■ J2の第9節 J2の第9節。3勝3敗2分けで12位とまずまずのスタートを切ったロアッソ熊本はホームのえがお健康スタジアムでV・ファーレン長崎と対戦した。長崎は好調。4勝1敗3分けで勝ち点「15」。3位に位置する。首位の岡山との差は「2」、2位の清水との差は「1」。自動昇格争いに絡んでいる。長崎は2節の仙台戦(H)は敗れたが3節以降は負けなし。6試合負けなし中となる。熊本も2連勝中。16歳のFW神代が目立っている。
ホームの熊本は「3-4-1-2」。GK田代琉。DF黒木晃、江崎、大西遼。MF上村周、豊田歩、大本、東山、伊東俊。FWべ・ジョンミン、松岡瑠。16歳のFW神代はこの日もベンチスタート。7節の千葉戦(H)は決勝PK、8節の山口戦(A)は同点PKと逆転PKを決めて2試合で3ゴール。センセーショナルな活躍を見せている。MF古長谷とMF石川大は怪我のため欠場が続いている。FW松岡瑠が4試合連続スタメンとなった。
対するアウェイの長崎は「4-1-2-3」。GK原田岳。DFモヨ・マルコム強志、新井一、田中隼、米田。MF秋野、加藤大、マテウス・ジェズス。FW増山、エジガル・ジュニオ、笠柳。インサイドハーフの位置でプレーするMFマテウス・ジェズスは8試合で4ゴール。素晴らしい活躍を続けている。2023年のJ2の得点王のFWフアンマ・デルガドはベンチスタート。右SBは大卒1年目のDFモヨ・マルコム強志が起用されている。
■ 「12位の熊本 vs 3位の長崎」という九州ダービー 「12位の熊本 vs 3位の長崎」という九州ダービーは激闘になった。前半はアウェイの長崎が攻守に相手を圧倒した。前半13分にMF加藤大のクロスからファーサイドのFW増山がヘディングシュートを決めて先制に成功すると前半32分にはCBのDF田中隼の素晴らしいロングフィードから裏を取ったFW増山が決めて大きな追加点を奪った。FW増山は3節の清水戦(H)以来。今シーズン3ゴール目となった。
さらに前半40分にはMF加藤大が利き足ではない右足でミドルシュートを決めて3点目。前半は3対0で折り返した。3点を追う熊本は後半開始から左WBのMF東山を下げてMF岩下航を投入。すると後半4分にMF伊東俊の粘りから最後は大卒ルーキーのFWべ・ジョンミンが決めて1点を返すと後半6分にはMF伊東俊のクロスが相手のオウンゴールを誘って1点差に迫った。長崎のDF米田はクリアしきれなかった。
1点差に迫られたが長崎だったが後半26分にCKから途中出場したFWフアンマ・デルガドがヘディングシュート。こぼれ球をMFマテウス・ジェズスが押し込んで2点差にリードを広げた。MFマテウス・ジェズスは今シーズン5ゴール目となった。2点を追う熊本は後半47分に途中出場した16歳のFW神代が左足で決めて1点を返したが追いつくことは出来ず。乱戦を制した長崎は7試合負けなし。5勝1敗3分けとなった。
■ MFマテウス・ジェズスは早くも5ゴール目! 長崎は好調。いいスタートを切った。この日も攻撃陣が爆発したが「個の力を持った選手」をたくさん擁している点は大きな強みと言える。当然、清水が「優勝候補の筆頭」と言われているが「個の力」という点は長崎も全く引けを取らない。むしろ、長崎が上回っている可能性もある。FWフアンマ・デルガド、MFギレルメ、MF澤田崇、MF山田陸、MF松澤といった選手が控えに回るほど。特に攻撃陣は層が厚い。
外国人選手の活躍が目立っているがこの日は日本人選手がたくさんゴールに絡む活躍を見せた。右ウイングのFW増山は2ゴール。先制ゴールと貴重な追加点のゴールを奪った。インサイドハーフでプレーするベテランのMF加藤大は1ゴール1アシスト。前半40分のミドルシュートでのゴールは鮮やかだった。CBのDF田中隼は素晴らしいロングフィードで2点目のFW増山のゴールをアシスト。高いフィード力を披露した。
9試合で計16ゴールを奪っているがそのうちの12ゴールを外国人選手が記録している。MFマテウス・ジェズスが5ゴール、CFのポジション争いを繰り広げているFWフアンマ・デルガドとFWエジガル・ジュニオはともに3ゴール、MFギレルメも1ゴールを挙げている。ただ、ネームバリューのある外国人選手でもポジションは約束されていない。競争心を煽っており、今のところ、下平監督は上手い選手起用を見せている。
MFマテウス・ジェズスはこの日もゴールを決めて早くも5ゴール目。2.5列目の位置でプレーする選手であることを考えると「驚異的な活躍を見せている。」と言える。サイズを生かしたダイナミックなプレーが最大の特徴になるが今シーズンは課題だったスタミナも十分。コンディションが良いのか、後半になっても動き(運動量)が落ちることがほぼ無くなった。ここまでのJ2で年間ベストイレブン級の活躍を見せている。
■ 16歳のFW神代慶人。3戦連発で早くも4ゴール目! 熊本は前半は非常に苦しい展開になった。左WBで起用されたMF東山が守備の部分で苦戦。「個の力を持った選手」をたくさん擁する長崎に圧倒されたがハーフタイムを境に流れは一変した。左WBで起用されたMF岩下航、トップ下のMF伊東俊などが奮起。後半3分と後半6分にゴールを奪ってあっという間に1点差。熊本が同点に追い付いても全く不思議はない流れだった。3対4で惜敗したがいい試合を見せたと言える。
何といっても16歳のFW神代である。2007年10月25日生まれなので高校2年生になったばかり。年代別の日本代表では主力として活躍しているが16歳であれば「試合に絡めるだけでも立派」である。16歳という年齢で結果を残せる選手はなかなかいないことを考えると驚異的な活躍と言える。「16歳の選手がこの時期にJ2で4ゴールを挙げて得点ランキングの上位に位置する。」というのはインパクトが大きい。
熊本サポーターの間ではよく知られた選手であり、かねてから期待の高い選手だったがこれで完全に熊本のサポーター以外にも認知される選手になった。「スターシステムに乗った。」と言うことができる。一旦、スターシステムに乗ってしまうと、今後、不都合なこともしばしば発生すると思うが若いスター候補を抱えているとクラブ内に活気が生まれる。左足のシュートが狙い通りであるならばとんでもない話である。
大卒ルーキーのFWべ・ジョンミンはここまでたくさんのチャンスがありながらも無得点だった。産みの苦しみを味わったが9節にしてようやくのJリーグ初ゴールをゲットした。こちらもスピードがあって馬力もあるのでかなりの逸材と言える。大卒2年目のFW大崎舜、新・高校3年生のFW道脇もポテンシャルを秘めた選手なので熊本はフォワードに楽しみな若手を沢山抱えている。FW神代の活躍は彼らにも刺激になる。
※ 投稿日:2024年3月20日(水) (総再生数:5,116回) ※ ナレーションは「音声読み上げソフト」を使用しています。 ※ 一部、訛りがありますが気にせずにスルーしてください。 VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名) 2024/02/09 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~1:山形、2:岡山、3:千葉、4:鹿児島、5:群馬~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~6:栃木、7:清水、8:藤枝、9:山口、10:愛媛~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~11:秋田、12:仙台、13:横浜FC、14:長崎、15:徳島~ 2024/02/11 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~16:水戸、17:いわき、18:大分、19:熊本、20:甲府~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/04/12 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
関連記事