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渡名喜(Ⅳ)

1125渡名喜21さんぴん茶01 1125渡名喜20重伝看板01


港と郵便局

 長軸の長さが600メートルしかない島の観光を終えて、いったん宿舎に戻り、またぞろ歩き始める。港まで行ってみることにした。珈琲の飲める喫茶店ぐらいはあるだろう、と期待したのだが、だれに訊ねても「ない」と答える。
 フェリーポートの片隅に「ターミナル食堂」があって、そこには「営業中」の札が吊してあるのだが、戸は閉まっていた。正午だけ短時間開店する食堂らしい。その横に土産物売り場もあった。こちらはフェリー出発の30分前だけ市がたつという。
 珈琲を飲んだ。自動販売機の缶コーヒーである。ついでに、さんぴん茶(ジャスミンティー↑左)も買った。ターミナルの前に「重伝建」選定の石碑と案内板(↑右)を発見。この島の選定に尽力された方々に深謝、一礼。

 再び集落に這入る。東へ進むと郵便局にでた。絵はがきはなかったが、郵便ポストの形をしたはがきを買って、小文認め息子と義母に投函。さらに、沖縄産のタンカンを義母と平城園に送るよう手配した。徳島のK氏や愛媛のM氏にも送りたかったが、住所が分からない。ごめんなさい。


1125渡名喜23村並みセンター02 1125渡名喜23村並みセンター03サムネイル


村役場にて

 さらに歩いて、こんどは「村並みセンター」と称する民家をみつけた。いちばん最初に修復された建造物だそうである。その横の脇道に村役場の軽トラックが停まっていて、ひょいと覗くと、渡名喜島景観計画の報告書が目に入った(↓右)。軽トラの乗り手を捜した。だれも居ない。そうだ、役場に行くことにしよう。
 港の脇に建つ村役場の入口で事情を話すと、ただちに2階に通された。渡名喜村教育委員会教育行政課。スタッフは3人全員が女性である(課長は男性で別室)。リーターのM係長がたいへん丁寧に応対してくださった。『渡名喜島集落形成ガイドライン』という報告書報告書も2冊いただいら。係長は4月に配属されたばかりで、まだ町並み保存のことがよく分からないと仰られた。こういう方に限ってことの本質を理解されているものだ。


1125渡名喜24猫01 1125渡名喜22報告書


1125渡名喜25役場01 1125渡名喜25役場02修復写真


401人の島

 過疎と少子高齢化の問題は、予想をはるかに超えて深刻なようだ。ウィキペディア記載の統計資料によると、島の人口は以下のように変化している。
   
    1970年: 1004人
    1975年: 721人
    1980年: 608人
    1985年: 529人
    1990年: 560人
    1995年: 616人
    2000年: 523人【重伝建選定】
    2005年: 531人
    2010年: 452人

 そして、今年(2014)の人口は401人。島で唯一の教育機関である幼・小・中学校の在校生は34名。。重伝建選定から15年を経て、村の人口は122名少なくなったのだ。おそらく来年は総人口が400人を割るであろう。なにがしらかの新しいアイデアが必要になっている。
 半時間足らずで役場を後に。係長は玄関先まで送ってくださった。島の人はみな優しい。 【続】


1125渡名喜27電気自動車
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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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