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開学20周年記念『ブータンの風に吹かれて』刊行!

表紙裏表紙A4表web_page-0001 表紙裏表紙A4裏web_page-0001


めでたい年度末

 3月晦日、ぎりぎりのスケジュールで科研中間報告書が納品されました。おかげさまで、今日は「飯がうまいね」「ほんとそうですね」という会話で盛り上がりました。爆笑の渦は江戸にまで波紋をひろげ、歓喜の一句を生み落としております。

  桜散る 瀬川も枯れて 笑い飯

 中間報告書の書誌情報は以下のとおりです。入手希望の方はご一報ください。

1.書名: ASALAB報告書 第40輯【開学20周年記念号】
      ブータンの風に吹かれて-中後期密教空間の比較文化
      Blowin' in The Wind of Bhutan
      - Comparative study on the space of the middle and later esoteric Buddhism -

2.編集: 浅川(編集補助:玉田・東・鄭)
3.ロゴデザイン: 岡垣&ルサマシャ・バコバコ *下に解説
4.表紙写真(風の谷のルンタ): 谷撮影2018@パロ
5.発行: 公立鳥取環境大学 保存修復スタジオ [email protected]
6.発行年月日: 2022年 3月30日  総頁数:100p.
7.印刷: 西尾印刷所
8.目次: 「続き」に掲載します

表紙・裏表紙・ロゴ解説-風馬旗ルンタと五色の旗
 表紙と裏表紙に表現した二つのロゴは五輪ロゴのパロディである。五輪ロゴは上が3輪、下が2輪だが、本書では上下反転させ、上を2輪、下を3輪とする。また、五輪の色は青・黄・ 黒・緑・赤であり、五大陸を象徴するのに対して、本書ロゴでは、ブータンの五色旗(タルチョ/マニタル)の青・白・赤・緑・黄とする。この五色は自然界の五要素、空(青)・雲(白)・火(赤)・水(緑)・大地(黄)を表す。ボン教時代から使われてきた旗だが、今は仏教の経文を印字する。旗が風になびけば経を唱えたことになる。本書の五輪の輪は菅原遺跡「円堂」の抽象化(表紙)もしくは遺構写し(裏表紙)である
 ブータンでは背の高い経幡タルシンを村の共有地などに群集させている。その特殊な例が風馬旗ルンタであり、風の強い谷筋に立てる。風は人の内にある負の要素を体外に掃き出す力がある。旗には経文に加えて風馬が表現され、軸の先端に転法輪を槍が突き刺す飾りをつける。風馬は仏の教えを運ぶ乗物、車輪と槍は無知や邪霊を切り裂く武器である。裏表紙の写真がルンタの全景であり、表紙と裏表紙の地に経文と風馬のアップを写している。書題の「ブータンの風に吹かれて」は、旗・幡(タル)によって視覚化される「風」を意識しつつ、ボブ・ディランの有名な反戦歌「風に吹かれて(Blowin' in the Wind)」(1963)を引用したものでもある。


記念ロゴ(表)web     記念ロゴ(裏)web

デザイン: (左)Mr.エアポート  (右)ルサマシャ・バコバコ


公立鳥取環境大学開学20周年記念ASALAB論文集

ブータンの風に吹かれて
-中後期密教空間の比較文化-

口絵 01-04
目次 05

第1章  菅原遺跡「円堂」の復元 07-26
 浅川・岡垣・宮本・篠永・加藤・玉田(『古代』第149号:pp.69-90、2022)
第2章  ブータンの崖寺と瞑想洞 27-46
 吉田・浅川(『公立鳥取環境大学紀要』第14号:pp.51-70、2016)
第3章  ブータンの崖寺と瞑想洞穴(2)-第4次調査の報告 47-65
 浅川・大石・武田・吉田(『公立鳥取環境大学紀要』第15号:pp.63-81、2017)
第4章  西ブータンの崖寺と民家-ハ地区を中心に- 66-82
 浅川・大石(『公立鳥取環境大学紀要』第16号:PR1-PR17、2019)

跋文-開学20周年とブータン研究 83-86

付録 ブータン仏教関係卒業論文・修士論文概要
①吉田(2018卒論)ブータン民家仏間の考現学-諸神仏の配置と調伏の構図 88-89
②谷 (2020卒論)ブータン仏教の調伏と護法尊に関する基礎的研究-白/黒の対立と融合 90-91
③藤井(2021卒論)チベット・ブータン仏教とボン教の歴史的相関性に関する予備的考察 92-93
④井上(2021卒論)ブータンの蕎麦食文化 94-95
⑤岡﨑(2020修論)中期密教の宝塔多宝塔とチベット仏教ストゥーパの比較研究
          -構造と配置に関する基礎的考察 96-99
ASALAB報告書バックナンバー一覧 100

*本報告書は以下の学術振興会科学研究費助成研究の成果の一部である。
①2018-20年度科研費基盤研究(C)「ブータン仏教の調伏と黒壁の瞑想洞穴-ポン教神霊の浄化と祭場」 
②2021-23年度科研費基盤研究(C)「ボンとは何か-主にブータン仏教からみたボン教的聖域の構造と表象」




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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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