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鯉に願いを-ネコノミクスの街(4)

武田土蔵ブログ用20160623jpg ベニヤ板で覆われた壁


小倉家土蔵の実測調査

 6月22日(水)、ASALAB総出で倉吉市河原町の旧小倉家住宅と大鳥屋の実相調査をおこないました。今回は予てより予定していた倉吉河原町で実測、採寸を行いました。まず私が担当した旧小倉家住宅土蔵の調査成果を報告します。 
 河原町の旧小倉家土蔵は中2階・二戸前・平入形式の建物です。私は1階平面図を実測しました。研究室の学生がこれまで取り組んできた建物の平面図の中ではかなりシンプルな間取りですが、少し特殊な平面だと感じました。その原因は土蔵の柱にあります。

 というのも、土蔵の内部の壁全体が最近の改造でベニヤ板で覆われ、壁付き柱が露出していないのです。しかし、これについておな事前のゼミ段階から「土蔵の柱は半間ごとに並んでいる」との指摘を受け、調査開始時にも教授から同じアドバイスをしていただいておりましたが、なにぶん実測に慣れていないもので、柱位置を推定するのに骨が折れました。それでも、他の土蔵平面図を参考にするなどして、全体を描き終えることができました。


武田土蔵ブログ用20160623③


 14時に差し掛かるころ、後発隊のだっしょが到着し、窓・階段・柱などのディティールの実測・採寸を委ねました。土蔵2階の窓は3つあり、はめごろし窓と引き戸の窓の二重構造になっていました。3つの窓それぞれの桟の長さや幅に違っていたことや、はめごろし窓が外せなかったことなどから、予想よりも時間がかかってしまいました。倉吉市は大学から遠く、また多くの人が関わる作業であるため時間は非常に限られています。反省すべきだと思いました。

 その後、3人で採寸を行いました。建物などは3人で採寸すると効率が良く、土蔵は間取りが単純なので採寸はスムーズに進みました。そうこうしているうちに17時になり、作業終了。ちなみに土蔵の断面はケント先輩が担当しました。今後は実測図の清書に移行します。未だ細部の採寸を若干残していますが、まずは現在の実測図から図面をおこしてみます。その結果、不足している寸法を確認した上で、補足調査に臨みたいと思います。
 今回、私たちが担当した土蔵は、地蔵盆の維持をはじめ、地域の活性化を実現する上でなくてはならない文化遺産です。いうなれば、河原町の未来を担う建物といっても過言ではありません。そのためしっかりとした図面資料に仕上げたいと思っています。(笑上戸20・KO・だっしょ)

 
武田土蔵ブログ用20160623②

プロフィール

魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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