摩尼寺境内建造物の調査(Ⅴ)
ツナギで屋根裏へ
6月25日(水)、今週のゼミも摩尼寺での活動となりました。前日に準備をして2時間ほど睡眠をとり、日本代表の試合をみてからのゼミ活動でしたが、教授のおっしゃるとおり、みなければよかったと後悔しています。
前回から4年生は庫裡の調査を進めています。前回に引き続き、ぼくは庫裡の断面実測を担当し、屋根裏に上がり実測をしています。本堂の屋根裏とは異なり、部材が小さめなため足場が不安定で、慎重に調査しました。
また、天井裏は埃っぽく、前回は服をかなり汚してしまいました。その姿を見た先生が「ツナギを買ってもいいぞ」とおっしゃったので、調査の前に購入して調査に臨みました。初めてツナギを着ましたが、これから「調査をするぞ!」という気持ちになり、集中して作業ができたと思います。
断面図を描くのは初めてなので、あらかじめ先輩たちの過去の作品や民家の断面図の描き方をみて実測を開始しました。まず断面の形をスケッチすることから始めました。スケッチを終えてから寸法を測り、方眼紙に記入していきました。
スケッチをしていて特徴的だと思ったのが斜めに架かっている大きな梁でした。今回は庫裏中心部の断面図をとっており、改修の痕跡は見られませんでしたが、時間に余裕があれば多くの改修をおこなっている土間付近の断面図も取りたいと考えています。
今回は時間が足りずに最後まで寸法を取れなかったので、もういちど測りに来ます。先生からはいちど方眼紙に鉛筆で清書にしなしてから実測を進めるほうがよいと指導されました。どうやら、屋根の勾配に問題があるようです。一般的に瓦屋根の勾配は5/10前後(5寸勾配)であるべきなのに、ぼくの図は10/10(矩勾配)になっていて茅葺き民家のようにみえるそうです。
4年生の女子2名はこの日も庫裡の平面を実測しています。改造が多いため、平面はとても複雑で、今回も採寸は完了しませんでした。後発隊の3年生3名は社長さんの指導で座敷飾りの展開図をスケッチしました。時間が足りなくなり、先生は邪道であることを自覚しつつ、部材にコンベックスをあてて写真を撮影されていました。
摩尼寺の建造物、とくに庫裡はぼくの卒業研究に直接関わってくるのでしっかり頑張っていこうと思います。(ユート)