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はてなキーワード: 切符とは

2025-10-24

伊香保 寺田寅彦

 二三年前の夏、未だ見たことのない伊香保榛名を見物の目的で出掛けたことがある。ところが、上野驛の改札口を這入つてから、ふとチヨツキのかくしへ手をやると、旅費の全部を入れた革財布がなくなつてゐた。改札口の混雜に紛れて何處かの「街の紳士」の手すさみに拔取られたものらしい。もう二度と出直す勇氣がなくなつてそれつきりそのまゝになつてしまつた。財布を取つた方も内容が期待を裏切つて失望したであらうから、結局此の伊香保行の企ては二人の人間失望させるだけの結果に終つた譯である

 此頃少し身體の工合が惡いので二三日保養のために何處か温泉にでも出掛けようといふ、その目的地に此の因縁つきの伊香保が選ばれることになつた。十月十四日土曜午前十一時上野發に乘つたが、今度は掏摸すりの厄介にはならなくて濟んだし、汽車の中は思ひの外に空いて居たし、それに天氣も珍らしい好晴であつたが、慾を云へば武藏野の秋を十二分に觀賞する爲には未だ少し時候が早過ぎて、稻田と桑畑との市松模樣の單調を破るやうな樹林の色彩が乏しかつた。

 途中の淋しい小驛の何處にでも、同じやうな乘合自動車アルミニウムペイントが輝いて居た。昔はかういふ驛には附きものであつたあのヨボ/\の老車夫の後姿にまつはる淡い感傷はもう今では味はゝれないものになつてしまつたのである

 或る小驛で停り合はせた荷物列車の一臺には生きた豚が滿載されて居た。車内が上下二段に仕切られたその上下に、生きてゐる肥つた白い豚がぎつしり詰まつてゐる。中には可愛い眼で此方を覗いてゐるのもある。宅の白猫の顏に少し似てゐるが、あの喇叭のやうな恰好をして、さうして禿頭のやうな色彩を帶びた鼻面はセンシユアルでシユワイニツシである。此等の豚どもはみんな殺されに行く途中なのであらう。

 進行中の汽車から三町位はなれた工場の高い煙突の煙が大體東へ靡いて居るのに、すぐ近くの工場の低い煙突の煙が南へ流れて居るのに氣がついた。汽車が突進して居る爲に其の周圍に逆行氣流が起る、その影響かと思つて見たがそれにしても少し腑に落ちない。此れから行先にまだいくらも同じやうな煙突の一對があるだらうからもう少し詳しく觀察してやらうと思つて注意してゐたが、たうとう見付からずに澁川へ着いてしまつた。いくらでも代はりのありさうなものが實は此の世の中には存外ないのである。さうして、ありさうもないものが時々あるのも此の世の中である

 澁川驛前にはバス電車伊香保行の客を待つてゐる。大多數の客はバスを選ぶやうである電車の運轉手は、しきりにベルを踏み鳴らしながら、併しわり合にのんきさうな顏をしてバスに押し込む遊山客の群を眺めて居たのである。疾とうの昔から敗者の運命に超越してしまつたのであらう。自分も同行Sも結局矢張りバスもつ近代味の誘惑に牽き付けられてバスを選んだ。存外すいて居る車に乘込んだが、すぐあとから小團體がやつて來て完全に車内の空間を充填してしまつた。酒の香がたゞよつて居た。

 道傍の崖に輕石の層が見える。淺間山麓一面を埋めて居るとよく似た豌豆大の粒の集積したものである。淺間のが此邊迄も降つたとは思はれない。何萬年も昔に榛名火山自身の噴出したものかも知れない。それとも隣りの赤城山の噴出物のお裾分けかも知れない。

 前日に伊香保通のM君に聞いたところでは宿屋はKKの別館が靜かでいゝだらうといふことであつた。でも、うつかりいきなり行つたのでは斷られはしないかと聞いたら、そんなことはないといふ話であつた。それで、バスを降りてから二人で一つづゝカバンを提げて、すぐそこの別館の戸口迄歩いて行つた。館内は森閑として玄關には人氣がない。しばらくして内から年取つた番頭らしいのが出て來たが、別に這入れとも云はず突立つたまゝで不思議さうに吾々二人を見下ろしてゐる。此れはいけないと思つたが、何處か部屋はありませうかと聞かない譯にも行かなかつた。すると、多分番頭と思はれる五十恰好のその人は、恰度例へば何處かの役所の極めて親切な門衞のやうな態度で「前からの御申込でなければとてもとても……」と云つて、突然に乘込んで來ることの迂闊さを吾々に教へて呉れるのであつた。向うの階段の下では手拭を冠つて尻端折つて箒を持つた女中が三人、姦の字の形に寄合つて吾々二人の顏を穴のあく程見据えてゐた。

 カバンをぶら下げて、悄々しをしをともとのバスの待合所へ歸つて來たら、どういふものか急に東京へそのまゝ引き返したくなつた。此の坂だらけの町を、あるかないか當てにならない宿を求めて歩き※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はるのでは第一折角保養に來た本來の目的に合はない、それよりか寧ろ東京の宅の縁側で咲殘りのカンナでも眺めて欠伸をする方が遙かに有效であらうと思つたのである。併し、歸ることは歸るとしても兎も角も其處らを少し歩いてから歸つても遲くはないだらうとSがいふので、厄介な荷物を一時バスの待合所へ預けておいてぶら/\と坂道を上つて行つた。

 宿屋が滿員の場合には入口に「滿員」の札でも出しておいたら便利であらう。又兎も角も折角其家を目指して遙々遠方から尋ねて來た客を、どうしても收容し切れない場合なら、せめて電話温泉旅館組合の中の心當りを聞いてやる位の便宜をはかつてやつてはどうか。頼りにして來た客を、假令それがどんな人體であるにしても、尋ねてくるのが始めから間違つてゐるかのやうに取扱ふのは少し可哀相であらう。さうする位ならば「旅行案内」などの廣告にちやんと其旨を明記しておく方が親切であらう。

 こんな敗者の繰言を少し貧血を起しかけた頭の中で繰返しながら狹い坂町を歩いてゐるうちに、思ひの外感じのいゝ新らしいM旅館別館の三階に、思ひもかけなかつた程に見晴らしの好い一室があいてゐるのを搜しあてゝ、それで漸く、暗くなりかゝつた機嫌を取直すことが出來たと同時に馴れぬ旅行疲れた神經と肉體とをゆつくり休めることが出來たのは仕合せであつた。

 此室の窓から眼下に見える同じ宿の本館には團體客が續々入込んでゐるやうである。其の本館から下方の山腹にはもう人家が少く、色々の樹林に蔽はれた山腹の斜面が午後の日に照らされて中々美しい。遠く裾野には稻田の黄色い斑の縞模樣が擴がり、其の遙かな向うには名を知らぬ山脈が盛上がつて、其の山腹に刻まれた褶襞の影日向が深い色調で鮮かに畫き出されて居る。反對側の、山の方へ向いた廊下へ出て見ると、此の山腹一面に築き上げ築き重ねた温泉旅館ばかりの集落は世にも不思議な標本的の光景である。昔、ローマ近くのアルバ地方遊んだ時に、「即興詩人」で名を知られたゲンツアノ湖畔を通つたことがある。其の湖の一方から見た同じ名の市街の眺めと、此處の眺めとは何處か似た所がある。併し、古い伊太利の彼の田舍町は油繪になり易いが此處のは版畫に適しさうである。數年前に此地に大火があつたさうであるが、成程火災の傳播には可也都合よく出來てゐる。餘程特別防火設備必要であらうと思はれる。

 一と休みしてから湯元を見に出かけた。此の小市街横町は水平であるが、本通りは急坂で、それが極めて不規則階段のメロデイーの二重奏を奏してゐる。宿屋お土産を賣る店の外には實に何もない町である。山腹温泉街の一つの標本として人文地理學者の研究に値ひするであらう。

 階段の上ぼりつめに伊香保神社があつて、そこを右へ曲ると溪流に臨んだ崖道に出る。此の道路にも土産物を賣る店の連鎖が延長して溪流の眺めを杜絶してゐるのである。湯の流れに湯の花がつくやうに、かういふ處の人の流れの道筋にはきまつて此のやうな賣店の行列がきたなく付くのである。一寸珍らしいと思ふのは此道の兩側の色々の樹木に木札がぶら下げてあつて、それに樹の名前が書いてあることである。併し、流石にラテン語の學名は略してある。

 崖崩れを石垣で喰ひ止める爲に、金のかゝつた工事がしてある。此れ位の細工で防がれる程度の崩れ方もあるであらうが、此の十倍百倍の大工事でも綺麗に押し流すやうな崩壞が明日にも起らないといふ保證は易者にも學者にも誰にも出來ない。さういふ未來の可能性を考へない間が現世の極樂である自然可能性に盲目な點では人間も蟻も大してちがはない。

 此邊迄來ると紅葉がもうところ斑に色付いて居る。細い溪流の橋の兩側と云つたやうな處のが特に紅葉が早いらしい。夜中にかうした澤を吹下ろす寒風の影響であらうか。寫眞師がアルバムをひろげながらうるさく撮影をすゝめる。「心中ぢやないから」と云つて斷わる。

 湯元迄行つた頃にはもう日が峯の彼方にかくれて、夕空の殘光に照らし出されて雜木林の色彩が實にこまやかに美しい諧調を見せて居た。樹木の幹の色彩がかういふ時には實に美しく見えるものであるが、どういふもの特に樹幹の色を讚美する人は少ないやうである

 此處の湯元から湧き出す湯の量は中々豐富らしい。澤山の旅館の浴槽を充たしてなほ餘りがあると見えて、惜氣もなく道端の小溝に溢れ流れ下つて溪流に注いで居る。或る他の國の或る小温泉では、僅かにつの浴槽にやつと間に合ふ位の湯が生温るくて、それを熱くする爲に一生涯骨を折つて、やつと死ぬ一年前に成功した人がある。其人が此處を見たときにどんな氣がしたか。有る處にはあり餘つて無い處にはないといふのは、智慧黄金に限らず、勝景や温泉に限らぬ自然の大法則であるらしい。生きてゐ自然界には平等存在せず、平等は即ち宇宙の死を意味する。いくら革命を起して人間の首を切つても、金持と天才との種を絶やすことは六かしい。ましてや少しでも自己觸媒作用オートカタリテイツク・アクシヨンのある所には、ものの片寄るのが寧ろ普遍現象からである。さうして方則に順應するのは榮え、反逆するものは亡びるのも亦普遍現象である

 宿へ歸つて見ると自分等の泊つてゐる新館にも二三の團體客が到着して賑やかである。○○銀行○○課の一團は物靜かでモーニングを着た官吏風の人が多い。○○百貨店○○支店の一行は和服が多く、此方は藝者を揚げて三絃の音を響かせて居るが、肝心の本職の藝者の歌謠の節※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はしが大分危なつかしく、寧ろ御客の中に一人いゝ聲を出すのが居て、それがやゝもすると外れかゝる調子を引戻して居るのは面白い。ずつと下の方の座敷には足踏み轟かして東京音頭を踊つて居るらしい一團がある。人數は少いが此組が壓倒的優勢を占めて居るやうである

 今度は自分などのやうに、うるさく騷がしい都を離れて、しばらく疲れた頭を休める爲にかういふ山中自然を索たづねて來るものゝある一方では又、東京では斷ち切れない色々の窮屈を束縛をふりちぎつて、一日だけ、はめを外づして暴れ※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はる爲にわざ/\かういふ土地を選んで來る人もあるのである。此れも人間界の現象である。此の二種類の人間相撲になれば明白に前者の敗である後者の方は、宿の中でも出來るだけ濃厚なる存在を強調する爲か、廊下を歩くにも必要以上に足音を高く轟かし、三尺はなれた仲間に話をするのでも、宿屋中に響くやうに大きな聲を出すのであるが、前者の部類の客はあてがはれた室の圍ひの中に小さくなつて、其の騷ぎを聞きつゝ眠られぬ臥床ふしどの上に輾轉するより外に途がないのである。床の間を見ると贋物の不折の軸が懸かつて居る、その五言の漢詩の結句が「枕を拂つて長夜に憐む」といふのであつたのは偶然である。やつと團體の靜まる頃には隣室へ子供づれの客が着いた。單調な東京音頭は嵐か波の音と思つて聽き流すことが出來ると假定しても、可愛い子供の片言は身につまされてどうにも耳朶の外側に走らせることの出來ぬものである。電燈の光が弱いから讀書で紛らすことも出來ない。

 やつと宿の物音があらかた靜まつた後は、門前のカフエーから蓄音機の奏する流行小唄の甘酸つぱい旋律が流れ出して居た。併し、かうした山腹の湯の町の夜の雰圍氣を通して響いて來る此の民衆音樂の調べには、何處か昔の按摩の笛や、辻占賣の聲などのもつて居た情調を想ひ出させるやうな或るものが無いとは云はれない。

 蓄音機と云へば、宿へ着いた時につい隣りの見晴らしの縁側に旅行蓄音機を据ゑて、色々な一粒選りの洋樂のレコードをかけてゐ家族連の客があつた。此れも存在の鮮明な點に於て前述の東京音頭の連中と同種類に屬する人達であらう。

 夜中に驟雨があつた。朝はもう降り止んではゐたが、空は低く曇つてゐた。兎も角も榛名湖畔迄上ぼつて見ようといふので、ケーブルカー停車場のある谷底下りて行つた。此の谷底停車場風景は一寸面白い。見ると、改札口へ登つて行く階段だか斜面だかには夥しい人の群が押しかてゐる。それがなんだか若芽についたあぶら蟲か、腫物につけた蛭の群のやうに、ぎつしり詰まつて身動きも出來さうにない。それだのにあとから/\此處を目指して町の方から坂を下りて來る人の群は段々に増すばかりである。此の有樣を見て居たら急に胃の工合が變になつて來て待合室の腰掛に一時の避難所を求めなければならなかつた。「おぢいさんが人癲癇を起こした」と云つてSが笑出したが、兎も角も榛名行は中止、その代りつい近所だと云ふ七重の瀧へ行つて見ることにした。此の道筋の林間の小徑は往來の人通りも稀れで、安價なる人癲癇は忽ち解消した。前夜の雨に洗はれた道の上には黄褐紫色樣々の厚朴の落葉などが美しくちらばつてゐた。

 七重の瀧の茶店で「燒饅頭」と貼札したものを試みに注文したら、丸いパンのやうなもの味噌※(「滔」の「さんずい」に代えて「しょくへん」、第4水準2-92-68)を塗つたものであつた。東京下町若旦那らしい一團が銘々にカメラを持つてゐて、思ひ思ひに三脚を立てゝ御誂向の瀧を撮影する。ピントを覗く爲に皆申合せたやうに羽織の裾をまくつて頭に冠ると、銘々の羽織の裏の鹽瀬の美しい模樣が茶店に休んでゐる女學生達の面前にずらりと陳列される趣向になつてゐた。

 溪を下りて行くと別莊だか茶店だかゞあつて其前の養魚池の岸にかはせみが一羽止まつて居たが、下の方から青年團の服を着た男が長い杖をふりまはして上がつて來たので其のフアシズムの前に氣の弱い小鳥は驚いて茂みに飛び込んでしまつた。

 大杉公園といふのはどんな處かと思つたら、とある神社杉並木のことであつた。併し杉並木は美しい。太古の苔の匂ひがする。ボロ洋服を着た小學生が三人、一匹の眞白な野羊を荒繩の手綱で曳いて驅け※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)つてゐたが、どう思つたか自分が寫眞をとつて居る傍へ來て帽子を取つてお辭儀をした。學校の先生と間違へたのかどうだか分らない。昔郷里の田舍を歩いて居て、よく知らぬ小學生に禮をされた事を想ひ出して、時代が急に明治に逆戻りするやうな氣がした。此邊では未だイデオロギー階級鬪爭意識が普及して居ないのであらう。社前の茶店葡萄棚がある。一つの棚は普通のぶだうだが、もう一つのは山葡萄紅葉てゐる。店の婆さんに聞くと、山葡萄は棚にしたら一向に實がならぬさうである。山葡萄は矢張り人家にはそぐはないと見える。

 茶店の周圍に花畑がある。花を切つて高崎へでも賣りに出すのかと聞くと、唯々お客さんに自由に進呈するためだといふ。此の山懷の一隅には非常時の嵐が未だ屆いて居ないのか、妙にのんびりした閑寂の別天地である。薄雲を透した日光が暫く此の靜かな村里を照らして、ダリアコスモスが光り輝くやうに見えた。

 宿へ歸つて晝飯を食つてゐる頃から、宿が又昨日に増して賑やかになつた。日本橋邊の或る金融機關の團體客百二十人が到着したのである。其爲に階上階下の部屋といふ部屋は一杯で廊下の籐椅子に迄もはみ出してゐる。吾々は、此處へ來たときから約束暫時帳場の横へ移轉することになつた。

 部屋に籠つて寐轉んで居ると、すぐ近くの階段廊下を往來する人々の足音が間斷なく聞こえ、それが丁度御會式の太鼓のやうに響き渡り、音ばかりでなく家屋全體が其の色々な固有振動の週期で連續的に振動して居る。さういふ状態が一時間時間[#「二時間」は底本では「二間時」]三時間と經過しても一向に變りがない。

 一體どうして、かういふ風に連續的に足音や地響きが持續するかといふ理由を考へて見た。百數十人の人間が二人三人づつ交る/″\階下の浴室へ出掛けて行き、又歸つて來る。その際に一人が五つの階段の一段々々を踏み鳴らす。其外に平坦な縁側や廊下をあるく音も加はる。假に、一人宛て百囘の音を寄與コントリビユートするとして、百五十で一萬五千囘、此れを假に午後二時から五時迄の三時間、即ち一萬八百秒に割當てると毎一秒間に平均一囘よりは少し多くなる勘定である。此外に浴室通ひ以外の室と室との交通、又女中下男の忙はしい反復往來をも考慮に加へると、一秒間に三囘や四囘に達するのは雜作もないことである。即ち丁度太鼓を相當急速に連打するのと似た程度のテンポになり、それが三時間位持續するのは何でもないことになるのである。唯々面白いのは、此の何萬囘の足音が一度にかたまつて發しないで、實にうまく一樣に時間的に配分されて、勿論多少の自然的偏倚は示しながらも統計的に一樣な毎秒平均足音數を示してゐることである。容器の中の瓦斯體の分子が、その熱擾動サーマルアヂテーシヨンのために器壁に反覆衝突するのが、いくらか此れに似た状況であらうと思はれた。かうなると人間も矢張り一つの分子」になつてしまふのである

 室に寐ころんだ切り、ぼんやり此んなことを考へてゐる内に四時になつた。すると階下の大廣間の演藝場と思はれる見當で東京音頭の大會が始まつた。さうして此れが約三十分續いた。それが終つても、未だその陶醉的歡喜の惰性を階上迄持込[#「持込」は底本では「持迄」]んで客室前の廊下を踏鳴らしながら濁聲高く唄ひ踊る小集團もあつた。

バス切符を御忘れにならないやうに」と大聲で何遍となく繰返して居るのが聞こえた。それからしばらくすると、急に家中がしんとして、大風の後のやうな靜穩が此の山腹全體を支配するやうに感ぜられた。一時間前の伊香保とは丸で別な伊香保が出現したやうに思はれた。三階の廊下から見上げた山腹の各旅館の、明るく灯のともつた室々の障子の列が上へ上へと暗い夜空の上に累積してゐ光景は、龍宮城のやうに、蜃氣樓のやうに、又ニユーヨークの摩天樓街のやうにも思はれた。晝間は出入の織るやうに忙がしかつた各旅館の玄關にも今は殆ど人氣が見えず、野良犬がそこらをうろ/\して居るのが見えた。

 團體の爲に一時小さな室に追ひやられた埋合せに、今度はがらあきになつた三階の一番廣く見晴らしのいゝ上等の室に移され、地面迄數へると五階の窓下を、淙々として流れる溪流の水音と、窓外の高杉の梢にしみ入る山雨の音を聞きながら此處へ來てはじめての安らかな眠りに落ちて行つた。

 翌日も雨は止んだが空は晴れさうもなかつた。霧が湧いたり消えたりして、山腹から山麓へかけての景色を取換へ取換へ迅速に樣々に變化させる。世にも美しい天工の紙芝居である。一寸青空が顏を出したと思ふと又降出す。

 とある宿屋の前の崖にコンクリート道路と同平面のテラスを造り其の下の空間を物置にして居るのがあるのは思ひ付きである。此の近代設備の脚下の道傍に古い石地藏が赤い涎掛けをして、さうして雨曝しになつて小さく鎭座して居るのが奇觀である。此處らに未だ家も何もなかつた昔から此の地藏尊は此の山腹の小道の傍に立つて居て、さうして次第に開ける此の町の發展を見守つて來たであらうが、物を云はぬから聞いて見る譯にも行かない。

 晝飯をすませて、そろ/\歸る支度にかゝる頃から空が次第に明るくなつて來て、やがて雲が破れ、東の谷間に虹の橋が懸つた。

 歸りのバスが澁川に近づく頃、同乘の兎も角も知識階級らしい四人連の紳士が「耳がガーンとした」とか「欠伸をしたらやつと直つた」とか云つたやうな話をして居る。山を下つて氣壓が變る爲に鼓膜の壓迫されたことを云つて居るらしい。唾を飮み込めば直るといふことを知らないと見える。小學校や中學校でこのやうな科學的常識を教はらなかつたものと思はれる。學校の教育でも時には要らぬ事を教へて要ることを教へるのを忘れて居る場合があるのかも知れない。尤も教へても教へ方が惡いか、教はる方の心掛けが惡ければ教へないのも同じになる譯ではある。

 上野へついて地下室の大阪料理で夕食を食つた。土瓶むしの土瓶のつるを持ち上げると土瓶が横に傾いて汁がこぼれた。土瓶の耳の幅が廣過ぎるのである。此處にも簡單な物理學が考慮の外に置かれてゐるのであつた。どうして、かう「科學」といふものが我が文化日本で嫌はれ敬遠されるかゞ不思議である

 雨の爲に榛名湖は見られなかつたが、併し雨のおかげでからだの休養が出來た。讀まず、書かず、電話が掛からず、手紙が來ず、人に會はずの三日間で頭の疲れが直り、從つて胃の苦情もいくらか減つたやうである。その上に、宿屋階段の連續的足音の奇現象を觀察することの出來たのは思はぬ拾ひものであつた。

 温泉には三度しかはひらなかつた。湯は黄色く濁つてゐて、それに少しぬるくて餘り氣持がよくなかつた。その上に階段を五つも下りて又上がらなければならなかつた。温泉場と階段はとかくつきものである温泉場へ來たからには義理にも度々温泉に浴しなければならないといふ譯もないが、すこしすまなかつたやうな氣がする。

 他の温泉でもさうであるが、浴槽に浸つて居ると、槽外の流しでからだを洗つて居る浴客がざあつと溜め桶の水を肩からあびる。そのしぶきが散つて此方の頭上に降りかゝるのはそれ程潔癖でないつもりの自分にも餘り愉快でない。此れも矢張り宿屋蓄音機を持ち込み、宿屋東京音頭を踊る Permalink | 記事への反応(0) | 18:19

2025-10-07

anond:20251007213257

📞😺どうして切符があるのに入れないんですか?

📞😿どうして

2025-10-05

鉄道会社の頭の悪さ

「なんで硬券(切符)つかえる自動改札機のほうを減らすんだよ数おおくしとくのは切符かえるほうだろだっていっつもトラブルでグズって止められてんのはタッチで通ろうとしてる奴らばっかじゃねぇかバカか?😟😩🤬😱🤪🤣」

2025-10-02

JR南武線 稲田堤駅 自由通路意見募集中 (締め切り 10月24日

南武線稲田堤駅にて、駅橋上化に関する意見募集をしていました。

アンケート依頼の紙を受け取れなかったけど興味があるという人もいるかと思い、内容を転記します。

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JR 稲田堤駅自由通路等整備に関するアンケート調査

JR 稲田堤駅では、令和6年6月に駅の南北をつなぐ自由通路等が使用開始されました。

自由通路現在の駅舎利用について、ご意見をお聞かせください。

ご協力よろしくお願いいたします。

注)設問は問1〜問12まであります

各設問とも同じ方1名が回答してください。

回答は、統計的に処理し個人特定されることはございません。

下記の2次元コードよりご回答ください。(「Google フォーム」を利用しています)

[QRコード https://forms.gle/fkJWfshwEohEboZu5 ]

回答期限:令和7年 10月24日(金) 23:59**
お問い合わせ**

川崎市

川崎市 まちづくり交通政策

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設問内容は以下の通り。

自由通路等の整備により、以前と比べてどのような効果を感じるかお答えください。

問1 JR稲田堤駅が利用しやすくなりましたか
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
問2 駅までの時間が想定できるようになりましたか
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
問3 自由通路ができ、線路の反対側に行きやすくなりましたか
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
問4 自由通路エスカレーターができ、便利になりましたか
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
問5 自由通路が整備されたことで、鉄道による地域分断改善されたと思いますか?
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
問6 自由通路と新駅舎の整備により、あてはまるもの全てに〇をつけてください
  • 駅利用が便利になった
  • 鉄道の横断が便利になった
  • 安全性が高くなった
  • 利用して気持ちがいい
  • 駅前がきれいになった
  • 街の玄関にふさわしくなった
  • わかりにくくなった
  • 不便になった
  • 整備しない方がよかった
  • 問題が増えた

※「わかりにくくなった」「不便になった」「整備しないほうが良かった」「問題が増えた」「その他」をお選びの方は、具体のご意見をご記入ください。

踏切の利用について、以前と比べてどのような効果を感じるかお答えください。

問7 踏切を渡る頻度は変わりましたか
  • すごく減った
  • やや減った
  • どちらともいえない
  • 増えた
  • もともと渡らない
問8 踏切内の混雑がなくなり、安全に渡れるようになったと思いますか?
  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらともいえない
  • ややそう思わない
  • そう思わない
  • もともと渡らないためわからない

普段自由通路・駅利用についてお聞かせください。

問9 普段の利用目的をお答えください。
問10 南武線を利用する場合、よく使う券種はどれですか
問11(1) 目的地や出発地は、JR稲田堤駅周辺のどちら側ですか?

下図の1~5の方角で、概ね該当するものをお選びください。

京王相模原線との乗換の方は5を選んでください。

Captionless Image(駅を中心に、北西・北東・南西・南東に四分割した図)

問11(2) 5を選択された方にお伺いします。
問12 あなたの年齢層をお答え下さい
JR稲田堤駅自由通路等整備についてご自由にお答えください

その他、JR稲田堤駅自由通路等整備に関し、ご意見がありましたらご自由にお書きください。

2025-09-29

医学部医学科卒の医師なのに、司法試験受けて弁護士とか裁判官やってる奴が結構いて仰天

こうのげんととか米山みたいに、自分の知能の高さの証明みたいな感じで受けてみましたーなら全然わかるんだけど

勿体ねえ

せっかくSTEMの頂点に携われる切符を手に入れたのにそれを捨ててブルシットジョブかよ

だったらその学位免許を俺にちょうだいな

2025-09-20

もう出たい

もう一枚の切符があるなら私を連れてって

2025-09-12

anond:20250912005148

うん、わかる。旅行計画ってた

いへんだよね。当日に突然の

病欠の連絡が来たりして、予約して

いたレストラン料理電車切符

無駄になったりするんだよね。

2025-08-31

[]天皇機関車

国家学説のうちに、国家鉄道説というものがある。これは、国家を巨大な鉄道網だと見る。国家鉄道網だとすると、議会切符売り場、裁判所は駅の改札、内閣車掌駅長にあたる。

そして、天皇は何にあたるかというと――それは「機関車である

すなわち、国家という鉄道を走らせるための原動力であり、国民という乗客を乗せて、線路憲法法律)に沿って運行する存在天皇である

この説明日本にあてはめると、日本国家ひとつ鉄道網であり、その結果として、天皇は、日本国家の「機関車」だということになる。これをいわゆる天皇機関車説という。

2025-08-28

anond:20250828182300

誰が負けた話してんだよ

太平洋に片道切符で送り出して補給もせずに160万人餓死させた無能の話をしてんだよ

2025-08-22

東京出張に行ってきた

某国資格を維持するために、毎年研修を受ける必要がある

今年の研修会場は東京だった

朝、4:45に起床。眠い

こんなに早起きする必要はないが、方向音痴なのでこれぐらいのバッファ必要である

6時に家を出れば十分だ。

が、油断して、いつも通り洗濯機を回してしまう。大丈夫か?大丈夫だ、ギリいける。

掃除をかけ、トイレ掃除して、シャワーを浴び、洗濯物を干して、着替えて出発。

新幹線の駅を目指し、まずは地元私鉄に乗る。

車中でふと思い立ち、スマートEX新幹線を予約してみる

あれ、これは自由席場合、やる意味なくない?

モヤモヤしながら、終点の駅で降り、JRの駅に向かう。

スマートEX用の端末で乗車券を発券する。

スマートEXアプリ、クソ使いづらいな。受取用のQRコードの表示、操作方法直感にわからない。

予約の項目からQRコードを出せるようにしろ

さらQRコードをかざした後にパスワード入力を求められる。クソめんどい

セキュリティ意識が高い人ほど不便じゃないか、これ。何のためのQRコードだよ。

スマートEXへの不便さに毒づきながらも発券を済ます

まだ発車まで時間があるな。あーお腹空いたな、なんか食おうかな、と思うが新幹線の混雑具合が分らんので、

キオスクコーヒーだけを買ってホームに向かう。

ホームには指定席に乗るのであろう、ブルジョワたちが優雅にベンチに座って発車時刻を待っていた

「フン、立って待つことの出来ない足腰の弱った軟弱者どもめ」という視線を送りながら、自由席の乗車位置に向かう。

本当はすごく羨ましい。

缶コーヒーを啜りながら発車を待つ。ひかりが到着する。乗車する。

車中では特にすることもない。

雲の向こうにうっすらと見える富士山熱海断崖の街並み、横浜の退屈な分譲住宅の群れ、などなどを眺める。あとはスマホでX。

そうこうするうちに、ビルで埋め尽くされた、おぞましき首都東京にたどり着いた。

山手線に乗り換えたいが、交通系ICカードを一切持ってないので、直接在来線に乗り換えが出来なかった。チクショウ。めんどくせぇ

一度、新幹線の改札を出て、切符を買い、在来線の改札を抜ける。

しかしまぁ、なんという人、人、人。人が多い。東京、怖っ。

山手線ホームに来るが、外回り内回りを間違えていた。

時計回り反時計回りって言ってくれよ。わかんねぇよ。文句を呟きながら引き返す。

電車に乗り、車中の広告を眺める。あれ、ずーっと流れてるんだな。皆、洗脳されてないか?どうかしてるぜ東京

なんで、こんなに人が多いんだろう。色々便利だからだろうな。200円でこんなに移動できるってすげぇ。

そのためには、多少の不快さ皆我慢できるのであろう。そんなことを考える。目的の駅に着く。

地図印刷しておいたのに、それを眺めてもどちらに行って良いのかわからない。

早めに出発しておいてよかった。

とりあえず、駅に設置してある、デカ地図を見てみる。

すばらしい。現在地自分が向いている方向、目的ビルがある方角が理解できた。

全ての地図は観る人の視点に合わせて描かれるべきである

あと、地図クルクル回すやつをバカにするんじゃねぇ。とりあえず、目的ビルに向かう。

それらしきビルにたどり着いたが、まだ時間があるので朝食をとることにする。

ローソンででかいおにぎりを買った。うまい。ついでに昼ごはんも買って置く。

本当は、そのあたりの旨そうな飯屋に行きたいが、昼の休憩時間がどれだけあるのかわからないので仕方ない。

まぁ調べりゃわかっただろうけど、面倒だ。

コンビニの袋をぶら下げて、研修の会場に向かう。

受付をすませ、改札みたいなところに、参加証をかざす。ここでもQRコードが大活躍している。すごいぜデンソーウェーブ

エレベーターに乗り、高層階に向かう。

会場に到着し、グループワークを行う座席に着く。まだ参加者の姿は疎らだ。

定刻まで待ち、恙なく研修が始まる。

今日一日だけ、同じチームとして協力する仲間たちと自己紹介を交わす。行きずりの関係なので、名刺の交換はない。ドライだ。

研修の内容は省略するが、難易度は丁度良く、講師の方々は親切だったので、大変良かった。

マイクで発表するのが若干辛かったくらい。アンケートを書いて、受講は終了。会場を後にする。

金曜だし、どこかで一杯飲んで帰ろうかと思ったが、5:00でしんどい大人しくアパートまで直帰することにした。

来た道をそのまま引き返す。職場へのお土産東京バナナを買ったこと以外は特筆すべき点はない。


何が言いたいのかというと、早起きして疲れた日は早めに寝た方がいいよという話

anond:20250822111032

石油は有限資源なんで、枯渇すれば価格天井知らずで上昇するよ。

それこそ、リッター1000円、1万円、くらいまでは簡単にいくでしょ。

その途中で、石油から他に代替できる製品資本主義原理に従って代替される。

たとえばプラスチックポリエステルは、葦や蚕で置き換わる。

リッター1万円を超えたくらいから、政府が介入して配給切符制度になり、社会を維持するのに必要な部分(肥料農薬生産・食料移動手段国防治安維持手段)に優先利用されていって、それに合わせて社会も変容してくだろうね。

このあたりは戦争中の資源不足の時代経験済みで、ノウハウもある。

あと、家畜や糞尿肥料活用した石油に頼らない農業もまだ高齢者は覚えている。

石油がなくなれば、家畜小屋肥だめが復活するだろうね。

2025-08-17

anond:20250817202318

『こーゆーのがあるから俺はスマホ電車切符タッチ決済にしないんだよ!』増田「こーゆーのがあるから俺はスマホ電車切符タッチ決済にしないんだよ!」

2025-08-14

京都外国人観光客を道案内した。すごいでしょ?

電車の乗り場まで連れてって切符の買い方まで伝えた

やっぱり語学って大切だな

スッと伝わったわ

観光客は今回みたいにみんな日本語話せるのが望ましいね

2025-08-11

電車の中で犬を運んでいて驚いた。

バックの中に入れ手に回り切符を買っていたらば大丈夫というのは後になって知ったが、自分は嫌だ。隣に来たら離れるし、キャンキャン吠えたらさっさと降りてほしいしバックから外に出すのは言語道断である

2025-08-07

anond:20250805135254

やむを得なかったので上越妙高駅上越妙高高田間のきっぷを買いなおした。

連絡運輸規定で都区内は可能だけどあとは北陸新幹線停車駅の大宮熊谷などを除いてトキめき鉄道線の駅までの切符は発券できないらしい。

なんでそんなややこしいことになってるのか…

2025-08-05

イケズ

上越高田まで行く用ができた。みどりの窓口がないので指定席の買える自販機で、高田まで経路検索北陸新幹線上越妙高経由で買おうとしたら上越妙高までの特急券しか買えない。とりあえず指定券の残が少なかったので押さえて、そのあと切符を買おうとしたのだけど、なぜかこんどは高田リストに出てこない。仕方ないので上越妙高までの切符を買った。高田の駅で清算するしかなさそう。

おそらく上越妙高から高田を経て直江津までトキ鉄という私鉄になってるから買えないのだろうけど、経路検索高田を出すのならイケズなことしないで買えるようにしてくれえ。

2025-07-31

JR九州障害者割引をやめろ

2024年4月精神障害者JRにて運賃割引を受けられるようになった。

5月某日、切符を買いたくJR九州みどりの窓口を訪ねた。

私は比較的軽度で3級であり、3級も割引対象になることを規定確認していた。ただし、第1種第2種の記載についてよくわからなかったため、確認目的もあり訪ねた。

具体的な便を指定手帳提示すると、「第1種第2種の記載がないため割引を受けられません」と案内された。ここまでは半分想定内だ。そして立て続けに「そもそもこの等級では割引を受けられません」と案内された。自分認識が異なっていたことに動揺し、その場では購入せず辞した。

数日後、障害者割引が適用されないならばとネットで購入した。

窓口訪問から1週間程経ち、突然脳裏規定の該当箇所が蘇りPDFを改めて確認したところ精神3級は第2種であり割引対象であると明記されていた。ただ、私の手帳に第2種の記載がないことは確かなため、すぐに役所にて追加記載手続きをした。

そしてお問い合わせフォームから具体的な日時、窓口、相談内容を記した上で問い合わせたが、回答は「確かにそのような案内はあったが、正しい案内である」とのこと。

正直言った言わないの水掛け論になると思っていたため、案内内容を認めたのは意外だったが、その上で明らかに公開されている規定と相違あるにもかかわらず、誤りはないと主張する。

何度かやり取りを行ったが毎度頓珍漢な内容が返ってくるため、第三者(消費生活センター)の相談員にやり取りを見てもらった。

やはりJRの回答には正当性はないとのことだったため、センターからJRに連絡を入れてもらった。JRセンターに回答できないので個人宛に連絡すると回答したという。ちなみに、ここまでで既に1ヶ月程経過していた。

センターへの相談から1ヶ月がたった。まだ回答はない。センターに再度連絡し回答を催促いただいたところ、今回は1週間以内にアクションがあり、ただ、なぜか私個人宛ではなくセンターへの回答だった。毎度言うことやることが違いすぎる。

結局、「窓口で購入してない以上内容を確認できない。確認できない以上何も対応できない」とのこと。まあ確かに残念ながら当然の結果とも言えるが……ちなみに、問い合わせフォームからのやり取りでは、当日第2種の記載がなかったことは事実なのだからどのみちその場では割引価格で買えなかったと主張されており、確かにそうなのだが、では私はその場で買っていれば後日記載のある手帳を見せて補填を受けられたのか?そもそも今回たまたま途中で私がなぜか気付いたため自分の中で誤りを訂正できただけなのだが、窓口の案内を確認できる体制がなければ案内員の裁量でなんでもし放題言い放題なのではないか

最終的に障害者割引の制度如何というよりはその運用側の問題のため、どちらかというとカスタマーサービス一般問題であるとはいえ制度が発端となってはいるので、JR障害者割引の運用をやめて障害者差別企業としてやってもらいたい。そうすれば棲み分けさせていただく。

P.S.

無職にとって差額はまあまあ大きい金額だったのでお財布的に厳しいのもあったが、自身ASDで「正しさ」「文章を正当に理解する力」に対するこだわりが強く、そこを毀損されたことによるストレスのほうが強かった。投薬も増えた。

JRからしたらそんなの知ったこっちゃねーだろうが、こういうバケモノ相手にする気がないなら本当に割引制度はやめたほうがいいと思う。

2025-07-30

津波警報が出たか市役所避難しに行ったのに…

津波警報が出たからあわてて避難しに行ったら、警察市役所で取り締まりをしていて一時停止違反切符をきられてしまった。こんな時にちょっと酷いんじゃないですかね、千葉県警さん。

2025-07-24

メモ

自分にとって、大学の三年という季節は、人間たちの不可解な競技の始まりに他なりませんでした。誰も彼もが、判で押したように黒い服を着込み、自分という空っぽの箱を、いかに高尚な品物であるかのように見せかけるか、その一点に血眼になっているのです。自分には、その競技に参加する資格など、とうてい、ある筈がありませんでした。なぜなら、自分は、はじめから人間では無かったのですから

けれども、自分は、その競技から逃げ出す事も、できませんでした。働かずに生きる、という選択は、自分にとって、人間であるからの完全な逃避であり、それは、謂わば、海の底で岩に粘りつく、あの、いやらしい「なまこ」や「ひとで」に成り下がる事を意味していました。人間たちの真似事すら放棄した、完全な敗北。自分は、その敗北を、死ぬより恐ろしく感じたのです。自分は、醜くあせって、ただ、敗北者という烙印を額に押されたくない一心で、他の学生たちの後から、おどおどと、その競技の出発点に立ったのでした。

面接という名の審判の前で、自分は、精一杯の道化を演じました。胸のポケットから白いハンケチを覗かせ、練習してきた微笑を顔面に貼りつけ、まるで生命の充実した青年であるかのように振舞いました。しかし、その笑顔は、幼い頃の、あの猿の笑顔と同じく、少しも笑っていない、ただ顔に醜い皺を寄せているだけの、一から十まで造り物のにせものでした。

そうして、ある日、電話が鳴りました。受話器の向こうから聞こえてきたのは、自分勝利を告げる、無機質な声でした。自分は、とうとう、一人の人間として、社会に認められたのです。謂わば、ゴールのテープを切ったのです。

はいありがとうございます。精一杯、頑張ります

自分は、両方のこぶしを固く握りしめながら、そう答えました。電話を切った後、自分は、しばらく呆然と立ち尽くしていました。何の感激もありませんでした。これで、助かった、という安堵もありませんでした。ただ、これから先の永い永い年月のあいだ、自分は、あの人間たちの群れの中で、この恐ろしい道化を、一日も休まずに演じ続けなければならないのだ、という事実けが、冷たい石のように、胃の腑に落ちていくのを感じました。自分は、人間になるための切符を手に入れたのでは、ありませんでした。人間失格の烙印を押されたまま、終身刑を宣告されたのだ、と、そう、はっきりと悟ったのでした。

2025-07-23

長崎に行ってきたよ

出発は熊本市から

熊本に住んでるわけではなくて大阪から出張で来てるの。

三連休休み長崎観光に行ったわけ。

 

最初長崎に行く予定ではなかった。

土曜日の朝起きてなんとなく桜町バスターミナルに行ったの。

熊本の中心地。ここから熊本県内のどこにでも行ける。

キトーバスに飛び乗ってテキトーなどこかに行こうと。

バス切符売り場で長距離路線時刻表をもらって検討。遠くに行きたい気分。

宮崎鹿児島大分福岡長崎候補だった。

福岡は二ヶ月前に行ってるから除外。

20分ほど悩んでしばらく訪れてない長崎をチョイス。

10分後に出発の便があった。高速りんどう

乗った、走り出した。

なんか方向違うくね?真逆の方向へ走るバス

沢山お客さんを乗せたいのだろうか、市内をぐるっと回ってから高速道路に入るコースのようだ。

桜町バスターミナルを出発してから高速道路に入るまで50分かかった。

アホかと。

さらエアコン吹き出し口がクソで冷風が腹に当たる。頭を冷やしたいのにどう調整しても頭上に風は来ない。

非常に不愉快、二度と乗らない。

日差しが強いのですべてのカーテンが閉じられており車窓もクソも無い。ただ移動するのみ、不愉快だ、二度と乗らない。

なにも見えないまま長崎到着。新幹線にすりゃ良かった。

暑い

駅前選挙演説をしていた。誰かしらんが。

演説している人と聴衆の間に30mほどのDMZが設けられておりワロタ

面白いので歩道橋から写真を撮っていたら警察官が飛んできてさっさと移動せよと指示された。

撃たれるの怖かったら政治家なんかするなよ、悪いことするなよ、と思った。

ともかく暑い観光気分は秒で消滅

とりあえず腹ごしらえをしようと中華街に移動。

路面電車、安い、110円、後日調べたらそれでも黒字らしい。

赤字垂れ流しで毎月事故を起こしてる熊本の200円路面電車とは大違い。

 

だが長崎中華街の昼間は店が開いていない。

連休の昼間なのに。なんで?

歩くのダルいので近くの銀だこに入る。たこ焼き食ってハイボールの飲む。あぁ幸せ

さてどこに泊まろうか、ケータイホテル検索。便利な世の中。

徒歩圏内ドミトリー発見。安い。

観光地のドミトリー女性専用が多いが予約できたので良いのだろう。

たこ焼きを食い終わり宿に向かう。徒歩5分。汗だく。

古びた雑居ビル本来女性専用なのだそうだが近々に男女共用のスペースを増設予定でリフォームはほぼ終わっているのでそこを独り占めでお使いくださいとのことだった。最高。

夜、気温が下がったので散策するがやはり暑い

キトーな店に入ろうと考えていたがグッと来る店がなかった。そのままドミトリーに戻る。近くに飲食店があったので入る。

超ビミョー。ワインにこだわりがあるようだが店内が雑然としており清掃も行き届いてない。

料理もさほどうまくない。まずくはないが旨くもない。まぁ二度と行かないからどうでもいいんだけどね。

ともかく宿に戻りシャワーを浴びて寝る。

朝、ドミトリーの共有スペースでコーヒーを頂き出発、暑いのでさっさと熊本に戻る。もはや観光はどうでもいい。

さてどうやって帰ろうか、バスは二度と乗らん。

例の繋がってない新幹線か、だがそれも面白くない。

Google Mapでは長崎半島と天草海上に線が引いてる。つまりなんらか公共交通機関があるということで調べるとフェリーがあるようだ。

長崎茂木港から天草富岡港まで定期便がある。よしこれにしよう。

長崎バス網が充実している、公共交通機関が死んでるクソ熊本とは大違いである。

長崎市内から長崎半島を横断し茂木港までの路線バスがある、85号線。乗る。

これが良かった。

長崎は平地が希少で独特の地形で都市が発展しており、山肌斜面を限界まで活用した都市構造になっており、ここを縫って走る路線であり、長崎の人は見慣れた光景かもしれないが日本国内ではなかなか見られない町並みであり、85号線はこれが堪能できる。

下手な観光地よりもよほど面白い

なんやかや街を抜け、森を抜け、山を登り、山を下り茂木港到着。運賃は300円くらいだったと思う、これ価値あるわ。人生で一度は乗ってみるべき路線バス第一位確定。

だがバス茂木港まで行ってくれない。バス停はあるのだが朝夕の数便だけ茂木港に寄ってくれるがその他の便は手前の町中が終点で降ろされる。

バスから茂木港まで徒歩7分、暑いだるいバスもうちょっと頑張れよと思ったが茂木港に着いてわかった。

こんなもん乗るやついえねぇフェリーなのだ

連休中なのに観光客はひとりも居ない、てか客がほとんど居ない。

だが、フェリーというか、小型船というか、車一台も乗らない船だが、これが良かった。穴場中の穴場。

10:20。定刻出発。乗客7人。高速艇なので風が気持ち良い。海面が近く運が良ければイルカとか見れちゃうんじゃないか。しらんけど。ともかく景色は最高。

11:05。富岡港到着。

富岡城が見える、ギリ歩いていける距離だが、暑いので断念。港周囲を散策、なにもない。バス小一時間来ない。待つ。待つしか無い。

12時、小さなバスが来る。このバスがまた良い。なんか良い。

苓北町の町中、狭い路地を走る、寂れた街、乗客は俺だけ。山中秘境とはまた別の秘境感がある。

しばらくすると国道に出る、海岸沿いを走る、美しい景色。いい。全般的に良い。

マイクロバスはどんどん走る、途中客が乗ってくる。つても6人だが。

小一時間本渡バスセンターに到着、ここで乗り換え。

ここが天草交通の要所。ここから天草のどこにでも行ける。素晴らしい。

ここから熊本市内までバスで一本。だが2時間に一本しか走っておらず、次の便は1時間後。

バス案内所でちゃんぽんの店を教えてもらう、長崎で食えなかったので天草でも良かろう、似たようなもんだ。

バスセンターの裏にシェアサイクルがあり5分で行ける距離、行く。

店内は芸能人だかスポーツ選手だかの色紙がずらりと、有名な店らしい。

正確にはメニューにはちゃんぽんと名乗っておらずラーメンなのだが、これほぼちゃんぽんじゃんってラーメンだった。美味しかった。

うまけりゃ名称はなんでもいいです。

しかし後日(てか翌日)TVerで知ったのだけどバスセンター近くに稲垣吾郎が感動した寿司屋があるらしい。

ラーメンちゃんぽん)なんて食ってる場合じゃなかった。

あーんそっち行きたかったなぁ、稲垣吾郎なんか好きなんだよね。

SMAPの中ではキムタクの次に好き。

 

ともかくラーメンを食い、まだ時間があり、自転車天草市内をぐるっと散策

アーケードがあり、街興し的なイベントやってた。子どもたちが踊ってた。興味なし。

バスセンターに戻る、バスが来たので乗る。大きなバス

エアコン吹き出し口はベストでグッドな位置と角度で程よく体全体を包み込むように優しく冷やしてくれる、さすが三菱

快適なバス、運良く通称バカ席(一番前の左側の席)をゲットできたのも僥倖。眺め最高。

だが連休中なので大渋滞。だが美しい風景なので飽きない。

そのままバス熊本市内まで戻っても良いのだが面白くないので途中の三角駅JRに乗り換え。

16時9分発があるのだがバス観光渋滞遅延し15時半着の予定が16時2分に駅に到着。ギリセーフ。

ちなみにその次は特別特急(「A列車でいっこう」)で予約いっぱい。その次は1時間後。

ちなみに三角線電化されておらずディーゼルなので念の為列車と書いている。

ちなみに三角と書いて「さんかく」じゃなくて「みすみ」な。

 

場当たり的に移動しているようだがただ無計画に行動しているだけ。日本国内ならどうにでもなる。

昔、フィリピンバタンガス港を散歩していたら観光船みたいなのがあったのでテキトーに乗ったら二時間走ってプエルトガレラまで連れて行かれ

その日の戻りの便はもう無いよ、ってなことがあって、着替えもなにも持ってなかったが近所のテキトーホテルに泊まって翌日帰ってきたが、現代クレカ一枚持ってりゃどうにかなるのだ。

だがその時はバンガローかい小屋バルコニー白人どもが美味しそうな乾燥させた草の煙を吸っていたが俺は手持ちキャッシュが無かったので手に入れることができず悔しかった思い出。まぁちょっとした散歩でも年齢かける千円程度のキャッシュポケットに入れておけってこった。

 

閑話休題三角線、実はこの路線は数ヶ月前に乗ったことがある。

前回、三角駅から少し遠いが三角西港がありちょっとした観光地になっていて、割と良い。

海岸沿いにレストランがありここの天丼はすこぶるガチ美味しいので人生で一度は食べておいた方が良い。

ちなみに三角駅にはレンタルスクーターがあり事前予約もできる、これを使うと良い。路線バスもあるが使い勝手が悪い、てかぜんぜん走ってない。

熊本公共交通機関を育てる気がない、車社会

 

それはともかく、列車にクソガキ集団が居た。

パパ3人、ガキ6人、下は幼稚園から上は小学2,3年。みたいな集団

喋り方からして地元人間餓鬼全員おおはしゃぎ、海が見えると全員で「うーみーわーひろいなー」大合唱

バカ親まったく静止せず、やりたい放題。

親は風体から推察するに土建団体職員品性のかけらもない田舎バカテンプレ

普段は車しか使わずめったに鉄道を使うことが無いのだろう。

からこそ公共マナーを教えるべきなのに。

可哀想なのはバカに育てられる子ども達なんだよね。

子どもは育てられたようにしか育たない、バカに育てられたらバカになるだけだ。だが子ども責任ではない。可哀想に。

 

対照的に近くのボックス席の中国人観光客の親子は静かで上品だった。持ち物からしてそこそこの富裕層だろうが。

はぁ情けない。

 

とか思いつつ、列車熊本駅に到着。

しかった。

2025-07-21

この連休乗り鉄日記高崎編)

anond:20250322200443

3月に続けて、この連休乗り鉄してきたので、また日記増田に残そうと思う。

6時前の起床は目覚まし前に起きられた。夏なので暗くはなく、起きるのも困難ではないのだ。

横浜に出て、途中の行程を端折る新幹線切符えきねっと経由の券売機で購入。

券売機を直に操作すると、並ぶ列のプレッシャーが嫌なので、発券以外はえきねっとで済ませた。)

東京では冷房が寒かったので暖かいものを。

降りたところにはあまり選択肢が無かったので、自分には珍しくそばを食う。

8時前の新幹線自由席なので、ホームで並ぶ。

窓側ながら眠くて大宮までは寝てて、あとはGoogleマップ現在位置を追う。

隣は朝からビールをあけている。

高崎から吾妻線乗り潰しへ。4両も立席の出るほどに混む。

新前橋を過ぎれば遠方にこんもりとした山を見るが、吾妻線に入るとそこに挟まれた感じとなる。

橋で川を渡れば、岩に立つ白波が涼やか。強い光ゆえ緑の色彩も濃く見える。

カーブトンネルと迫る植物も山深さを感じさせる。

小野上では採石がとれるようで、それを積む特殊車両が泊まっている。

中之条で山あいは開ける。それなりに人が降りるのは四万温泉に向かうのか。

列車国道に沿って進み、また山あいへ。

トイレしたくて車両を渡ると、二人ほどロードバイクを持ち込む人が居てうらやましい。

岩島から最近作ったろう高架橋国道をまたぎ、長いトンネルに入る。これが八ッ場ダムによる新線なのか。

抜ければ、川原湯温泉の新しいホームで行き違い。

ダムの湖面が木々の合間にわずかに見える。その前方には急峻な地形に貼り付く国道駅前にはキャンプ場もあるのね。

また長いトンネルとなり、トンネルではWikipedia沿線概況を見て過ごす。

ダム下だからか、削り込まれ吾妻川を橋から見ては、長野原草津口でもごっそり降りる。

片面の行き止まりホームを見ては遠景を撮ろうとするが、時間が足りず。

そして、大前での折返時間は短いので、事前に車内で精算しておくようにとの放送。ここまで30人程度は残っただろうか。

羽根尾の構内も広い。それを過ぎると、シールド木々に包まれては20km/hなんて看板である

強く減速し、災害の多いこと、そして線路の終わりも近いだろうことを知る。

万座・鹿沢口手前でも同じくらいの減速。

街は川向いにあり、駅前には旅館を示す剥げた看板土産店。反対側にはバイクの集まるカフェ

そしてさらトンネルで、大前まで乗り切った。プツっと終わる感じの平面ホーム

気持ちだけかもしれないが、降りても涼しく思える。見どころはけっこう多くて飽きない行程だった。

折返しの9分では、私も含め、乗ってきた人々の写真大会

線路の終端、乗ってきた車両、川の対岸へとカメラを向ける。

ロードバイクも組み立てている。

そして出発となるが、乗車証明発券機はなかったので、帰りの車内で切符を発券してもらう。

ひとりひとり処理するの大変だなあ。

また強い減速で始まる帰りは、長野原草津口手前で旧太子線の橋脚、その先では引上線として残る旧線がみつけられた。

川原湯温泉では今回も行き違いで、わずかに見える湖面に向け写真を撮る。

帰りはなんだか行き違いが多くて、ちまちまと停まる。

そして考えることもなく車窓を眺めていると、幸せすぎて「ずっとこのままで居たい」とさえ思ったりもする。

人生仕事から解放され、ずっと何も考えずに居たいものだ。

ちなみに、親は親で観光地に出かけたらしい。

じいさん、ばあさんの写真とともに撮った観光地写真が送られてきて、

夫婦には子供なり老人なり慈しむ存在がないと、関係性が保てなくなるのかなと思ったりする。

そんな詮無いことばかり考えないよう、Vtuber雑談を聞きつつ、平野が広がれば渋川に戻る。

新前橋で乗換えては高崎

まともなものが食いたく、今回は菓子パンで済まさず、中華屋豚キムチ定食

そして、飲み物買っての上信電鉄建物のすき間を縫うような改札口

往復料金とフリーきっぷは同じ金額で、後者を購入。

車両107系の改造らしいが、LEDフルカラーで行先案内もディスプレイ化され、手間暇かかっている感じ。

でもトイレは不可か。

車両所には剥がれる古き車両も見て、街を抜けては新幹線からねじるようにして川を越える。

スピードゆっくりなのに、線路の整備がいまいちなのか、左右に振られて轟音がある。

しかも車内は抵抗制御からか、冷房が効いていない。

車窓は吾妻線と比べると、山々に挟まれるというか囲まれるといったくらい。

住宅もそれなりに多く、昼間のワンマン運用ながら乗降は細かくある。

吉井からはひたすらまっすぐなのにやはりスピードは緩く、車両は揺れる。

上州福島はほぼ中間ゆえ、行き違い。駅舎はホーロー駅名標だったりしてそれなりに古い。

上州富岡ではけっこう降りて、残り10人ってところ。

上州一之宮ではきついカーブから、同じ方向に折れた川幅を高いところから眺める。

このあたりから山登り感が出て、神農原では残り3人。

そしてラスト千平からは、鏑川の渓谷と急峻な山肌に挟まれスリルさえ感じる空間をこわごわと進んでいく。

ここはさすがに相当(体感20km/hくらいか?)減速するようだ。

山肌を回り込んでは下仁田駅に着く。

駅名標と山々を合わせて撮っては、車線もない駅前から5つものコミュニティバスが入れ替わりに発車する(列車に合わせるので当然か)。

乗り潰しは14時台ながら早くも終わりなので、折り返し便では帰らず、

バス待合室で時刻表の少なさ(6系統南牧村便があるが、休日は4便ずつしかない。

乗合タクシーに至っては曜日運行!)をじっくり見ては、廃墟かわからない昭和建物とか、

旅館こんにゃく料理を出すとか、河原で人々が水遊びをする遠景を見るとかして駅に戻る。

座布団に座りつつ、そんな古い待合室の雰囲気をしばし楽しむ。

帰りの車両では、広告の代わりに絵ハガキが飾られていた。

途中は、渓谷のところで赤津信号所存在に気づく。

上州富岡は名所に合わせてか、新しい建物屋根が高く作ってあるのも知る。

高崎近くでは佐野橋をみつけ、木製なのかなと思う。

佐野信号所も行き違いがあったのでわかった。

高崎から普通車グリーンで2時間半かけて帰る。

行きは乗るべき列車があったから急いだが、帰りは急ぐ理由もない。

酒飲むかは迷ったが、暑さによって酔ったような頭のかすみがあり、辞める。

車両区には吾妻線で見た砂利運ぶ車両複数居て、SLも構内で入れ替えしていた。

烏川を越えた光景には見覚えがあり、やっぱり一度来たことあるなと思える。

そして車窓も気になるのだが、暑さからの疲れで眠くなる。

寝てると、ここで親から電話。うかつに出かけられもしない!

軽くイライラしては、はてブに逃げて無駄時間を過ごす。

こんなんではダメだと、短編で興味がキレギレとなるゆえ、まだ読み終わらない「異常論文」を読み出す。

「ザムザの羽」は感情的に来るものがあり、「論文」として並ぶ中では特に面白かった。

そして横浜は19時前であり、さすがに薄暗くなる。

帰っては速攻でシャワーを浴び、20時には楽しみな議席予測を聞く。

結果は最後まで気になり、途中暇つぶしをしながら、寝るのは25時となる。

連休中の選挙だったので、明日の朝を気にせず遅くまで見てしまった。

2025-07-16

anond:20250716053959

キリがないか無効だろ

いい大人なんだからちゃんと書け

オマエあれだろ、わざわざ「調査」とかほざいて自動改札機にいろんな向きで切符とおしてドヤ顔で結果報告tweetしてるヤツだろ🤣

…要らんことしいゆうんやでアホが😡

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