書店の開店・閉店関連情報のまとめです。今回は、くまざわの案件がたくさんあります。(店名の後ろのかっこ内の数字は坪数。)
●オープン
- 2/28 bookunion お茶の水クラシック館(58;千代田区神田駿河台)
- 3/18 くまざわ書店八千代台店(118;千葉県松戸市)
- 3/20 くまざわ書店東京テレポート店(30;東京都江東区)
- 3/22 くまざわ書店二俣川店(28;横浜市旭区)
- 3/26 くまざわ書店東浦和店(150;さいたま市緑区)
- 4/18 くまざわ書店千住大橋店(東京都足立区)
bookunionはディスクユニオンの店内にできたショップインショップスタイルのお店。上の坪数はショップ全体の数字。ディスクユニオンは、お店を改装する際に、bookunionを併設するスタイルが増えていますね。関連記事はこちら。「ディスクユニオン御茶ノ水クラシック館が2月28日、全面リニューアルオープン、店内在庫30%増、音楽書専門店も同時オープン」(2/27 BARKS)。
記事を引きます。《2000年に現在のビルに移転して以来、多くの支持を得てきたディスクユニオンお茶の水クラシック館が、このたび店内を全面改装。中古CD・DVD・レコードを新着品6千枚、ヘッドフォンやレコードプレーヤーなど音楽アクセサリー・雑貨の新規取扱商品を含め店内在庫量を30%増やしてオープン》。
bookunionについては、《また、今回リニューアルに合わせて、音楽書専門書店「bookunion お茶の水クラシック館」もshop in shopスタイルで同時オープン。音楽書籍、楽譜などを中古を主として販売する》とのことです。
くまざわ書店の5件はお店の公式サイトより。くまざわ書店八千代台店は、京成線八千代台駅すぐの商業施設ユア・エルム3階、後述する堀江良文堂書店八千代台店の跡地に居抜きで入るお店。そのため、良文堂の閉店の翌日のオープンとなっています。
東京テレポート店は、求人サイトの情報によれば、りんかい線「東京テレポート駅」構内のお店。千住大橋店は、京成線の千住大橋駅にできるポンテグランデTOKYOの商業施設「ポンテポルタ千住」内のお店。二俣川店と東浦和店は詳細がわかりません。
追記(3/12):くまざわ書店3件について追加情報があり、坪数を追記しました。また、二俣川店は相鉄BOOK二俣川店の、東浦和店は3/16に閉店したブックスゴロー東浦和店の居抜きとのことです。
●リニューアル
- 1/17 くまざわ書店秩父店(264;埼玉県秩父市)
- 1/18 くまざわ書店プレナ幕張店(142;千葉県千葉市)
- 3/ 1 くまざわ書店横須賀店(237;神奈川県横須賀市)
- 3/ 1 明屋書店石井店(220;愛媛県松山市)
- 3/ 4 TSUTAYA TOKYO ROPPONGI(200;東京・港区)
- 4/下 TSUTAYAすみや静岡本店(静岡県静岡市)
くまざわ書店の3件はお店の公式サイトより。秩父店はウニクス秩父店2Fのお店。ウニクスのサイトに1/22付で《くまざわ書店秩父店では各種楽譜の取り扱いを始めました。ピアノ、ギターなど定番楽器から尺八、三味線、大正琴用 バイエルを始めとした教則本から、J-POPやボーカロイド曲まで幅広く取り揃えております》とありますが、改装と関係あるのでしょうか。プレナ幕張は3Fから2Fへ移転。数字は移転前の数字です。横須賀店はショッパーズプラザ横須賀3Fのお店。同店のツイッター(@kbc_yokosuka)で改装の案内がされていました。《児童書・実用書・コミック・話題書・映像化コーナーがワイドになってさらに充実します》とのことです。
明屋書店石井店の件は、セブン-イレブンの愛媛県内への初出店であること、書店とコンビニ併設店であることで、メディアによく取り上げられていました。お店のサイトには、「3月1日明屋書店石井店30周年セールのお知らせ」(2/17 明屋書店)という告知があり、《明屋書店石井店は、1/31にリニューアルして店内が一新しております。進化し続ける明屋書店石井店にご期待くださいませ》とありますので、今回のコンビニ出店以前、1月末にまずは店内が改装がされ、今回3/1にコンビニが正式オープンした、という理解でいいのでしょうか。
関連記事をいくつか挙げておきます。「明屋書店とセブン-イレブン併設の新業態店舗1号店オープン」(2/28 文化通信)、「明屋書店、セブン-イレブン併設店舗をオープン」(2/28 新文化)、「「コンビニ+書店」など 複合店舗相次ぐ」(3/1 NHKニュース)。
新文化の記事を引きます。《3月1日、明屋書店石井店(愛媛・松山市)に併設するかたちでセブン-イレブンがオープン。新業態の1号店として、相乗効果による集客力向上や滞在時間延長を目指す。セブン-イレブンジャパンにとっても、本格的な書籍チェーン店への併設出店は初めてという》。
《店舗面積は明屋書店が220坪、セブン-イレブンは45坪。入口はそれぞれ設けているが、店舗内の出入り口から行き来もできる。共有のイートインスペースを設け、コミックの試し読み機「ためほんくん」や検索機も設置する》
NHKニュースの一部も引きます。《セブン‐イレブンが書店と共同で店舗を出店するのは今回が初めてで、書店を利用する地域の人たちを幅広く取り込もうというねらいがあります。》
《店舗には互いの店を行き来できる自動ドアが設けられているほか、書店ではセブン-イレブンのグループ会社が発行する電子マネーで本を買うこともできます。》
《コンビニ業界ではローソンが佐賀県の調剤薬局と提携したほか、ファミリーマートも大阪市のスーパーと複合店舗を出店するなど地方企業と共同で店舗を出す動きが相次ぎ、地域に根ざした新しい店づくりで集客力の向上を目指しています。》
TSUTAYA TOKYO ROPPONGIも、多くのメディアで取り上げられていました。関連記事は、こちら。「TSUTAYA TOKYO ROPPONGIが全面リニューアル」(3/4 新文化)、「六本木のTSUTAYAがリニューアル-「行動」で書籍を分類」(3/4 六本木経済新聞)、「【ネタのたね】斬新な陳列でリニューアル」(3/4 テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」)(動画あり)》。
うち、新文化にはこうあります。《3月4日、TSUTAYA TOKYO ROPPONGI(東京・港区)が全面的にリニューアルして再オープンした。元々、スターバックスが併設するブック&カフェスタイルだったが、新たに360度のオープンカウンター式など導入。書籍売場は「旅する」「働く」「装う」「食べる」「暮らす」「遊ぶ」の6つの「動詞」でジャンル分けした。2階は「贈る」をテーマにした書籍売場と、セル・レンタルのCD・DVDを展開。コンシェルジュによるサービスも取り入れた》。
六本木経済新聞によると、《同店は2003年4月、六本木ヒルズのオープンに合わせ同社がオープンした店舗で、スターバックスを併設した1階の「Book & Cafe(ブック・アンド・カフェ)」を中心に、ライフスタイルを提案する新しい形の店舗と位置付けてきた》。
《リニューアルにあたっては、スターバックスコーヒーを「アイランド型」の店舗にしてカフェがより書店に溶け込むようなデザインに改良。カフェエリア以外でも飲み物を飲みながら書棚の本を読むことができる席を多く配置するなど、より深い形でのカフェと書店の融合を目指した》。
《書籍の陳列も従来の分類法をやめ、「旅する」「働く」「装う」「食べる」「遊ぶ」「暮らす」という6つの「行動」をテーマに本を分類して構成。「食べる」のコーナーにはセレクトした食品や食器、「旅する」のコーナーには旅行関連の商品など、本以外の物も区別せずに陳列し、コミックは置かないなどさまざまな工夫が施されている。「本を通じて、さまざまな行動を変化させるヒントやきっかけを提供することを目指した」(同社)》。
テレビ東京の記事には、《ツタヤを運営するカルチャア・コンビニエンス・クラブはネット時代の書店の新モデルとして、驚きや発見のある書店を目指すということです》とあります。
TSUTAYAすみや静岡本店は移転リニューアルのようで、お店の店舗紹介ページに、2/26付けでこのような告知が出ています。《現店舗での営業を3月23日までとさせていただき、3月24日から4月上旬まで一時休業とさせていただきます。4月上旬から呉服町タワー1階へ移転OPENいたします。場所は今の店舗から、呉服町通り沿いに100mほど北上したところです》。
サイトを見ると、新刊書籍の扱いのないお店だったようですが、リニューアル後はブックカフェになると、報道にありました。関連記事はこちら。「愛称は「呉服町タワー」 静岡・中心街再開発ビル」(3/6 静岡新聞)。
記事の一部を引きます。《静岡市葵区呉服町1丁目で建設が進む高さ約100メートルの再開発ビルの工事が、ほぼ終了した。公募で決まった愛称は「呉服町タワー」。JR静岡駅北口の新たなランドマークとなる。カフェと書店の融合店が出店するなど、中心市街地のにぎわい創出への期待を担う》。
《1階の核テナントは、ブック&カフェ形式の「TSUTAYAすみや静岡本店」。県内初、国内2店舗目の新ブランド「Culfe(カルフェ)」で、購入前の本選びがコーヒーを片手に楽しめる》。
《静岡商工会議所が毎年11月に実施する通行量調査では、静岡伊勢丹前・TSUTAYAすみや本店前の通行量は2007年度の約1万1千人に対して13年度は5千人台まで減少している。静岡呉服町第1地区市街地再開発組合の疋野幹男理事長は「ビル完成後も、街中に人を引きつける取り組みを続けたい」と話している》。
●閉店
- 1/20 ブックスワールド五井店(千葉県市原市)
- 3/15 大垣書店岩倉店(40;京都市左京区)
- 3/16 ブックスゴロー東浦和店(150;さいたま市緑区)
- 3/17 堀江良文堂書店八千代台店(118;千葉県八千代市)
- 3/23 栄松堂書店蒲田東急プラザ店(東京都大田区)
- 4/15 BOOK246(東京都港区)
大垣書店岩倉店は、叡山電鉄の岩倉駅そばのお店。お店の紹介ページに掲載された写真を見ると、お店のたたずまいが、昔ながらの、とてもいい感じのもの。お店の案内には《小・中・高校も近く、優良図書の店として、又お客さまのお一人お一人が顔なじみという強みを生かして営業しています》という、まさに町の本屋さんの矜恃としかいいようのない文言も見えます。このようなお店がなくなるのは、地元の方にとっては大変にさびしいことでしょう。
堀江良文堂書店八千代台店は京成線八千代台駅すぐの商業施設ユア・エルム3階のお店。上述の通り、跡地にはそのままくまざわ書店が入ります。
ブックスワールド、栄松堂書店どちらも、オークスブックセンターを展開する東京ブッククラブのお店。栄松堂書店は東急池上線・JR京浜東北線蒲田駅の駅ビル、蒲田東急プラザ内、6階のお店です。栄松堂書店は2011年秋に東京駅一番街店が閉店。この蒲田のお店も、実質はオークスブックセンターで、名称だけが残っていたお店だったようですが、これで「栄松堂書店」という名前は、東京の書店地図からなくなってしまうことになりますね。さびしい話です。なお、蒲田の閉店の件は、ツイッターでいただいた情報で、東京ブッククラブのサイトや、その他のサイト・SNSなどで確認ができていません。詳細などご存じの方がいらっしゃいましたら、ご一報いただけるとうれしいです。
BOOK246閉店の知らせにはびっくりさせられた人も多いことでしょう。都内では「旅の本屋のまど」とともに、「「旅」をキーワードに書籍・雑貨を集めた本屋さん」(お店のサイトの案内より)として知られ、愛されてきたお店です。お店のサイトに、閉店に関する案内が出ています。「BOOK246閉店のお知らせ」(3/5 BOOK246)。
《BOOK246は2004年の創業以来、皆様にご愛顧頂いて参りましたが来る4月15日(火)を持ちまして契約満了につき、閉店する運びとなりました》。《自分のお店やお家かのように、当店を愛して下さった皆様にはどう感謝を伝えられるか、企画している最中であります。BOOK246オールスター大感謝祭り!なんてね。。。》
追記(3/12):くまざわ書店の閉店に関連する、ブックスゴローの閉店1件を追記しました。
追記(3/14):堀江良文堂書店八千代台店の住所表記に誤りがあったのを修正しました。
追記(3/15):大垣書店岩倉店について、閉店までの経緯伝える記事が京都新聞に出ていました。「岩倉の地域書店、15日閉店 経営者「年齢考え決断」」(3/14 京都新聞)。地元で愛されていたお店であるのがよくわかる記事で、利用者でなくてもさびしい気持ちにさせられます。