■ J2の第10節J2の第10節。4勝3敗2分けで6位と好位置に付けるブラウブリッツ秋田はホームのソユースタジアムでファジアーノ岡山と対戦した。岡山は5勝1敗3分けで勝ち点「18」。3位に位置するがここ3試合未勝利。一時と比べると勢いが落ちてきている。岡山が3位、秋田が6位なので「注目の上位対決」となった。9節を終えた時点で4位の横浜FCから15位の栃木SCまで「4差」なのでこのあたりは大混戦になっている。
ホームの秋田は「4-2-2-2」。GK圍。DF村松航、小柳、河野貴、蜂須賀。MF小野原、諸岡、畑潤基、佐藤大。FW小松蓮、梶谷。ベテランのDF小柳が今シーズン初スタメンとなった。9節の大分戦(A)は前半31分に怪我をして途中交代となったDF岡崎亮に代わって出場。この試合が今シーズン初出場だった。「補強の目玉」だったFW小松蓮は9試合に出場してまだ無得点。MF佐藤大が4ゴールを挙げている。
対するアウェイの岡山は「3-4-2-1」。GKブローダーセン。DF阿部海、田上、本山遥。MF仙波、藤田息、柳貴博、末吉塁、齋藤恵、ガブリエル・シャビエル。FWグレイソン。新戦力のMFガブリエル・シャビエルが移籍後初スタメンとなった。怪我のため出遅れていたが6節の群馬戦(A)で移籍後初出場。いきなり後半のアディショナルタイムに逆転ゴールを記録した。スピードスターのMF齋藤恵は古巣との対戦となった。
■ ともにゴールをを奪えず。スコアレスドロー。ともに9試合で7失点のみ。これは6失点の仙台に次いでJ2で2番目に少ない数字になる。どちらも守備が固いチームなので「堅い試合」になることは容易に想像できたが前半はどちらもそこまでチャンスを作れない試合になった。3試合負けなしでプレーオフ圏内の6位まで浮上した秋田はロングボールを使って攻撃を仕掛けた。前半13分には右SHのMF畑潤基が惜しいミドルシュートを放つなど相手ゴールを脅かした。
岡山は今シーズン初スタメンのMFガブリエル・シャビエルに期待が集まった。前半30分にFWグレイソンのパスを受けて左足で決定的なシュートを放ったがGK圍がビッグセーブを見せた。前半は0対0で折り返した。迎えた後半は秋田ペースになった。後半17分にはCKの流れからMF佐藤大が得意の左足でクロス性のシュートを放ったが惜しくもクロスバーに直撃した。MF佐藤大の左足は大きな武器になった。
後半33分には途中出場したMF中村亮のクロスからMF佐藤大がダイビングヘッドで合わせたが惜しくも枠を捉えることは出来なかった。後半42分にはカウンター。FW青木翔のパスを受けたFW半田航が切り返してから左足でシュートを放ったが同じく枠を捉えることは出来なかった。秋田は12本のシュートを放ったがゴールは奪えず。上位対決はスコアレスドローだった。岡山はこれで4試合未勝利となった。
■ 決定力を欠いてスコアレスドロー秋田は開幕2連敗スタートだったが3節以降は4勝1敗3分けと好調。好スタートを切った。10節を終えた時点での「自チームのゴール期待値」は1.51であるのに対して、「相手チームのゴール期待値」は1.01なので相当にいい数字を残している。充実した序盤戦になっているが「自チームのゴール期待値」が1.51なので10試合で10得点という数字はかなり少ない数字になる。15ゴール程度を記録していても不思議はない。
決定機でシュートを外すケースは多くなっている。MF佐藤大が4ゴール、CBのDF河野貴が2ゴールを挙げているが、他にゴールを奪っているのはFW梶谷、FW青木翔、MF小野原、DF喜岡の4人だけ。FW小松蓮、MF畑潤基、MF中村亮、FW丹羽などはまだ無得点となる。新・エース候補のFW小松蓮にかかる期待は大きいが10試合中、9試合で先発出場しているものの、まだ無得点。秋田での初ゴールは非常に遠い。
2023年はJ3の松本山雅で19ゴールを挙げて得点王に輝いたが「1試合平均のシュート数」を比較すると2023年は3.24本だったが、2024年は2.12本。昨シーズンの松本山雅の戦力はJ3の中では上位だったのでシュートチャンスはたくさん訪れたが今シーズンの秋田の戦力はJ2の中では真ん中程度。松本山雅の時と比べるとシュートチャンスが少なくなるのは必然である。少ないチャンスで仕留めないといけない。
町田からレンタル移籍のMF佐藤大がここまでの9試合で4ゴール1アシストと結果を残して攻撃の中心になりつつあるのでFW小松蓮には焦る気持ちはあるだろう。守備陣は10試合でわずか7失点。例年以上に堅守が光っている。キーパーのGK圍はこの日もMFガブリエル・シャビエルの決定機をセーブするなど奮闘した。高さがあってキック力があって安定感もある。J2の中でも上位クラスのキーパーと言える。
■ 4試合未勝利の岡山は踏ん張りどころ岡山は3節から4連勝を達成するなど首位に立ったがここ4試合の成績は0勝1敗3分けと低調。敗れたのは首位攻防戦だった8節の横浜FC戦(A)のみ。まだ1敗のみとなるが初のJ1昇格に向けて最初の正念場を迎えている。次の11節は熊本戦(H)になるがその次の12節は首位の清水戦(H)になる。GW期間中の4月28日(日)に行われるのでシティライトスタジアムにはたくさんのお客さんが集まることが予想される。
「序盤の天王山」が待っているので次の熊本戦(H)で勝ち点「3」を獲得できるか?否か?は重要になってくる。ここ4試合で3得点。新・エースのFWグレイソンは5試合無得点中。10試合で12ゴールを奪っているが複数ゴールを記録しているのはFWグレイソンとMF田中雄の2人だけ。分かりやすい結果を残している選手が少ないこともあってここ最近はシャドーの選手を入れ替えながら戦っており、固定できずにいる。
MFガブリエル・シャビエル、MF齋藤恵、MF岩渕弘、MF木村太、MF田中雄、MF太田龍などがシャドーの候補になる。「1トップ+2シャドー」ではなくて「2トップ+トップ下」を採用するのも面白いと思えるメンバー構成になっているがチームが下り坂に入っている今、結果を出せた選手は、今後、たくさんのチャンスを与えられるようになる可能性は高い。武器を持った選手がたくさんいる中、誰が結果を残すだろうか?
岡山U-18出身で明治大から加入したFW太田龍にかかる期待は大きい。「クラブ待望の下部組織出身のスター候補」として絶大な期待を受けているがまだインパクトを残せていない。6節でJリーグデビューを果たすと、ここ5試合のうち、4試合で出場機会を得ている。6節の群馬戦(A)ならびに9節の愛媛FC戦(A)はともにスタメン出場したが持ち味は出せなかった。チャンスを貰えているので早く結果が欲しい。
※ 投稿日:2024年3月20日(水) (総再生数:5,116回)
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