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【Jリーグ】 18段階の個人別補強の評価 (2022年-2023年オフの移籍市場) (その13) | | |　

121人目： MF 松岡瑠夢 (栃木SC→ロアッソ熊本)　・・・　C++

→　FC東京U-18出身。当時はJ3のFC東京U-23でもプレーした。2021年に栃木SCに加入すると1年目はJ2で22試合に出場。スタメンは6試合のみだったので大半は途中出場だったが出番を得た。ただ、インパクトを残せず。0ゴール0アシストに終わった。大卒2年目の2022年は監督が交代した影響なのか、出番は激減。5試合の出場にとどまった。熊本への移籍を決断したが同じレフティのアタッカーのMF杉山直(→G大阪)が流出したのでチャンスはある。熊本入りが決まったDF岡崎慎(FC東京)はユースの同級生になる。

122人目： DF 志知孝明 (アビスパ福岡→サンフレッチェ広島)　・・・　S+

→　2016年に大卒で松本山雅に加入したレフティ。もともとはアタッカー系の選手だった。キレのあるドリブルを武器に将来を期待されたが松本山雅では出番に恵まれず。転機になったのは2019年の水戸への移籍だった。「左SBへのコンバート前提の移籍」だったが新天地の水戸で躍動。わずか1年で横浜FCへの個人昇格を果たした。2021年に福岡に移籍すると長谷部監督と再開。不動のレギュラーとして活躍した。攻撃センスは高いが守備力もここ数年でレベルアップ。ヘディングも強い。広島で更なる飛躍が期待される。

123人目： MF 鈴木翔大 (いわきFC→鹿児島ユナイテッド)　・・・　A++

→　FW鈴木優(鹿島)の実兄。大卒でJFLのソニー仙台に加入すると主力として活躍。2018年は23試合で14ゴールを挙げた。2020年にいわきFCに移籍したが当時のカテゴリーはJFLだった。2022年がJリーグ初挑戦だったが31試合で5ゴール。序盤戦はゴールに絡んだが中盤戦以降は不発。やや尻すぼみのシーズンになった。179センチ/78キロ。がっちりした体格で2022年は主に左サイドハーフで起用された。鹿児島はこのポジションのレギュラーのMF米澤が大怪我をして前半戦の出場は絶望的。良い補強が出来たと言える。

124人目： MF 小林祐希 (ヴィッセル神戸→コンサドーレ札幌)　・・・　B++

→　近年は思うような活躍が出来ず。2021年の後半戦はKリーグの2部のソウルイーランド、2022年の前半戦はKリーグ1部の江原でプレーした。評価は下がっていたが2022年の夏に神戸に完全移籍するとJ1で9試合に出場して3ゴール。「J1残留」に貢献した。評価は急浮上したが神戸には残らず。札幌への移籍を選択した。退団のコメントを見る限りでは「契約満了」の可能性もある。MF高嶺(→柏)が流出してMF深井一とMF駒井がともに怪我で長期離脱中ということを考えると札幌ではボランチで起用される可能性が高い。

125人目： MF 武田英寿 (大宮アルディージャ→水戸ホーリーホック)　・・・　B+

→　青森山田高時代に大活躍した元・高校サッカー界のスター選手。高卒で浦和に加入したが出番に恵まれず。2021年の後半戦はFC琉球、2022年は大宮でプレーした。大宮では31試合に出場したが0ゴール2アシスト。結果は出せなかった。テクニックがあって運動量が多くて左足のキックも武器となるがアスリート能力があまり高くない。こういうタイプの選手がJリーグで活躍するのは難しい時代になってきた。若手主体の水戸は「自前の若手の有望株」が多いチームである。「水戸への期限付き移籍」はいい選択ではない。

126人目： DF 酒井崇一 (ロアッソ熊本→ザスパクサツ群馬)　・・・　B+++

→　2019年に大卒で熊本に加入した184センチの長身CB。同じCBのDF小笠原(藤枝MYFC)が同期入団となる。さらに1つ下のDF菅田(熊本→仙台)も同じCBのポジション。年の近いこの3人はセットで語られることが多かったが2022年にDF菅田が大ブレイクした一方でDF酒井崇はJ2で9試合のみ。出番に恵まれずに群馬に完全移籍となった。DF酒井崇は184センチ、DF菅田は183センチ。特にこの2人はよく比較されたがポテンシャルはDF酒井崇も相当に高い。群馬は良い補強が出来たと言える。攻撃の基点になることも出来る。

127人目： DF 奥田雄大 (テゲバジャーロ宮崎→カマタマーレ讃岐)　・・・　B+++

→　小・中は徳島の下部組織でプレーした。「ユース昇格は果たせなかった。」という話もあるが「望めばユースには昇格できたが高校サッカーに憧れて自らの意思でユース昇格を選択しなかった。」という話もある。2021年はJFLのいわきFCで活躍。2022年はJ3の宮崎でプレーしたが7月以降はCBのレギュラーに定着してJ3で22試合で3ゴールと活躍した。徳島には戻らずに讃岐への完全移籍となったが「守備の中心になれるCB」が必要だった讃岐にとっては良い補強と言える。徳島県の東部にある小松島市出身になる。

128人目： MF 田中渉 (レノファ山口→モンテディオ山形)　・・・　S+

→　田中兄弟の弟。実兄はMF田中宏(札幌)になる。高卒で加入した仙台では出番に恵まれなかったが期限付き移籍先の山口で主力として大活躍。昨夏に山口に移籍をしたが2022年は38試合で5ゴール3アシストと結果を残した。大型補強を敢行する仙台には戻らずに山形に完全移籍となったが「若くて、左利きで、日本人の優秀なプレーメーカー系のボランチ」は片手で数えることが出来るほどしかいないことを踏まえると「山形にとっては大きな補強になった。」と言える。同じレフティのMF小西との競争になると思われる。

129人目： GK 波多野豪 (FC東京→V・ファーレン長崎)　・・・　B++

→　日本サッカー史上屈指のサイズを誇る198センチの超・大型キーパー。2021年は正キーパーのGK林彰洋が長期離脱したこともあってJ1で31試合に出場したが信頼は勝ち取れず。昨オフにGKスウォビィクが加入するとサブキーパーに降格した。高さは魅力いっぱい。ただ、安定感には欠ける。長崎はキーパーが補強ポイントと言われて久しいが「外国人キーパーの補強」が噂されている。これ以上、キーパーの補強が無かったら長崎でいい経験を積むことができるがおそらくはライバルキーパーの獲得が発表されるだろう。

130人目： MF 太田修介 (町田ゼルビア→アルビレックス新潟)　・・・　A+++

→　スピードとパワーが武器となるサイドアタッカー。ただ、2021年は37試合で9ゴール7アシスト、2022年は40試合で11ゴール7アシスト。得点力も高い。昨オフに個人昇格を果たしても何ら不思議はなかったが町田に残留。2年連続で結果を残して新潟に個人昇格となった。左右のサイドハーフの選手には「タッチライン際まで開いて幅を取るプレー」が求められる今の新潟のサッカーに合う可能性は高い。心配材料を挙げると新潟の2列目はMF高木善が長期離脱したとは言っても層は厚い点。どこまで出番を得られるか？

表1. 18段階の個人別補強の評価 (一覧)