■ J1の第13節J1の第13節。3勝5敗4分けで16位のアルビレックス新潟はホームのデンカビッグスワンスタジアムで浦和レッズと対戦した。「優勝候補の一角」に挙げられた浦和は5勝5敗2分け。やや出遅れた。このカードはリーグ戦に限定すると浦和が25試合負けなし中。通算でも25勝3敗6分けと圧倒している。新潟が最後にリーグ戦で浦和に勝利したのは2006年7月19日(水)なのでかなり昔の話になる。18年ぶりの勝利を目指す。
ホームの新潟は「4-2-2-2」。GK小島亨。DF藤原奏、遠藤凌、舞行龍ジェームズ、早川。MF島田譲、秋山裕、松田詠、長谷川元希。FW小野裕、長倉幹。ここ9試合で1勝4敗4分けと低迷していることもあってメンバーを少し入れ替えてきた。浦和ユース出身のFW長倉幹が2トップの一角でスタメン出場。CBのDF遠藤凌も浦和ユース出身になる。MF伊藤敦とDF遠藤凌がユースの同期、FW長倉幹はその1つ下の学年になる。
対するアウェイの浦和は「4-1-2-3」。GK西川。DF石原広、ショルツ、ホイブラーテン、渡辺凌。MFグスタフソン、伊藤敦、大久保智明。FW前田直、チアゴ・サンタナ、中島翔。新戦力のFWチアゴ・サンタナは12試合で4ゴールを挙げている。調子を上げてきた10番のFW中島翔は11試合で3アシストを記録しているがゴールは無し。FWブライアン・リンセンやMFエカニット・パンヤなどがベンチスタートになった。
■ 4対2でアウェイの浦和が勝利試合はアウェイの浦和ペースになった。開始早々の前半4分に左SBのDF渡辺凌のスルーパスから抜け出してキーパーと1対1の決定機を迎えたFWチアゴ・サンタナが冷静に決めて幸先よく成功する。新潟は前半の半ばまではほとんどチャンスを作れなかったが古巣対決となるFW長倉幹は積極的にシュートを放った。前半の半ば以降はどちらかというと新潟の方がいい形を作った。前半は1対0で折り返した。
後半6分に浦和がFKを獲得。FW小野裕のクリアがゴール方向に飛んでオウンゴールか!?と思われたがオフサイドの判定。新潟は命拾いした。追加点の欲しい浦和は後半20分にショートカウンター。中盤にポジションを挙げていたMF渡辺凌のパスを受けたMFグスタフソンが決めて2対0と突き放した。さらに後半24分にはFWチアゴ・サンタナのパスを受けたFW前田直が決めてダメ押しの3点目を奪った。
3点を追う新潟だったが後半30分に途中出場したMF太田修のゴールで1点を返すと後半42分にはDF舞行龍ジェームズのクロスからFW長倉幹が決めて1点差に迫った。しかしながら、後半57分にFWチアゴ・サンタナがPKを決めて浦和が4点目を奪った。FWチアゴ・サンタナは2ゴール1アシストの活躍だった。4対2で勝利した浦和は今シーズン6勝目。新潟は4試合未勝利。残留争いに巻き込まれつつある。
■ 浦和がお得意様の新潟に勝利。勝ったり負けたりで勝ち点が伸び悩んでいる浦和がお得意様の新潟に勝利。6勝5敗2分けと白星が先行した。3対0とリードを奪いながら後半30分と後半42分に失点。一時は1点差に迫られたが終了間際にPKで突き放した。全く楽な展開ではなかったが何とか勝利した。4ゴールを奪ったのは4節の湘南戦(A)以来で今シーズン2回目。このときは4対4のドローだったがこの日は守備陣も耐えることが出来た。
FWチアゴ・サンタナは2ゴール1アシスト。開幕当初はエンジンがかからずにベンチスタートになる試合もあったが浦和でも不動のエースになった。点を取るだけでなくボールも収まるタイプなのでチームメイトからも信頼をされている。チームの3点目となるFW前田直のゴールはFWチアゴ・サンタナがアシストしたが「周りの選手もうまく使える点」は彼の武器の1つになる。セルフィッシュなストライカーではない。
MF渡辺凌は前半は左SB、後半はインサイドハーフでプレーしたが2アシストの活躍だった。運動量が多くてスプリント能力も高くてクレバーな選手なのでいろいろなポジションでプレーできる。攻撃的なプレーヤーなので「SBでのプレー」というのは本意ではないかもしれないが左SBのポジションも上手くこなしている。U-23アジア杯で活躍した本職のDF大畑歩もいる中、左SBの位置でポジションを確保している。
FW前田直は今シーズン2ゴール目。4節の湘南戦(A)で1ゴール1アシストと活躍した後、なかなか数字を残せていなかったが久しぶりのゴールとなった。FW前田直、FW中島翔、FW松尾佑、MFエカニット・パンヤ、MF大久保智明、FW関根貴などがいる左右のウイングはとにかく人材が豊富なので結果を残し続ける必要がある。タイ人のMFエカニット・パンヤは途中出場でPKを獲得。こちらもアピールに成功した。
■ vs 浦和は26試合未勝利。2006年以来勝ちなし。敗れた新潟は3勝6敗4分けとなった。まだ13節を終えた時点ではあるが新潟・湘南・京都・鳥栖・札幌の5つが残留争いに巻き込まれている。新潟は開幕3試合は2勝1敗。いいスタートを切ったが4節以降は1勝5敗4分けと低調。次の14節はホームの横浜FM戦(H)なので難しい試合になる可能性は高い。その次の15節はアウェイの湘南戦。残留争いの直接対決になる。松橋監督になって3年目。正念場を迎えている。
この日の新潟は相手のカウンターへの備えが十分ではなかった。開始早々の前半4分に失点して前掛かりになったところはあるが1失点目もカウンターだった。結局、1失点目と2失点目と3失点目はカウンター。2失点目と3失点目は単純に守備の人数が足りておらず、相手の右サイドの選手がドフリーになっていた。ボールの失い方もあまり良くなかったが相手のカウンターに対する対応は非常にまずかった。
これでリーグ戦に限定すると「vs 浦和」は26試合未勝利となった。最後に勝利したのは2006年。この間、新潟も2017年を除くとずっとJ1残留を達成していることを考えると「これほど勝てないのは不思議」と言うしかない。デンカビッグスワンスタジアムは独特の雰囲気を持ったスタジアムなので「アウェイの新潟戦」を苦手にしているクラブは少なくないが浦和には全く通用しない。18年ぶりの勝利はならなかった。
ポジティブに考えられるのは古巣対決のFW長倉幹がアグレッシブなプレーを見せたこと。1人でたくさんのシュートを放ったが後半42分にはヘディングでネットを揺らした。13試合で14得点のみ。得点力はやや不足している。今シーズンもゴールを量産できるストライカーが出てこないがFW長倉幹はストライカーとしてのポテンシャルは高い。大卒ルーキーのMF奥村仁が途中出場で好プレーを見せたのも収穫と言える。
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