■ J3の第10節 J3の第10節。2勝3敗3分けで12位と中位に位置するギラヴァンツ北九州はホームのミクニワールドスタジアム北九州でカマタマーレ讃岐と対戦した。米山監督になって2年目の讃岐は0勝3敗5分けで19位。9節の松本山雅戦(A)は延期になったので他クラブと比較すると消化試合数は1つ少ないがJリーグの60クラブの中で唯一の未勝利クラブとなった。ただ、8試合で5引き分けなので勝ち点は積み上げている。
ホームの北九州は「4-2-3-1」。GK田中悠。DF山脇、長谷川光、工藤孝、乾貴哉。MF高吉、喜山、岡野凜、矢田、牛之濱。FW永井龍。2対0で勝利した9節のFC琉球戦(H)から中3日。MF若谷とMF井澤がベンチスタート。ベテランのMF喜山とMF矢田がスタメンで起用された。レフティのMF矢田は開幕戦以来のスタメンとなった。FC琉球戦(H)で先制ゴールを挙げたDF長谷川光は2試合連続スタメンとなった。
対するアウェイの讃岐は「4-2-3-1」。GK今村。DF内田瑞、長谷川隼、宗近、深港。MF江口、竹村、下川太、森勇人。FW大野耀、前川。開幕から8試合未勝利ということもあってメンバーを少し入れ替えてきた。ボランチが本職となるDF長谷川隼がCBの位置で今シーズン初スタメン。ボランチもMF竹村が今シーズン初スタメンとなった。MF竹村はここまでベンチ入りの機会もなかった。FW前川は古巣対決になる。
■ 「12位の北九州 vs 19位の讃岐の試合」 「12位の北九州 vs 19位の讃岐の試合」はアウェイの讃岐ペースで進んでいく。しっかりとボールを保持して攻め込んだ。ただ、なかなかチャンスは作れなかった。劣勢の展開になった北九州だったが前半21分に右SBのDF山脇のクロスからFW永井龍が反転シュートを放つなど徐々にチャンスを作れるようになった。すると前半27分にCKの場面で187cmのDF乾貴哉が相手に倒されて北九州がPKを獲得する。
DF長谷川隼のファールを取ったと思われるがやや厳しめのジャッジだった。キッカーを任されたFW永井龍が落ち着いて決めてホームの北九州が先制に成功する。新加入ながら10番を託されているFW永井龍は7試合目の出場でようやくの移籍後初ゴールとなった。前半は1対0で折り返した。1点を追う讃岐は後半12分にFW前川とMF下川太を下げてMF吉田源とMF岩岸を投入。この交代で流れは大きく変わった。
後半23分に左サイドのCKを獲得するとプレイスキックのスペシャリストであるMF江口がニアサイドに蹴ったボールがそのまま決まって讃岐が1対1の同点に追いついた。MF江口は今シーズン初ゴールとなった。初勝利を目指す讃岐は途中出場したMF吉田源を中心に攻め込んだが逆転まで持っていくことは出来ず。試合は1対1のドロー。ともに勝ち点「1」を獲得した。讃岐はこれで開幕から9試合未勝利となった。
■ 讃岐はこれで0勝3敗6分け 讃岐はこれで0勝3敗6分けとなった。「そこまで負けていない。」という点はポジティブに考えられるが早くも4月半ばを過ぎたので早く初勝利が欲しい。J1でもJ2でもJ3でも「ここまで1勝のみ」というクラブはたくさんあるが「心理的な面で0勝と1勝の差は非常に大きい。」と言える。0勝のままだと落ち着かない。9試合で9得点/13失点。攻撃も守備も全く悪くないが初勝利は遠い。勝てそうな展開にならない。
今シーズンの讃岐は「ボール支配率」が3位、「ドリブル数」は1位となる。「30mライン進入回数」も3位なのでボールを大事にするサッカーになっているが「シュート数」は16位、「枠内シュート数」は17位、「ペナルティエリア進入回数」は17位。下位に位置する。ボールを保持して前進することは出来るがバイタルエリアになかなかボールが入らない。MF吉田源のドリブルで攻撃が終了するケースが多くなっている。
この日はFW大野耀とFW前川の2トップだったがFW前川はアタッカー系の選手なので下がってボールを受けようとする機会は多かった。結果としてFW大野耀が前線で孤立して彼のところにボールを入れてもこぼれ球を相手に拾われるケースが目立った。フォワードに関してはFW大野耀、FW川西、FW冨永と3人のストライカーを擁している。「現状はこの3人のうちの2人を前線に並べるのがベター」と言える。
結局、ボール回しのところに人数やパワーを使いすぎており、肝心のゴール前の枚数(人数)が不足しているのは非効率的と言える。3節のFC岐阜戦(A)で3ゴールを奪ったがここ6試合でわずか5得点のみ。この日のゴールもセットプレーだった。ボランチのMF江口の右足のキックの精度はJ3有数なのでMF江口のキックを最大限に生かすためにも得点感覚を持った選手 or 高さと強さを持った選手をたくさん起用したい。
■ 北九州は2勝3敗4分けで12位に・・・。 ホームで引き分けた北九州は2勝3敗4分けとなった。3節の八戸戦(A)は未消化なので他クラブと比較すると消化試合数は1つ少ないが12位というのはまずまずと言える。ここまで未勝利の讃岐をホームに迎えたので「勝ちたい試合」だったが劣勢の展開になった。北九州の放ったシュートは5本のみ。なかなかシュートチャンスを作れなかった。讃岐は12本のシュートを放ったので倍以上のシュートを打たれている。
前半27分にややラッキーな形でPKを獲得したがキッカーを務めたFW永井龍は冷静に決めて移籍後初ゴールを記録した。1トップの位置で起用される機会が多くなっている新戦力のFW永井龍はここまでいい動きを見せており、惜しいシュートを放つ場面は少なくなかったがフィニッシュの精度が今一つだった。シュートを外す場面が目立っていたがPKながら初ゴールを奪えたので落ち着いてプレーできるようになるはず。
北九州は9試合で6得点/6失点。ロースコアの試合が多くなっている。複数失点をした試合はここまでゼロ。DF工藤孝を中心に守備陣の頑張りは目立つが逆に複数得点を記録したのも1つ前の9節のFC琉球戦(H)のみ。攻撃力は不足している。前の4つのポジションについてはレギュラーも固まっていないがこの日はベテランのMF矢田をトップ下で起用。左足に期待がかかったが持ち味はあまり出せなかった。
右SBは大卒2年目のDF坂本翔が1番手だったがケガで離脱中。大卒3年目のDF山脇にチャンスが回ってきたが持ち味であるスピードを生かして右サイドから見せ場を作っている。北九州はオフの移籍市場でFW永井龍、MF喜山、MF牛之濱、MF矢田、GK大谷など経験豊富なベテランを積極的に獲得。雰囲気は変わったが浮上するためには大卒で北九州に加入した若手の成長は不可欠。彼らがカギを握っている。
※ 投稿日:2024年2月14日(水) : 総再生数:10,783回 ※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。 ※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。 VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名) 2024/02/08 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~1:松本、2:大宮、3:FC大阪、4:八戸、5:奈良~ 2024/02/11 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~6:FC琉球、7:FC今治、8:讃岐、9:相模原、10:金沢~ 2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~11:富山、12:岩手、13:長野、14:北九州、15:宮崎~ 2024/02/14 【J3編】 今オフの補強の最終評価 ~16:沼津、17:岐阜、18:YS横浜、19:福島、20:鳥取~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/04/17 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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