はてなキーワード: 佐藤とは
※以下の内容はインターネットで公開しても問題ないと弁護士により許可を得ています
昨年のある日。当方のもとに契約プロバイダから開示請求に関する意見照会書が届いた。
中身を確認すると、当方がネットに書き込んだとある人物に関する内容が名誉感情棄損にあたるとして
相手方(書き込みの内容の本人)の代理人が開示請求の手続きをしているという。
一応、書き込む前に何度も読み直し、法的に問題ないと確信してから送信ボタンを押した内容だった。
当方が書き込んだのは『ある人物が自分でSNSやらブログやらに書いていた内容の一部』である(コピペではない)。
守秘義務があるので詳しいところは割愛せざるを得ないが、その人物の『やんちゃした歴史』と思っていただければいいだろう(犯罪歴などではないが通常ではしないこと)。
こちらから言いふらしたわけではないし既知のことなので秘密の暴露でもない。問題ないと思って書き込んだ。
自分の権利を侵害していると思われる書き込みを見つけた人物は、書き込みをした者に賠償を求めることを考える。
しかし当然、問題の書き込みをした人物がどこの誰なのか特定できなければ何もできない。
書き込み人を特定するためにするのが開示請求である。以下のようなことをしなければならない。
①まず、書き込みがなされている媒体(SNSや匿名掲示板やGoogleのクチコミなど)に、書き込んだ人物のIPを開示させる
➁IPが分かったらそれをもとに書き込み人が使っているプロバイダを突き止め、そのプロバイダに該当人物の個人情報を開示せよと請求を出す
➂請求を受けたプロバイダは該当する契約者に「あなたの情報を開示していいですか」という意見照会書を送る ←当方の手元に届いたのはコレ
➄開示を拒否された請求者はプロバイダに対して情報開示の訴訟を起こす
開示の判決→開示
否決→開示されない
数年前までは①と➁でそれぞれ訴えを起こさなければならなかったのだが、昨今の事情で法律が改正になり
手続きが簡略化されて開示請求が通るまで時間と手間がかからなくなった。
なので当方が書き込んでから意見照会書が手元に届くまでひと月半ほどだった。
という二つ。
一方で、当方も実は業務の都合で日常的に弁護士と関わる立場にいたので、迷わず相談することにした。餅は餅屋である。
当方の代理人になってくれた弁護士は「この程度の書き込み内容なら、相手方が訴えを起こしても開示が通らない可能性がある」と言った。
●開示請求が通るか通らないかはフタを開けてみるまで分からない
こちらが開示を拒否した場合、相手方はプロバイダと裁判をして開示を迫ることになる。
開示するかしないかは裁判官の判断になる。しかし判断基準は明確化されていないらしい。
内容を巡って裁判をしたら『名誉棄損には当たらない』と判決が出た書き込みでも、開示請求が通ってしまったことが多々あるという。
『書き込みに問題があるかどうかは民事裁判を起こすなりなんなりして決めてくれ』
と思っているのかもしれないが(単なる想像)、
とにかくこちらが開示を拒否しても上手くいくかどうかは分からないのだ。
開示を拒否して裁判官に判断を任せてもよかったのだが、ひとつ問題があった。
●数か月後に引っ越しをする予定だった
当方、意見照会書を受け取った時点で引っ越しが決まっていたのである。
示談にして解決金を得るか、民事訴訟を起こして判決通りの賠償金を得るか。
(前者は裁判ではないので、公的な記録は残らない。後者は結果が公的に残る)
ここで当方が開示を拒否すると相手方はプロバイダに訴訟を起こさなければならないことはすでに書いた。
そうなると当然手間と弁護士費用がかさむので、相手方の怒りは倍増するだろう。
その後、当方を相手に、示談ではなく怒りの民事裁判を起こしてくることが考えられる。
いっぽうで当方が素直に開示に応じれば、相手方の苦労も減るので、すんなりと示談に移行しやすい。
さらにもう一つ厄介な点があった。
該当部分がネットで炎上したせいか、相手方は今、その部分を消している。
ゆえに『書き込みの内容は相手方が自分で公表していたことだ』と証明するためには、アーカイブを探したり
誰かが匿名掲示板などにコピペしていたのを見つけるべく、過去ログを掘らなければならない。
さらに証拠を集めて抗弁できる形にするのがとてつもなく面倒臭かった。
引っ越しの件もあるし仕事もある。こんなことに時間を使いたくない。
ちなみに、開示請求を拒否するには理由を付けなければならないが
法的に通用する書類を作成するには弁護士の手を借りることになり、書類作成費用がかかる。
開示が通ってしまって(上記の通り通ってしまうことが多々ある)民事で書き込みの内容が問題かどうか相手方と裁判するとなると、さらに弁護費用がかさむ。
一番安く済むのは、当方が自分で開示許諾の書類を作り(許諾欄に○をつけるだけ)、弁護士に示談を丸投げする方法である。
(示談は訴訟外の話し合いでしかないため、弁護士への対価が段違いに安い)
当方が開示を拒否すれば、相手方とプロバイダの裁判を待ち、さらに民事訴訟に挑むことになる可能性がある。
こうなると下手したら解決まで半年以上かかってしまう。この間に引っ越しをして住所が変わるとなると面倒臭いことになるのは必須。
●当方の氏名がありきたりすぎて相手方に伝わってもたいしてデメリットがない
個人情報が開示された場合、相手に伝わるのは当方の氏名、住所、電話番号、メアドぐらいである。
試しに「住んでいる都道府県+市町村、当方の本名」でググってみたら同姓同名の他人が大量にヒットした。
悲しいことに、ひいじいさん・ばあさんの代までさかのぼっても有名人はいない。
住民票の類を相手方に取得されたとしても特に妙な情報が載っていることはないのでなにも困らない。
プロバイダのメールアドレスも一切使ったことがないので、そこからも何の情報も得られないだろう。
つまり、相手方にこちらの情報が伝わってもたいして困らないのである。
もろもろのことを考えた結果、開示請求の意見照会書には許諾の旨を記載して返送した。
互いの代理人弁護士に対応をすべて任せたところ二回ほどの話し合いで合意書が作られ、事が起きてから一か月で話はおしまいになった。
示談の結果がどうなったのか詳しくは書けないのだが、上記の通り、問題ありとされている書き込みのほとんどは相手方が自分から拡散していた情報である。
かかった金銭、時間的に『屁でもなかった』というのが個人的な感想。
どうやら、相手方はネットに書き込まれると片っ端から開示請求をかけているらしい。
少なくとも当方とのことに関しては、相手方の持ち出しの方がかなり多かったのではないか。
すんなり話が片付いたおかげで何もかも滞りなく済んだ。
訴訟などにして引っ張らなくてよかったと思う。
「自分からSNSなどで名前や個人情報を発信していても、勝手にネットに話題を上げられるのは嫌だと思う人がいる。
書き込む内容は関係ない。時には誉め言葉さえも気に障る人がいるので個人名は出さない方がいい」
と強く言われた。
序章
広がる田園風景の中、朝霧が静かに立ち込める村、月影村。ここでは長年にわたり、男は外で働き、女は家を守るという慣習が根付いていた。人々はそれを当たり前と受け入れてきたが、若い世代の中には疑問を抱く者も現れ始めていた。
18歳の風間翔太は、村で最も成績優秀な高校生として知られていた。彼の夢は都会でエンジニアになることだ。一方、同じ村に住む17歳の佐藤杏奈は、読書と執筆を愛する少女だった。杏奈は将来作家になることを夢見ていたが、村の伝統に従えば、家事や育児に専念することを期待されていた。
翔太と杏奈が本格的に話すようになったのは、高校の図書室でだった。ある日、杏奈が借りようとしていた本を翔太が偶然手に取ってしまい、二人は初めて言葉を交わした。
「それ、読みたいと思ってたんだけど…」杏奈が少し遠慮がちに言う。
翔太は驚いて彼女を見た。「ごめん、君もこれに興味があるんだ。じゃあ、先に読んでいいよ。」
その小さなやり取りがきっかけで、二人は互いの夢や村の現状について語り合うようになった。杏奈が「どうして女だけが家を守る役割を求められるのか」と疑問を口にすると、翔太は自分でも考えたことがなかったその問いに心を動かされた。
第二章: 変化の始まり
杏奈の提案で、村の若者たちが集まり、男女平等について話し合う小さな集会が開かれた。最初は数人だけだったが、次第に参加者が増え、大人たちも耳を傾けるようになった。
「そんなことをすれば村の秩序が乱れる!」
翔太は勇気を出して村長に反論した。「でも、秩序のために誰かの夢を犠牲にするのは正しいのでしょうか?」
ある日、村で大きな祭りが開かれ、男女の役割分担が明確に分けられる伝統的な行事が行われることになった。しかし、翔太と杏奈を中心とする若者たちは、新しい形の祭りを提案した。全員が自分の得意なことを活かし、性別に関係なく役割を分担するというものだ。
最初は戸惑う人々も多かったが、実際に祭りが成功すると、村の空気は少しずつ変わり始めた。
結末
祭りの後、翔太は都会へと旅立ち、杏奈は執筆活動を続けながら村に残った。彼女は村の変化を記録し、本にまとめることを決意する。
トップコメにあるやつだけど、文化の多様性を尊重できない外国が差別的で悪いだけだよね?
親の名前を受け継ぐところもあれば、父母の姓を両方足す国があったりで
名前のルールなんて各国で全然違うのに、ジャップの旧姓ルールだけはダサいから受け入れないんでしょ。
ただの差別じゃん。大使館が日本人差別だと抗議するくらい激しくすべき話であって
オーベーの文化だけが唯一正しい、多様性の統一が好きな人は理解できないんだろうけど。
そもそも、夫婦別姓のが先進的だと言い張るけど、旧姓も新姓も正式に使える方が優れてるよね。
今は半端な通称になってるせいで公的に使いにくいことが問題なわけじゃん。
じゃあどっちも使えるようにすればよくね?
事実上夫婦別姓として使えるけど役所の登録上のメイン姓とサブ姓(メインサブも要らん)があって結婚時に決めるけど、普段は使いたい方選べばいいじゃん。
夫婦関係を確認する時があるとして、〇〇さんは夫婦同姓で〇〇さんは夫婦別姓とか確認が必要なのアホらしくね?
婚姻関係の確認をする時に身分証見るだけで佐藤x鬼龍院とかで2要素が一致してるだけでほぼ判別できるわけ。
子どもの姓も一旦は親が勝手にすりゃいいけど、子供は成人したら好きに選べばいいし、別姓反対派のよくいう子供の姓どうすんだ問題も解決。
個々の夫婦が普段同姓にしてるか別姓にしてるか、他人からしたらマジでどうでもよくて勝手にしてろって話で、一括で処理できる方式が圧倒的に楽じゃん。
要は「父母の姓を両方足す国」で普段使いは片方省略するみたいな感じだな。
数世代の女性たちの年代記であり、「百年の孤独」と対比されるんだけれど、こちらのほうがずっと読みやすい。ちなみにガルシア=マルケスはコロンビア人で、アジェンデはチリ人。
しかし、女性の物語としての記憶は薄れていて、覚えているのは暴君として君臨していた祖父エステバン・トゥルエバのことだ。彼が地元の女性を強姦して産ませた息子が、因果が回って彼の孫娘を強姦する。因果というか、悪い行いの結果って一番弱い立場の人に最悪のしわ寄せがくる。しかし、孫娘の嘆きや苦痛は強姦の苦しみの割にはごく短く語られている。
同じく、よしもとばなな「アルゼンチンババア」かなにかで、語り手がいとこに犯されそうになったことをさらりと書いているのだが(そして、そのいとことほとんど恐れもなく顔を合わせるのだが)、性暴力について文学でどう扱えばいいのかは自分はよくわからない。女性からセクハラされた僕だって迷う。性暴力を表現するときにどれくらい気をつかうかは、殺人事件よりも慎重になっている印象がある(それだけ殺人が稀になったってことかもしれない)。
書かなかったのか、書くことができなかったのか。アンソニー・ドーア「すべての見えない光」でも、ソ連兵に犯されたドイツ人女性がたくさん出てくるが、彼女たちが戦後どう生きたのかについては、わずかしか触れられない。
道徳的な理由で表現が規制されるのは、真実から目をそらすことになる気がするので好まない。一方で、当事者の声を無視しても結果的には良い物にはならない。このあたりは想像力の飛翔との兼ね合いでいつも居心地が悪くなる。「好きなように書かせろ」という書き手としての自分と、「当事者以外が勝手なことを書くんじゃないよ」と別の自分がいつも喧嘩している。
ブルース・チャトウィン「パタゴニア」を読むと、旅はいい、とため息が漏れる。何度だって書くが、紀行文はいい。定期的に読みたくなる。その土地にしかない暮らし、風土、それゆえに自分たちと異なった風習を持ち、理解しがたい態度を取る人々。航空機以前のように、数か月の旅を空想するのが好きだ。チャトゥインはオーストラリアを舞台にした「ソングライン」もある。アボリジニは他の文化の持ち主には見えない道をたどり、万物に名前を付けて大陸中を歩いてきたのだ。
カルロス・フエンテス「老いぼれグリンゴ」はあまり記憶していない。モデルとなったアンブローズ・ビアスの書いた「悪魔の辞典」はかなり好きなんだけどな。筒井康隆を始めいろんな翻訳があるのでオススメ。
フエンテスは短篇集「アウラ・純な魂」のほうがずっと面白かった。老いが迫る男、幼馴染のようにべったりした兄妹の別離、小さい頃に一緒に遊んであげた小さな女の子の末路、鏡のある真っ暗な部屋で魔術によって若さを保つ老婆、それから脱走兵が出てくる。
ミシェル・トゥルニエ「フライデーあるいは太平洋の冥界」はかなり観念的な話だったと記憶している。文明と自然を対比させるために(?)読者に理解しやすいロビンソン・クルーソーとカオティックな行動をするフライデーが出てくるのだが、舞台はロビンソンが島そのものとの性交で子どもが生まれるという神話的な世界だった。これを読んだ後で、理解を深めるためにデフォーの原作を読んだのだが、記憶していたような絶海の孤島ではなく、近くに南米大陸がある島だった。そういえば子どものための抄訳版にも、近隣から人食い人種が攻めてくる描写があった。
M・G・ル・クレジオ「黄金探索者」は姉と弟の閉じた世界が壊れるというか、外部の世界を知るような話だったと記憶している。姉と不可分な存在となって、マダガスカルのサトウキビ畑を歩いていた場面があったはずだ。小さな子供の目から見た植民地世界の、どこかに宝物が埋まっているんじゃないかと期待しながらも、閉塞した記憶だ。ラストでは故郷も家族も恋人も黄金もすべて失い少年期が終わる。しかし、不思議と読後感が清々しいのはなぜだろう。まるで、すべてはここから本当に始まるのだ、という気分である。
ル・クレジオは難解な作品とそうでない作品の差が激しい。「海から来た少年」はまだわかりやすいんだけれども、太陽を見つめて意図的に盲目になる「大洪水」は二回読んだはずなんだがさっぱりわからなかった。
一時期ナボコフがすごく好きで、文学講義のシリーズも読んだんだよね。前のエントリで書いた「ロリータ」だけじゃなくて、ソ連から亡命した冴えない教授を主役にした「プニン」だとか、架空の国ゼンブラを舞台にした架空の詩と、それに対する真実か虚構かわからないような注釈が、見開きの右と左に分かれていた「青白い炎」だとか、そもそも実在する世界を舞台にしているかどうかさえ疑わしい兄妹の恋物語「アーダ」だとか、みんな好きだった。で、これらは英語で創作されているんだけれど、最後にロシア語で書いたのがこれ。詩人になるまでのお話。
難民のように食うや食わずではなかったけれども(そしてそのせいで政治的に過小評価されることもあるけれど)、ナボコフはやっぱり偉大な亡命作家の一人だ。でも、ユーモアを忘れていない。
で、本作では片想いをしている女性を思い浮かべながら、どの女性を見ても彼女のことを思い出し、彼女を連想できないタイプの女性には嫌悪を覚えたという趣旨のことを書いていて、ちょっとだけ分かるんだけれどひどいことを平気で言う作家だなと苦笑いをした。
フョードル・コンスタンチノヴィチに向かってうら若い、牛乳瓶を持った娘がやってきたが、彼女はどことなくジーナに似ていた。いや、より正確に言えば、この娘には、彼が多くの女性たちに見出しているある種の魅力――それは明確なものであると同時に、無意識的なものであった――ひとかけらが含まれていたのだ。そして、彼はその魅力の完璧なものをジーナの中に認めていた。だから、そういう女性たちは皆、ジーナとある種の神秘的な親族関係にあるということになるが、その関係について知っているのは彼一人だったのである。もっとも、その関係の具体的に言い表せと言われても、彼にはまったくできなかったけれど。(ただ、この親族関係の外にある女性たちを見ると、彼は病的な嫌悪感を覚えた)。
僕は基本的に豊かな知識を持ち、普通に文章を書くだけでその該博さがこぼれてしまうために、結果的にひけらかしと受け止められてしまう作家が割と好きで、一時期円城塔にもどっぷりハマっていた。一方で、「ロリータ」については、暇なときにパラパラとページを開いていると、語り手の身勝手さがだんだんと鼻につくようになってきた。ハンバート・ハンバートって、でっぷりしたおばさんを見て、「ニンフェットの美しい肢体を生き埋めにした棺桶だ」って趣旨のことを平気で言うんだもん。性格悪いよね。
とにかく、前は金に困っていない人間が、道徳を踏みにじっているのを美々しい文章で糊塗しているのが(当時は悪とは何か知りたかったし、悪いことをしている狂った人間の話が読みたかったし、知性を感じる文章が好きだった。そういう意味でも「悪」を扱った遠藤周作がすごく好きだった)面白くてしょうがなかったのだが、いまとなってはそこまででもなくなっており、自分の中で「ロリータ」の魅力が少しかすんできた。それとも僕が少女に心惹かれなくなっただけなのか。
なんにせよ猛烈な魅力を感じていたのにプツンと魔力が消えてしまうことはある。以前は三島由紀夫が大好きだったのに、「豊饒の海」を読む前に魔法が消えた。たとえば「潮騒」を読もうとしたら、彼の文章のリズムが心に響かず、全然読めなくなっていた。
少女と言えば、初めて「ロリータ」を読んでいた二十代の頃、一年に数回ほど発作的に年端もいかない少女に対する強烈な憧れが募っていた時期があったのだが、少女と知り合って仲良くなるプロセスを現実的に細かいところまで検討すると、真っ当な手段がどこにも存在しないと気づいて、途端にこうした欲望への嫌悪の情が浮かんび、緩解していった。それに、無知な相手を自分の利益のためだけに利用するのは邪悪の定義に当てはまってしまうしね。
おそらく、当時の自分が憧れていたのは現実の少女ではなく、思春期の頃に空想するような、成長の痛みや性の悩みに寄り添ってくれる同い年の少女で、その記憶を引きずっているに過ぎないのだ。つまり、幼馴染への憧れだ。そういう少女と思春期の頃に出会えるはずはないし、自分の問題は自分で解決しないといけない。そのうえ、よしんば実在したとしても、そんな少女とは「ノルウェイの森」のキズキと直子や、「海辺のカフカ」の佐伯さんと彼女の恋人のように閉じた関係になってしまうだろう。結局は、成長の痛みを引き受けないことによる歪みを必ずや生み出すだろう。そういう空想上の女の子は自分自身の鏡像、ユングのいうアニマで、つまるところこれは自己愛である。今はむしろ年上好きである。
(どうでもいいけどウィキペディアのロリコン写真集の記事、内容がやたらと詳しいんだがこれって倫理的にどうなのよ。誰かが興味持っちゃったらどうすんの)
ピンチョンはよくわからない。陰謀論をネタにしているんだろうが、直接扱ったエーコ「フーコーの振り子」のほうがエンタメとして好き。陰謀論的な思考をちゃんと茶化しているしね。個人的にはエーコが作中で既存の有名どころの陰謀論をすべて統合したオリジナルの壮大な陰謀論を作り上げているあたりがヤバい。あるいは架空史の仁木稔の「ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち」か。困ったことに、これらの作品が発表されてから陰謀論はネタとして面白い物から現実の脅威となってしまっている。
エーコが楽しめてピンチョンにピンとこなかった理由を考えてみると、たぶん元ネタとなる知識をどれくらい知っていたかに尽きる気がする。自分はキリスト教やオカルティズム、カバラや魔術については多少わかるのだが、六十年代のアメリカのポップカルチャーや現代のエンタメには詳しくない。だが、この作品は実際、死をもたらすツボ押しマッサージが出てきて「あと何日でお前は死ぬ」みたいな「北斗神拳」っぽいネタを扱っている。なんせこの爆弾を埋め込まれるのが日本人サラリーマンなのだ。
文庫本にして三冊の本を無理やり一冊に押し込んで、小さな活字二段組みなので読むのがしんどいし、「早く読み終えなきゃ」って焦ってしまった覚えがある。馬の生首のシーンが有名だよね。
三歳で成長するのをやめたダンツィヒ回廊生まれの少年が主人公の癖に、義母を寝取って子どもを産ませているんだから、とんでもない話だ。純粋無垢なままでいるために三歳よりも大きくなるのをやめた話と思わせて、実は様々な女性と恋愛遍歴をしている。家族が次々と殺されて行ってもね。
そういえば、さっきモテる奴の話を読んで何が面白いのかと書いたけれども、舞台が現代日本でなければ別世界のファンタジーとして享受できるらしい。幼馴染のロマンスだって、別の国や時代が舞台ならまだ受け入れられる。たとえばロンゴス「ダフニスとクロエ」だけじゃなくてコレット「青い麦」も割と好き。どっちも少年側が人妻に性の手ほどきを受けるので、これで多少性癖が歪んだ気がする。村上春樹「海辺のカフカ」と合わせておねショタに目覚めてしまった。あと、青春物があまり好きじゃないのに、「十三機兵防衛圏」はプレイできているの、あれが一つは君と僕みたいだけみたいな閉じた雰囲気じゃなく、感傷ダダ洩れの地の文章が無く、群像劇だからってのもある気がする。
話を戻す。うじうじしているくせに、本当はモテることにすごく憧れているただ。だが、十五分の自慰行為のあいだならエロ漫画の主人公と同一化できるかもしれないけれど、数時間かけて読む文学では自己同一化の魔法は解けてしまう。細かい設定があるのだから、自分との差異がどんどん強調される。自分は到底なれそうにもない、かっこいいキャラがモテても、ちっとも面白くないのである。しかしこんな話を聞かされる読者も面白くないだろうしこのあたりで切り上げる。小説のダメな人間、僕が先に好きだったのにという人間にならなんとか自己同一化できたのである(余談だが、かつての週刊誌の中づり広告のようなエロス無法地帯のウェブ広告で「カラミざかり」が出てきたとき、主人公の来ている服のロゴに「cuckold」と書いてあったが、これは英語で「寝取られ男」という意味である。そういう芸の細かいところ、わかる人にはわかる小ネタは好きよ)。
少し現実的に考えてみれば、滅茶苦茶にモテて複数の女性から同時に交際を求められたら、しかも好みの相手でなければ、それはそれで面倒そうなのであるが、嫉妬と羨望に狂っているさなかにはそれはわからない。同じく、浅ましいことに3Pとかも憧れるけれど、よしんばそんな機会が訪れたとして、絶対気をつかうし面倒くさい。自分が手に入れられなかったものは理想化されて頭の中で猛烈な輝きを持つが、一度頭を冷やしてみよう。
続く。
母親が駅伝好きで毎年正月になるとテレビで流れてるんだけど全く興味が持てない。
何故なのか少し考えてみたんだけど、コンテンツとしてエンタメ性に欠けるんだよね。
ずーっと走ってるだけ。そんでたまに抜いた抜かれたが起こる。楽しそうに入ってる子がいたり、苦悶の表情を浮かべる子がいたり、その程度。画面にも展開にも変化がなさすぎる。
それぞれの選手も大学も私にとっては情報量に差がないから、どの大学が優勝しても「へー、◯◯が優勝したんだ」の◯◯に入る単語が変わるだけだし、抜いた抜かれたも同様だから、すべて同じ事象としてしか捉えられないんだよね。
「今年は第4区間で沿道から乱入した佐藤さん(52)が優勝しました!」ぐらいの波乱が起きないと面白くない。
あとはそうだな、衣装にオリジナリティがあったり、キャラがめっちゃ強かったりもしないし。少なくとも走ってる姿からは知り得ない。
もっと沿道から邪魔が入るなどSASUKE的な要素を取り入れたらどうだろう。
知らない人たちが、自分が楽しいと思わないことで盛り上がってるのって、近所の居酒屋で見ず知らずの大学生集団が内輪の飲み会して盛り上がってるのを見せられてるのとなんら変わらないんだよね。
中国のAIサービスにラノベを書かせてみたらちゃんとしてて驚いたので共有する。
ーー
タイトル:『初めての夜、君と』
大学生の僕、佐藤翔太の部屋に、今日から親戚の中学生、桜井美咲が転がり込んできた。事情があって、しばらく一緒に暮らすことになったのだ。
「お風呂、入ってきたよ!」
バスルームから出てきた美咲は、ピンクのパジャマ姿で髪をタオルでゴシゴシ拭いている。
まだ湯気が立ち上るほどのほかほかで、頬も少し赤い。中学生とはいえ、彼女の存在感は僕の部屋を一瞬で変えてしまった。
「あ、うん。じゃあ、僕も入ってくる」
僕はタオルを持ってバスルームに向かう。しかし、その前に美咲が僕の前に立ちはだかる。
僕の部屋は1Kで、ベッドは一つしかない。当然、僕がソファで寝るつもりだった。
「えー、でもソファじゃ寝にくいでしょ?ベッド、一緒に使ってもいいよ」
「……いや、それはさすがにまずいだろ」
僕は苦笑いを浮かべる。中学生の女の子とベッドを共有するなんて、いくら親戚とはいえ、それはまずい。しかし、美咲は首を横に振る。
「だって、家族みたいなものだし!それに、翔太お兄ちゃんがソファで寝て体調崩したら、私が困るよ」
「それは……まあ、そうだけど……」
僕は少し悩む。確かに、ソファで寝ると腰が痛くなるかもしれない。でも、ベッドを共有するのは……。
「じゃあ、こうしよう!」
美咲は突然、ベッドの上にバスタオルを置き、それを真ん中に立てる。
「これで仕切りを作れば、大丈夫でしょ?翔太お兄ちゃんは向こう側、私はこっち側。これなら問題ないよね!」
僕は渋々ながらも、彼女の提案を受け入れる。確かに、これなら問題ないだろう。
夜が更け、部屋の明かりを消すと、僕たちはそれぞれベッドの端に横たわった。バスタオルの仕切りが真ん中に立ち、お互いの姿は見えない。
「ねえ、翔太お兄ちゃん」
「ん?どうした?」
僕は少し照れくさそうに答える。すると、美咲が小さく笑う。
「うん。でも、嬉しい。翔太お兄ちゃんと一緒にいられるの」
「……そうか」
僕は彼女の言葉に胸が温かくなるのを感じた。確かに、彼女が来てから部屋の雰囲気が変わった。寂しかった部屋に、少しだけ活気が戻ったような気がする。
「ねえ、翔太お兄ちゃん」
「ん?」
「ううん、そうじゃなくて……ちょっと、近くにいてもいい?」
「え?」
僕は一瞬、言葉を失う。しかし、美咲はすでにバスタオルの仕切りを越えて、僕の方に近づいてきた。
「大丈夫、仕切りがあるから。ただ、ちょっと近くにいたいだけ」
彼女の声は小さく、どこか寂しげだった。僕は彼女の気持ちを察し、少しだけ体を寄せる。
「……いいよ。でも、変なことしないからな」
「ふふ、翔太お兄ちゃんが変なことするわけないでしょ」
彼女の笑い声が耳元に響く。僕は少しドキドキしながらも、彼女の温もりを感じる。
「……ねえ、翔太お兄ちゃん」
「ん?」
「……おやすみ」
「ああ、おやすみ」
僕たちは静かに目を閉じた。バスタオルの仕切りが少し揺れ、彼女の髪の香りがほんのりと漂う。
この瞬間、僕は彼女がただの親戚ではなく、大切な家族の一員になったことを感じた。
そして、僕たちは初めての夜を、静かに迎えたのだった。
朝のオフィスにはいつもとは違う緊張感が漂っていた。主人公の佐藤遼太郎がオフィスに着くなり、リーダーの中島からすぐにミーティングルームに呼び出された。彼が所属するテック企業「エクスプラネット」は、日本国内でトップクラスのシェアを誇るクラウドサービスを提供している。その中でも佐藤が手掛ける基幹システムは、日々膨大なデータを扱い、企業にとってまさに生命線とも言える存在だった。
「そうだ。顧客データを管理しているクラスタ全体が応答しない状態になっている。障害発生時刻は午前3時15分。サーバーの自動復旧も失敗している。原因の特定を急いでほしい」
佐藤はすぐにノートPCを開き、障害発生時刻のログを確認するためにキーボードを叩き始めた。慌ただしく動き回る他のエンジニアたちの姿を横目に、彼は集中する。
サーバーのログファイルには、大量のリクエストエラーが記録されていた。その内容を精査する中で、奇妙な点が一つ目についた。それは、午前3時12分、つまり障害発生の3分前に発生した、大量の異常なトラフィックだ。IPアドレスは海外のもので、アクセス元は分散されていた。
「確かにトラフィックのパターンはDDoSに似ている。ただ、問題はその後だ。障害が発生する前の数秒間、アクセス元が突然ゼロになっている」
通常、DDoS攻撃は持続的に負荷を与え続けることを目的としている。しかし、このケースでは突然すべてのリクエストが消え、直後にシステムが停止しているのだ。この不自然な動きに、佐藤の直感が働いた。
「追加情報だ。サーバールームに設置されている監視カメラが、午前3時10分に一瞬だけ途切れていたらしい。そのタイミングで物理的な不正アクセスがあった可能性も出てきた」
佐藤の頭の中で複数のピースが繋がりかけていた。不自然なトラフィックの急増と消失、そして監視カメラの遮断。これが単なる偶然であるとは考えにくい。
その日の午後、佐藤たちは原因の特定を急ぐため、緊急チームを編成した。セキュリティ担当の桐生、ネットワークエンジニアの矢島、そして佐藤の三人が主要メンバーとして動くことになった。
「まず物理的なアクセスがあったかどうか確認しましょう。サーバールームの入退室記録は?」
「入退室ログには異常はない。だが、カメラが途切れたタイミングでの動きがどうも怪しい。業務時間外だから特定は難しいが…」
「つまり、何者かが監視カメラを無効化して侵入した可能性が高いですね」
矢島が口を挟む。
一方で佐藤は、引き続きシステム上の問題を追っていた。彼が注目したのは、停止直前に実行されたスクリプトだった。その中には、普段の運用では利用されない不審なコマンドが記録されていた。それは、システム全体のシャットダウンを引き起こす可能性のある致命的なもので、通常アクセス可能な範囲を超えたものだった。
「誰がこれを実行した?」
疑惑と動揺
犯人は外部の攻撃者なのか、それとも内部の関係者なのか。現時点ではどちらとも言えない。佐藤の頭をよぎるのは、最近プロジェクトを巡って対立していた別のチームの存在だ。特にリーダーの篠田は、佐藤のチームがリソースを独占していると不満を漏らしていた人物だ。
だが、同僚を疑うのは容易ではない。佐藤は一つ深呼吸し、気持ちを落ち着けると中島に言った。
「明日の朝までに、可能性のある全ての原因を洗い出します。それまで少し時間をください」
夜明け前の一歩
深夜になっても、佐藤はオフィスに残っていた。モニターの青い光が彼の顔を照らし続ける。キーボードを叩く手が少しずつ疲れを感じ始める頃、ふと別のログファイルが彼の目に留まった。それは、3か月前に削除されたはずの古いアプリケーションの実行記録だった。
「なぜこれが今、実行されている…?」
その瞬間、彼の背筋に冷たい汗が流れる。古いシステムを再起動したのは誰か。そして、その意図は何だったのか。佐藤は、次第に明らかになりつつある陰謀の存在を直感した。
———
tank:弁慶(特技:「仁王立ち」致命攻撃を受けてもHP1となり倒れない。ただし、効果発動時はバトル終了後に死亡判定)
archer:那須与一(特技:「南無八幡」超長距離・ヘッドショット連射。ただし、「外れた場合は自害する」との誓約に1ターンが必要)
samurai:佐藤嗣信、忠信兄弟(特技:「忠誠(パッシブ)」それぞれリーダーに対する遠距離・近距離攻撃に対して自動的に「かばう」」を発動する)
hunter:駿河次郎(特技:索敵、bossに対する一撃必殺)
priest:常陸坊海尊(特技:「不老不死(パッシブ)」魔法・状態異常無効。致命攻撃に対しては「逃走」が選択できる。)
dancer:静御前(特技:「白拍子の舞」敵の性別が♂であればbossすら魅了できる)
……でもってリーダーが
ninja:源義経(特技:気配を消す、侵入不可地形に侵入できる(効果範囲内の味方ユニット含む、同地形からの攻撃には全て「不意打ち」効果がつく)、hasso-jump(bossクラスの敵に対して「逃走」または「不意打ち」が可能))