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ノルブリンカの激励

1207東京魔女01


退任記念東京講演迫る

 12月4日(木)3限、歴史遺産講義を終えて、学生がBRD(授業内レポート)をもって教卓にやってくる。いつも最後まで粘るノルブリンカさんが友人と二人でレポートを提出する際、わたしはあるお願いをした。

   「あのね、お願いがあるんです」
   「えっ、何ですか?」
   「・・・・東京講演、がんばってきてください、って言ってくれませんか」
   「えっ、東京講演、いつでしたっけ?」
   「あさって」
   「そうなんですか・・・ほんと、がんばってきてください!」

   「あれっ、今日は賢げなメガネしてますね?」
   「今日はメイクが薄くて、この大きめのメガネにしたんですよ」
   「えっ、学生でもメイクが薄いとか濃いとかあるの?」
   「ありますよ、早起きできなくて、メイクの時間がとれないとか」
   「マスクすればいいじゃない?」
   「マスクは肌が荒れるんです・・・」

という風に話は弾んだ。彼女の友人は出口に近いところで呆れた顔をしている。わたしは、以来、緑タラ菩薩のご加護の中にいる。ところが・・・・
 ちょうど1週間前の木曜(11月28日)、体に冷たさを感じた。翌日、医者に行って駐車場で問診され、「コロナではなく風邪」だと診断された。服薬の甲斐あり、月曜(2日)にはほぼ回復したが、火曜から仕事を再開すると、また咳がでるようになった。おかげで、パワポづくりは遅々として進まず・・・9月11日のティンプー講演のパワポの増補改訂だが、細かいところまで気を配ると、なかなかの時間を要する。さきほどようやくいったん完成して、データを東京の関係者に送ったところである。


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イシバる与党を超えた天丼弁当-東鯷人ナマズ屋 大繁盛!

1026ナマズ屋台02OB01今城02 1026ナマズ屋台01学生訪問03ナマズ01


やめようか、と悩んだ末の193箱大売れ!

 思い起こせば、昨年もそうだったが、学祭に模擬店「東鯷人ナマズ屋」を出店することには不安があった。院生に本当にやれるのか心配だと吐露した記憶がある。なんとかイケルのではないか、という返事があり、初めて「ナマズの天丼」弁当を販売して90箱売り捌き、模擬店投票の第3位になった。幸運だと思った。でも昨年は、3年・4年・院生がいた。今年は4年だけ。いまナレズシの研究に取り組む趙雲くんに相談した、「やめようか」と。彼も不安そうだった。その後、前期から声掛けしていた2~3年生(ASALABとは無関係だが私の講義に出ていた学生たち)に確認すると、「楽しみにしてます」「日程あけておきます」などのポジティブな返事が相次ぎ、学祭イベントに期待してくれていることが分かった。じつは、ゼミ生以外にはバイト代を少しだけ用意する手はずも整えていた。
 気持ちを震い立たせ、プロ研に2~3年生を巻き込んで準備を進めた。それでもなお不安だった。来てくれることになっていた広島の滅私くんが風邪と発熱でダウンしたからだ。研究室に車は1台しかない。遠くにある公民館での早朝の野菜切りにどう対応するか、と悩んでいたところ、3年生2名が軽自動車をもっていることが判明。大きな助け船となった。


1026ナマズ屋台09調理ガルズ02 1026ナマズ屋台09調理ガルズ01 調理班は2年生


ワールドシリーズと形見分け

 10月26日(土)、朝早く目覚めた。年甲斐もなく緊張しているようだ。鳥取の新米にブータンの赤米を混ぜて3合炊く。9時からワールドシリーズ第1戦が始まった。いきなり大谷翔平がコールの速球を捉えてセンターに大飛球。ジャッジが捕球した。大谷選手がワールドシリーズに出ていることが本当に嬉しい。6回にキケの3塁打からスミスが犠打を放ち先制するも、すぐにスタントンの2ランで逆転された。そのあたりまでは家でテレビを視ていた。9時半過ぎて家を出たが、カーナビで地上波を捉える。8回の大谷のツーベースはどこで視たのか、よく覚えていない。
 テントは緩く動き始めていた。米飯を届けたが、教師のやることはそれぐらい。フロントには3年女子3名が陣取る。1名は昨年の経験者シズクさん。安心して任せていられる。黒いTシャツの胸には「東鯷人ナマズ屋」の自作ワッペンが輝く。11時ころOBのガッキィ一家来店。12時過ぎには島根のタクオも合流することになっており、ここで4箱の予約を承った。東鯷人ナマズ屋では予約券がないと弁当が食べられないんですよ。予約待ち20~30分。今年も弁当は飛ぶように売れた。タクオがあらわれた12時20分ごろには、残り数箱になっており、予約を済ませておいたのは大正解。ガッキィ一家、タクオと芝生で昼食。弁当の評判はよい。ここでスマホをみる。延長10回表、ヤンキースが1点取り、勝ち越した。どうやら頼みのトライネンが打たれたようだ。良い予感がしないので、いったんスマホを切る。しばらくみんなで語らって弁当を食べ、またスマホをつけて仰天。ドジャースは6-3で大逆転していた。フリーマンの満塁ホームランだ!


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ボン郷ひとり旅(10)-第11次ブータン調査

 13日(金)、予定どおり帰国しました。国際線の航路より、関空からの陸路の方が厳しいよね。帰宅後、2日間不調でした(ドジャースも)。昨夜からなんとか出張復命書に取り組んで、今回は「用務の概要」を別紙にしたので、ここに転載してまとめに代えます。2012年以来のひとり旅でしたが、科研最終年度にふさわしい実り多き成果のある旅で非常に満足しています。


2024年 9月3日~13日 ブータン出張 用務の概要

【月日】 9月3日(火)  【時間】17:00~  【場所】 関空
19:45 関空よりmm091便離陸。台風で航路変更につき、予定時刻より遅れ、25:20(タイ:日本時間-2h)バンコクのスワンナプーム空港着陸。入国手続きなど。

【月日】 9月4日(水)  【時間】05:00~19:00  【場所】 バンコク~パロ~プナカ
05:00 KB153便スワンナブーム空港離陸。07:00(ブータン:日本時間-3h)パロ空港着陸。専用車で一路プナカへ。14:30、ロベサ・ホテルにチェックイン。チメラカン周辺散策後、ルーカン(蛇の家)を調査中、雨上がりのぬかるみの山道で転び、小型ポラロイド故障。17:30 昨年の日本遺産《三朝》フォーラムに参加したサムテン・ドルジさん(当時岡山大留学生、現ワンデュポダン県高校地理教師)と面会し、情報交換。ワンデュポダンではラダ寺のアプ・ラダップが重要な非仏教神霊(土地神)であることを知り、今回の調査候補に追加することを決めた。

【月日】 9月5日(木)  【時間】09:00~17:00  【場所】 プナカ~ワンデュポダン
09:00 ワンデュポダン地区クンサリンのセワガン寺訪問。昨年まで3年続けて調査したポプジカのクブン寺は、ブータンに唯一残るユンドゥン・ボン(永遠のボン=仏教化著しい白ボン)の寺院とされるが、そのギョンカン(神間)に祀られる女神シッパイゲルモは、冬になるとセワガン寺に居を移すと聞いていた。セワガンでは、シッパイゲルモをシミゲルモと呼ぶ。シミゲルモの偶像はギョンカン内陣に祀られ、その横に緑色に厨子に納めたタラ菩薩像を納める。外陣左側(外側)の壁には主神の用心棒となるカタップ(赤・青一対の武勇神)を配する。内陣に近い側の赤鬼をレセップ、遠い側の青鬼をセウチェムと呼ぶ。 14:00 クンサリン村に移動。ドルジ家の仏間脇にある土地神アゲ・マサの厨子を調査。アゲ・マサは仏教の尊格でも、ボン神でもない。クンサリンを中心とする比較的狭いエリアの土地神とされる。ギョンカンはないが、仏壇片脇の厨子にアゲ・マサの経典を五巻納める。金粉で書いた経典だという。アゲ・マサ本神はチベットに行ってしまったので、金の経典をアゲ・マサの代わりにしている。満月の日、周辺から礼拝者がやってきて灯明を灯す。仏教の尊格よりアゲ・マサが重要な信仰対象になっている。

【月日】 9月6日(金)  【時間】09:00~17:00  【場所】 プナカ~トンサ
09:00 プナカ発、16:20 トンサ地区の山間僻地ランテルのジャンビ村に到着。ボンをいまだに信じるモンパ族の集落。モンパ族は仏教伝来以前からこの地にいた先住民的集団で、独特の言語と衣服(イラクサ編み)を残す。村のツォパ(村長第二代行)を務めるソナムさん宅に投宿。ソナムさんは在家信者ゴムチェン。夕食を挟む時間にヒアリング。ジャンビの主神はジョードルシン、元はボン神だったが、今は土地神に変容している。無形、偶像なし、祭場なし。当番制により民家の中で祭礼を行う。ソナム家で一泊。


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ボン郷ひとり旅(9)-第11次ブータン調査

0912パロ02民家レストラン02集合 0912パロ02民家レストラン01


47-48 ロクジェゲ!

 9月12日。いまパロ空港でフリーWi-Fiに接続しました。かなり不安定です。朝から荷物の整理をしていて、大谷選手の第47号ホームランを知りました。盗塁も決めたから、これで47-48か。
 パロの市街地を経由して、郊外農家のレストランへ。47-48を祝して赤米ビールで乾杯!
 市街地の土産物で、また冬虫夏草を買いました。高いが、歳をとると、どうにも健康のことが気になってね。昨年以来、これで4回めの冬虫夏草です。民家のソファで横になり、そのまま寝落ちして、ガイドに呼ばれても気づきませんでした。今日は午後4時のKB152便でバンコクに向かいます。また、空港内でトランジット。ホテルには泊まりません。台風が少し心配です。
・・・・・と、ここまで書いてWi-Fiがつながらなくなった。ゲート前に移動。

 今回のガイド、タシ・プンツォさんは身の回り全体のケアが素晴らしかった。私をホテルの部屋に送り届けて終わりというのではなく、部屋の中での荷物整理やパソコンのセットも必ずやってくれたし、泥道・階段でふらつく私を運転手のウゲンさんとともに支えてくれた(昨年は杖をもってきたが、今年はなし)。なにより、「先生と調査し、講演を聴いたおかげで、ブータンのユンドゥン・ボン(白ボン)と民俗ボン(黒ボン)の違い、そしてまた、ボンと土地神の違いがよく分かりました」という最後の一言が非常に嬉しかった。ブータンの歴史文化に詳しいツアーガイドにとっても、土地神の鎮座するギョンカンについては神秘的な謎であり、しかしながら、それはブータン文化のソウルであるという想いを強くした。

 ロクジェゲ(また会いましょう)


0912ダミサホテル01 0912パロ01ブータンメイド01 ティンプーのダミサホテル、パロの土産物店ブータンメイド


 午後8時過ぎ、バンコク着陸。4階のチェックインカウンターを確認したが、まだ開いていないので、3階のタイ・レストランにしけこんで、ひさびさのトムヤンクン・ヌードルに舌鼓し、Wi-Fiを確保。ゼロコークをおかわりしながら2時間ばかり仕事をした。さて、そろそろ動くか。

 *バンコク空港内のフリーWi-Fiのうち、以下はパスなしでアクセス出来ることが後で分かった。1時間ごとに更新する必要あり。
.@Airport Free Wi-Fi by NT


《連載情報》ボン郷ひとり旅
(1)旧友再会 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2900.html
(2)セワガン/アゲマサ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2901.html
(3)ジャンビ(モンパ族) http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2902.html
(4)ジャンビ寺/タシディンカ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2903.html
(5)ペムラカン http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2904.html
(6)ウゲンチョリン寺 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2905.html
(7)ラダップ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2906.html
(8)講演会 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2907.html
(9)ロクジェゲ http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2908.html
(10)用務の概要 http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2909.html
(11)講演フェイスブック http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-2911.html

ボン郷ひとり旅(1)-第11次ブータン調査

0904マツタケ01


再会-ドーハのウゲンさん

 9月3日(火)夜7:45のピーチmm091便で関空T2から飛びたった。 台風10号は過ぎ去ったが、台湾方面に新たな台風が発生しており、航路を大幅に変えた結果、到着は予定の1時間半ばかり遅れ、4日(水)00:30(日本時間02:30)の到着になった。LCC便なので、いったんタイの入国審査を受け、荷物をとって、そこから4階の出国カウンターでブータン王立航空のチェックインをしなければならない。
 KBのカウンターに行くも手続きは午前2時からとのことで、フロアのカフェで休む。ラテとパン。まもなく、チェックインが始まり、以後は順調、D8Bゲートは誰もおらず、椅子を3つばかり占領して横になる。まもなく、韓国出張帰りのブ7ータン女子2名がやってきて軽く挨拶。朝5時の飛行機は7時(日本時間10:00)にはパロ空港に着陸した。ガイドは昨年最初の2日、八地区の案内をしてくれたタシさん。チュンドゥ寺の大祭で、かのウゲン・チョデンさんに出会った際の案内係である。ウゲンさんは、もちろんカタールに帰っていて、今年は帰って来ないという。しかし、ご覧のとおり、スマホで再会してしまった。いきなりでどぎまぎするばかり。来年は帰省するというが、私の方が定年なので、高騰した旅費を考えるとまた来られる保証がない。残念。


0904ウゲンチョデン02 0904ウゲンチョデン01


 今回の一人旅はまたいろいろチョンボがあり、昨年翻訳したブータン絵本を家においてきてしまった。で、READブータンの訪問は意味がなくなり、専用車はパロからプナカのロベサホテルに直行。
 昼前にはホテルに着いて、ウェルカムドリンクを飲みながら、ウゲンさんと話をしたのだが、ともかく疲れていて早く体を休めたかった。ロベサホテルは風景の素晴らしく綺麗なところである。ロッジのテラスに出れば、かつて谷さん、藤井さん、岡垣くんたちを魅了した棚田の風景がひろがる。チメラカンも遠望できる。


0904虹がみえた 虹がみえた


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プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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