■ J1の第15節J1の第15節。2勝7敗5分けで勝ち点「11」の湘南ベルマーレはホームのレモンガススタジアムでアルビレックス新潟と対戦した。新潟は4勝6敗4分けで勝ち点「16」。残留争いに巻き込まれている2クラブの対戦となった。湘南はここ12試合でわずか1勝のみ。12節の鳥栖戦(H)で勝利したのみとなる。新潟も苦しい序盤戦になっているが14節はホームで横浜FMを相手に3対1で逆転勝利。大きな勝ち点「3」を獲得した。
ホームの湘南は「3-1-4-2」。GKソン・ボムグン。DF大岩、キム・ミンテ、大野和。MF田中聡、鈴木雄、畑大雅、池田昌、平岡大。FWルキアン、阿部浩。12試合で5ゴールと覚醒中のFW福田翔は1つ前の14節の柏戦(A)でレッドカードを受けたので出場停止。ベテランのFW阿部浩は4試合連続スタメンとなった。高卒3年目のFW鈴木章は11試合で3ゴール、新戦力のFWルキアンは13試合で3ゴールを挙げている。
アウェイの新潟は「4-2-3-1」。GK小島亨。DF藤原奏、トーマス・デン、千葉、星雄次。MF秋山裕、奥村仁、小見、長倉幹、谷口海。FW鈴木孝。怪我人がたくさん出ているがMF宮本英は左眼窩底骨折で全治3か月、MF高木善は右大腿二頭筋損傷で全治6週間と発表されている。横浜FM戦(H)で途中交代したDF舞行龍ジェームズとDF長谷川巧はベンチ外。大卒ルーキーのMF奥村仁が2試合連続スタメンとなった。
■ 2対1でホームの湘南が逆転勝利!試合は前半11分に五輪代表候補のMF畑大雅がスピードで左サイドをぶっちぎってクロス。MF池田昌がフリーでシュートを放ったが惜しくも枠を捉えることは出来なかった。前半15分に新潟はMF小見とMF谷口海に決定機が訪れたが湘南の選手が体を張ってブロックした。前半30分に新潟の左SHのMF谷口海がゴール前に優しいクロスを入れると飛び込んできたMF長倉幹が左足で合わせて先制に成功する。
MF長倉幹は今シーズン3ゴール目となった。これで新潟が主導権を握ったかに思えたが前半35分に湘南がGKソン・ボムグンのロングキックから同点に追いついた。処理の難しい微妙なところに飛んできたボールに対してGK小島亨とDFトーマス・デンが交錯してボールがこぼれてしまった。FWルキアンが無人のゴールに流し込んで湘南が1対1の同点に追いついた。FWルキアンは今シーズン4ゴール目となった。
1対1で迎えた後半開始から湘南はFW阿部浩を下げてFWディサロ・燦・シルヴァーノを投入。すると後半15分にFWディサロ・燦・シルヴァーノからボールを受けた左サイドのMF平岡大がシュート。キーパーがはじいたところをFWルキアンが押し込んで湘南が2対1と逆転に成功する。エースのFWルキアンが2ゴールを挙げた湘南が2対1で逆転勝利。今シーズン3勝目を挙げた。新潟は痛い逆転負けとなった。
■ FWルキアンは5ゴール目。エースとして活躍中。両チームともそれなりに持ち味を発揮する好ゲームになったがホームの湘南が逆転で制した。前半30分にクロスから失点して追いかける展開になったがすぐに同点に追いつけたのは大きかった。GKソン・ボムグンのロングキックから同点ゴールが生まれたがこの場面は新潟にとってはアンラッキー、湘南にとってはかなりラッキーだった。新潟のGK小島亨とDFトーマス・デンが味方同士で交錯する形になった。
FWルキアンはこれで5ゴールとなった。オフにエースのFW大橋祐が流出したので「誰がフォワードの軸になるか?」が今シーズンの湘南の大きな注目点だったがFWルキアンは14試合で5ゴール2アシスト。十分な結果を残している。FWルキアンは磐田時代の2021年にJ2で22ゴール8アシストと大活躍したがJ1での自己最多は福岡でプレーした2023年の5ゴールだった。15節にして早くもJ1での自己最多ゴールに並んだ。
「J1になるとゴールを積み上げることが出来ない。」というのは不思議な現象だったが今シーズンは2桁ゴールを楽にクリアできるペースで結果を残している。フォワードの軸が定まると攻撃陣は安定する。前半はFW阿部浩、後半はFWディサロ・燦・シルヴァーノと2トップを組んだがFWルキアンはキープ力があってポストプレーが出来てスピードもあるので万能型。どんな選手とも2トップを組むことが出来る。
下位に沈む湘南にとっては大きな勝ち点「3」となったがここに来てパリ五輪代表候補のMF畑大雅が覚醒しつつある。もともとスピードとパワーは並外れたものがあったが十分には生かせていなかった。早くも高卒5年目。ここ3年ほどはかなり伸び悩んでいたが五輪イヤーになって急激に存在感を増している。大岩JAPANの左SBは絶対的な選手がいないことを考えると「五輪代表への復帰」は十分に考えられる。
■ ここ6試合で計14失点となった新潟敗れた新潟は14節の横浜FM戦(H)で逆転勝利した勢いを持続させたかったが痛い逆転負けとなった。前半30分にいい形で先制ゴールを奪ったがすぐに失点。先のとおり、かなりアンラッキーな失点の仕方だった。全力で詰め寄ったFWルキアンのプレッシャーが強かったのでGK小島亨もDFトーマス・デンも余裕はなかったが「もう少しベターな対応は出来た。」と言える。「ミス絡みの失点」と言うしかない。
ここ6試合で計14失点。これだけ失点が多いと勝つのは難しい。CB陣にも怪我人が出ているので難しい状況になっているがCBと左SBは固定しきれていない。悩みの種になっているが途中出場した特別指定選手のDF稲村は随所に持ち味を発揮した。182cmなのでCBとして考えると「標準的なサイズ」になるが左足のキックは正確。攻撃の起点になることが出来る。J1で3試合目の出場。戦力になっている。
先制ゴールを挙げたのはMF長倉幹だったがうまく左足で合わせた。強くシュートを打つとキーパーにセーブされる可能性があったが軽く合わせてコース隅に流し込んだ。ストライカーとしての能力の高さを感じさせるゴールだった。2トップの一角ともトップ下とも言える微妙なポジションでプレーしたが攻撃陣もFW小野裕やMF太田修などは不在。台所事情はかなり苦しいので攻撃陣を牽引することが期待される。
2試合連続スタメンとなった大卒ルーキーのMF奥村仁は売り出し中の若手になる。14節の横浜FM戦(H)でダメ押しの3点目をゲット。MF宮本英が長期離脱したボランチ陣で急速に存在感を増している。本職は2列目になるがテクニックがあってアイディアも豊富。狭いスペースでも技術を生かして攻撃に変化を加えることが出来る。ボランチの位置からボールを持ち運んで局面を打開できる点も大きな魅力と言える。
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