倉吉打吹山麓の歴史的風致に関する総合調査(ⅩⅧ)
河原町地蔵祭花火大会
8月23日(土)。いよいよ地蔵盆です。午前10時ころ河原町に到着し、東西の地蔵でどのようなことが行われるか確認して、11時から調査に入りました。
河原町の地蔵盆は、歴史のある伝統行事であり、鉢屋川沿いの東地蔵と小鴨川土手の西地蔵に分かれて行い、小学1年生~中学1年生を対象としています。以前は東地蔵で20人、西地蔵で20人くらいの子供がいたそうですが、年々少子化が進み、今では小学生4人中学生1人の5人だけになってしまいました。子供だけでは難しいので、保護者がサポートしつつ行事が進行していきました。中学1年が大将、小学6年が中将、5年が少将という役割を担い、1~4年生を束ねていくそうです。今年は大将がいますが、来年には中1生がいなくなるそうです。
11時から始まり、子供たちは大きな数珠と鐘をもって町を巡回します。ルートはAコースとBコースがあり、鐘の鳴らし方も2パターンあります。元々、東西に分かれて行われていたのですが、今では東地蔵は公民館が主体となり、子供たちがいるのは西地蔵のみになっているため、西地蔵から出発する子供たちがA・Bコースを交互に回り、鐘の鳴らし方も2つ使い分けているそうです。町の巡回は11時、13時、14時、16時の4回あり、15時からは地蔵前で祭礼をおこないます。
祭礼は15時から東地蔵、15時半から西地蔵で、お坊さんと読経してお祈りをします。私たちも参加させていただきましたが、読経はスピードが早くなかなかついていけませんでした。また、地蔵菩薩に参拝に来られた方には御札と煎餅を渡し、だんごは1本500円で売っていました。以前は、参拝客がだんごを2本持っていき、1本をお供えして1本は炊いている線香のところをくぐらせて持って帰っていたようです。今でもこの風習は変わりませんが、だんごは、衛生面の問題から今では業者が作ったものを売るようになっています。町内の人だけでなく、毎年来られている方、たまたま通りかかった方などいろいろな人が参拝に来ていました。