■ J2の第11節 J2の第11節。7勝2敗1分けで首位の清水エスパルスはホームのIAIスタジアム日本平でベガルタ仙台と対戦した。仙台も4勝1敗5分けで勝ち点「17」。5位と好スタートを切った。「首位の清水 vs 5位の仙台」という注目の上位対決となった。森山監督が就任した仙台は10試合でわずか6失点のみ。総失点はJ2最少となる。GK林彰洋を中心とした守備陣が奮闘しているが10試合で10得点。得点数はやや少ない。
ホームの清水は「4-2-2-2」。GK権田。DF吉田豊、高橋祐、住吉ジェラニレショーン、山原怜。MF中村亮、宮本航、ルーカス・ブラガ、矢島慎。FWカルリーニョス・ジュニオ、北川航。攻撃の中心であるMF乾は欠場。新加入のMF矢島慎が9節以来で今シーズン2回目のスタメンとなった。絶好調のFW北川航は8試合で4ゴール3アシスト。10節のいわきFC戦(A)は1ゴール2アシストを記録する大活躍だった。
対するアウェイの仙台は「4-2-2-2」。GK林彰洋。DF高田椋、小出、菅田、石尾陸。MF工藤蒼、長澤和、郷家、相良。FW中山仁、中島元。左SHのMF相良は9試合で4ゴール2アシスト。多くのゴールに絡んでいる。FW中山仁は9試合で3ゴール1アシストを挙げているが期待の新戦力のFWエロンはまだ無得点のまま。右SHのMF郷家も10試合で0ゴール2アシストと無得点のまま。得点力不足に苦しんでいる。
■ 3対2で逃げ切った清水は3連勝 試合はホームの清水ペースになった。立ち上がりからボールを保持して押し込むと前半16分にロングボールからFWカルリーニョス・ジュニオが頭で落としたボールに反応した右SHのMFルーカス・ブラガが持ち味であるスピードを生かしてキーパーと1対1の決定機を迎えると落ち着いて決めてホームの清水が先制に成功する。新戦力のMFルーカス・ブラガは今シーズン3ゴール目。前半は1対0で折り返した。
迎えた後半9分にもDF吉田豊のボール奪取からカウンター。ロングボールから抜け出したFW北川航が相手をかわしてから左足で決めて大きな追加点を奪った。FW北川航は早くも今シーズン5ゴール目となった。2点を追う仙台は後半20分にMF相良の落ち着いたパスからFW中島元が決めて1点差に迫った。FW中島元は今シーズン2ゴール目。後半34分にはCKから途中出場したFWエロンに決定機が訪れた。
危うい状況になった清水だったが後半38分にDF山原怜のパスを受けた高校3年生のMF西原が個人技から見事なシュートを決めて3点目。17歳のMF西原はプロ初ゴールとなった。後半49分に仙台は途中出場したMFオナイウ情滋が決めて1点差に迫った。MFオナイウ阿道もJ2初ゴールとなった。粘った仙台だったが追いつくことは出来ず。3対2で逃げ切った清水は3連勝。仙台は今シーズン2敗目を喫した。
■ 17歳のMF西原源樹がプロ初ゴール! スコアこそ、3対2と僅差だったが、内容的には清水の方がはるかに良かった。清水は13本のシュートを放ったが仙台は5本のみ。仙台はボールがつながらずにあまりチャンスを作れなかった。ともに上位争いに参加しているが「力の差を感じる試合になった。」と言える。清水は好調のFW北川航がこの日も躍動。後半9分に2点目のゴールをゲットした。持ち味である裏へのスピードが大きな武器になっている。
1点差に迫られた後、3点目を挙げたのは新・高校3年生のMF西原だったがようやくのプロ初ゴールとなった。清水にとっても「クラブの最年少得点記録」となる。17歳にして早くもここまで9試合に出場している。過去8試合もかなりのインパクトを残しているが最後のシュートを外す場面は多かった。惜しいところでプロ初ゴールを逃し続けていたがようやくの初ゴールとなった。右足の巻いたシュートは鮮やかだった。
高校3年生にして欠かせない戦力になりつつあるが180cmと長身。日本には少ない大型のサイドアタッカーである。年代別の日本代表にも召集されているが「クラブ期待の星」と言える。清水育ちの若手というとMF鈴木唯(ブレンビーIF)は大きく花開いたがMF成岡輝、FW千葉寛、MF川本梨、DF菊地脩などは清水では戦力になれていない。かなりの逸材なので、大事に、かつ、丁寧に、かつ、確実に育てたい。
コンディションが整わずに出遅れていた新戦力のFWドウグラス・タンキは加入して2試合目。清水での初出場となった8節の徳島戦(H)はわずか1分の出場のみ。今回は後半36分に投入されたのでプレー時間は長くなったが存在感を発揮した。バーに直撃するシュートも放った。FW北川航が絶好調なので当面の間は控えになると思われるが高さと強さを持った大型フォワードは貴重。早く初ゴールが欲しい。
■ MFオナイウ情滋にJ2初ゴール 敗れた仙台は今シーズン2敗目となった。10節の「みちのくダービー」はライバルの山形を相手に2対0で勝利。いい状態でIAIスタジアム日本平に乗り込んだがこの日は完敗だった。最終スコアは2対3だったが、先のとおり、力の差はあった。仙台はなかなかいい形を作れなかった。最後まで諦めずに戦って後半49分に1点差に追い上げたが「仙台が勝ち点を獲得できる可能性はあまり高くなかった。」と言える。
ここまでの10試合でわずか6失点のみ。J2最少失点だった守備陣は清水の鋭い攻撃の前に苦戦した。1点目と2点目はいずれもロングボールから。多彩な清水の攻撃を止めることは出来なかった。最初の2つのゴールはいずれもキーパーと1対1の決定機を作られている。好調のGK林彰洋でもどうすることも出来なかった。複数失点したのは今シーズン2回目。1試合で3失点は初。踏ん張りどころを迎えている。
攻撃陣は2つのゴールを奪ったがパスミスが多くて精彩を欠いた。FW中島元は後半20分に左足で追撃のゴールを奪ったが普段の試合と比べるとボールを失う回数が多くて出来はあまり良くなかった。2失点目はボランチのところでボールを失ってカウンターを食らった。「激しい守備からボールを奪ってカウンター」というサッカーを仙台は狙っていたと思うが全く逆のパターンから手痛い2失点目を喫した。
「力負け」と言えるが大卒2年目のMFオナイウ情滋にJ2初ゴールが生まれたのは良かった。J2通算で22試合目。ここまでは21試合で0ゴール1アシスト。途中出場が多くてなかなか数字につながらなかったがようやくの初ゴールとなった。持ち味であるスピードを生かして抜け出すと最後はニアサイドを打ち破った。MF郷家が今シーズンはチャンスに絡めていないのでMFオナイウ情滋にかかる期待は大きい。
※ 投稿日:2024年3月20日(水) (総再生数:5,116回) ※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。 ※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。 VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名) 2024/02/09 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~1:山形、2:岡山、3:千葉、4:鹿児島、5:群馬~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~6:栃木、7:清水、8:藤枝、9:山口、10:愛媛~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~11:秋田、12:仙台、13:横浜FC、14:長崎、15:徳島~ 2024/02/11 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~16:水戸、17:いわき、18:大分、19:熊本、20:甲府~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/04/21 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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