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ボスニア礼賛

 ボスニア・ヘルツェゴビナは強いチームだった。前半の日本とはほぼ互角。正直なところ、ボスニアがやや上ではなかったか。しかし、日本も良いサッカーをしていた。前線からの守備、速い球まわし、攻撃のバリエーションなど、日本も進歩している。このチームに香川と本田が加われば、強くなるのか、そうでもないのか、気になるところですな。
 後半早々、ハリルは柏木を遠藤に替えた。ここでリズムが変わってしまった。前半の柏木はたしかにあまり良い出来ではなかったけれども、長谷部と組むなら、柏木のような攻撃的なボランチの方がよい。遠藤と長谷部の組み合わせでは守備的MFの重複となり、ゲームメークの質が落ちる。前線の岡崎・浅野へのフィードの精度がセンターバックとボランチには求められるのだが、後半の4人では決定的なラストパスにならなかった。柏木をもう少しひっぱるべきだったと思う。遠藤はA代表にはまだ早いのではないか。
 日本のセンターバックが致命的な弱点であることは、これまで何度も述べてきたけれども、またやってしまいましたね。2点目はまともなCBならオフサイドを狙うところだけれども、そういう思考が吉田さんには働かないわけで、これは頭脳の問題だから修正が効かない。防御率2点台はいけません。国際的に通用しない。大きくて頭のいいセンターバックを早く帰化させましょう。
 ハリルの選手交替には首を傾げましたね。勝っているなら、若手にチャンスを与えるのもいいけれど、負けているんだから、選手交替は予定を変更してでも勝ちにいかないと。選手が替わるたびにサッカーの質が落ちていった。追いつける気がしなかった。
 ボスニアはサッカーをよく知っているチームだと思った。技術も体力も十分あるのだけれども、アウェイであることを自覚して、相手に攻めさせる戦法をとった。それこそ、アトレチコやレスターの戦いかたに通じている。日本はその術中にまんまと嵌ったんだ。

 ボスニアに滞在したのは短時間だったし、黒い雨にも祟られたが、モスタルのスタリモストはとても印象に残った。山里の風景をみて「鳥取のようだ」とも思った。運転手は、ボスニアやクロアチアの国民が有名になると、みな国外に出ていくと嘆いていたが、そこがまた日本の地方をおもわせたりして、ますます私はボスニアが好きになった。だから、ボスニアが質の高いサッカーをして日本を下したことをさほど残念なことだと思っていない。なんたってオシムの遺伝子がある国なんだからね。
 がんばれ、ボスニア・ヘルツェゴビナ!!

2016第08講義01遊牧民_01
↑じつは講義資料です。

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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