サッカーコラム J3 Plus+　

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【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2022年-2023年オフの移籍市場) (その24) | | |　

231人目： FW 横山歩夢 (松本山雅→サガン鳥栖)　・・・　S+++

→　高卒2年目の2022年に大ブレイクしたスピードスター。高卒1年目の2021年はJ2で16試合に出場して0ゴール0アシストだったが2022年はJ3で29試合で11ゴール1アシストと大活躍。一気にブレイクした。U-19日本代表にも選出されて年代別代表で中心的な存在になっている。持ち味はJリーグ屈指のスピードになるがドリブルで自ら切れ込んでシュートを放つプレーも得意にしている。似た経歴を持つFW前田大と比較されるケースが多くなっており、「ネクスト・前田大然」と言われる。異例の2段階昇格になった。

232人目： FW 後藤優介 (清水エスパルス→モンテディオ山形)　・・・　B++

→　長きに渡って大分で活躍したストライカー。裏への飛び出しが武器となる。大分では主力として活躍。2016年はJ3で24試合で14ゴール。2017年はJ2で41試合で17ゴール、2018年もJ2で28試合で10ゴールを挙げた。2020年に清水に移籍したが移籍先では苦戦。2020年は32試合で1ゴール、2021年は18試合で1ゴール、2022年は15試合で無得点だった。清水との契約は満了になったがクラモフスキー監督が率いる山形に移籍となった。2020年は同監督が清水の指揮官だったがMF後藤優はトップ下のレギュラーだった。

233人目： MF 近藤貴司 (愛媛FC→長野パルセイロ)　・・・　A+

→　キャリアの大半を愛媛FCでプレーしてきたスピードが武器のアタッカー。2020年は大宮でプレーしたがそれ以外のシーズンは全て愛媛FCでプレーしている。2022年もJ3で29試合に出場して4ゴール8アシスト。右SHのレギュラーとして大きな存在感を発揮したが若返りを進める愛媛FCとの契約は満了となった。ただ、まだ30歳。J3では有数のアタッカーなので攻撃力アップがテーマとなる長野にとっては非常に良い補強と言える。J2で過去4回も年間6ゴールを記録するなど得点力もまずまず高い快速のアタッカー。

234人目： FW 佐久間太一 (ジェフ千葉→ヴァンラーレ八戸)　・・・　B+++

→　千葉U-18出身の高卒1年目。初年度からJ2で9試合に出場するなど試合に絡んだ。ただ、総プレー時間は42分のみ。「ラスト数分のところで投入される。」という試合ばかりだった。FW櫻川ソロモンでさえ、出場機会を求めて岡山に移籍するほど若手のフォワードは充実している千葉なので残留しても沢山の出番を得るのは難しい。CFの層が薄い八戸への期限付き移籍というのは賢明な選択と言える。184センチの長身でありながら裏への抜け出しを含めた走力が評価されている。FW町野(湘南)のような選手に育つ可能性。

235人目： MF 曽田一騎 (福山シティFC→愛媛FC)　・・・　B+

→　中国サッカーリーグ1部に所属する福山シティFC(広島県)からJ3の愛媛FCへの個人昇格を果たした181センチのレフティ。フォワード登録になっているがアタッカー系の選手だと思われる。中国サッカーリーグ1部では7試合で5ゴールを記録した。2022年にIPU・環太平洋大から福山シティFCに加入したがわずか1年でステップアップの移籍となった。右ウイングや右のインサイドハーフで起用される可能性が高い。いくつかのプレー動画を見るといいボールの持ち方をしている。攻撃的なセンスは高そうな選手である。

236人目： DF 岡崎亮平 (FC琉球→栃木SC)　・・・　B+++

→　2015年に大卒で湘南に加入した185センチとサイズに恵まれた大型CB。湘南では出番に恵まれず。プロ入り後は怪我に苦しんでいるが2021年は28試合、2022年は24試合に出場した。サイズのみならず、ビルドアップも特徴。正確なパスで起点になることができる。栃木SCはレギュラーとして活躍したU-21日本代表のDF鈴木海が磐田からの期限付き移籍中なので引き止めるのはかなり難しいと思われる。CBは補強ポイントだった。非常に効果的な補強と言える。3バックの中央で起用される機会も出てくると思われる。

237人目： MF 安東輝 (栃木シティ→長野パルセイロ)　・・・　B+

→　松本山雅でプレーするボランチのMF安東輝と全く同じ名前になるが読み方が異なる。こちらは「あんどう・てる」、松本山雅のMF安東輝は「あんどう・あきら」。2人とも1995年生まれの同学年になる。どちらも長野県のチームに所属するのであれば「同姓同名の対決」として注目を集めるだろう。浦和ユースから東京国際大に進んで宮崎・東京U・ジョイフル本田つくばFCでもプレーした。2022年に栃木シティに加入すると12試合で1ゴール。関東1部からJ3のクラブへの個人昇格となった。「異例の2段階昇格」になる。

238人目： GK 相澤ピーターコアミ (ラインメール青森→ヴァンラーレ八戸)　・・・　B+++

→　高卒で千葉に加入した193センチの大型キーパー。高校時代は年代別代表に召集されるなど期待の星だったが千葉では出場機会なし。わずか3年で契約満了になったが2021年の12月に行われた合同トライアウトのときに相手と衝突をして頭を強打。中心性脊髄損傷で選手生命どころか、日常生活を送るのも難しいのではないか？と心配されたが何とか回復して2022年の3月に青森と契約。青森での出番はなかったが八戸に移籍してJリーグ復帰を果たした。潜在能力の高い選手なので八戸でチャンスをつかんでほしい。

239人目： DF イヨハ・理・ヘンリー (ロアッソ熊本→京都サンガ)　・・・　A++

→　父親がナイジェリア人で母親が日本人。2017年に広島でトップ昇格を果たしたが2018年以降はずっと期限付き移籍。2018年～2020年はFC岐阜、2021年は鹿児島、2022年は熊本でプレーした。またしてもレンタル移籍となったのでこれで6年連続。これは非常に珍しいパターンである。身体能力が高くて身長も182センチ。攻撃力も高いので「3バックの左」としてはほぼ理想的なスペックを持つ選手へと成長した。熊本では「3バックの左」で絶対的なレギュラーだった。京都は3バックに移行する可能性が高まっている。

240人目： GK 石井僚 (Y.S.C.C.横浜→ザスパクサツ群馬)　・・・　B+

→　浦和ユース出身で191センチの大型キーパー。2018年にU-18日本代表に選ばれた経験を持っている。2021年の夏にY.S.C.C.横浜に育成型期限付き移籍するとJ3で3試合に出場。レンタル延長となった2022年はJ3で14試合に出場。経験を積んだがレンタル元の浦和との契約は満了。群馬に完全移籍となった。群馬県出身なので地元に戻ることになった。群馬の監督は大槻監督なのでそのあたりも大きいと思われる。群馬には絶対的な存在であるGK櫛引がいるが流出の心配はある。焦らずにチャンスを待ちたいところ。

表1. 18段階の個人別補強の評価 (一覧)