最終回です。
もう、放送から一ヶ月以上が経っちゃいました。
しかも、この最終回を見る前に、総集編を見ちゃったりしています(でも幸い、ネタバレにはなりませんでした。センスいいよね)。
観鈴の背中に白い大きな翼が生えて大空に飛び立っていく、みたいなラストを勝手に思い描いていたりしたのですが、全然違ってました。
今更ですが、最終回の感想だけが無いというのも気持ち悪いので、ちゃんと記録を残しておきます…。
結果的に、この作品の対しての評価っていうのは、微妙です。
私の中で。
正直、泣きどころが何処かも分かりませんでした。
映像の凄さっていうのは、私の評価ポイントには成り得ませんし…。
盛り上がっている他のサイトさんの記事を見ながら、どうしても一歩下がって見ていたというのが真相かな。
感情移入出来なかった大きな原因は、ストーリーを引っ張っていくべきキャラクターが、ころころ変わったというのが大きいです。
往人だったり、神奈だったり、晴子だったり。
ヒロインの観鈴は、余りにも弱々しかったし。
観鈴っていうのは、大きな流れの中で、誰かの気持ちを受け止めても、それをまた相手に返すっていうのが出来ないコだったから…。
それでいて記憶を無くしちゃうなんて、悪い冗談みたいで。
しかも、出会ったばかりの往人や観鈴の運命を冷静に見ている、更に別のキャラクターが居た、なんていうのは、私にはとても気持ち悪いことなんですね。
それがストーリーをある意味軽くしてしまっている原因かな、なんて。
「我が子よ、よくお聴きなさい。」で始まるメッセージは、作品の中で聞いたときにはあまりしっくり来なかったけれど、文章に書き起こしてみて初めて、伝えたいことが分かったような気がしています。
その程度の理解力しか無い私なのですが、メッセージの意味が作品の中から実感出来たかというと、決してそうではなかったかなあ。
観鈴が暮らしていた、あの海沿いの街に、「憎しみや争い」は決して無かったと思うもん。
でも、みんながみんな、幸せになれたわけじゃ無くって。
「幸せな記憶」を継ぐべき当事者には、それって許されないことなのかなあ。
記憶は継げても、誰かが居なくなってしまうっていう現実は、変わらない筈なんですけどね。
旅にはいつか終わりがあって。
今の私達に、終わらない旅を続けることは、不可能なのです。
でも、その旅が終わっても、また次の旅に出れるなら。
その次の旅がもっと楽しいなら、今の旅が終わってしまうことが寂しくても、今の旅が例えつまらなくっても、嬉しい気持ちでいられる筈。
そらにしても、晴子にしても、柳也にしても、思い出は残ったけれど、この先どんな旅をして行くのか、楽しいことって何なのか、それがとても見えにくいのは寂しいかなあって、私なんかは思うのでした。
佳乃や美凪の対比としても、それは確実にあります。
ということで、私の自意識のバリアが、微妙に作品との間に距離を作っていたみたい。
全体としては、そんな感じでしょうか…。
逆に言えば、そういった部分から逃げずに描き切ってあるのは凄いこと、なんですよね。
私も、何だかんだと文句ばっかり書いてしまいましたけど、決して嫌いな作品では無かったです。
ただ、この結末だと、DVDまでは買わないと思いますけど…。
主題歌の「鳥の詩」と「Farewell Song」は凄い好きで、アルバムを入手して、特に「Farewell Song」は毎日のように電車で聴いていました。
どろり濃厚ピーチの正しい飲み方が分かったのは、嬉しいです。
それと、ポテトが凄く可愛くって。
ラスト、手を繋いで海岸を歩いて行く、男の子と女の子がタイトルカットに重なって行くのもセンス良かったですよね(事の是非はともかく)。
しかし、こんな感想でいいのかなあ(^^;。
色々なサイトさんを回れば、解釈とかも自分なりに整理出来たと思うのですが、幸か不幸か、私が普段巡回しているサイトさんは、殆どAIRを扱っていませんでした…。
そんな中、『遍在 -omnipresence-』さんの記事を、いつも参考にさせて頂いていました。
「AIR」っていう作品との、正しい向き合い方を教えて貰ったような気がします。
ありがとうございました。
さて、次は「AIR In Summer」ですね。
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