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登録記念物-摩尼山の歴史性と景観の回復(22)

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案内板竣工

 3月27日(火)、わたしがゴザ島でジュガンティーヤ神殿跡やビクトリア大聖堂に見入っていたころ、摩尼山では3ヶ所の案内板が竣工を迎えておりました。コンクリート柱の運搬が大変だったそうです。お疲れさまでございました。
 竣工予定は12月だったんですよ。昨年のような大雪が降って積もっていたら3月末日も危なかったかもしれません。まぁよかった、良かった。ステイ・ポジティブ!

 黒地が気になりますね。社長のセンスでして・・・もっと本気で反対すりゃ良かったのかもしれませんが、これも忖度の賜物であります。なんでも竣工式を近々やるそうでして、それまではブルーシートで目隠ししておくようです。
 いつが竣工式なのかはまた決まっていません。新年度はどんなことになるのやら。県の環境学術研究費は、ついに本学1件の採択もなし。実験棟にお金使いすぎてる余波ではないかと僻んでおります。


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↑↓総合案内板
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出雲ビル-松江市登録文化財

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松江市の登録制度

 昨年10月、松江市は市内に所在する歴史的建造物の保全活用を図るために歴史的建造物の登録制度を初めて適用した。お~いおいっ、登録文化財の制度は1996年から始まっているよ、という反論を頂戴しそうだが、それは「国登録有形文化財」であって、このたび松江市がはじめた制度は「松江市登録文化財」である。こう書くと、松江市登録文化財は国登録文化財の下位カテゴリーのようにも感じられるが、実体はその逆である。
 国登録文化財は補助金の出ない表彰制度であるのに対して、松江市登録文化財はファサードの修理・修景・改修に対して一定の補助金が出る。自治体指定文化財の補助金制度とどう違うかといえば、指定は文化財価値を継承するための維持・保存・修復全体に関わる補助であるのに対して、松江市登録文化財の場合、外観の補助に限定されるようだ。国の硬直化した指定・登録の制度を補いうる制度として注目に値する。こうした動きは松江市だけにあるわけではなく、先日紹介した平福の「瓜生原」も兵庫県登録文化財と三千万円の補助を受けている。こうして近隣諸県では新しい自治体独自の文化財保護制度を適用し始めており、鳥取も遅れをとってはいけないと20日卒業式後の市文化財保護審議会でも申し上げたところだ。
 白瀉本町の「出雲ビル」は昨年10月に登録制度をはじめて適用された3件のうちの一つである。申請書から概要を抜粋しておこう。

 出雲ビルは出雲益良氏がイギリス遊学の際にロンドンで見たデパートを松江に建てたいとの想いから、大正14年に「出雲ストア」として建築したものである。設計は大森茂。地上4階地下1階(498.4㎡)のビルは、松江最初期の鉄筋コンクリート造建築と考えられる。外壁はコンクリート研ぎ出しで石材風に加工が施され、壁面のレリーフや縦長の窓、逆読みの表記になっている「出雲ビル」の看板などが相まって、建物の個性を際立たせている。内部は、丸形の柱や天井の意匠などもユニークであり、内外とも当初の姿をよく残している。商業のまち白潟地区の歴史を語る上で貴重な建物である。


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猫と昼寝のマルタな日々(1)

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関ヶ原とソルティア

 成田からの直行便は早朝4時半、イスタンブールに着いた。イスタンブール空港は3度目。懐かしいトルコ珈琲でひと休みした。ビスタチオのスウィーツによくあうが、トルコ珈琲以上にあうのがチャイです。香料を少しだけ混ぜた素朴な紅茶なんだけど、器がいいでしょ。

 ターキッシュエアライン十時間の夜行でしたが、今回は枕にも腰枕にもなる優れものを取り寄せており、以前ほどの苦痛は感じなかった。そしてまた、映画をみる。「関ヶ原」-馬遼太郎原作の中編小説を昨年映画化したもの。
 
  監督:原田眞人  石田三成役:岡田准一  徳川家康役:役所広司

 石田三成が正義の人として演じられる。正義は光成、不義は家康。岡田の演技は、良くも悪くも、いつものとおり。石田の評価が秀吉に媚びた悪役ではなく、義を貫く善玉となっているところは一昨年のNHK大河「真田丸」と同じだが、戦国の世であろうと現代社会であろうと、一方が完全な正義で他方が不義であることなどありえない。なんだか古典的な勧善懲悪の芝居をみさせられているようだった。石田は少々早口が過ぎるのと、いくら正義の人でもあそこまでいくと人間味が感じられない。伊賀のくのいち初芽(有村架純)との恋もプラトニックのまま終わる。眞田幸村だって自刃前夜に長澤まさみにディ-プキスしたのに、性戯に優れたくのいちを戦国武将が一度も抱かないなんて・・・正義が性戯に優るなんて。伽のないくのいちの映画なんて司馬遼太郎も天国でがっかりしてるんじゃなかろうか。






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土蔵とオーディオ

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ヘレン・メリルをモノラルで

 3月15日(木)午後、松江市白瀉本町のT家土蔵を見学させていただきました。昨年末に松江を訪問して山村カメラマンさんと教授は松江に復興したジャズ喫茶「ウェザーリポート」を訪ね、土蔵か長屋門を活用したジャズ喫茶の構想を談義され、そこから「まつえ まちづくり塾」に相談したところ、さっそく候補物件を紹介していただくことになりました。
 「NPO法人まつえ・まちづくり塾」の事務局を経由し、近くのT邸まで歩いていきました。


180315土屋土蔵 180315島石


 土蔵の外壁は漆喰で塗られ、土台の部分には大根島の島石(↑右)が使われています。この土台石の上端まで揚床となっていて、かつて土蔵の1階を6畳2室の畳座敷としています。しかし、その畳座敷も13年前に大改装され、白い合板がはりめぐらされ、窓はアルミサッシュに変わり、床もフローリングされ、天井も新しくなっています。この部屋はオーディオルームであり、素晴らしいステレオセットが置かれていました。クラッシックを中心にLPもたくさん棚に並べてあります。先生がジャズを所望されたところ、ご主人は1950年代のヘレン・メリルのモノラルLPを回してくださいました。音楽に詳しくない私でも音の良さと迫力に驚かされました。
 2階は半分が洋間に改装され、半分は倉のままで木造部分が露出しています。2本の梁に墨書がみえ、1本に弘化2年(1845)、もう1本には文政?の年号が残っていました。棟札ではないので、これらの年号が建築年代を表すわけではありませんが、先生は幕末ころだろうとは思うと仰いました。ただし、土蔵の丈が高い点は気になされており、明治以降まで下る可能性もあるかもしれません。

 最初にオーディオをみたとき、ジャズ喫茶にぴったりだなとも思えたのですが、近年の改修が激しく、木造のぬくもりを感じられない点は残念です。店とする場合、合板をはがし、サテンドールのように梁を露出させるなど大幅な工事が必要になるでしょう。ただ古い土蔵とか木造建築を利用するのではなく経営を持続させていくのはとても難しいと改めて感じました。(OK牧場)


180315土屋墨書 180315土屋土蔵2階 (2)
↑墨書

田和山再訪

180315①復元建物


劣化と骨董のはざまで

 昨夏、松江市の国史跡「田和山遺跡」の復元竪穴住居の傷みについて市議会で質疑が交わされ、新聞で結構大きな報道になりました。以来、教授は自ら手がけた復元住居のことを大変気にかけておられましたが、3月15日(木)にようやく視察がかないました。 
 田和山遺跡は松江市立病院建設の際、発掘調査によってみつかった弥生中期の遺跡です。山上に三重の環濠が存在し、その周辺には複数の住居跡や大型建物跡が点在しています。宍道湖や松江市街地が一望でき、とても気持ちの良い場所だと感じました。


0315田和山0909内部 180315②竪穴住居(西側)
↑大型住居 ↓(左)新聞報道 (右)蟻桟 ありざん
田和山新聞報道_01 田和山新聞報道_02 180315③蟻桟 

 
 遺跡整備から10年以上経ち、西側の竪穴住居跡に劣化が目立ちはじめています。屋根に葺かれた茅が抜け落ち、雨漏りが放置されているのです。茅の葺き替えには数百万円の予算が必要であり、まずはこれ以上の劣化を防ぐために防水シートを被せるなどの保護が必要だと思いました。教授の感想は「新聞報道を読んだほどの状況ではなく、予想していたほど酷くはない。打つ手はある」というものでした。ちなみに、大型住居の扉板には「蟻桟(ありざん)」が使われています。鳥取市の青谷上寺地遺跡出土材に倣ったものなのだそうです。
 竪穴住居に隣接し、おそらく関係が深いと思われる大型掘立柱建物のほうも劣化はみとめられましたが、雨漏りなどは発生していません。こちらの劣化はむしろ「骨董の風貌」に近いところもあり、教授にいたっては「ずいぶんオーセンティックになってきた。雲南やブータンの古民家を彷彿とさせる」というポジティブな感想を述べられました。経年変化による材料の変化は復元建物に必ずしも悪い影響だけを与えるものではありません。骨董の風貌に近づけながら、ぎりぎりのところで劣化をとどめることができれば一番良いのではないか、と考えておられるようです。


0315田和山0919大型建物 180315④掘立柱建物
↑大型掘立柱建物。千木がずれているところがなんともオーセンティック。


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サテンドール(ⅩⅩⅩI)

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能海寛生誕150周年記念特別展

 3月14日(水)、大根島の中村元記念館で能海寛生誕150周年記念特別展「チベット仏教求法僧・能海寛と中村元博士」をみてきた。わたしが能海に関心を抱いているいちばんの理由は、最後の巡礼行程が西北雲南で終わっていることである。前にも書いたように、能海は大理から麗江へ移動し、そこで最後の手紙を投函した後、チベットに向かう途中で非業の死を遂げている。大理・麗江以北の地は1993~95年に調査した懐しいフィールドである。雲南といえば、東南アジアの水田稲作地域と連続するイメージがあるけれども、チベット・四川の高原地帯に連続する西北雲南では北方遊牧民の匂いがぷんぷん残っており、とくに母系社会で知られる永寧モソ人はチベット仏教の影響が著しく、住居内の炉の祭壇には火神ザバラを祀り、敷地に独立した仏堂を有する。たまたま調査中の民家に死者がでたため、住居内での殯(もがり)から荼毘に付す葬儀までのプロセスを詳細に調査した経験がある。ログハウス風の住居形式は東ブータン放牧民の住居ともよく似ており、ブータンとの比較という点では、高地草原の青海・西蔵以上に西北雲南が重要な位置を占めるように改めて考え始めている。
 なんとか大理・麗江・永寧経由で入蔵できないものか、とこの正月から昆明の友人と連絡をとっていて、かなり色よい返事は頂戴しているのだが、先立つものを確保すべく動き始めているところです。夕方、記念館で能海寛の研究をしているOさんとこの問題について話しあった。わたしたちの僧院本堂・民家仏間研究とOさんたちの能海研究がリンクしていけば最善と思っている。


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スイングカフェ

 大根島に近い境港の側にジャズ喫茶があり、人気がじわじわとひろがってきていると山村カメラマンから教えられていた。新聞記事によると、ジャズ喫茶Swing Cafeの始まりは1990年まで遡る。その店も2015年にいったん閉店となったが、島根デザイン専門学校の元校長でグラフィックデザイナーの青木さんが3代目として店を引き継いだという。
 出雲のサテンドールとは真反対で、昼(10:00~夕方)の喫茶店であり、明るく健全なお店である。食事の提供はなく、メニューは飲み物とケーキ類だけ。わたしたちは真昼の訪問となったので、できればカレーぐらいは食べたかったな・・・(わたしなら裏メニューで厨房に隠しおきする)


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2018卒業式

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 3月20日(火)、無事卒業式を迎えました。
 ゼミ生のみなさん、卒業おめでとうございます。

 公立化してからの3期生です。非常によい雰囲気で一年を過ごせました。そして、みな良い卒業論文を書いてくれました。昨年ケントが去り、建築・環境デザイン学科のDNAが途絶えたことで、ASALAB的な活動を維持できるか、不安なところがありましたが、この6人はよく伝統を継承してくれたと思っています。女子たちは居住環境・建築系とは別の道に進みますが、男子2名のうち1名は山村カメラマンが顧問を勤める松江の測量系コンサルに就職してGISの仕事に取り組むことになり、もう1名はなんと大学院修士課程に進学することになりました。大学院生はもちろん、GIS君とのつながりはまだこれからもありそうです。
 女子たちも、ヤでなければ、いつでも研究室を訪ねてきてください。○ネタで歓迎しまっせ、ぐふふ・・・

 有難いことに、卒業生6名から記念品をいただきました。苦節16年の教員生活で初めてのことです。改めて深く感謝申し上げます。シャンパン1本、日本酒1本、LEDレザーポインターです。ポインターは講義やゼミでおおいに活用させていただきます。本当にありがとう!!

 さよならだけが人生だけど・・・いつかまたどこかで会いましょう。


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↑どこのスイスだ!? そいつぁウガンダ・・・


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上方往来-蕎麦の道(2)

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瓜生原

 3月12日(月)、快晴。上方往来平福宿の「お休処 瓜生原(うりゅうばら)」を訪ねた。主屋は文化七年(1810)の建築で、兵庫県の登録有形文化財になっている。兵庫県は進んでいますね。国の登録文化財に頼らず、県の登録文化財制度を確立している。しかも、修復・改修に三千万円の補助をしたようです。結果、江戸後期の町家はカフェ兼蕎麦屋兼土産物売店に早変わり。前回は午後四時を過ぎた訪問だったので閉門していたが、このたびは目出度く暖簾をくぐった。


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 店は前側土間のカフェ・レストランと奥の川床座敷に分かれており、後者に案内された。メニューは結構多彩であったが、蕎麦通たるもの最初に食べるべきはザルかオロシである。少々悩んだが、ザルの大盛りを注文した。大変美味しかった。駒帰の「みちくさの駅」に続き、平福にも蕎麦処を発見し、喜びも一入。往復の楽しみが増えた。表のレストランも品の良い和風の仕上がりで屋根にはトップライトまで設けている。レジの隣には土産物コーナーがあり、手作りの品々はなかなか可愛らしい。ホワイトデーの直前ということもあって小物を仕入れた。
 これからもできるだけ鳥取道を使わず、昼間に地道を走って蕎麦をたくりたい。


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点と線

 松本清張の長編推理小説デビュー作となった「点と線」は1958年に出版され、その直後に東映系で映画化された。2007年にはテレビ朝日の開局50周年記念番組として2話連続でドラマ化されている。そのTVドラマ2話が16日(金)、BS朝日で一挙再放送された。
 ドラマでは主役の鳥飼刑事をビートたけし、犯人の会社社長、浜田を柳葉敏郎が演じる。福岡市香椎の浜に打ち上げられた男女の心中遺体に接した鳥飼は、死んだ男が産業建設省の汚職事件の関係者であることなどから他殺の可能性があるとして捜査にのめりこんでいく。
 長いドラマで、ストーリーを掴みかねていたが、途中で鍵を握る場面に釘付けになった。病床に伏す浜田の妻に鳥飼が面会するシーンである。女優の名前は知らなかったが、「座頭市」(2003)で病弱な浪人の妻を演じた役者であることはすぐに分かった。たけし演じる座頭市と敵対する任侠集団の凄腕用心棒(浅野忠信)の妻で、清楚な武家の娘だが、病を患って床に伏している。座頭市との熾烈な斬り合いに敗れる主人の死を遠く(テレパシー?)で感知し、自らも命を断つ薄幸の美女を演じた女優がまた病床に伏しているのだ。清楚では済まされない不気味なオーラを発しつつ。
 犯人の妻、安田亮子を演じているのは夏川結衣という女優さんであることを知った。第二の夏目雅子と呼ばれる時期もあったみたいだ。同じ病床の身ではあるけれども、今回は脇役ではない。東映の映画版では高峰三枝子が主役として安田亮子を演じている。なぜ主役なのかは、ドラマか映画を視ていただくしかないが。
 安田は将来の首相候補である産業建設大臣(江守徹)を守るために殺人を犯す。自殺とみせかけた毒殺である。産業建設省の企案局長(竹中直人)、推進課長(本田博太郎)も大臣を必死で守る。弱い者は殺され、汚職者たちは罪を隠蔽して出世の階段を上っていく。

 タイムリーでしょ。朝日放送は意図をもって「点と線」をこの時期に再放送したのであろうか。調べてみると、昨年の一月に正式な再放送がおこなわれており、今回は再々放送にあたるようだ。それにしてもタイムリーでしょ・・・すでに財務省関係で自殺者2名、自殺未遂1名、行方不明若干名。
 世間では前長官に対する憐れみがひろがっている。なぜあれだけの俊才が、「未曾有」という漢字も読めない二世議員に呼び捨てされながら、汚職のすべてをひっかぶろうとするのだろうか。すでに出世の道は断たれているのに、どうして元次官のように開き直れないのか。某会議がそれほど怖い組織なのか。



↑胃腸さんや貴岩さんだけじゃない。たけしもパワハラ受けている。3作つくって一度の受賞もなし(音楽賞以外)。日本アカデミー賞も日本レコード大賞も出来レースで、買収横行。「日本」が頭につくとろくなもんじゃないね。なんだ、このやろ~


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男はつらいよ-倉吉長屋物語(4)

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世界の終わり

 久しぶりに朝日新聞を買いました。いつものように、ペースノートのモーニングで読もうと思っていたのですが、今朝は先客若干名が新聞を独占しており、週刊ポストしか読めなかった。そのまま歩いてコンビニへ。最後の一部が残っていました。やはり公文書書き換えを報じた張本人からまずは読みたい。
 麻雀で譬えるなら、リーチしたあとに牌を入れ替えるようなものですからね。リーチのみ役なしの手牌が和了された瞬間に四暗刻に変わっている。そうしたイカサマを国家はやっていた。ロッキード以上のアッキード疑獄と言われれる所以です。国民はみなわかっている。佐川も麻生もトカゲの尻尾、頭は主将だということを。今度こそしっかり懲らしめてもらいたい。
 そもそも世界が歪み始めたのは与正さんの五輪開会式参加からです。主将はあそこで変化を読み取れなかった。あのとき与正さんと握手していれば男をあげたのに。世界の中に居られたのに、いまは蚊帳の外。平和な五輪が終わり、伊調問題、貴乃花問題、厚労省データ捏造、財務省公文書改竄と続いて、我らが河原町の五軒長屋もごらんのとおりです(↑)。前報でお知らせした通りの結果となりました。地元の声をお伝えしておきます。

   町が壊され、町並みが寸断され、昔ながらの河原町が
   消滅してしまったように思います。

 まるで1Q84だね。わたしたちは2O18年に枝分れして平行に走る鉄道に乗り込んでしまったのかもしれない。


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羊毛とおはな




 今週末も AIDA でランチした。先週、BGMがない、と書いたが、今回は流れていた。綺麗な英語のかすれ声の女性ボーカル。ノラ・ジョーンズなんかの系列にある人なんだろうと聞いていた。バックはガットギター+αのシンプルなもの。曲は有名なカバーばかり。「ソー・ファ-アウェイ」「マイ・フェイヴァリット・シングズ」「オール・ユー・ニード・イズ・ラブ」「デスペラード」・・・小さなスピーカで音が籠もって聴こえたのは残念だったが、それを補って余りある洗練さに我慢できなくなり、いつもの悪い癖で、またここでも音源の主をマダムに訊ねた。
 オーナーの趣味なんでわたしよくわかんないんですけど、と愚痴をこぼしながらレジの奥をごそごそ探し、CDジャケットをテーブルまでもってきてくれた。

   羊毛とおはな

 なんじゃそれ。最初はアルバムのタイトルかと思ったが、息子がスマホで調べてくれた。男女二人のデュオの名前である。そして、驚いたことに、

   「あれっ、この女の人、亡くなってるよ・・・」  

と息子は言う。

   「えっ・・・何歳ぐらいで」
   「たぶん2~3年前に35歳ぐらいだと思う」

 帰宅し、ただちにウィキぺディアとアマゾンで情報を得た。羊毛とおはなは、ボーカルの千葉はなさんとギターの市川和則さんのアコースティックデュオで、2007年以来、11枚ものアルバムを発表している。わたしたちがレストランで聴いたのは、7枚めのLIVE IN LIVING for GOOD Night(2011)であることも分かった。お値段はプライムで 1,966円。中古品もほぼ同じ額であり、購入断念。貧乏なので、500円以下の中古音源にしたい。探してみると、LIVE IN LIVING’07 が369円(送料別)と安く、評価も12レビュー★4.5と高いので即注文した。上の曲はこのアルバムに含まれている。
 すでに夢物語になってしまったが、摩尼寺紅葉コンサートにはこういうミュージシャンを呼ぶべきなんだな。



↑楊琴の関係で動画を漁っていたら十二楽坊に行き当たった。十年前、一世を風靡し紅白にまで出場したが、最近とんと音沙汰がない。昨年あたりから再出発したみたいだが、オリジナルメンバーは3人しか残っていないそうだ。アマゾンでは1円からDVDを買えます。CDの評価は十人並みだが、DVDは好評。技術突出、容姿艶麗、踊り付きですからね。いちど見てみたいとは思います。摩尼寺にもきてくれるなら呼んでみたいが・・・ありえませんね。

こやにやこにや-今治再訪(2)

五弦琴に琴柱は存在した_01


五弦琴-琴とギターとピアノの起源

 3月7日(水)、快晴寒風。今治の新谷古新谷(にやこにや)遺跡まで移動。古谷(こや)よりも新しく開発された新谷(にや)という谷筋ではいちばん古い場所ということであろうか。この谷筋の湿地から約2,300点の木製品(弥生・古墳時代)が出土している。いま最も注目されているのは「琴」と「筑」、6世紀の弦楽器(5弦)である。
 さて、気軽に「琴」という用語を使ったが、いわゆる和琴は琴(キン)ではなく箏(ソウ)に分類される。箏(ソウ)は可動式の柱(琴柱)を使い、琴(キン)はそれを使わない。新谷古新谷の出土品は槽(ふね)づくりの五弦琴で、琴柱を使うと推定されているが、琴柱の圧痕は残っていない。その一方で、両端と中央に左右対称のホゾ孔を伴い、栓で板と槽を接合している。
 民族音楽の立場からみると、5弦の楽器はペンタの音階に対応しているので理に適っている。しかし、琴柱で弦を固めてしまうと、音は5音に限られ、音域に幅がなくなる。日本の和琴(箏)のように、13本の弦を張るならば、ペンタ音階2オクターブ以上の音域をカバーするので、変化に富んだ演奏も可能になるが、5弦に琴柱の場合、5音固定とみるべきか、それとも琴柱の左右の弦を爪弾いて十音にしていたのか。 


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 わたしは新谷古新谷の出土品をフレットレスの琴(キン)かもしれない、と独断で推定している。琴柱のない三味線のようなネックが幅広になっていて、弦はその間で宙に浮いており、適度な位置において指で弦を押さえて音を変化させたのではないか。あるいは3ヶ所の栓に沿わせてブリッジを配したか。中央にブリッジ(もしくは一列の琴柱)を有する例として、以下の打弦楽器を発見した。楊琴の原型のような打弦楽器である。台湾高砂族の一支族の楽器の改良例のようだ。





 この打弦楽器の場合、中央ブリッジの左右両方で音を出す。これを指で爪弾くこともできるし、撥で叩くこともできる。

 『隋書』倭国伝には「楽に五弦琴と笛あり」という記載があり、隋使の招来品もしくは遣隋使の貢納品とも思われるが、琴柱を使わない琴(キン)であることから隋唐人には珍品骨董の類に映ったかもしれない。富本銭などと同じく、漢代かそれ以前に起源する中国古式の文物が日本に温存されていたことを物語る可能性がある。中国の古琴=七弦琴は琴柱を用いないフレットレスの琴である。共鳴板の端にフレットの位置に対応する徽(キ)を示している。七弦であるのは音階が七音であったからであろうか。日本の場合、五音階になじませるため2弦を排除し、五弦とした可能性がある。


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 少し気になるのは、沖ノ島5号遺跡から出土した金銅製雛形五弦琴である。この共鳴板上には大きな5つの琴柱を表現している。五弦琴に琴柱を使っていた例とみなしうるかもしれないが、時代はやや下って律令期の雛形(模型)であり、すでに箏(ソウ)に変化しており、弥生~古墳時代の琴とは一線を画するのではないか。琴柱は極端に大きく表現されている。こうした琴柱を板上に立てる場合、ホゾ孔を彫りこむか、圧痕が残るかのどちらかでないと辻褄があわぬであろう。
 

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↑(左)ねずみ返し (右)壁板  両者とも小さなホゾ穴を備える。何を突き刺したのか?


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こやにやこにや-今治再訪(1)

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古谷横枕の中世大型建物

 今年もまた愛媛にお招きいただいた。4年目になる。2015年、今治市の新谷(にや)森ノ前遺跡で出土した建築部材を現場で観察し、翌16年はプレハブの内と外で2年分の建築部材をつぶさにみた。なんだかよく分からない材が多いなか、1点だけあった栓に目が行き、それと複合するホゾ孔を伴う丸柱と横材を発見して「長押の起源」について思いを馳せた。
 昨年は「男はつらいよ-ブータン山寺放浪記」の講演で、現場の指導はしなかった。このたびは一泊二日の行程で、初日の6日(火)は県立埋蔵文化財センターで古谷(こや)横枕遺跡の掘立柱建物について指導した。新谷(にや)に対する古谷(こや)、つまり古い谷筋にある遺跡である。
 古谷横枕遺跡は弥生・古墳時代~中世の複合遺跡であり、今回は中世の掘立柱建物の解釈がミッションであった。鎌倉時代の大きな掘立柱建物が整然と建ち並ぶ。柱穴は小さいが、柱間は1.9~2.0m前後の等間に近い。鎌倉時代以降現在まで、1尺=30.3cmで固定しているので、柱間や総長などの長さをこの数値で割り算してったところ、柱間は6.4~6.5尺で納まることが分かった。これが所謂「1間」である。そして、1間四方の部屋、つまり面積「1坪」の部屋が整然と並ぶことがわかった。
 現代においては、1坪は6尺四方(3.3㎡)と定義されているが、これは1間=6尺とした場合の面積であり、1間はどれだけの長さとみるかは地域・時代によって異なる。1間=6.4尺なら1坪=3.7㎡、1間=6.5尺なら1坪=3.9㎡となる。古谷横枕の場合、鎌倉時代の建物群なので、現在のような規格化された「畳」はまだない。遺構からみて揚床にもなっていないが、1坪といえば畳二帖分である。日本人が起居する生活空間の単位となる規模であり、これが並ぶ大型建物はなにものかが集団居住する建物ではないか、と推察される。ただし、カマドや井戸は別の区画でみつかっており、二帖(1坪)は就寝・起居のための単位空間と言えるであろう。この点、「横枕」という小字名と対応しているようにもみえる。


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↑「ふくめん」という名の小鉢@松山空港


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アルガルベ流星群(2)

スティ・ポジティブ!

 デンマーク戦後半の好調さをカナダ戦前半までまだ維持していたように思う。しかし、失点がねぇ・・・まるでJCかJKのようなお見合いですからね。お見合いして、プレーをとめたところで、ドスン!
 あぁいう失点はやる気をなくします。逆に相手は勢いづく。
 後半、有吉などを下げて、メンバーが変わり、前半に支配できた中盤が完全にカナダのものになって
しまった。走力、球回しともカナダが上。そして、後半5分。気持ちに隙があるんですよ。熊谷はもっと粘れたし、GKはただちにゴールに戻らなければならなかった。ミスで2失点。

  ステイ・ポジティブ!!

 ロスタイムに田中がよく粘ってPKを取った。しかし、PKが下手すぎた。あんなところに蹴って、弾いてくださいってお願いしているようなもんじゃないの。岩渕に任せるべきでした・・・
 結果、6位で終了。昨年と同じだそうです。中国・北朝鮮と伍して戦えるのか?

   ステイ・ポジティブ!!!

 ハリルホジッチもそうなんだけど、メンバーを入れ替えすぎないほうがいいのではないかな。



↑わたしも3バック(5バック)がいいと思っている。ただ、選手配置は戸田とかなり違う。リベロは今野で、アンカーが長谷部。イメージは1994~95のアヤックスにおけるブリントとライカールトの関係。右のウィングバックに岡崎をおく(左は長友)。2014ブラジルW杯のオランダ代表における赤鬼カイトのイメージ。ガツガツした守備を期待する一方、右サイドからトップの位置まで頻繁に攻撃参加するが、その場合、アンカーの長谷部が右サイドに流れ、アンカーの位置に今野を上げる。これで4バックに変形する。左からの攻撃を優先する場合、左のウィングバックは乾で、右を内田とする。アンカーの前の2枚のインサイドハーフは井手口と大島。前線から猛烈にプレスをかけないといけないポジションなので若くて運動量がある選手がよく、井手口は守備型、大島は攻撃型のボランチとしてゲームメークする。ツートップは大迫と本田。本田はトップしか使いようがない・・・ついでに監督は森保。3バックの使い手として指揮を振るってほしい。

アルガルベ流星群(1)

デンマークに快勝!

 アルガルベ杯の初戦でオランダに2-6の惨敗を喫したという報をうけて、ついに高倉監督も解任かと心配したが、続くアイスランド戦を2-1で勝ちきり、さきほどデンマークを2-0で下して撫子は予選リーグを2勝1敗の2位とした。
 後半戦をみる限り、良いチームになってきたと思います。撫子特有の早い球まわしが戻ってきたし、走力や反応でデンマークを上回っていた。佐々木政権晩期の撫子はアルガルベでデンマークに完敗し、たしか8位?であった。澤がいないとこの程度なんだと嘆かわしくなった記憶がある。今年のデンマークは昨年の欧州選手権2位だというから、そんなチームを2-0で下した日本は少しは自信をもっていいんじゃなかろうか。オランダはたぶん強すぎるんですよ。小平さんにトレーニング方法教わって対策練りましょう。

 4月にヨルダンでアジア選手権があるようです。これに勝てば世界選手権に出場できる。いけるんじゃないか。中国・北朝鮮と渡り合える戦力が整ってきた。かつてのように、パスワークで圧倒してほしい。



↑2-6オランダ

サテンドール(ⅩⅩⅩ)

0303aida05箸 0303aida04献立


いえ 家具 ごはん AIDA

 灯台下暗し。我が家から歩いて10分以内の大通り沿いにAIDAというカフェ・レストランがある。対外的なアピールが非常に弱いお店であり、これまで近寄ることもしなかった。今から一月ぐらい前になるだろうか、家内と二人お出かけしてランチの場所を探しており、たまたまみつけて入ると、昼下がりの二時ごろであるにも係わらず、ランチ客でごった返していた。メニューは、キッズプレート(お子様ランチ)をのぞくと2種限定。ひとつはランチの鉄板「ハンバーグ定食」、いまひとつは「日替わり定食」である。いずれも1,200円。われらが大覚寺のペースノート「ハンバーグ定食」は800円。AIDAのランチは少々高いが、ボリューム満点にして、珈琲&デザート付き。訳あって、この店のようにメニューは少ないが繁盛している店がとても気になっている。
 水曜定休。平日の営業時間は11:00~15:00。数名の女性がせわしく働いているが、メンバーは毎回異なっている。主婦たちの協業のようなイメージがある。


0303aida06皿だ 0303aida08テーブル


 ハンバーグより日替わりが美味しい。まずはサラダの大皿。ドレッシングは柑橘系で酸っぱ甘い。最初に野菜をとると、糖や油の血液吸収を抑える効能がある。次に定食のご飯、味噌汁、惣菜、漬物がプレートにのってくる。ヘルシー志向が強い献立にまた満足。ほどなくしてメインプレートも運ばれる。フライや春巻きなどの揚げ物が主で、こちらはガッツリ感がある。量も味付けも栄養のバランスも大満足です。ハンバーグ定食の場合、少々時間がかかるし、揚げ物ほどのボリューム感がない。ハンバーグならペースノートに軍配があがる。日替わりならAIDAが勝ると思う。
 デザートは、ミルク珈琲ゼリー、カステラ、林檎スライス。いずれも少量だが、すでに定食で満腹になっているので量的にはちょうどいい感じです。珈琲は取っ手のついていない湯飲みに入ってくる。苦みばしった大人の味がする。とても多くの客に出すので手淹れではないと思うが、豆の種類とドリップマシーンが気にかかる。


0303aida07総菜
↑お惣菜・漬物とご飯セット  ↓メインディッシュ到着。黄色い花は水菜です。
0303aida10セット 0303aida09フライ


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上方往来-峠をこえて(3)

0302あわくらんど01


上方往来-蕎麦の道

 寝床でグダグダしていて喫茶モーニングの時間が過ぎてしまった。まぁ、いいさ。帰り道で「みちくさの駅」に寄って蕎麦の大盛をたくろう。ということで、国道53号線を南下した。鳥取道の事故渋滞もあり、この日もまたのんびり地道を走る。ところが、駒帰りの木造建物に着くと、「3月28日まで冬季休業」の看板が下げてあり、がっくり来た。蕎麦は人生の生甲斐のひとつですからね。
 腹も減っているし、峠を跨いで一足の「あわくらんど」でいったん高速を下りることにした。鳥取道未開通のころは必ず立ち寄って休憩していた「道の駅」だが、開通後はとんと無縁になっている(いちど茅葺き民家撮影のため高速を下りているのだがその時の記事を検索できない)。
 まず土産物売り場の奥にあるレストランを覗いてみる。がらがら過ぎて、坐る気にならず、表の簡易食堂に戻ってきつね蕎麦を注文した。「うちの蕎麦も美味しいよ」とマダムは言う。
 せっかくなので、マダムと話をした。

  「鳥取道が通ってから、お客さんは減りましたか?」
  「いえ、前と変わりませんよ。高速はタダですけぇ、下りてもお金はかからんし、
  バスの団体さんがちょうどトイレ休憩にええとこや、ちうことで使われますしな」 
  「へぇぇ、そうなんだ・・・他の街道沿いじゃぁ、喫茶・レストラン・ガソリンスタンド・コンビニ等
  みんな影響受けてますよ~」

 奥のレストランはたしかに人がいなかったが、野菜・果物売り場はあいかわらず賑わっているし、「旬の里」や国民宿舎など近隣の施設も好調に営業しているという。

  「人口はどうなんですか?」
  「それが増えとるですよ」
  「えっ、どうして!?」
  「都会から移住者が多てねぇ」
  「何してるんですか?」
  「森の学校でいろんなこと」
  「森の学校?」
  「ほら、その割り箸も森の学校で作ったもんですよ。
  森以外なんにもないところですからねぇ」


0302あわくらんど02 柑橘は愛媛、林檎は新潟


西粟倉村の人口増加

 岡山県西粟倉村の「森の学校」についてはまったく知らないので、http://morinogakko.jp/work/ を参照してください。
 驚いたことに、幼稚園や小学校低学年の幼児・生徒数がV字恢復の兆しをみせていることです。なんでも定員オーバーで入園できない子が出始めているという。とすれば、西粟倉村は隠岐の海士町に匹敵する成果を上げつつあることになります。
 ひるがえって思うに、2005年の市町村合併に抗い、「村」としての独立性を維持したことが運気を上昇させている。佐治村が鳥取市佐治町となってどうなったか、あるいはまた遺跡の町「常呂」が北見市に合併されどうなったか、その結果をわたしは承知しているつもりです。
 志戸坂峠を挟んで鳥取側では智頭町、岡山側では西粟倉村が行政区としての独立性を維持し、それぞれ地域に根ざした活性化の取り組みを続けている。ただし個人的な感想で述べるならば、少々西粟倉の側に分があるように思われる。豪雪地帯ではありますが、やはり岡山側のほうが積雪量は少なく、距離的にも関西中心圏に近いからです。つまり、移住しやすい条件が整っているように思います。飲食業・売店の多さから比較しても、大原・平福よりも西粟倉のほうに活力を感じられる。


0302大原01古町09web01 大原古町


 

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パリンカの夢、もういちど(5)

0301worldheritage593_tokai.jpg Tokaj


ようなし会

 3月1日(木)。焼肉たけちゃんにおいて、2ヶ月遅れの新年会が開催されました。年少は43歳、年長66歳までの、おじさん5名の会です。酒は梨美子および梨のシャンパン。今夜の焼き物は牛・鶏に加え、モサエビ、ハタハタ、エテガレイ(一夜干)でして、いずれも白ワインによくあいました。
 専務はああいう風貌ながら下戸でして、肉と魚と米に集中されておりましたが、他の4名はお酒もたんと飲みました。他のメンバーは農家、仕出し料理屋経営、某ハンバーガー店社長であります。みんなパリンカに興味がある。
 ともかくハンガリーに行こうという話になりました。ブダペストに3日集中して滞在し、周辺のワイナリーやパリンカ醸造蔵をめぐる。スロバキアのセベチェレビィ村でみたような小ぶりの別荘兼酒蔵もいいし、もっと大きなワイナリーもみたいな。それで日程を調整したのですが、梨の袋かけが終ってからがよいのではということになった。ブタペストだけなら10万円程度のツアーがいくらでもあるけれども、ハンガリーにはトカイとエゲルに2大ワイナリーがあり、それと係わる「文化的景観」も世界遺産に登録されています。


0301Eger-05.jpg Eger


 たとえば、こんなツアーを発見しました。
https://www.ab-road.net/europe/hungary/budapest/tour/search/AD089IBM/?d_month=5&d_date=31&d_city_code=TYO,OSA&dc2=NRT,HND

 ブダペストから ホッロッケーを経由して、 エゲルと トカイのワイナリを巡るツアーです。ホーロッケーは昨年ケントと訪問しました。パローツ様式の伝統民家が軒を連ねる世界遺産の村です。エゲルは中世の歴史都市。エゲルのワイナリーは中欧で最も有名な赤ワインの産地です。その後、トカイへ。トカイワインは上質の極甘ぶどう酒です。これを「貴腐ワイン」という。ぶどうの果皮がボトリティス・シネレアというカビ菌に感染することによって糖度が異常に高まる。トカイは貴腐ワインの王様として有名であり、その葡萄畑の文化的景観は世界遺産に登録されています。宿泊はトカイ近郊のデーゲンフェルド宮殿ホテル。ブドウ畑に囲まれ、ホテル内にもワイナリーがあるそうです。
 なんて素敵なツアーなんだろう。でもお値段は高いですね(8日で25万円)。この値段だと多くの参加を見込めないかもしれない。ただ調べてみると、ブタペストからトカイを日帰りするオプショナルツアーもある。たとえば、

https://www.veltra.com/jp/europe/hungary/kw/%E3%83%88%E3%82%AB%E3%82%A4%20%E8%B2%B4%E8%85%90%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3/

 ブタペスト-トカイの往復だけなら94ユーロ(約13,000円)。わるくないよね。

 ところで、今後も定期的にこうした会をもつことになり、会の命名をしようということで、少々思案しましたが、「パリン会」という最初の候補ではなく、「ようなし会」で全員の同意を得ました。会長は専務、小生は黄門の役職を任じられました。さて、どうなるか?


0301Degenfeld-4.jpg Degenfeld

プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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