねてみたら、おかげさまで出足好調だとのこと。さらに、うれしいこと、なんと発売1週間で重版が決まったとのこと! うれしいなあ。とてもうれしいので、ここでご報告しておきます。お買い上げくださったみなさま、ほんとにありがとうございます。
追記(11/25):本書の編集を担当された洋泉社の工藤隆宏さんが、「日本の古本屋メールマガジン」170号に、「『本屋はおもしろい!!』を制作して」を寄稿しています。
工藤さんはこんなふうに書いています。《おそらく多くの人にとっても本屋の原体験は、都市部の個性派店よりも、近所の個人経営の本屋だったり、地元のチェーン店なのではと考えました》。
《本書では、そうした他誌では取り上げられる機会の少ない“ふつうの本屋”をできるだけ紹介しています。どのお店も、「こんな本屋が原体験になったら幸せだな」という本屋ばかりです》。
工藤さんは『本屋図鑑』を見て当方に声をかけてくださったそうなんですが、なるほど、という感じですね。ぜひ全文をお読みいただければと思います。