■ J3も10節が終了した。J3は10節が終了したが大宮・FC琉球・北九州・松本山雅・福島・岩手・讃岐・八戸の8クラブは消化試合が「9」のみ。他クラブと比較すると1試合だけ消化試合数は少なくなる。試合数にばらつきはあるが「初のJ3降格」となった大宮が6勝3分けで首位を走っている。2位の沼津ならびに3位のFC今治との差は「1」となるが沼津やFC今治よりも消化試合数が1つ少ないので大宮が頭半分ほど抜け出す形になっている。
大宮は9試合のうち、6試合がホーム戦になる。日程に恵まれたところはあるがJ3の中では唯一の無敗クラブになる。9試合で15得点/5失点と安定した強さを発揮しているが新生・大宮を牽引しているのは何と言っても元・日本代表のFW杉本健になる。9試合で5ゴール2アシスト。開幕から4試合は無得点だったが直近の5試合で5ゴール1アシスト。手の付けられない状態になっている。新天地の大宮で復活を遂げた。
やや意外に感じるが大宮の「ゴール期待値」は1.12でJ3で14位。J3の平均以下となる。「被・ゴール期待値」は1.00でJ2で5位。「+0.11」はJ3で8位となる。相手を圧倒する試合はほとんどないがしぶとく勝ち点を積み上げている。1対0で勝利した試合がすでに3つもある。「大宮をどこが止めるのか?」が最大の焦点になっているが4月27日(土)に行われる11節はアウェイのFC今治戦。序盤のJ3の天王山と言える。
6勝2敗2分けで3位のFC今治がホームで敗れるようだと「大宮が独走状態に入る可能性が一気に高まる。」と言える。大宮にとってのポジティブ要素は怪我で出遅れていたFWシュヴィルツォクが先日のルヴァン杯の2回戦の名古屋戦(H)で今シーズン初出場を果たした点。大卒ルーキーのFW藤井一が良く頑張っているがFW杉本健とFWシュヴィルツォクの2トップになるようだと「J3レベルを超越したコンビ誕生」と言える。
■ 2位の沼津と3位のFC今治は6勝2敗2分けFW杉本健はコンディションが良くて運動量も多いのでFWシュヴィルツォクとの2トップは問題なく機能すると思われる。「FWシュヴィルツォクがスタメンに入って大宮の戦力がさらに高まって独走状態になる。」というのは十分に考えられる。ただ、本調子ではないFWシュヴィルツを無理やり使ってバランスが崩れることも考えられる。「FWシュヴィルツォクをどう使うのか?」は当面の注目点に挙げられる。
2位の沼津と3位のFC今治はともに6勝2敗2分け。どちらも「初のJ2昇格」を目指しているが沼津は大卒2年目のFW和田育が10試合で7ゴール。J3の得点ランキングで2位タイに位置する。覚醒した点取り屋を中心に10試合で19ゴール。攻撃的なサッカーを展開している。沼津の「ゴール期待値」は1.50でJ3で1位。ホームの愛鷹広域公園多目的競技場では6戦全勝。16得点/3失点と圧倒的な強さを見せている。
開幕4連勝と好スタートを切ったFC今治は5節からの4試合は0勝2敗2分けと失速したがここに来て2連勝。持ち直した。こちらもMFマルクス・ヴィニシウスが10試合で5ゴールと大活躍している。首位の大宮はFW杉本健が5ゴール、2位の沼津はFW和田育が7ゴール、3位のFC今治はMFマルクス・ヴィニシウスが5ゴールを記録。攻撃陣を牽引している。J3で上位に位置する3クラブには絶対的な点取り屋がいる。
FC今治のポジティブ要素は怪我で出遅れていたMFアンジェロッティとFW日野友が戦列に復帰した点。2023年のJFLで得点王に輝いた新戦力のFW日野友は8節の長野戦(H)でJリーグデビューを果たしたが途中出場していきなりゴールをゲット。続く9節の宮崎戦(A)でもゴールを奪った。3試合に出場して2ゴールを挙げている。MFアンジェロッティの調子が上がってくるとFC今治の攻撃陣の破壊力はさらに増すだろう。
■ V字回復を果たしたツエーゲン金沢昇格2年目のFC大阪はダークホース的な存在と言える。ここまで5勝1敗4分けとなるが10試合で13得点/4失点。総失点はJ3最少となる。3節の金沢戦(A)で大量6ゴールを奪ったので総得点は「13」になるがここ7試合でわずか3ゴールのみ。4節から4試合連続でスコアレスドローに終わるなど得点力は不足している。FW木匠などフォワード陣の調子が上がらない点は心配材料になるがしぶとく勝ち点を積み上げている。
5位のFC岐阜は5勝2敗3分けと好調。いいスタートを切った。FC岐阜も10試合で7ゴールのFW藤岡が攻撃陣を引っ張っているが加入2年目のFW田口裕も10試合で5ゴールと結果を残している。2トップだけで計12ゴール。「J3屈指の2トップ」と言える。GK茂木秀ならびにDF甲斐を中心とした守備陣は計算できるが新加入の右SBのDF石田崚がチャンスメーカーとして活躍中。10試合で5アシストを記録している。
金沢は新スタ元年だったが開幕から3連敗。3試合で計12失点と大きく出遅れた。ただ、意外とすぐに立て直して10節を終えた時点では4勝4敗2分け。イーブンの成績に戻した。10試合で20得点/20失点。派手な試合が多くなっている。開幕当初は低調だった攻撃陣がここに来て絶好調。8節の松本山雅戦(H)は6対1で大勝するなどここ4試合で計14得点。手の付けられない状態になっている。上位争いに参加しつつある。
「どこからでも点が取れる」というのは金沢の大きな武器になっている。DF小島雅とMF大谷駿がチーム最多の3ゴールを挙げているがFWマリソン、FW杉浦恭、MF梶浦、MF加藤大も2ゴールを挙げている。複数ゴールを記録している選手がこの時点で早くも6人もいる。勢いに乗っている中、次の11節はホームのFC岐阜戦になる。5位に位置するFC岐阜を下すことが出来ると完全に自動昇格争いに参戦することが出来る。
※ 投稿日:2024年2月14日(水) : 総再生数:10,783回
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