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美山紀行(Ⅱ)

中国新聞0829埋もれ木_page-0001 8月29日報道(クリック拡大)


4800年前の埋もれ木!

 前報では紹介し忘れてしまったが、埋もれ木の年輪サンプル採取は2班に分かれ、一般部を3名(院生1・3年男子2)、突起部を2名(3年女子1名・4年男子1名)が担当した。わたしは突起部の担当。突起部はA・B2ヵ所でマチ針を打っていった。一般部に向かって左側がAライン(年輪数119)、右側をBライン(年輪数126)である。長さを測り、その後サンプルをとった。突起部の横幅は55㎝、縦長はAが16.5㎝、Bが20.5㎝。彫刻刀とピンセット、トンカチを使ってチップを採取した。一般部と同様、ウィグルマッチを想定していたので、A・Bとも3ヶ所でチップを採取した。木の状態が良いところを選び、Aは上から1~2年輪目、60~62年輪目、118年輪目、Bは1年輪目、62~63年輪目、118年輪目の計6か所を選んだ。情報ラベルを書き、サンプルの木片とラベルの写真を撮り記録した。サンプルはアルミホイルで包み、ラベルと共にジップロックに入れた。
 今回の実習は、初めて見るもの、聞くこと、体験することがたくさんあり、とても勉強になった。とくに16日に取り組んだ年輪サンプル採取は、何回も年輪を数えなおし大変だったが、なかなか体験することのできない貴重な時間だった。専門家のH室長のアドバイスを受けながら実際に作業に加われて良い経験になった。


野口家 木材 突起部 詳細図



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スケッチ・オブ・ゴンパ -第4次ブータン調査(7)

150831 市街地から望むゲストハウスとカルチュ寺


 8月31日(月)。ブータン調査4日目。ブータンに来て連日トレッキングがあり、何より道中の車酔いが私を苦しめた。この日は崖寺と麓を往来するトレッキングはなかった。午前はガイドに紹介された僧侶にインタビュー、午後からはブンタンにある有名寺院をみてまわった。


ブンタン山上のカルチュ寺

 朝食後、私たちの宿泊しているミーファム・ゲストハウスの少し山手に寺院があり、その寺の僧侶にインタビューすることになっていたので、事前の境内見学をすることになった。寺の名前はカルチュ・ドラツァンという。カルは「~~の近く・、チュは「滝」を意味する。寺名は「滝の近くの僧院」ということである。仏教を学ぶ学校を兼ねたニンマ派の大僧院である。ドゥク派を国教とするブータンでは、ドゥク派の僧院には政府から資金援助があるのだが、他の宗派にはないという。ニンマ派も例外ではない。この僧院はミーファム・ゲストハウスなどの施設を管理・運営し、そのシノギと寄進により僧院と学校を経営している。


150831 カルチュ寺 境内  150831 カルチュ寺 煉瓦造 

 境内は本堂ラカンを中心に3方を諸堂宇で囲み、開けた一方からブンタンの市街地を見下ろせる。境内の離れには3階建て煉瓦造の建物があり、ここは生徒が寝泊りする宿舎である。境内入口付近には数棟建物があり、その一つは厨房がある。瞑想場はあると聞いたが、崖や洞穴を利用しているわけではない。小さな建物の中で瞑想しているのだという。開学当初、わずかしかいなかった生徒が、今では400人を超え、仏教を学ぶため国外からも入学者が来るそうである。寄進で賄われているため学費もいらない。厨房の外で学生が野菜の皮を剥いていた(先生が苦手とするキウリの特大バージョン!)。厨房の内部をみせていただくと、流し台や調理器具が並ぶ中、気になるものが目に入った。エコストーブである。普通のストーブ(カマド)で調理すると、生徒が多いためとんでもない薪が必要になる。そこで、エコストーブを取り入れ、燃料を節約しているのだが、このエコ・プロジェクトに対して国や国外(アメリカ?)などから補助金がでているらしい(その看板があった)。

 境内に入ると、プージャ(祈りの儀式)の声が耳に入った。音をたどって、本堂に行きついた。鐘や太鼓の音の漏れる内部へと足を踏み入れる。先生を含めた数名でプージャを見学。隣接して部屋がもう一つあり、そこからはまた別の音楽が聞こえる。入口が黒い幕で覆われていて、入室を禁じられた。密教のプージャなのだと伺った。本堂を後にし、境内から出ようとしたとき、境内入口付近の一室に生徒の姿が見えた。中を覗くと、数人の生徒が経典を丸めていた。丸めた経典はツァーツァの中に入れるそうだ。


150831 カルチュ寺 エコストーブ  150831 カルチュ寺 経典を巻く生徒



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神々の祈り(Ⅹ)

0810石巻03 0810石巻01


復興まちづくり

 瑞巌寺を離れ、一路石巻へ。川の上に鯉のぼりが泳いでいた被災地には大きな建物がいっぱい建っていた(↑)。ところがこれらの建物も仮設であり、まもなくほとんどの施設が移転するという。
 大きな新しい車道を車は北に急いだ。女川に入ると、記憶の底に眠っていた風景がよみがえってくる。瓦礫の山は消えてしまったが、そこが大津波の被災地であることは一目で分かる。


0810女川01希望の丘あすなろ通り04津波高02横 0810女川01希望の丘あすなろ通り04津波高01縦


 女川町地域医療センターの高台に上る。ずいぶん高いところに建っている病院だが、玄関柱の高さ195センチのところに津波到達地点の表示があった(↑)。建築家が設計したとしか思われないこの現代的な病院も1階は津波に呑まれズタズタにされたのだ。それが修復され、元の機能を取り戻している。駐車場と接する部分にはデッキ上のモールがあり、「希望の丘あすなろ通り」と名づけられていた。デッキ廊下の奥に土産物屋兼レストランがある。ホヤ塩のソフトクリームを食べた。磯臭い塩の粉をふりかけたソフトである。美味いというほどではないけれど、たしかに海と風土の匂いはする。


0810女川01希望の丘あすなろ通り03慰霊碑03ベンチ01 0810女川01希望の丘あすなろ通り03慰霊碑03ベンチ02サムネイル
↑上段の慰霊塔周辺  



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睡蓮鉢の蓮

0520はす02 0819睡蓮鉢02


 先週末、2週間ぶりに帰宅し、翌朝、睡蓮鉢に浮く金魚の死体を発見した。2歳になる赤い金魚である。2歳の金魚5尾は睡蓮鉢で冬を越し、9ヶ月ぶりに水替えして、その2週間後に1尾が息をひきとった。悲しい出来事である。思いあたる理由がないわけではない。水替えした睡蓮鉢には薄紅色をした1歳の金魚4尾を玄関の水槽から移していれた。小さい金魚だが、睡蓮鉢に棲む個体数が9尾となり、個体数の上限を超えてしまった可能性がある。
 患者とともに、早急に対策を練った。以前から睡蓮鉢には睡蓮か蓮を埋けたいと思っていた。2週間前、量販店に電話したところ、蓮はまだ届いていなかったのだが、このたび出かけてみると、蕾をつけた蓮と睡蓮の両方を売っていた。睡蓮と蓮のどちらにするか悩んだが、患者はつよく「蓮」を指名した。蓮そのものはよしとして、睡蓮鉢と肥料がなかなかみつからない。睡蓮鉢はガードマンのおじさんが探し回って、昨年の鉢よりひとまわり小さいものを買うことにした。問題は肥料だ。睡蓮鉢に金魚を飼いたい。金魚に影響のない肥料はあるのか、ないのか。ガードマンのおじさんもレジのおばさんも知識はなかった。

 専門職のスタッフがあらわれた。東商の油カス「おまかせ」のみ可、ということで、結構探し回ってなんとか1袋確保した。この油カスのタマを蓮の根がはる土に埋め込む。さらに少し土盛りした状態で水を張った睡蓮鉢に落とし込むのだ。すると、土やゴミが水面に浮き上がり、水がわずかに濁る。しばらく待ってその水をぜんぶ捨て、睡蓮鉢を洗い直し、もういちどカルキ抜きした水道水を注ぎ込み、蓮を鉢ごと水中に落とし込む。


0819水槽01金魚
↑玄関水槽でも若干の魚事異動があった。


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酸素同位体比年輪年代測定講演会のお知らせ(Ⅳ)

2014年1月8日講演チラシ圧縮


中塚教授講演、迫る

 光陰如矢。地球研・中塚教授の講演が明日開催されます。申し込みのない方でも聴講可能ですので、どうぞ皆様、会場に足をお運びください。すでに資料も届いております。刺激的な講演になること間違いありません。詳しくは、下に掲示したチラシの画像をクリックしてみてください。
 みなさまのご来場をお待ち申し上げます。


 講演会概要

  1.日時 2014年1月8日(水)13:30~15:30
  2.会場 鳥取環境大学 第13講義室
  3.話題提供 中塚 武教授(総合地球環境学研究所・名古屋大学併任)
  4.演題

            新しい年輪年代測定法の誕生
   -酸素同位体比を使ってあらゆる木材の年代を1年単位でピタリと決める-



2014年1月8日講演チラシ ←クリックすると拡大します
プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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