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青蔵鉄道-吐蕃の道(6)

ツェタンDSC_0197


ミンドリン寺 

 8月30日(金)。チベットの最終日。8時半前ツェタンのホテルを出発する。これまでマイクロバスの前方か中ほどの席だったが、一番後ろの席に教授と陣取る。走り出してすぐに後悔する。道路は一応舗装されているが凹凸が目立つ。それにスピードを抑制するために所々段差が設けてある。よく揺れる程度ではない。喋っていると舌を噛みそうになるほど跳ねる。
 1時間ほど経って見学先の敏珠林寺(ミンドゥリン・ゴンパ)が位置するダチ渓谷の入口に到着。トイレ休憩後の道中は、道路幅の関係からスピードが出せないため安泰。寺院に近づくと山の中腹のチョルテン(仏塔)の背後にタルチョ(五色の祈祷旗)で大きく表現された図様が眼に入る。


8月30日 敏珠寺のチョルテンとタルチョ 敏珠林寺チョルテンとタルチョ


 敏珠林寺寺は、ニンマ派の中心的な寺院である。チベット仏教の代表的な宗派はニンマ派、カギュ派、サキャ派、ゲルク派という。敏珠林寺は10世紀末には存在していたとも言われるが、ダライラマ5世の師テルダクリンパが1670年に中興?して以後繁栄し、ニンマ派南流の総本山となった。天文学やチベット医学の分野ではとくに重要な存在らしい。1960年代の文化大革命によって、爆破を含む荒っぽいやり方でほとんどの建物が破壊されたが、再建が進んでいる。他のチベット寺院と同じく本堂は3層の高僧堂宇である。釈迦牟尼仏を本尊として多数の尊像や壁画を配する。このうち3層の仏殿壁画は奇跡的に文化大革命の破壊を免れたものという。また、2層の部屋には多数の経典が収められていた。


8月30日 敏珠寺回廊の壁画 (2) 8月30日 敏珠寺回廊の壁画 (1)


ラサから成都へ

 見学後、ラサ空港近くのレストランで昼食をとり、空港内に入る。今回の旅では観光者用の土産物屋を一軒も訪れることがなかったため、空港内で土産物を買いあさった。その中に乾燥マツタケを加えたが、帰国後、調理してみると香りも味もにしなかった。
 空港でまた「スケッチ」でひと悶着した。同行者の一人が空港内の出発ロビーでスケッチしていところ警備員数人に取り囲まれる始末。軍事的な施設のスケッチだと疑われたらしい。それでも、予定どおり午後4時前無事に成都に向かって離陸した。成都到着後の夕食会場で、腹を抱えて笑う騒動があったが、その報告は教授に譲る。【完/会長】


8月30日 ラサ空港にて 8月30日 ラサ 最後の食事

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魯班13世

Author:魯班13世
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魯班(ルパン)は大工の神様や棟梁を表す中国語。魯搬とも書く。古代の日本は百済から「露盤博士」を迎えて本格的な寺院の造営に着手した。魯班=露盤です。研究室は保存修復スタジオと自称してますが、OBを含む別働隊「魯班営造学社(アトリエ・ド・ルパン)」を緩やかに組織しています。13は謎の数字、、、ぐふふ。

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