■ J2の第16節J2の第16節。7勝4敗4分けで4位に位置する横浜FCはホームのニッパツ三ツ沢球技場で清水エスパルスと対戦した。清水は12勝2敗1分け。首位を独走している。9節の甲府戦(A)から7連勝中の清水は2位の長崎との差が「7」まで広がった。2位の長崎と4位の横浜FCの差は「4」。仙台・山口・岡山・いわきFCなども2位争いに絡んでいる。首位の清水と4位の横浜FCの差は「12」。これ以上離されると苦しくなる。
ホームの横浜FCは「3-4-2-1」。GK市川。DFガブリエウ、ンドカ・ボニフェイス、福森晃。MFユーリ・ララ、井上潮、山根永、中野嘉、カプリーニ、小川慶。FW高橋利。開幕後にJ1の浦和からレンタル移籍のFW高橋利は9試合で1ゴールを挙げているがここ7試合は無得点。ゴールから遠ざかっている。MF伊藤翔とMFカプリーニがチーム最多の4ゴールを挙げている。FW櫻川ソロモンはベンチスタートになった。
対するアウェイの清水は「4-2-2-2」。GK権田。DF原輝綺、高橋祐、住吉ジェラニレショーン、山原怜。MF宮本航、中村亮、ルーカス・ブラガ、矢島慎。FWカルリーニョス・ジュニオ、北川航。怪我で離脱していたMF乾が6試合ぶりにベンチ入り。新戦力のFWドウグラス・タンキはこの日もベンチスタートになった。元・日本代表のFW北川航は13試合で8ゴール3アシスト。J2で年間MVP級の活躍を見せている。
■ 2対0で横浜FCが勝利試合は立ち上がりからホームの横浜FCが攻め込む展開になった。セットプレーを中心に何度もゴールに迫った。前半17分に右サイドのCKを獲得するとショートCKからDF福森晃が左足でファーサイドに蹴ったボールをDFガブリエルが頭で合わせて先制に成功する。DFガブリエウは今シーズン初ゴールとなった。札幌からレンタル移籍のDF福森晃は早くも今シーズン8アシスト目となった。素晴らしい質のクロスだった。
後手後手に回った清水は前半の半ばにシステム変更を実施。右SBだったDF原輝綺のポジションがストッパーの位置に変更になって「4-2-2-2」から「3-4-2-1」に変更。テコ入れを図ったが大きな変化は生まれなかった。前半は1対0で折り返した。迎えた後半9分に清水がメンバー交代を実施。FWカルリーニョス・ジュニオとMF矢島慎を下げてMF乾とDF北爪を投入。MF乾は10節のいわきFC戦以来の出場となった。
後半の半ば以降はMF乾の起点に清水がチャンスを作りかけたが試合を通して放ったシュートは6本のみ。逃げ切りたい横浜FCは後半51分に右サイドからMF中村拓がクロスを入れるとFW櫻川ソロモンがシュート。ヘディングシュートはヒットしなかったがこぼれ球をMF伊藤翔が押し込んで大きな追加点を奪った。MF伊藤翔は今シーズン5ゴール目となった。2対0で勝利した横浜FCは3試合ぶりの勝利となった。
■ 清水との差は「12」から「9」へ・・・。試合前の時点で首位の清水との差は「12」。7連勝中で首位を独走する清水をホームのニッパツ三ツ沢球技場に迎えた横浜FCだったが素晴らしい勝利となった。これだけ清水との差が離れているので「清水を逆転してのJ2制覇」というのは現実的ではないがその差が「9」となるとノーチャンスではなくなる。突っ走っていた清水の勢いを止めることが出来たのはJ2全体のことを考えても意味のあることと言える。
横浜FCは13本のシュートを放った。6本のみだった清水の倍以上。横浜FCが主導権を握る展開になった。大きな武器となったのはこの日もDF福森晃の左足だった。これで早くも8アシスト目。16節を終えた時点で横浜FCの総得点は「22」。上位チームにしては総得点はやや少ないが多くのゴールにDF福森晃が絡んでいる。彼の使い方をよく知っている元・札幌の四方田監督の下で完全復活を果たしたと言える。
先制ゴールを決めたのはDFガブリエウだったが豪快なヘディングシュートだった。その直前にもフリーでヘディングシュートを放ったが惜しくも枠外。連続で訪れたチャンスを生かした。昨シーズンは怪我の影響で2試合の出場のみ。J1を戦うチームにほとんど貢献できなかったが今シーズンは外国籍選手ながらキャプテンを任されている。攻守両面で能力の高いDFガブリエウが戻ってきたのは横浜FCにとって大きい。
ダメ押しの2点目を奪ったベテランのMF伊藤翔は好調。早くも今シーズン5ゴール目となった。こぼれ球を押し込んで試合を決める2点目のゴールを奪ったがいい位置にポジションを取ることが出来た。FW森海渡は大ケガで長期離脱中。FW櫻川ソロモンは16試合で1ゴール、新戦力のFW高橋利も10試合で1ゴールのみ。結果は出せていない。CFのゴール数が伸びない中、シャドーのMF伊藤翔がチームを助けている。
■ 敗れた清水は連勝がついに「7」でストップ敗れた清水は連勝がついに「7」でストップした。まだ2位以下との差は大きく広がっているので慌てる必要はないが次の17節は水戸戦(H)。重要な試合になる。この日のニッパツ三ツ沢球技場の観衆は12,735人。満員に近かった。ニッパツ三ツ沢球技場で行われた横浜FCのホーム戦としては史上6番目の入り。注目の上位対決だったこともあって多くのお客さんが集まったが清水のサポーターは非常に多かった。
右半分はオレンジ色に染まった。「これだけアウェイ側が1つの色に染まるのは珍しい。」と言えるほどたくさんの清水のサポーターが来場して選手を後押ししたが期待に応えるプレーは出来なかった。序盤から清水は低調。絶好調のFW北川航にいいボールが供給されるシーンはほとんどなかった。前半の半ばで3バックに変更。テコ入れを図ったが大きなプラスの効果は無し。劣勢の展開が長く続いた。
後半9分に怪我明けのMF乾を投入。復帰戦となるMF乾は何度からしい高度なテクニックを見せたが簡単にボールを失うシーンも何度かあった。本調子ではなかった。途中出場したFWドウグラス・タンキもあまり見せ場を作れず。ここ7試合で計15ゴールを奪っていた攻撃陣は久々に不発に終わった。ここ最近は「4-2-2-2」で結果を出しているがトップ下のMF乾が戻ってきてシステムをどうするのか?は注目点になる。
MF乾は若い頃から左SHとして活躍してきたが35歳になってかつてのような突破力はなくなった。サイドでボールを受けて1人で局面を打開するのは難しくなっている。なので「4-2-2-2」の左SHだと持ち味を出せない可能性が高い。4月以降、左SHで起用されてきたMF矢島慎が好調なので「そのままのシステムで戦う。」というのも十分に考えられるが果たしてどうするか?MF乾の使い方は当面の注目点になる。
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