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2025-06-28

MP5サブマシンガン包括的分析(Claude Research,拡張思考で生成)

anond:20250627100609

ヘッケラー&コッホ MP5は、現代軍事史において最も影響力があり成功したサブマシンガンの一つとして、優れた工学技術を通じて近接戦闘革命をもたらし、精度、信頼性戦術汎用性の新たな基準確立しました。1964年の開発から現在まで継続的製造され、40カ国以上で採用されており、近年より新しい代替品が登場しているにも関わらず、世界中エリート部隊現在も活発に運用されています

弾道性能と技術仕様

MP5の卓越した性能は、クローズドボルトから作動する革新的ローラー遅延式ブローバックシステムに由来し、同時代オープンボルト設計比較して優れた精度を実現しています標準的な9×19mmパラベラム弾薬使用した際の銃口初速は1,200-1,400 fps連射速度は毎分800発で、25-100メートル交戦距離で最適な性能を発揮し、最大有効射程は150-200メートルまで延びます

武器8.85インチコールドハンマー鍛造銃身は、6条の右旋ライフリングを持ち、フリーフローティング設計と16溝チャンバーシステムにより卓越した精度を提供します。標準型の重量は無装弾時6.66ポンド全長は27.9インチMP5A2固定ストック構成)です。精密製造されたローラ機構は最適な機能のために特定弾薬パラメータ要求し、このシステムは多様な環境条件下で驚くべき信頼性実証しています

技術仕様には、9mm弾薬用に最適化された1:10インチツイストレートクロームフォロワー付きカーブドスチールマガジン1977年以降の改良)、セミオート、フルオート、3点バーストオプションを含む複数トリガーグループ構成が含まれますサプレッサー付きMP5SD型は、通気孔付き5.7インチバレルシステムにより銃口初速を1,115 fps以下に意図的に低下させ、信頼性を損なうことな効果的な消音を可能にしています

革新的開発とファミリー進化

開発は1964年にHK54の社内名称で始まりティロ・メラーマンフレート・グーリングを含む技術者チームが主導しました。ドイツ連邦警察1966年にこの武器採用し、最初はMP64と命名されその後MP5となりました。この設計は、G3ライフルのローラー遅延システムピストル口径作動適応させることで根本的な突破口を表し、広く採用された最初クローズドボルトサブマシンガン創造しました。

MP5ファミリーは、実質的にあらゆる戦術要求対応する100以上の異なるバリエーション進化しました。Aシリーズには、MP5A2(固定ストック)、MP5A3(伸縮ストック)、バーストファイア型のMP5A4/A5が含まれますMP5SDシリーズは、異なるストック構成を持つ6つのバリエーションで一体型サプレッサーの先駆けとなりました。コンパクトMP5Kシリーズは近接警護要求対応し、MP5-Nのような特殊バージョンは、トリチウムサイトとサプレッサー機能を持つ米海軍シールズ向けに開発されました。

重要進化マイルストーンには、1977年の直線型から湾曲型マガジンへの移行1978年の「トロピカルポリマーハンドガードの導入、アクセサリークローマウントレールシステムの開発が含まれますライセンス生産世界的に拡大し、ギリシャイランメキシコパキスタンサウジアラビアスーダントルコ英国製造施設設立され、世界中で数十万丁の武器生産されました。

世界的な軍事法執行機関での採用

MP51980年イラン大使館人質事件(ニムロッド作戦)で伝説地位を獲得しました。英国SAS隊員が数百万人が視聴するテレビ生中継でその有効性を実証しました。この作戦により、MP5は専門的なドイツ武器から対テロ部隊世界標準に変貌しました。

世界中エリート軍事部隊が近接戦闘の主要武器としてMP5採用しました。これには米海軍シールズデルタフォース英国SASドイツGSG-9、フランスGIGN、スペインGEOが含まれます。この武器最初の主要作戦成功1977年のフォイアーツウバ作戦で、GSG-9隊員がモガディシュハイジャックされたルフトハンザ航空181便から87人の人質を救出する際にMP5使用しました。

特殊作戦部隊アージェントフューリー作戦グレナダ1983年)、ジャスト・コーズ作戦パナマ1989年)、不朽の自由作戦アフガニスタン)でMP5を広範囲に展開しました。この武器海上作戦航空機強襲、精度とコンパクトさが重要都市戦闘特に価値があることが証明されました。

法執行機関での採用も同様に広範囲で、FBI地域SWAT チームの61%2022年時点でもMP5使用承認しています。この武器空港警備、外交官保護VIP警護チームの標準装備となり、世界中推定20万丁以上のバリエーション現在も現役で使用されています

技術革新と製造の卓越性

MP5革新的クローズドボルト作動は、オープンボルト設計一般的な精度低下を排除し、人質状況で重要な優れた初弾精度を提供しました。ローラー遅延システムは、ストレートブローバック競合製品比較して体感反動を大幅に軽減し、フルオート射撃でも迅速で正確な追撃射撃可能しました。

製造には、ヘッケラー&コッホが先駆けたコールドハンマー鍛造プロセス採用され、卓越した精度と耐久性を持つバレルを製造しました。モジュラー設計思想により、互換性のあるトリガーグループストックシステム、バレル構成による広範囲カスタマイゼーションが可能でした。品質管理基準軍用仕様を超え、各部品は厳密な公差で精密加工されました。

武器サプレッサー互換は決定的特徴となり、MP5SDの一体型サプレッサーシステム秘密作戦基準を設定しました。設計には、迅速なサプレッサー装着のための専用3ラグアタッチメントと従来型サプレッサー用のネジ付きバレルを含む複数の取り付けシステムが組み込まれました。

戦闘配備作戦効果

注目すべき戦闘配備は数十年にわたる紛争作戦に及びますジャスト・コーズ作戦中、海軍シールズパイティージャ空港襲撃でMP5使用し、特殊作戦部隊パナマティ全域の都市作戦使用しました。密閉空間での武器効果は、船舶強制乗船、建物掃討、車両阻止で非常に価値がありました。

対テロ作戦MP5の精密能力披露しました。GSG-9の1993年デュッセルドルフでのKLMハイジャック解決複数成功した人質救出作戦は、極度の圧力下での武器信頼性実証しました。傍観者へのリスクを最小化しながら脅威に正確に交戦する能力が、MP5の決定的な作戦上の利点となりました。

国際展開には、イラクアフガニスタンでの連合特殊部隊による広範囲使用が含まれましたが、部隊一般戦闘作戦ライフ口径武器に移行する中、主に専門的役割での使用でした。MP5個人保護都市偵察、最大限の慎重さを要求する作戦で好まれ続けました。

時代武器との比較分析

MP5成功は、同時代サブマシンガン根本制限対処した優れた工学技術に由来しました。UZIオープンボルトシステム比較して、MP5は劇的に優れた精度と制御性を提供しました。MAC-10の極端な毎分1,090発の連射速度に対して、MP5の毎分800発の速度は管理可能フルオート射撃提供しました。スターリングのより単純な構造は、MP5の精密工学技術とモジュラー能力匹敵できませんでした。

市場への影響は変革的でした。1980年以前、UZIは約80%の市場シェア世界サブマシンガン市場支配していました。イラン大使館人質事件市場認識を転換し、MP5を専門的用途の「ゴールドスタンダード」として確立しました。武器エリート部隊との関連は前例のない需要を創出し、競合製品の2-3倍の高価格にも関わらず、MP5プレミアム価格要求しました。

MP5設計思想は武器開発の全世代に影響を与え、精密サブマシンガンの標準としてクローズドボルト作動確立し、後続メーカー採用したモジュラー設計概念の先駆けとなりました。

現状と現代バリエーション

50年以上経過しているにも関わらず、MP5近代化プログラムと共に製造が続いていますヘッケラー&コッホは輸出と近代化契約向けに限定生産継続し、トルコギリシャライセンス製造業者は活発な生産ラインを維持しています米国民間クロー市場は爆発的に拡大し、PTRインダスリーズゼニス・ファイアアームズ、センチュリー・アームズなどの製造業者がセミオート型を生産しています

現代バリエーションには、アップグレードされたストック、HKeyレールシステム、STANAG 4694光学機器互換性を特徴とするMP5 MLI(ミッドライフ改良)が含まれます現在軍事調達は専門的役割に焦点を当て、MP52022年時点で海外任務における海軍シールズ第3位使用武器ランクされています

しかし、戦術環境は大幅に進化しました。ほとんどの軍事部隊は、優れた射程と装甲貫通能力提供するM4カービンと短銃身ライフに移行しています現代紛争におけるボディアーマーの普及と延長された交戦距離は、一般戦闘用途での9mm弾薬効果を低下させました。

MP5の将来は専門的ニッチにありますVIP保護海上作戦秘密作戦、密閉空間で最大限の慎重さと精度を要求する状況。確立された訓練インフラ豊富部品供給、専門的役割での実証された効果により、MP5プラットフォームは少なくとも今後10年は実用性を維持する可能性が高いですが、一般戦術使用ではなく、ますます特定用途での使用となるでしょう。

結論

MP5サブマシンガンは小火器開発における重要な成果を表し、現代武器設計に影響を与え続ける精度、信頼性戦術汎用性新基準確立しました。その革新的ローラー遅延ブローバックシステムクローズドボルト作動は、サブマシンガン能力を変革し、以前はより低精度な武器限定されていた役割で精密交戦可能しました。

40カ国以上での採用から対テロ作戦での伝説地位まで、MP5は優れた工学技術戦略的市場ポジショニングにより前例のない成功を収めました。現代戦術要求がより長射程のライフ口径武器シフトしているものの、MP5コンパクトさ、精度、サプレッサー特性の独特な組み合わせは、専門的用途での継続的関連性を保証します。

武器の永続的遺産は、技術仕様を超えて、現代特殊作戦と法執行において確立支援した戦術ドクトリン、訓練方法論、作戦概念にまで及びます技術的成果と文化的アイコンの両方として、MP5現代の最も重要火器の一つであり続け、その影響は現代武器開発と戦術用途形成を続けています

2025-03-18

お前らまだイスラエルが悪いんだープンプンってやってるの?

流石にもう飽きたって

お前らいつまで同じ偏った思想のばか同士でスター付けあって慰めあってるんだよ

そんなに、イスラエルが悪いんだって言うなら、やるべき事やれよ

イスラエルホロコーストしてるってんなや

スマホポチポチしてる場合じゃないだろ

インターネッツの中で妄想の巨悪を生み出すことで、それと戦う自分って構図を作って勇者ごっこか?

そんな人形遊び子供の内に卒業してくれよ頼むから

お前らはマジで考えなくていいよ

馬鹿が考える結論なんてろくなもんじゃないんだから

AIの方がお前らに比べたら100億倍マシな評価してるぞ

2025年3月停戦中にイスラエルガザ地区攻撃した事件について、以下の点を中立的かつ客観的説明してください。

攻撃に至った経緯(停戦合意の内容、双方の行動、攻撃の引き金となった出来事など)。 現在の状況(人的・物的被害停戦の現状、国際社会の反応)。 イスラエルハマス双方の主張と立場を公平に記述。 持続可能平和のために両国に求められる行動や妥協点(国際法や人道的な観点を含めて)。

情報は最新の報道や信頼できる資料に基づき、感情的または一方的解釈を避けてください。また、両視点バランスを取ることで、多くの人が中立的判断できるような回答を目指してください。」




以下は、2025年3月停戦中にイスラエルガザ地区攻撃した事件に関する中立的かつ客観的説明です。現在の日付である2025年3月18日時点の情報に基づき、事実を整理し、感情的または一方的解釈を避けて記述します。

1. 攻撃に至った経緯(停戦合意の内容、双方の行動、攻撃の引き金となった出来事など)

2025年1月19日に発効したイスラエルハマス間の停戦合意は、2023年10月7日に始まった大規模な衝突を一時的収束させるためのものでした。この合意は、カタールアメリカ仲介により成立し、6週間の戦闘停止、ハマスによる33人の人質解放イスラエルによる収監中のパレスチナ人の釈放を含む段階的なプロセス規定していました。第一段階の延長を巡る交渉が続いていたものの、合意の完全履行には至っていませんでした。

停戦発効後、双方は散発的な小規模違反を繰り返していました。イスラエルガザへの電力供給物資搬入の一部制限を維持し、ハマスはこれを「封鎖の継続」と非難。一方、ハマスからガザ地区近辺でのデモや小規模なロケット弾の発射が報告されており、イスラエルはこれを「挑発行為」と見なしていました。攻撃の直接的な引き金となったのは、3月17日にハマス提示された停戦延長案を拒否したことです。イスラエルはこれを「和平への意思の欠如」と解釈し、3月18日未明ガザ地区ハマス関連施設への空爆を再開しました。

2. 現在の状況(人的・物的被害停戦の現状、国際社会の反応)

3月18日に開始されたイスラエル軍の空爆は、ガザ地区北部を中心に展開されました。パレスチナ側の報道機関「アル・アクサ」によると、18日午後時点で少なくとも230人が死亡し、350人が負傷したとされています。この中には非戦闘員や子どもも含まれ病院住宅地への被害も報告されています。一方、物的被害に関しては、ガザ市内のインフラ住宅さら破壊され、既に脆弱だった人道状況が悪化しています

停戦合意事実崩壊しつつあり、双方が軍事行動を再開する可能性が高まっています国際社会の反応は分かれています米国は「イスラエル自衛権」を支持する立場を維持しつつも、民間人被害の最小化を求めています。一方、国連は緊急会合招集し、即時停戦を求める声が強まっていますエジプトカタール仲介再開を模索していますが、現時点で進展は見られていません。

3. イスラエルハマス双方の主張と立場を公平に記述

イスラエルの主張と立場: イスラエル政府は、ハマス停戦延長案を拒否したこと攻撃再開の主な理由として挙げていますネタニヤフ首相は「ハマスが和平を望まない以上、我々の安全保障を確保するために必要措置を取る」と述べ、ガザから潜在的脅威の排除を強調。また、過去ハマスによるロケット攻撃人質事件引用し、「テロ組織との共存不可能」との立場を堅持しています

ハマスの主張と立場: ハマス幹部は、イスラエル攻撃を「一方的停戦破棄」と非難し、ガザへの封鎖解除や完全な戦闘終結が含まれない延長案を「受け入れられない」と主張しています。彼らは、イスラエル継続的な封鎖政策住民生活を圧迫しており、今回の攻撃が「パレスチナ人抵抗を抑圧する試み」だと訴えています。また、国際社会に対し、イスラエルの行動を非難するよう呼びかけています

4. 持続可能平和のために両国に求められる行動や妥協点(国際法や人道的な観点を含めて)

持続可能平和の実現には、双方に以下の行動と妥協が求められます

イスラエルに求められる行動: 国際人道法に基づき、民間人や非軍事施設への攻撃を避けることが急務です。ガザへの電力や物資供給を再開し、人道危機悪化を防ぐ必要があります妥協点として、ハマスの非軍事化と引き換えに封鎖の部分的緩和を検討することが、信頼醸成につながる可能性があります

ハマスに求められる行動: ロケット攻撃挑発行為を停止し、停戦交渉真剣に取り組む姿勢を示すことが求められます妥協点として、人質の完全解放軍事活動抑制を受け入れることで、国際的支援ガザ復興の道を開くことが考えられます

国際社会役割: 国連仲介国は、双方に国際法の遵守を強く求め、停戦監視メカニズムを設置することで緊張緩和を図るべきです。人道支援の拡大と中立的調停が、長期的な和平プロセスを支える基盤となります

結論

この事件は、停戦脆弱さと双方の不信感を浮き彫りにしました。イスラエル安全保障を、ハマス生存権を優先する立場から対立が続いており、持続可能解決には相互の譲歩と国際的圧力必要です。最新の報道に基づきつつ、事実客観的提示することで、読者が中立的判断を下せるよう努めました。状況は流動的であり、今後の展開に注目が集まっています

2024-10-09

オクトーバーサプライズイスラエル戦争

1979年イラン米国大使人質事件で、大統領選出馬していた民主党レーガン陣営は、水面下でイランに対して大統領選が終わるまで人質解放するなと頼んだ。人質解放カーター政権得点にさせないための謀略だった。大統領選さなかに人質解放されず、選挙レーガン勝利した。現在アメリカでは陰謀論として扱われているが、イラン側は認めている。

現在イスラエルガザや周辺への攻撃が止まらない。イランとの戦争にまで視野を広げている。イスラエル軍事大国である人口1000万人の国に戦争を何年も続けられる力はない。停戦したい。しかし今停戦すればオクトーバーサプライズとしてハリス陣営評価になって大統領選民主党を利してしまう。ネタニヤフは戦争犯罪を見逃してくれる共和党トランプ大統領になってほしい。共和党から停戦するなと依頼されてることだろう。大統領トランプになってイスラエルはようやく停戦に向けて動き出す。

2024-01-26

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

2023-06-05

日本人旅行者海外受難事件

世界一周旅行の途中、バングラデシュヒッチハイクしてるカップル危険ではないか話題なのですが

人間死ぬまでは生きているのでたぶん大丈夫だと思います

一応参考のため記憶にある近過去の事例を調べてみました。

2005 アフガニスタン 旅行中の広島中学校教師の男女が射殺され遺体でみつかる

2011 ボリビア 旅行中の世界一周ブロガーのタビロック夫妻がアフリカ感染したマラリア高山病勘違いし、病院へ行かずにホテルで妻死亡、夫は病院搬送後死亡

2012 ルーマニア アイセック語学ボランティアとして現地へ向かった女子大生が到着当日に殺人鬼に殺される

2013 エクアドル 新婚旅行中の夫婦タクシー強盗あい銃撃され夫死亡、妻負傷

紛争地域でのボランティアジャーナリスト事件

(2004イラク人質事件・2004イラクジャーナリスト人質事件・2004イラク人質殺害事件・2008アフガン人質殺害事件・2015ISIL人質殺害事件・2019中村哲医師銃撃事件など)

治安の悪い国での日本人駐在員の事件

(2001コロンビア矢崎総業副社長拉致殺害事件・2013アルジェリア人質事件など)

テロ事件旅行者が巻き込まれたケース

(1997ルクソール事件・2005バリ島爆弾テロ事件など)

旅行者が遭遇する個別犯罪とはニュアンス違うかなあと思って入れていません。

死亡事件になれば報道にもなりますが、スーツケースまれただとか路上ナイフで脅されて金品奪われたくらいの話は

自分SNSにでも上げなければ発信されなさそうです。

2023-05-26

日本の歴史上で見ても最悪な強盗殺人鬼は15歳の少年だった

最近強盗、または強盗殺人が目立っているがそもそも重罰ではある。が、少年法などで名前は明かされないまま社会復帰していくパターンも多いのだろう。

日本には有名な強盗殺人鬼がいる。大竹市強盗殺人事件犯人だ。

しかしたら名前にピンとこない人も多いかもしれない。再現ドラマでもやはり年齢を考慮するのか時間関係か15歳のターンは短い。

15歳で23歳の女性殺害し通帳などを盗んだ事件だ。

事件から2年後、彼は少年院退院する。

事件から16年後、彼は三菱銀行人質事件を起こす。

薬物と性犯罪窃盗は繰り返すと言うが、強盗殺人もまた同じなのかもしれない。

犯人の梅川はシリアルキラーと呼ばれた。

それと比較すると最近強盗はそうでもない。と、言う人も居るだろうが、考えてもみてほしい。

普通人間は金欲しさに誰かに怪我を負わせようとは思わない。

強盗殺人傷害をしている少年たちは普通じゃないのだ。

金をちらつかせ恐らくは個人情報を掴み焚き付けてるやつが一番悪いとも言えるが、この手の犯罪に「普通の子」なんているわけはない。

簡単に元から狂った人を煽ることが可能時代になったか組織化した反社が利用しているだけだ。

結局のところ一度してしまったら人の味を覚えた熊のようなものだ。

もう社会に戻れる人間ではない。

被害者名前ばかり出て犯人名前が一向に出てこない昨今。

時代も狂ってるようにしか見えない。

2022-02-21

anond:20220221015450

イラク人質事件の時に自己責任とか言ってたやつらが青葉や谷本の時には静かなことから明らかだ

2022-01-29

anond:20220129095648

イラク人質事件の時日本人はみんな拉致されたり殺されそうになるのは自己責任だと皆いってただろ

維新責任転嫁するなよ

世界のどこでも日本人がだれかに殺されそうになるのは自己責任なんだよ

非常発電機建屋屋上に設置しないのも殺人ワクチンを接種するのも全部国民意思で決めたことだ

自己責任

2022-01-24

イラク人質事件の時さんざ自己責任連呼して、誘拐された人をイラク3馬鹿侮辱していた人ばかりだった国

【恐怖】電車内でたばこ注意され“殴る蹴る”高校生が重傷

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000242556.html

モリカケいつまでやってんだと正義を重んじない国

高校生だけ助ける?わけがない

2022-01-18

anond:20220118120404

イラク人質事件自己責任だと日本人の全員が連呼して、政府が助ける必要はない≒被害者の死を望むような国民性の国だろう

なぜ急に人道主義者になるんだ

イラク3馬鹿つって人質事件自己責任扱いした国なんだから、じゃあ通り魔殺害されるのも自己責任だろう

anond:20220118115241

防刃チョッキを常時着用する努力が足りない

外出するのにどうして警備員を同伴しなかったの

高校生でもバイトお金を稼いで防具や警備サービスを買えるのだから、防犯の貧困自己責任

2021-08-31

anond:20210831170445

誘拐人質事件場合報道協定っていうのがマスコミ警察で結ばれるんだよ

マスコミ取材報道をして犯人を刺激して人質危害が及ばないように

マスコミ報道を控えるかわりに警察マスコミ捜査の進展状況とかの情報を伝えるっていう取引

マスコミ独自取材が出来ないから各社持つ情報は横並びになる

となるとマスコミ間の勝負どころは速さしかないわけ

から報道協定が解除されたらとりあえず先を争って速報を打つ

マスコミ間の対抗心がそういう奇妙な状況を生み出しちゃうんだよ

2021-08-16

anond:20210816140654

アルジェリア人質事件不審船、湯川後藤を見捨てた時のことを思い出せよ

口で勇ましいことを言うのと、基地内で体力技術を自慢することと、実際のバトルは別物だから

それにコツコツ体を鍛えてきた奴ほど

「俺はこんなところで死ぬ人間ではない。俺の死ぬべき場所は大舞台だ。」と思って終戦まで生き残るだろ

2020-02-20

正直人質事件が起きたら中田考先生あたりが出てきて「私に交渉させろ」とか言ってきたのと同じような感じにしか見えない

2020-01-09

ゴーンの記者会見

テレビ東京YouTube経由で中継やってる。

NHKはガン無視してるけれど、明日NHKBSの海外NEWS枠でどれくらい放送してくれるのか?

ちなみに、オマーンルートの金って、イスラム圏の人質事件で使われたんじゃないの?

ぶっちゃけイスラム圏の人質事件、国から話が入ってきて現地法人が絡むことがある。

資金の流れの話になると、テレビ中継を切る他放送局が殆どなのは、その件について政府と何かの協定があるんじゃないのかと推察。

マスコミも、フリージャーナリストが国の金で生還してきたのもあるから沈黙するのか。記者クラブ制度同様、沈黙する内容なのかも。

2019-12-18

anond:20191218000909

2004年イラク人質事件で「自己責任」という言葉流行語になるまでは、この言葉を口に出す機会は少なかったと思う。

2019-01-13

自己責任とか最初に言い出したのは誰なのかしら駆け抜けてゆく(略)

http://bunshun.jp/articles/-/10229

14年前、誰が「自己責任論」を言い始めたのか?――「イラク3邦人人質記事を読み直す

文春に載ったのは少し前のようだけれど、この記事を見て少し記憶がよみがえったので自分なりの見方を書いておく。

このあたりのログは古いハードディスクに残っているとは思うが、しばらく家に帰れないのでとりあえず私の記憶メモリアルから

イラク人質事件メディア最初に「自己責任」の語を取り上げたのは筑紫哲也だったと思う。

ニュース23で、ネットでは三人が捕まったのは自己責任からほっとけという心ない声が起きていると批判した。

ちょうどそのとき歴史的事件になるだろうからと関連スレホットぞぬで取得しまくっていたのだが、

いわゆる本スレでは人質三人の家族に多くの批判レスが書き込まれていた。

当時は北朝鮮拉致問題で連日のように拉致被害者家族がTVに出て、彼らへの同情が高く

社民党他の左派北朝鮮の肩を持ったと世間から逆風を浴びていた時期の直後だった。

なので人質家族が(すぐ現れた支援団体に囲まれて)テレビ政府批判をするのを見て

2chでは「左派が“反政府拉致被害家族”を作ろうとしている」と大きな反発が起きていた。

実際、拉致被害者家族をかなり意識してトレースしようとしていると自分も感じたし。

そうした反発の中で自己責任という言葉が使われていた。ただ、筑紫用法とは異なり

「(三人は拉致被害者と違って)自己責任なのだから一緒に出来ない、家族政府批判するのも筋違い、という使われ方だった。

小池発言筑紫説明とは違って、家族会や支援団体批判文脈だったわけだ。

それを筑紫が「三人は自己責任(だからどうなってもいい)」とネットで言われていると報道した直後から

三人に対して直接自己責任だと言う書き込みが一気に増えた。

元々の文脈と混在して、一時スレが混乱したのを覚えている。その時に、意味がズレたとどこかに書き込んだように思う。

後はもう、他のメディア筑紫の後追いでネット世論の批判ネット用法もそれに同化って流れが出来て、政治家までそれに乗り出す。

そんな流れと記憶している。

あくまで私の視点から記憶から、これと違う当時の記録や記憶があるなら指摘よろ。

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