しばらく前のことになりますが、紀伊國屋書店新宿本店の現店長、西根さんに、直々に教えていただきました。まもなく、書店好きには見逃せない、こんな番組が放送されますよ。
- 12/20 ドキュメント72時間「巨大書店・活字の森の歩き方」(NHK)
放送は12/20、22:55〜23:20。サイトから番組の内容紹介を引きます。《毎回、さまざまな「3日間」を切り取り日本の今を描く番組。今回は大都会の中心にある書店にカメラを据え、本を手に取る人たちそれぞれの事情に耳を傾けてみた》。
NHKの番組ですので、《大都会の中心にある書店》という書き方になっていますが、お店は紀伊國屋書店新宿本店です。同店がどんなふうに取り上げられるのか、内容紹介の続きを引きます。
《雑誌や小説、画集に専門書。さまざまな世界が、1か所にギュッと凝縮された書店。ネットでの売買が盛んになっても、本との偶然の出会いを求めて書店に足を運ぶ人は後を絶たない。店頭に並ぶ売れ筋商品からは今の日本が見えてくる。「自分を変える」。そんな言葉で次々売り出される啓発本に仕事帰りの人たちが群がり、日々の暮らしに疲れた人たちが「スピリチュアル関係」の本を手に取る。活字の森で出会った人々の人生を見つめた》。
これだけだと、お店がどんなふうに取り上げられるのか、よくわかりませんし、お店よりも「人」のほうにスポットがあたったものなのかな、という感じもしますが、いずれによせ、期待が高まりますよね。
これまでも、あちこちで書いたり話したりしていますが、ぼくは、高校卒業まで大阪にいたもので、紀伊國屋書店梅田本店には、簡単な文章にはまとめられないし、まとめたくないぐらいの、大きな影響を受けています。さらに、上京後、八重洲BC、三省堂書店神保町本店(当時は「神田本店」)、リブロ池袋本店など、東京の大型書店のあちこちに出入りするようになりましたが、紀伊國屋書店新宿本店は、梅田本店に出入りし、東京の出版文化・書店文化に憧れていた身にとっては、特別なお店でした。今もそうです。
そのような、30年来の紀伊國屋書店利用者にとって、このような番組が気にならないわけがありません。というか、ものすごく楽しみです。というわけで、書店に関心のあるみなさんはぜひ見てください。番組については、放送後に、あらためて空犬通信でご紹介したいと思います。
放送は、あさってです。書店に関心のあるみなさま、どうぞお見逃しのありませんよう。
追記(12/24):番組を観てみたところ、想像していたのとはちょっと、というか、かなり違う感じのつくりになっていました。
番組タイトルから、書店の一日を時系列で追うようなものをイメージしていたのですが、人=客にかなり寄ったものになっていて、売場や書店員さんなど、お店のことは十分に描かれていない感じを受けました。
お客さんの取り上げ方も、ちょっと偏っているというか恣意的というか……。ビジネス書を友人に贈る人の話とか、精神世界云々とか、あんなふうに取り上げられても、書店の魅力、とくに巨大書店の魅力や歩き方が一般の方に伝わるとはとても思えません。ちょっと残念な感じでした。
記事で、放映後にもあらためて取り上げるとしましたが、上のような感想以上のことは書けそうにありませんので、ここに追記するにとどめることにしておきます。