大分トリニータ→ 大分で一時代を築いた片野坂監督が復帰した大分は17節を終えた時点で5勝4敗8分けで勝ち点「23」。10位というのはやや不満足な成績と言える。17試合で17得点/16失点。8引き分けというのはJ2最多になる。勝ちきれない試合が多くなっており、14節から4試合連続引き分け中。清水・長崎・横浜FC・岡山・仙台といった上位陣はなかなか勝ち点を取りこぼさないのでその差はどんどん広がっている。
首位の清水との差は「17」なので逆転は絶望的。2位の長崎との差は「13」なのでこちらは限界ギリギリの勝ち点差と言える。一方、6位の山口との差は「5」なのでプレーオフ出場は十分に可能と言えるが、やはり、プレーオフを制してJ1に復帰するのはなかなか難しい。今後、どこかのタイミングで大型連勝をして自動昇格争いに絡みたい。そのためには17試合でわずか17得点と低調な攻撃陣の奮起が必要と言える。
片野坂監督は後方から丁寧にパスをつなぐサッカーを志向するが「ボール支配率」はJ2で2位となる54.5%。ボールは保持できているが「シュート数」は18位、「枠内シュート数」は19位。J2で下位となる。「ドリブル数」が17位、「ペナルティエリア進入回数」が12位というのも改善の余地がある。「ボールは保持しているがなかなかシュートチャンスを作れない。」というのが今年の大分の問題点になる。
守備陣は17試合でわずか16失点のみ。よく頑張っている。2022年は52失点、2023年は56失点だったので失点数は大きく減少している。今シーズンから正キーパーになったGK濵田はやや安定感を欠いているがCBのDF安藤智とDF藤原優がいい関係を築いている。セットプレーに強くて17試合で6得点/1失点。「セットプレーからの失点がまだ1つだけ。」というのは素晴らしい。引き分けは多いがここ6試合負けなし中。