サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

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【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2022年-2023年オフの移籍市場) (その7) | | |　

61人目： DF 長井一真 (京都サンガ→水戸ホーリーホック)　・・・　B++

→　興国高から関西大に進学した大卒2年目のディフェンダー。本職はCBになるが京都ではSBで起用されるケースが多かった。リードを奪っている終盤にクローザー役として投入されてチームに貢献してきた。水戸に完全移籍となったが「期待の若手の1人」だったのでやや意外な選択と言える。近年の京都はあまり期限付き移籍を活用していない印象。京都からJ2やJ3のクラブに期限付き移籍する選手は良くも悪くも少ない。明るい性格なのでムードメーカーになることが出来る。水戸はSBは豊富なのでCB起用になるか？

62人目： DF 西岡大志 (愛媛FC→テゲバジャーロ宮崎)　・・・　B+

→　西岡兄弟の弟。2017年にFC琉球でプロキャリアをスタートさせた右SB兼CB。2018年は右SBとして25試合で2ゴール4アシスト。FC琉球のJ2昇格に貢献した。2020年にJ2の愛媛FCに移籍。兄であるDF西岡大輝と同じチームでプレーした。愛媛FCに加入して今シーズンが3年目だったがJ3で5試合のみ。宮崎に完全移籍となったが宮崎県出身なので地元に戻ることになった。180センチなので右SBとしてはサイズや強さに恵まれている。兄のDF西岡大輝は現役を引退した後、教師の道へ。高校サッカーの監督になって2年目。

63人目： MF 島村拓弥 (FC今治→ロアッソ熊本)　・・・　A++

→　京都U-18出身。2017年は京都、2018年はFC岐阜、2019年はブラジルのロンドリーナEC、2020年はC大阪でプレーした。期限付き移籍したC大阪ではJ3が主戦場になった。2021年にFC今治に完全移籍したがテクニックがあってスピードがあって運動量があってアイディアも豊富。アタッカーとしての能力は非常に高いがSBやWBでもプレー可能。ユーティリティー性もある。課題は得点力の低さ。シュートは絶望的なレベルで決まらない。FC岐阜時代の2018年に大木監督の指導を受けており、この年はJ2で4試合に出場。

64人目： FW 田口裕也 (ガイナーレ鳥取→FC岐阜)　・・・　S+

→　四日市中央工高出身。高卒3年目ながらJ3通算では84試合で21得点。初年度からJ3で活躍してきた若手のストライカー。J2行きも考えられたが同カテゴリーのクラブへの移籍となった。得点力が高くてゴール前で仕事ができる選手。「J3の若手フォワードの中では屈指の有望株」と言えるが好不調の波が激しい点は課題。2年目の2021年、3年目の2022年は思うようなシーズンにはならなかった。FC岐阜は昨オフはネームバリューのあるベテランをかき集めたが今オフは一転してJ3の有望な若手をかき集めている。

65人目： DF ジエゴ (サガン鳥栖→柏レイソル)　・・・　S+

→　若い頃に来日して以後ずっとJリーグでプレーしているブラジル人。Jリーグキャリアのスタートは2017年の松本山雅になる。2018年は水戸でプレーして2019年～2021年は徳島でプレーした。昨オフに徳島から鳥栖に移籍したのは驚きだったが鳥栖で大きく成長。サイズとパワーと意外性を武器に前評判以上の成績を残した鳥栖の主力として大きな存在感を発揮した。わずか1年で鳥栖を離れて柏に移籍をすることになったが経験を積んで「3バックの左」としてはほぼ理想的なスペックを持つ選手へと成長した。

66人目： DF 千田海人 (ブラウブリッツ秋田→東京ヴェルディ)　・・・　B+++

→　仙台ユース出身。神奈川大を経由して2017年に当時はJ3だった秋田に加入した。プロ2年目の2018年から主力に定着。堅守を武器に戦ってきた近年の秋田の「守備の要」として大貢献してきた。186センチの長身で空中戦に強い。強さも併せ持っているので相手にとっては厄介な選手である。秋田一筋でプロ6年目だったがこのタイミングで東京Vに完全移籍となった。先日、DF河野貴(北九州)を獲得しているので「DF池田樹か、DF千田のどちらかが流出するのだろう。」と思われていたがDF千田が東京Vに引き抜かれた。

67人目： MF 河原創 (ロアッソ熊本→サガン鳥栖)　・・・　S+++

→　熊本の大躍進を支えたキャプテンが鳥栖に個人昇格。参入決定戦の京都戦は現地で観戦したが試合後に誰よりも長い時間、サポーターに向かって深いお辞儀をしていた姿が印象に残っている。「昇格に失敗=退団」となる可能性が高いことは本人も感じていただろう。豊富な運動量とキックが武器となる。「アンカーとしてはすでに日本屈指」と言える。早期の日本代表入りもあり得る。神戸など6クラブほどが獲得に乗り出したが「鳥栖への移籍」は賢明な選択。近年は流出の話が多かった鳥栖のファンにとっては嬉しい加入。

68人目： FW 松本孝平 (カマタマーレ讃岐→ヴァンフォーレ甲府)　・・・　A++

→　国士舘大の頃に「大学サッカー界にとんでもないフォワードがいる。」と話題になった186センチの大型ストライカー。鳴り物入りで加入した名古屋では出番を得られず。その後、JFLのマルヤス岡崎やFCティアモ枚方でプレーした。J1からJFLまでカテゴリーを落としたがFCティアモ枚方で活躍してJリーグ復帰。讃岐でも9ゴールと活躍して2年連続での個人昇格を果たした。186センチと背は高いがスピード系。迫力ある裏抜けでゴールを奪うことができる。日本人のCFが欲しかった甲府にとっては大きな補強である。

69人目： MF 森勇人 (水戸ホーリーホック→カマタマーレ讃岐)　・・・　B+++

→　「森兄弟」の兄。弟であるMF森晃太(福島)は小学生の頃から名前が知られるような超・有望株だったので「MF森晃太の兄」と形容されることが多かったが2022年の所属カテゴリーは兄の方が上だった。豊富な運動量が武器。攻守両面でチームに貢献できるところが武器。2列目が本職になるがボランチや右SBでもプレーできる。移籍先の讃岐はJ3でも下位に低迷しているが「チームのために頑張ることができるMF森勇人を獲得できたのは良かった。」と言える。水戸では準・主力だったが讃岐で中心選手になる可能性あり。

70人目： DF チャン・ミンギュ (ジェフ千葉→町田ゼルビア)　・・・　S+

→　来日3年目となる韓国人のCB。同じ国籍の尹晶煥監督に評価されて千葉の主力に成長。「高さ」や「強さ」や「スピード」や「パス出し」など際立つ武器があるわけではないがCBの選手に必要とされる能力の多くを高いレベルで備えている。安定感もあるJ2有数のCBに成長した。日本語も習得して問題なし。町田でも主力として活躍するのは間違いないところ。町田はCBの高齢化が進んでいたので大きな補強になった。全く同じタイミングで加入が発表された左利きのDF池田樹(秋田)とCBコンビを組む可能性が高い。

表1. 18段階の個人別補強の評価 (一覧)